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管理施設内の案内が終わると、佐川は少し考え込むように腕を組んだ。
「んじゃ、お前さんたちは3階を使うといい。そこなら部屋も空いてるし、物資も運び込みやすい」
「ありがとうございます」
俺たちは顔を見合わせて頷いた。
「まぁ、ワシはこの1階にいる。管理室があるし、発電設備を見張るにはここが都合がいいんでな」
佐川は椅子に腰を下ろしながら続ける。
「好きにしていいが、勝手に発電設備とか触るなよ? あと、燃料は大事に使え」
「了解です」
斉藤が頷く。
「そういや、まだ自己紹介しとらんかったな。ワシは佐川。ずっとここで働いとる。まさかこんな時代が来るとは思わんかったが……まぁ、生きとりゃなんとかなるもんよ」
「三浦拓真です」
俺が先に名乗ると、他の仲間たちも次々に自己紹介をした。
「安田。IT関係の仕事してました。趣味は掲示板漁り」
「斉藤です。公務員でした。わりと整理整頓は得意なほうです」
「高橋」
「……え、何か追加ないの?」
安田がツッコミを入れるが、高橋は軽く肩をすくめるだけだった。
「藤木。営業やってた。同僚とはぐれたんで、こっちに合流した」
「田辺です」
田辺さんはニコッと笑う。
「ここでお世話になる間は、食事くらいはちゃんと作りますね。おじさん、鹿肉と山菜、大丈夫ですか?」
「おうおう、そりゃ助かるな! こんなとこにひとりでおったら、ろくなもん食えてないからなぁ」
佐川は嬉しそうに笑った。
「ちょうど、小型のキッチンが給湯室にあるんですよね? 使わせてもらえますか?」
「いいぞいいぞ、好きにしな。ワシは肉食えりゃ文句はねぇ」
「よかった。じゃあ、さっそく準備しましょうか」
田辺さんが立ち上がり、給湯室へ向かう。
「おーい、手伝うぞ」
俺たちも荷物を持って、給湯室へと移動した。
キッチンは決して広くはないが、火も使えるし調理器具もそこそこ揃っていた。
「ここなら、十分料理できるな」
田辺さんは鍋に火をかけながら、持ってきた鹿肉と山菜を手際よくさばく。
「鹿肉の臭みは、ちゃんと火を通せば気にならないわよ」
そう言いながら、スライスした肉を焼き始める。
「おお、いい匂いしてきたな」
安田が鼻をくんくんさせながら覗き込む。
「鹿肉の炒め煮と、山菜の味噌汁、それに炊いた米があれば十分ね」
「うまそう」
夕食ができる頃には、部屋中に香ばしい匂いが充満していた。
「はい、お待たせ」
田辺さんが大皿をテーブルに並べると、佐川が目を丸くした。
「おお……これはえらいご馳走やなぁ」
「遠慮せずに、どうぞ」
俺たちも席に着き、それぞれの皿に取り分ける。
「いただきます!」
肉はジューシーで柔らかく、山菜のほろ苦さと絶妙に合っていた。
「……うまいな」
藤木が感心したように言うと、佐川も豪快に飯をかき込みながら頷いた。
「いやぁ、久々にまともな飯食った気がするわ。田辺さん、あんた料理うまいなぁ」
「そりゃあ、山暮らし長いですからね。食べ物くらいはちゃんと作れないと」
「こりゃ、しばらくここも悪くないかもな」
安田がにやりと笑う。
こうして、俺たちは新たな拠点での初めての夜を迎えた。
「んじゃ、お前さんたちは3階を使うといい。そこなら部屋も空いてるし、物資も運び込みやすい」
「ありがとうございます」
俺たちは顔を見合わせて頷いた。
「まぁ、ワシはこの1階にいる。管理室があるし、発電設備を見張るにはここが都合がいいんでな」
佐川は椅子に腰を下ろしながら続ける。
「好きにしていいが、勝手に発電設備とか触るなよ? あと、燃料は大事に使え」
「了解です」
斉藤が頷く。
「そういや、まだ自己紹介しとらんかったな。ワシは佐川。ずっとここで働いとる。まさかこんな時代が来るとは思わんかったが……まぁ、生きとりゃなんとかなるもんよ」
「三浦拓真です」
俺が先に名乗ると、他の仲間たちも次々に自己紹介をした。
「安田。IT関係の仕事してました。趣味は掲示板漁り」
「斉藤です。公務員でした。わりと整理整頓は得意なほうです」
「高橋」
「……え、何か追加ないの?」
安田がツッコミを入れるが、高橋は軽く肩をすくめるだけだった。
「藤木。営業やってた。同僚とはぐれたんで、こっちに合流した」
「田辺です」
田辺さんはニコッと笑う。
「ここでお世話になる間は、食事くらいはちゃんと作りますね。おじさん、鹿肉と山菜、大丈夫ですか?」
「おうおう、そりゃ助かるな! こんなとこにひとりでおったら、ろくなもん食えてないからなぁ」
佐川は嬉しそうに笑った。
「ちょうど、小型のキッチンが給湯室にあるんですよね? 使わせてもらえますか?」
「いいぞいいぞ、好きにしな。ワシは肉食えりゃ文句はねぇ」
「よかった。じゃあ、さっそく準備しましょうか」
田辺さんが立ち上がり、給湯室へ向かう。
「おーい、手伝うぞ」
俺たちも荷物を持って、給湯室へと移動した。
キッチンは決して広くはないが、火も使えるし調理器具もそこそこ揃っていた。
「ここなら、十分料理できるな」
田辺さんは鍋に火をかけながら、持ってきた鹿肉と山菜を手際よくさばく。
「鹿肉の臭みは、ちゃんと火を通せば気にならないわよ」
そう言いながら、スライスした肉を焼き始める。
「おお、いい匂いしてきたな」
安田が鼻をくんくんさせながら覗き込む。
「鹿肉の炒め煮と、山菜の味噌汁、それに炊いた米があれば十分ね」
「うまそう」
夕食ができる頃には、部屋中に香ばしい匂いが充満していた。
「はい、お待たせ」
田辺さんが大皿をテーブルに並べると、佐川が目を丸くした。
「おお……これはえらいご馳走やなぁ」
「遠慮せずに、どうぞ」
俺たちも席に着き、それぞれの皿に取り分ける。
「いただきます!」
肉はジューシーで柔らかく、山菜のほろ苦さと絶妙に合っていた。
「……うまいな」
藤木が感心したように言うと、佐川も豪快に飯をかき込みながら頷いた。
「いやぁ、久々にまともな飯食った気がするわ。田辺さん、あんた料理うまいなぁ」
「そりゃあ、山暮らし長いですからね。食べ物くらいはちゃんと作れないと」
「こりゃ、しばらくここも悪くないかもな」
安田がにやりと笑う。
こうして、俺たちは新たな拠点での初めての夜を迎えた。
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