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第一章 アルバ大森林での修行編

第17話 魔法取得※

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 俺とユヅキが交代で素振りをし続けていると、ステラさんが昼食の準備ができたと呼びに来てくれた。
 もうそんな時間か。夢中で練習してたら時間をすっかり忘れていた。
 ステラさんは先に戻って魔物の解体をしていたようだ。



 昼食時

 食事をしながら会話する。

「あさひ様。剣術はいかがでしょうか?」

「とても難しいですが、凄く楽しいです」
 俺はニコッと笑って本音を言う。

「そうですか。それは良かったです。素振りは地味な訓練で皆やりたがらないのですが、私は基礎の積み重ねこそが大切だと思っています。特に最初に悪い癖を付けるのは良くないと考えます。ですから面白味のない訓練になって申し訳ありませんが、ぜひ続けていただきたいと思います」
 ステラさんは俺の目を見ていう。

「もちろんです。ステラさんがあまりに綺麗で。あっ、いや、ステラさんの素振りがあまりにも綺麗で、俺は見惚れてしまいました。あっ、も、もちろん、ステラさんはと、とても綺麗です」
 焦ってどもる俺。

「き、綺麗だなんて、そ、そんな、あさひ様ありがとうございます……」
 照れるステラさん。この照れるステラさんの表情が俺は好きだ。
『あさひ、ファイトーー♪』
 うっ、ユヅキめ。

「ステラさん、食事の後にちょっと魔法の練習をしたいと思いまして、もし良かったらみていただけませんか?」

「確かあさひ様は魔法のスキルは持っていなかったかと思うのですが」

「あ、そうなんですが、昨日魔法の本を色々読みましたので試してみたいなと思いまして。もちろんできるかは分からないのですが」

「そうでしたか。ですが、私は魔法ができませんのでアドバイスはすることができないかと。それと申し上げにくいのですが、その、魔法は才能が無い者は使うことができませんので………」
 言いづらそうなステラさん。

「そうですよね。本にもそう書いてありました。ダメなら諦めますので。それに俺は魔法を見たことがありませんので、もし良かったら見ていただくだけでも、なんて思ってて」

「わかりました。【創造眼】を持つあさひ様ならきっと使えるようになりますね。ぜひ、私にも見せてください」

「はい、よろしくお願いします」


 食後、さっきの素振りの場所で魔法の訓練を始める。
 少し離れたところにステラさんが立つ。

「ステラさん、できなかったらすいません」
 それを聞きニコッと微笑む。ステラさん。

 この時ステラはあさひが魔法を使うのは難しいと思っていた。魔法を使うには才能が必要。自分もかつては魔法を習得する為の訓練をしていたことがある。魔法書の通りにやっても上手くいかず、魔法の習得を諦めた過去がある。


 俺は昨日【ルーム】でした練習のイメージをする。

 まずは【創造眼】に魔力を通す。
 全てに魔力を直結する。
 魔力の流れを感じる。
 手の平に水を出すイメージ。イメージ。

 集中集中集中

 手の平から水が溢れる。

『おおおおお、あさひ凄い!いつの間に!』
 驚くユヅキ。

 ステラさんの顔が驚いている。

 続いてこの水を球体にして維持するイメージ。
 集中しろー、俺。

 集中集中集中。
 魔力操作を強く意識する。

 すると、水がサッカーボール程の球体になる。

 それを近くの木に向かって投げつける。
 水が飛んでいくイメージ。

 シュンッ

 球体の水が木に当たり、パシャっと砕けた。

「ふうっ、できたみたいです」

『あさひー、凄ーい。素敵よ。さすがマイダーリン、すっごい集中だったわね。イメージも魔力操作もびっくりしちゃった♪』
『ユヅキありがとう!【思考加速】のおかげで【魔力操作】がかなり上手く行くようになってたよ』


