FREEDOM〜自由の世界へ〜

第二十四章 再会

４

＊



 「私…一体、どうしたら……」

ミクは、そう言って両手で顔を覆いました。



 「とにかく、君はここにいてはいけない。
 子供を連れ、シュレッサーに行くんだ。
ジョセフィーヌ、頼んだぞ。」

 「はい、ロバートさん。」

 「そんなこと…私、お義母さんやドルトを置いて逃げるなんて出来ません。」

 「ミク…トルぺはどうするんだ！？
トルぺを守れるのは、母親である君だけなんだぞ。
 今は、トルぺのためにもそうしなさい。」

ミクは、何も答えず、ただ泣き伏すだけでした。



ミクは、ようやく自分の事情を話しました。
エバレルの兵士たちの慰み者にされていたこと、それをドルトが助けてくれたこと、誰の子かわからない子供を身籠ったことを…



「そのことなら聞いてたよ。だから、心配してたんだ。」

 「えっ！？し、知っていたの？」

 「あぁ…ドルトさんに助けられたことや子供を産んだことまでは知らなかったけど、その前のことは…」

 「そ、そうだったの…」

ミクは、恥ずかしそうに身を縮めました。



やがて、準備は整い……
数日後、ジョセフィーヌと、トルぺを連れたミクは、ルッセルのシュレッサー城に向かって旅立ちました。