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26 違和感
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学校の入学式とも卒業式とも違う……桁違いの厳かな雰囲気に圧倒される。
ルドヴィクさんの後ろには、ズラリと多くの人達が新たに王となるルドヴィクさんを見ている。
「?」
ふと感じる、オールデンさんの気配。ただ、オールデンさんの気配だけど違和感もある。
被っているフードの隙間から視線を巡らせてみるけど、特に気になる所もない。
ただ、この式に参列している人達の、後ろの方からオールデンさんの気配と違和感がある。
ーあそこに何か……誰かが居るんだろうか?ー
それからの私は、その違和感に気を取られ過ぎて、気が付けば戴冠は終わっていて、貴重な戴冠シーンを目にする事が出来なかった。
******
「違和感ですか……」
式が終わると、国王になったルドヴィクさんは、今度は神殿から王城までパレードをしながら帰城。夜には豪華なパーティーが開かれる。
その、パレードには、大神官イシュメルさんも参加する。そのパレードの前に、イシュメルさんに式で感じた事を伝えると、暫く黙って何かを思案した後─
「夜のパーティーに、チカも参加しませんか?その違和感が何か分かるかもしれませんし、隣国の聖女様もまだ目にされてないんですよね?」
「あ………」
確かに。あの多くの人達の中から、聖女を見付ける事はできなかった。いや、そもそも、どんな人かも分からないんだから、式に参加しなくても良かったんじゃない?
あの違和感は気になるし、聖女も気になるけど、パーティーには興味はないし、そもそも王城に行く事が嫌だ。
でも───
ー気になったままにしておくと、後々後悔しそうな気もするー
「チカの姿であれば、誰も…ネッド以外は気付かないでしょうし、大神官の付き添いとしてなら、誰にも何も言われないと思いますよ?」
「嫌は嫌ですけど………それで……参加します……」
「大神官様、そろそろ移動をお願いします」
「分かりました。では、チカ、時間がないので、後で人を遣りますから、その者から話を聞いて準備をして下さい」
それだけ言うと、イシュメルさんはパレードに参加する為に神殿の外へ出て行った。
そのイシュメルさんを窓越しに見送っていると、また、晴れ渡った空には“オールデン神の祝福”であるオーロラが七色に輝いていた。
それから、私を迎えに来てくれたのは───
「あぁ!またお会いできて恐悦至極です!真っ白な聖職の服もとてもお似合いです!何ならいつもより輝いて見えますし、より一層聖女様としての威厳が増して眩しい程です!そんなミヅキ様のお手伝いができるとは……これは大神官イシュメル様に感謝しなければいけませんね?あ、そのイシュメル様から、ミヅキ様を転移魔法でコッソリ連れて来て欲しいと言われまして……服装に関しては、私がイシュメル様の言い付け通りに準備しているので、王城に転移した後にお渡ししますね。きっとあの服もミヅキ様にお似合いでしょう!それで───」
「『…………』」
ー何で、お迎えにネッドさんを選んだんですか?ー
止まらない弾丸トークに、私の首にしがみついて震えるフラム。
「ネッドさん、迎えに来てくれて、ありがとうございます。早速で申し訳無いんですけど、多分時間もあまりないと思うので、移動を……宜しくお願いします」
「──っ!」
ネッドさんはまた、ピタッと弾丸トークを止めて、ブンブンと縦に首を振った後「それでは、王城の大神官様の元へ転移します!」と言って、魔法陣を展開させた。
『ネッドは嫌いじゃないけど、あの得体の知れない勢いが………怖いの』
と、フラムから聞いたのは、夜のパーティーが始まる少し前の事だった。
******
「念の為、認識阻害の魔法でも掛けましょうか?」
パーティーへ参加する為の準備が終わり、イシュメルさんの控え室で話をしていると、ネッドさんから提案されて、その魔法を掛けてもらう事にした。
認識阻害─そこに「あ、人がいるかな?」と感じるぐらいの存在感になり、顔を見たとしても覚えられない。「あれ?そんな人居た?」レベルの認識状態になるそうだ。
ー魔法って便利だなぁ…ー
聖女ミヅキではなく、深月千花の姿だから、誰も私がミヅキだと気付く人は居ないと思うけど、念には念をと言う事で、有り難くその魔法を私に掛けてもらう事にした。
「わぁ……やっぱり綺麗だなぁ……」
ネッドさんの魔法は、とても綺麗だ。旅の時もずっと思っていたけど、ネッドさんが魔法を使うと、銀色の光がキラキラしてとても綺麗なのだ。その光は、その人によって色も光具合も違って来る。オールデンさんは黒色の光だった。フラヴィアはピンク色だったけど……少しくすんだ?落ち着いた?感じの光だった。
ルドヴィクさんの後ろには、ズラリと多くの人達が新たに王となるルドヴィクさんを見ている。
「?」
ふと感じる、オールデンさんの気配。ただ、オールデンさんの気配だけど違和感もある。
被っているフードの隙間から視線を巡らせてみるけど、特に気になる所もない。
ただ、この式に参列している人達の、後ろの方からオールデンさんの気配と違和感がある。
ーあそこに何か……誰かが居るんだろうか?ー
それからの私は、その違和感に気を取られ過ぎて、気が付けば戴冠は終わっていて、貴重な戴冠シーンを目にする事が出来なかった。
******
「違和感ですか……」
式が終わると、国王になったルドヴィクさんは、今度は神殿から王城までパレードをしながら帰城。夜には豪華なパーティーが開かれる。
その、パレードには、大神官イシュメルさんも参加する。そのパレードの前に、イシュメルさんに式で感じた事を伝えると、暫く黙って何かを思案した後─
「夜のパーティーに、チカも参加しませんか?その違和感が何か分かるかもしれませんし、隣国の聖女様もまだ目にされてないんですよね?」
「あ………」
確かに。あの多くの人達の中から、聖女を見付ける事はできなかった。いや、そもそも、どんな人かも分からないんだから、式に参加しなくても良かったんじゃない?
