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17 ★過去編★
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アーティー=ブラウン
熊族の獣人で公爵家の嫡男である私には、幼い頃からの婚約者が居る。
ケイト=フローラント
猫族の獣人で伯爵家の令嬢だ。
我がブラウン家は、代々国王に仕える家門である。五つある公爵のうち、最も古くからある名家でもある。そのブラウン家の嫡男の嫁として選ばれたケイトは、伯爵令嬢ではあるが、誰もが認める立派な令嬢だった。政治的な婚約で、そこに恋愛感情はないが、お互い尊重し合える仲であったと思う。
ーこのまま、ケイトと結婚するんだろうー
と思っていたし、それを疑う事もなかった。
******
その日は何故か、朝から少し体が熱を持っていた。ただ、その熱は苦しいものではなく、本能が働いて興奮しているような感覚だった。そのまま家でじっとしている事ができず、私は従者も付けずに街へ出掛ける事にした。
「………?」
歩いて街迄の道を進む。進めば進む程、どこからともなく良い香り─心地の良い香りが漂って来た。その香りが更に濃くなると、心臓が締め付けられる様な痛みを訴え出した。
何かが足りない──
でも、足りない何かが、そこにある──
それは、とても愛おしいもの──
唯一無二のもの──
彼女を目にした瞬間、全てを理解した。
「見付けた!」
「えっ!?な……何!!??」
私は、彼女を欲していたのだ。
「なんて奇跡だろう!私と一緒に来て欲しい」
「は?え?きせき?いっしょ?きゃあ─っ!」
私は躊躇う事なく彼女を抱き上げた。
抱き上げた彼女はとても小さくて軽くて、私が少し力を入れて抱き締めれば壊れてしまいそうだった。
「エリナ!!」
「──っ!」
彼女を抱き上げて走る私の背後から、男の叫び声のようなものが聞こえて来たが、そんな事を気にしている暇はない。
ー今すぐ彼女を隠さなければー
この、直ぐに壊れてしまいそうな小さな存在。それでも、私にとってはとても大きな存在の
私の番────
番に出会える確率は3割にも満たない。
そんな番に出会えた奇跡だ。番を連れて帰ると、父と母は喜んで迎え入れてくれた。
使用人達も、喜んでいた──
と、その時はそう思い、信じていた。
それからは早かった。
番の名前はエリナ。人間だったが、それは関係無い。獣人にとっての番は誰よりも尊重されて守られるべき存在だ。番と出会えた事で、ケイトとは婚約を解消したが、そのケイトが自らエリナの世話役をすると申し出てくれた。勿論、ケイトであれば安心だと、私はその申し出を有り難く受け取り、ケイトにエリナの世話をしてもらう事にした。
******
「エリナ様は人間だから、番の存在をいまいち理解していないみたい。それに、アーティー様は獣人の中でも大きいから、あまり積極的にいくと怖がられる可能性があるから、結婚する迄は少し距離を置いた方が良いと思うわ」
「そう…か………」
この家に連れて来てからのエリナは、あまり笑う事がなかった。その事をケイトに相談すると、エリナと話をしてくれたようで、エリナとの接し方のアドバイスを受けた。
ー確かに、小さいエリナからすれば、私はデカ過ぎて怖ろしいのかもしれないなー
可能であれば、毎日顔を見たいし声も聞きたいが、何よりも優先するのはエリナだ。結婚迄我慢すれば良いのだ。
******
「エリナ様は、未だに元婚約者に未練があるのかもしれないわ」
ケイトに言われてカッとなり、ついにはエリナが『アラン』と呟くのを耳にしてしまい、嫉妬に駆られた私は、エリナを閉じ込めてしまった。番を相手にすると、感情のコントロールが難しくなるのだ。ただ、閉じ込められたエリナが、抵抗する事もなかったから、私はまだ大丈夫なんだと思っていた。