 ステラさんは驚いた表情で声がでない………


「あ、あの、この魔法。なんか間違ってましたか?」
 俺は不安そうにステラさんに尋ねる。

「い、いえ。すいません。お、驚きすぎて。はっ!」
 ステラさんは驚き過ぎた顔からハッとした表情に変わる。

「す、素晴らしいですよあさひ様!素晴らしいです!さすがあさひ様です!素晴らしいです!」
 パアっと明るい表情になり、俺の方に向かって走ってきて、俺を抱きしめキャッキャ、キャッキャ喜んでくれるステラさん。

 俺は訳がわからず、ステラさんに抱き締められるまま。あっ、ステラさんの大きな胸が。当たって揺れて、当たって揺れて。完全記憶師匠は即座にこの感触を覚える。
 こ、この感触は堪らん。おお、凄い柔らかさと弾力。俺の胸元にステラさんの暴力的な大きな胸が擦られる
『あっ、ステラさん大きくてなんて柔らかいの』
 ユヅキは俺の感情にシンクロしてしまっている。

 俺はずっとこの感触を楽しんでいたかったが、ステラさんが我に帰る。

「ハッ、あっ、すいません。あまりにも驚いてしまいまして」
 パッと離れるステラさん。顔は真っ赤だ。

「い、いえ。ステラさんの胸の感触があまりにも素晴らしすぎて………あっ、いやいやいや。上手くできて、ステラさんにこんなに喜んでもらえて良かったです」

 俺もステラさんも顔が真っ赤になる。俺は失言を悔いる。思わず本音を言ってしまうなんて。

『どんまいよ。あさひ。仕方ないわ。あのおっぱいの感触は反則よ………』
 ユヅキはフォローしてくれる。


「あさひ様、今のはもしかして、無詠唱では?」
 少し落ち着いたステラさんが質問する。

「あっ、はい。どうも詠唱するよりも無詠唱の方が上手くいく気がしまして」

「そ、そうなんですね」

「やっぱ基本通り詠唱して覚えていった方がいいですかね?」

「い、いえ。私が知っている無詠唱を使う方は限られた方のみでしたので」

「そうでしたか。魔力操作とイメージを強く意識すると詠唱はいらない感じがするんですよね」
 俺は思ってたことを言った。

「そ、それは私のご主人様が言っていたことと同じ事です」

「えっ!ステラさんのご主人様も同じことを仰ってたんですね。ああ、良かったです。俺が間違ってなかったと思えます」

 ステラさんはボーっとこちらを見ている。

 そっか。ステラさんのご主人様は無詠唱で魔法を使うのか。もしかして凄い人?お会いしたいな。魔法教えてもらえないかなー。なんて思っていると

「私にはその意味が全く理解できませんでしたが、さすがあさひ様ですね。剣術も驚きましたが、魔法はさらに驚きました。」
 キラキラとした目で俺を見るステラさん。うっ、照れるな。


 その後俺は昨日の【ルーム】のイメージのまま火魔法。風魔法。土魔法も使ってみた。何度か失敗もあったが、四属性使うことができた。

 結局基本は同じで魔力量、魔力操作、イメージが大事だと思った。まだまだ応用的な事はできないがこれを基本に努力していこうと思った。

 ステラさんは数時間ずっと俺を見続けていた。
 な、なんかステラさんの俺を見る目が変わった気がする。一歩前進。

 ユヅキは魔法を使う感覚、コツを掴む為に俺の思考に集中していたようだ。

 何度も魔法を使う事で俺もだいぶコツを掴んできた。


 薄らと日が暮れ始め、俺達は家に入った。

 訓練初日は収穫の多い日になった。


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 あさひ 18歳 男 LV:5
 種族:人族
 称号:創造神の使徒
 加護:創造神の加護

 HP:100
 MP:500
 CP:8
 スキル:体術、魔力自然回復、魔力操作、体力自然回復、剣術、無詠唱
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 魔法:水魔法、火魔法、風魔法、土魔法
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 耐性:全属性攻撃耐性(中)、精神攻撃耐性(極)、即死攻撃耐性(極)
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 創造眼:ステータス操作、鑑定、ストレージ(無限収納)、マップ表示、完全記憶、思考加速、チェンジ、創造
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あさひのCP、ついにゴミ脱却………
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