FREEDOM〜自由の世界へ〜

第二十一章 報復

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 「陛下！大変です！
レジットがスジャーラに攻め込まれ、ミケイル陛下は殺され、レジットは陥落したとのことです！」

 息急き切った使者が部屋に訪れ、ミルトンに報告しました。



 「な、なんだって！？
なぜ、そんなことになったのだ！？」

 「はい、なんでも、レジットのマルク殿下が、スジャーラのエバレル陛下を暗殺しようと企んだことが発端のようです。」

 「返り討ちにあったということか…」

ミルトンは、眉間にしわを寄せ、渋い顔で呟き、ロバートの方に向き直りました。



 「ロバート、聞いたか？
 信じられないことだ。
レジットがこうも簡単に落ちてしまうとは…」

 「ミケイル陛下はご高齢な上に、ジョセフィーヌがいなくなってからは腑抜けのようになってしまわれたと訊く。
マルク殿は、お若いから焦ったんだな。
そして、エバレルのことを甘く見過ぎたんだな。」

 「もしかしたら、スジャーラがレジットに攻め込むという話が、間違ってバリーニャと伝わったのではないか？」

 「それはわからないが…」

ロバートは腕を組み、そっと俯きました。



 「ミケイル陛下は殺されたそうだが、ミクはどうなったのだろう？
 王妃に関する話はどうなっている？」

 「いえ、その件についてはまだ何も…」

 「そうか…また何か情報が伝わったら、すぐに申せ。」

 「はっ！」

 使者は恭しく一礼し、部屋を後にしました。