******
それから特に問題無く結婚式を挙げて、初夜も問題なく迎える事ができた。ようやく、エリナが私を受け入れてくれたと思っていた。
そして、流石は番だ。1年で子供ができた。しかも、男女双子の子供だ。
「エリナ、本当に、我が子を生んでくれてありがとう」
「……アーティーさま………」
エリナにお礼を言うと、その時初めてエリナが私に笑顔を向けてくれたのだ。
ー何て愛おしいんだー
ようやく私に心を開いてくれた。これからはきっと、エリナとうまくやっていけるだろう─と思っていた。
******
「どうして父上の番が人間だったんですか!?」
「どうした?ユベール」
それは、子達が学校に通い出してから1週間程経った頃の事だった。
「学校で、父上の番…母上が人間だから、僕は立派な騎士にも公爵の跡継ぎにもなれないと言われました!人間の血が入っているから、獣人としては欠陥品だと……」
「ユベール!!お前は何と言う事を!」
ーまさか、我が子からこんな言葉を耳にするとは思いもしなかったー
確かに、獣人の人間に対する差別は存在するが、それでもエリナは番だ。差別されるべき者ではない。その時、私はすぐにユベールにキツく注意をしたが、既に何もかもが手遅れになっていた。
そこからのエリナは早かった
******
「お母様…もうそろそろお庭のお花が綺麗に咲くわ。咲いたら、また一緒に庭でお茶をしましょうね」
「そうね……」
ベッドで横たわっているエリナの手を握って話し掛けているのは、20歳になったポレットだ。そのポレットは、目にいっぱいの涙を溜めている。
ユベールのあの時の言葉をエリナは聞いてしまっていて、あの日からエリナから表情が消えてしまい、そのまま寝込む日が増えて行った。
ユベールは学校卒業後は騎士団に入団し、そのまま騎士寮に入る事となり、エリナとは殆ど顔を合わせていない。
「お母様………」
ポレットがエリナを呼ぶ。
「ポレット……愛しているわ………」
「お母様!」
「エリナ!」
そうして、エリナは静かに息を引き取った。その死に顔はとても穏やかで……
ーそうか、死んでようやく……安心できたのかー
「エリナ……」
エリナは、私には一度も『愛してる』とは言わなかった。気付いていたのに、気付かないふりをした。
「エリナ…すまない……でも、ありがとう…」
「……お父様、私は………ユベールもケイトも赦さないから」
「ケイト?」
ーユベールは分かるが、どうしてケイトが?ー
「お父様は知らなかったでしょうけど、人間のお母様を見下して虐げ続けていたのがケイトよ」
「────え?」
ケイトがエリナの世話役に志願した理由は、人間のエリナを蹴落として私の妻になる為だったのだ。
「お母様が一体何をしたと言うの?お母様はただ、お父様の番だっただけ。それなのに、ケイトやケイトに賛同した使用人達に虐げられて!」
「どうして…私に………」
「何度も告げようとしたけど、その度にお母様に怒りの矛先を向けられて!ユベールさえもケイトケイトって!私とお母様の周りに味方なんて一人もいなかったわ!お父様でさえケイトの言葉を鵜呑みして……味方じゃなかった!」
「何て事だ───っ」
私は、エリナを愛していたが、嫌われたくないからと、無意識のうちに距離をとり、全てをケイトに任せてしまっていたのだ。
「私は………」
「謝罪なんて要らないわ。謝ったところで、お母様は………。私、この家から出て行くから。もともと、私が成人したら、お母様を連れて出て行こうと思っていたから。ケイトとユベールの顔なんて、もう二度と見たくないわ」
その言葉の通り、ポレットはエリナの葬儀が済み喪が明けると、直ぐに家から出て行ってしまった。
******
「これでようやく、ブラウンの家名が守られるわね」
「本当に。人間の公爵夫人など…汚点でしかありませんから。これで、ケイト様と結婚されれば─」
「私がケイトと結婚する事はない」