あの違和感は気になるし、聖女も気になるけど、パーティーには興味はないし、そもそも王城に行く事が嫌だ。
でも───
ー気になったままにしておくと、後々後悔しそうな気もするー
「チカの姿であれば、誰も…ネッド以外は気付かないでしょうし、大神官の付き添いとしてなら、誰にも何も言われないと思いますよ?」
「嫌は嫌ですけど………それで……参加します……」
「大神官様、そろそろ移動をお願いします」
「分かりました。では、チカ、時間がないので、後で人を遣りますから、その者から話を聞いて準備をして下さい」
それだけ言うと、イシュメルさんはパレードに参加する為に神殿の外へ出て行った。
そのイシュメルさんを窓越しに見送っていると、また、晴れ渡った空には“オールデン神の祝福”であるオーロラが七色に輝いていた。
それから、私を迎えに来てくれたのは───
「あぁ!またお会いできて恐悦至極です!真っ白な聖職の服もとてもお似合いです!何ならいつもより輝いて見えますし、より一層聖女様としての威厳が増して眩しい程です!そんなミヅキ様のお手伝いができるとは……これは大神官イシュメル様に感謝しなければいけませんね?あ、そのイシュメル様から、ミヅキ様を転移魔法でコッソリ連れて来て欲しいと言われまして……服装に関しては、私がイシュメル様の言い付け通りに準備しているので、王城に転移した後にお渡ししますね。きっとあの服もミヅキ様にお似合いでしょう!それで───」
「『…………』」
ー何で、お迎えにネッドさんを選んだんですか?ー
止まらない弾丸トークに、私の首にしがみついて震えるフラム。
「ネッドさん、迎えに来てくれて、ありがとうございます。早速で申し訳無いんですけど、多分時間もあまりないと思うので、移動を……宜しくお願いします」
「──っ!」
ネッドさんはまた、ピタッと弾丸トークを止めて、ブンブンと縦に首を振った後「それでは、王城の大神官様の元へ転移します!」と言って、魔法陣を展開させた。
『ネッドは嫌いじゃないけど、あの得体の知れない勢いが………怖いの』
と、フラムから聞いたのは、夜のパーティーが始まる少し前の事だった。
******
「念の為、認識阻害の魔法でも掛けましょうか?」
パーティーへ参加する為の準備が終わり、イシュメルさんの控え室で話をしていると、ネッドさんから提案されて、その魔法を掛けてもらう事にした。
認識阻害─そこに「あ、人がいるかな?」と感じるぐらいの存在感になり、顔を見たとしても覚えられない。「あれ?そんな人居た?」レベルの認識状態になるそうだ。
ー魔法って便利だなぁ…ー
聖女ミヅキではなく、深月千花の姿だから、誰も私がミヅキだと気付く人は居ないと思うけど、念には念をと言う事で、有り難くその魔法を私に掛けてもらう事にした。
「わぁ……やっぱり綺麗だなぁ……」
ネッドさんの魔法は、とても綺麗だ。旅の時もずっと思っていたけど、ネッドさんが魔法を使うと、銀色の光がキラキラしてとても綺麗なのだ。その光は、その人によって色も光具合も違って来る。オールデンさんは黒色の光だった。フラヴィアはピンク色だったけど……少しくすんだ?落ち着いた?感じの光だった。
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