FREEDOM〜自由の世界へ〜

第二十二章 スジャーラの内乱

１４

「これはこれは、エバレル陛下。
 私のような者にお目通りいただき、恐悦至極に存じます。
 私、ロバート・マクファーレンと申します。」

 「幸い、今日は珍しく時間が取れましてな…
それで…ロバートさん、私に何か御用でしょうか？
それと……」

エバレルは、ロバート達と一緒に部屋に入ったリクやアレクセイや共の者達に視線を移しました。



 「エバレル陛下、この子は、リク・ハーレンスト。
バリーニャのハーレンスト家の跡取り息子です。」

 「は、初めまして、エバレル陛下。
リク・ハーレンストと申します。」

エバレルの表情が暗く曇りました。
エバレルは、ロバートの訪問の意図に感付いたのです。



 「あなたがバリーニャに出された書状の内容は聞きました。
だが、それはあなたの勘違いです。
ここではっきりとそのことを証明しようと、リクを連れて参りました。」

 「勘違い…ですと？」

 「その通りです。
……さぁ、やってくれ。」



メイドが二人、リクの前に進み出ました。
 二人は、リクの顔にお化粧を施していきます。
そして、最後に長い金髪のかつらをかぶせました。



 「こ、これは…！」

エバレルは、お化粧をされたリクの顔を見て、目を大きく見開きました。