「「アーティー様!!」」
使用人の控え室で、ケイトをはじめ、家の殆どの使用人達が嬉しそう話をしていた。
「ブラウン公爵は、叔父上に継いでもらう事になった。私と父上と母上は、その叔父上と入れ替わって領地に引き籠もる。それで、お前達は……今日を以て全員解雇だ。勿論、将来の公爵夫人であっただろうエリナを虐げたのだ。紹介状は無しだ。」
「何て事を!アーティー様、考え直して下さい!たかだか人間の為にそこまで───っ!」
「黙れ!ケイト!!私がお前を殺してしまう前に、今すぐ私の視界から消えてくれ!」
「ひい──っ」
「きゃあ───っ」
「うわぁ──っ」
その場に居たケイトや使用人達は、悲鳴を上げながらまともに荷物を持ち出す事もできないまま、家から走り去って行った。
それから、ケイトや使用人達がどうなったかは分からないが、人1人を死に追いやったと噂が一瞬にして広まったのだ。マトモな職に就けた筈はないだろう。
エリナの遺体は、エリナの実家の墓地に埋葬してもらった。その墓地に埋葬された日、その墓の前には、1人の男性がピンク色の花束を持って立っていた。ピンク色の花は、エリナが好きな花だった。
『アラン』
元婚約者だろう。彼は結局、誰とも婚約、結婚する事なく孤児院で孤児達の世話をしているとの事だった。
ポレットから、他国ではあるが人間と結婚をして幸せに暮らしていると言う手紙が届いた。
“──お元気で。さようなら”
ポレットからの手紙は、それが最初で最後のものだった。
ユベールは、騎士道に反する行いをしたとして、騎士団から除籍処分された後、叔父上に助けを求め、叔父上はユベールを使用人として雇う事にしたそうだ。風当たりは強いだろうが、私が助ける事はない。
ー私は多くの者達の幸せを壊してしまったのかー
エリナが番ではなかったら──
それでも、私はエリナに出会えて幸せだった。
「エリナ、どうか……安らかに………」
ーもし、エリナに来世があるのなら、幸せになりますようにー
ただそれだけを願った。
熊族の獣人で公爵家の嫡男である私には、幼い頃からの婚約者が居る。
ケイト=フローラント
猫族の獣人で伯爵家の令嬢だ。
我がブラウン家は、代々国王に仕える家門である。五つある公爵のうち、最も古くからある名家でもある。そのブラウン家の嫡男の嫁として選ばれたケイトは、伯爵令嬢ではあるが、誰もが認める立派な令嬢だった。政治的な婚約で、そこに恋愛感情はないが、お互い尊重し合える仲であったと思う。
ーこのまま、ケイトと結婚するんだろうー
と思っていたし、それを疑う事もなかった。
******
その日は何故か、朝から少し体が熱を持っていた。ただ、その熱は苦しいものではなく、本能が働いて興奮しているような感覚だった。そのまま家でじっとしている事ができず、私は従者も付けずに街へ出掛ける事にした。
「………?」
歩いて街迄の道を進む。進めば進む程、どこからともなく良い香り─心地の良い香りが漂って来た。その香りが更に濃くなると、心臓が締め付けられる様な痛みを訴え出した。
何かが足りない──
でも、足りない何かが、そこにある──
それは、とても愛おしいもの──
唯一無二のもの──
彼女を目にした瞬間、全てを理解した。
「見付けた!」
「えっ!?な……何!!??」
私は、彼女を欲していたのだ。
「なんて奇跡だろう!私と一緒に来て欲しい」
「は?え?きせき?いっしょ?きゃあ─っ!」
私は躊躇う事なく彼女を抱き上げた。
抱き上げた彼女はとても小さくて軽くて、私が少し力を入れて抱き締めれば壊れてしまいそうだった。
「エリナ!!」
「──っ!」
彼女を抱き上げて走る私の背後から、男の叫び声のようなものが聞こえて来たが、そんな事を気にしている暇はない。
ー今すぐ彼女を隠さなければー
この、直ぐに壊れてしまいそうな小さな存在。それでも、私にとってはとても大きな存在の
