脱走聖女は異世界で羽をのばす

ねむたん

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アラニスとの一日

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リディアは朝、秘密基地の居住エリアで目を覚ました。今日は久々にアラニスとゆっくり過ごす予定だ。
もちろん、メリーちゃんとタフィーちゃんも一緒だ。布団から飛び起きると、リディアはご機嫌な声で「メリーちゃん、タフィーちゃん! 今日はアラニスが遊びに来る日だよ!」と呼びかけた。

メリーちゃんは「メェ!」と元気よく返事をし、ふわふわ毛を揺らして準備を手伝い始める。タフィーちゃんも「ぷるぷるん!」と体を弾ませ、チョコブロックを小さく生成してリディアに差し出した。

「ふふ、ありがとう! お菓子タイムにぴったりだね!」
リディアは笑顔でそれを受け取り、今日の計画を胸に秘めて張り切っていた。


お昼前、リディアはアラニスを秘密基地に招待するため、メリーちゃんの転移能力を使って街へ出向いた。
アラニスの露店に到着すると、リディアは満面の笑みで声をかける。

「アラニスー! 今日は特別な場所に招待するよ!」
「リディア、おはよう。特別な場所? それは楽しみね」
柔らかな笑顔で返事をしたアラニスは、手際よく店を閉める準備を始めた。

準備が整うと、リディアはアラニスの手を引き、メリーちゃんに合図を送った。「メェ!」という鳴き声が響き、瞬く間に二人は秘密基地へと運ばれた。


秘密基地に到着したアラニスは、目の前に広がる居心地の良い空間に目を丸くした。暖かい照明、可愛らしい装飾、そしてメリーちゃんやタフィーちゃんが出迎えるその様子に、思わず声を漏らす。

「わあ、ここがリディアの秘密基地なのね! なんて素敵な場所……」
「でしょ! ここで今日はゆっくり過ごそうね!」
リディアはアラニスをリビングエリアへ案内し、ふかふかのクッションに座らせた。タフィーちゃんが「ぷるぷるん!」と甘い香りを漂わせながら挨拶をし、メリーちゃんは尻尾を振ってアラニスに紅茶のカップを差し出した。

「うふふ、メリーちゃんもタフィーちゃんも可愛いわね」
アラニスは二匹を撫でながら微笑み、リディアが用意したお菓子の数々を見てさらに驚いた。

「これ全部、リディアが準備したの?」
「そう! でもね、メリーちゃんが取り出してくれたのと、タフィーちゃんのチョコブロックもあるんだよ!」
テーブルには焼きたてのクッキー、チョコレートフォンデュ用のフルーツ、そして魔法のキャンディーも並んでいる。アラニスは「ありがとう、すごく楽しみだわ」と感謝を伝えた。

お菓子をつまみながら、四人(?)は思い思いにおしゃべりを楽しむ。アラニスは最近の露店でのエピソードを話し、リディアは騎士団との遠征の話を語る。特にタフィーちゃんが魔物をチョコで固めた話では、アラニスが目を輝かせて聞いていた。

「タフィーちゃん、そんなにすごいことができるなんて! 本当に頼もしいわね」
「でしょ! タフィーちゃんはわたしのチョコレートヒーローだもん!」
タフィーちゃんはその言葉に嬉しそうに体を揺らし、さらに小さなチョコブロックを生成してアラニスに差し出した。

一方、メリーちゃんはふわふわ毛でアラニスの肩を優しくなで、彼女をリラックスさせていた。「メェ」と満足げに鳴くその姿に、アラニスは思わず笑みを漏らす。

「リディア、あなたの仲間たちはみんな愛らしいわね。ここで一緒に過ごせるなんて、最高のひとときだわ」
「そうでしょ! ここはわたしの大切な場所だもん!」


夕方になると、アラニスはそろそろ帰る時間だと告げた。リディアは「また来てね!」と言いながら、メリーちゃんの転移能力でアラニスを街へ送り届けた。

秘密基地に戻ったリディアは、メリーちゃんとタフィーちゃんに「今日は最高に楽しかったね!」と声をかけた。三人(?)でふかふかのクッションに座り、ゆっくりと夜を迎える準備を始める。

こうして、リディアたちの穏やかで楽しい交流の一日は、温かい記憶として心に刻まれたのだった。
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