FREEDOM〜自由の世界へ〜

第二十二章 スジャーラの内乱

３

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スジャーラ国の軍詰所では彼女……すっかり痩せ細り、青白い顔をしたミクが放心状態で横たわっていました。

ミクは数え切れないほどの兵士達に連日のように汚され、身も心も限界に達していました。


 （もう、ダメ……死にたい……）


そんなことを考えるほどに彼女は追い詰められていました。

その時でした。
 足音……ミクのもとへ向かう足音が聞こえました。


 （あぁ、今日も私、酷い目に……）


ミクは先の見えない絶望的な気分に包まれました。
しかし……その足音の主は、いつもとは雰囲気が違ってました。


 「え、この娘は……？」


いつも邪悪な薄ら笑いを浮かべてミクを汚す兵士達とは違う、若くて清潔そうな青年兵士がミクを覗き込んでいます。


 「あぁ、新入り。その娘は俺達の道具だよ」

 「え、道具？」


 青年兵士は眉をひそめました。


 「そ。国王が戦争で手柄を立てた俺達にご褒美としてくれたの。毎晩、そいつに俺達、慰めてもらってるんだよ、なぁ」

 「そう、そう。そんな上物とやれるなんてなぁ。新入り、お前もラッキーだぜ」


その場……軍詰所では、そんなことを言う兵士達の笑い声が響き渡りました。


 「そんな……ひどい」


 青年兵士は、他の兵士達に聞こえないような小さな声で呟いたのでした。