私の番────
番に出会える確率は3割にも満たない。
そんな番に出会えた奇跡だ。番を連れて帰ると、父と母は喜んで迎え入れてくれた。
使用人達も、喜んでいた──
と、その時はそう思い、信じていた。
それからは早かった。
番の名前はエリナ。人間だったが、それは関係無い。獣人にとっての番は誰よりも尊重されて守られるべき存在だ。番と出会えた事で、ケイトとは婚約を解消したが、そのケイトが自らエリナの世話役をすると申し出てくれた。勿論、ケイトであれば安心だと、私はその申し出を有り難く受け取り、ケイトにエリナの世話をしてもらう事にした。
******
「エリナ様は人間だから、番の存在をいまいち理解していないみたい。それに、アーティー様は獣人の中でも大きいから、あまり積極的にいくと怖がられる可能性があるから、結婚する迄は少し距離を置いた方が良いと思うわ」
「そう…か………」
この家に連れて来てからのエリナは、あまり笑う事がなかった。その事をケイトに相談すると、エリナと話をしてくれたようで、エリナとの接し方のアドバイスを受けた。
ー確かに、小さいエリナからすれば、私はデカ過ぎて怖ろしいのかもしれないなー
可能であれば、毎日顔を見たいし声も聞きたいが、何よりも優先するのはエリナだ。結婚迄我慢すれば良いのだ。
******
「エリナ様は、未だに元婚約者に未練があるのかもしれないわ」
ケイトに言われてカッとなり、ついにはエリナが『アラン』と呟くのを耳にしてしまい、嫉妬に駆られた私は、エリナを閉じ込めてしまった。番を相手にすると、感情のコントロールが難しくなるのだ。ただ、閉じ込められたエリナが、抵抗する事もなかったから、私はまだ大丈夫なんだと思っていた。
******
それから特に問題無く結婚式を挙げて、初夜も問題なく迎える事ができた。ようやく、エリナが私を受け入れてくれたと思っていた。
そして、流石は番だ。1年で子供ができた。しかも、男女双子の子供だ。
「エリナ、本当に、我が子を生んでくれてありがとう」
「……アーティーさま………」
エリナにお礼を言うと、その時初めてエリナが私に笑顔を向けてくれたのだ。
ー何て愛おしいんだー
ようやく私に心を開いてくれた。これからはきっと、エリナとうまくやっていけるだろう─と思っていた。
******
「どうして父上の番が人間だったんですか!?」
「どうした?ユベール」
それは、子達が学校に通い出してから1週間程経った頃の事だった。
「学校で、父上の番…母上が人間だから、僕は立派な騎士にも公爵の跡継ぎにもなれないと言われました!人間の血が入っているから、獣人としては欠陥品だと……」
「ユベール!!お前は何と言う事を!」
ーまさか、我が子からこんな言葉を耳にするとは思いもしなかったー
確かに、獣人の人間に対する差別は存在するが、それでもエリナは番だ。差別されるべき者ではない。その時、私はすぐにユベールにキツく注意をしたが、既に何もかもが手遅れになっていた。
そこからのエリナは早かった
******
「お母様…もうそろそろお庭のお花が綺麗に咲くわ。咲いたら、また一緒に庭でお茶をしましょうね」
「そうね……」
ベッドで横たわっているエリナの手を握って話し掛けているのは、20歳になったポレットだ。そのポレットは、目にいっぱいの涙を溜めている。
ユベールのあの時の言葉をエリナは聞いてしまっていて、あの日からエリナから表情が消えてしまい、そのまま寝込む日が増えて行った。
ユベールは学校卒業後は騎士団に入団し、そのまま騎士寮に入る事となり、エリナとは殆ど顔を合わせていない。
「お母様………」
ポレットがエリナを呼ぶ。
「ポレット……愛しているわ………」
「お母様!」
「エリナ!」
そうして、エリナは静かに息を引き取った。その死に顔はとても穏やかで……
ーそうか、死んでようやく……安心できたのかー
「エリナ……」
エリナは、私には一度も『愛してる』とは言わなかった。気付いていたのに、気付かないふりをした。
「エリナ…すまない……でも、ありがとう…」
「……お父様、私は………ユベールもケイトも赦さないから」
「ケイト?」
ーユベールは分かるが、どうしてケイトが?ー
「お父様は知らなかったでしょうけど、人間のお母様を見下して虐げ続けていたのがケイトよ」
「────え?」
ケイトがエリナの世話役に志願した理由は、人間のエリナを蹴落として私の妻になる為だったのだ。
「お母様が一体何をしたと言うの?お母様はただ、お父様の番だっただけ。それなのに、ケイトやケイトに賛同した使用人達に虐げられて!」
「どうして…私に………」
「何度も告げようとしたけど、その度にお母様に怒りの矛先を向けられて!ユベールさえもケイトケイトって!私とお母様の周りに味方なんて一人もいなかったわ!お父様でさえケイトの言葉を鵜呑みして……味方じゃなかった!」
「何て事だ───っ」
私は、エリナを愛していたが、嫌われたくないからと、無意識のうちに距離をとり、全てをケイトに任せてしまっていたのだ。
「私は………」
「謝罪なんて要らないわ。謝ったところで、お母様は………。私、この家から出て行くから。もともと、私が成人したら、お母様を連れて出て行こうと思っていたから。ケイトとユベールの顔なんて、もう二度と見たくないわ」
その言葉の通り、ポレットはエリナの葬儀が済み喪が明けると、直ぐに家から出て行ってしまった。
******
「これでようやく、ブラウンの家名が守られるわね」
「本当に。人間の公爵夫人など…汚点でしかありませんから。これで、ケイト様と結婚されれば─」
「私がケイトと結婚する事はない」
「「アーティー様!!」」
使用人の控え室で、ケイトをはじめ、家の殆どの使用人達が嬉しそう話をしていた。
「ブラウン公爵は、叔父上に継いでもらう事になった。私と父上と母上は、その叔父上と入れ替わって領地に引き籠もる。それで、お前達は……今日を以て全員解雇だ。勿論、将来の公爵夫人であっただろうエリナを虐げたのだ。紹介状は無しだ。」
「何て事を!アーティー様、考え直して下さい!たかだか人間の為にそこまで───っ!」
「黙れ!ケイト!!私がお前を殺してしまう前に、今すぐ私の視界から消えてくれ!」
「ひい──っ」
「きゃあ───っ」
「うわぁ──っ」
その場に居たケイトや使用人達は、悲鳴を上げながらまともに荷物を持ち出す事もできないまま、家から走り去って行った。
それから、ケイトや使用人達がどうなったかは分からないが、人1人を死に追いやったと噂が一瞬にして広まったのだ。マトモな職に就けた筈はないだろう。
エリナの遺体は、エリナの実家の墓地に埋葬してもらった。その墓地に埋葬された日、その墓の前には、1人の男性がピンク色の花束を持って立っていた。ピンク色の花は、エリナが好きな花だった。
『アラン』
元婚約者だろう。彼は結局、誰とも婚約、結婚する事なく孤児院で孤児達の世話をしているとの事だった。
ポレットから、他国ではあるが人間と結婚をして幸せに暮らしていると言う手紙が届いた。
“──お元気で。さようなら”
ポレットからの手紙は、それが最初で最後のものだった。
ユベールは、騎士道に反する行いをしたとして、騎士団から除籍処分された後、叔父上に助けを求め、叔父上はユベールを使用人として雇う事にしたそうだ。風当たりは強いだろうが、私が助ける事はない。
ー私は多くの者達の幸せを壊してしまったのかー
エリナが番ではなかったら──
それでも、私はエリナに出会えて幸せだった。
「エリナ、どうか……安らかに………」
ーもし、エリナに来世があるのなら、幸せになりますようにー
ただそれだけを願った。
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