43 / 137
第二章 旅立ち編
第39話 ルーシー
しおりを挟む
【ルーシー視点】
わたしはルーシー・イーグリア、16歳。
イーグリア王国第一王女である。
父はイーグリア初代国王、オスカー・イーグリア。世界最強の竜騎士と呼ばれていた。
母は女王アメリア・イーグリア。かつて人々からは賢者と呼ばれていた。
兄はイーグリア第一王子ルイス・イーグリア。父譲りの屈強な竜騎士。
両親はその昔、勇者様と共に大魔王バレルを倒した英雄。
その功績で世界中から讃えられ、英雄と呼ばれイーグリア王国を建国した。
建国からはまだ二十数年。歴史の浅い王国だ。良く言えば伝統や格式に囚われない国でもあった。
三ヶ月前に聖女ソフィア様に女神様からの神託が下った。
聖女ソフィア様もかつて勇者様と一緒に戦った父達の戦友である。
神託の詳細は聖女様とお父様、お母様しか知らない。国家的な機密である。
その神託に深く関係のある事で、アルバ大森林にいる、かつて勇者様と共に戦った伝説の剣士ステラ様と一緒にいるであろう黒髪、黒目の少年、二人を極秘で連れてくる必要があった。
わたしはその任務に手を挙げた。わたしは魔法が得意だった。母である女王アメリアは人々から賢者と呼ばれていた。国民や城の者からは私は将来女王アメリア様のような賢者になる方などと煽てられ、天狗になっていた。
わたしはこの目で世界を見たいと思っていた。退屈な城を抜け出して、若い頃の父や母のように世界中を旅したいと思っていた。父や母は世界中を旅した時の事を子供の頃のわたしによく話をしてくれた。わたしは目を輝かせてその話を聞いた。いつかきっとわたしも。その思いは強かった。
国王である父オスカーは反対した。父は娘のわたしを溺愛し、過保護に育てた。お陰でわたしは少し、ほんのちょっぴりわがままなお転婆に育った。
しかし、ここで母アメリアが賛成してくれた。調子に乗ってるわたしを鍛えるのにちょうど良いと。ただし、優秀な護衛を付けるという条件があった。
父は母に頭が上がらない。どちらかと言うと脳筋の父オスカーは国政についても母アメリアに相談していた。母は聡明な女性だった。母はわたしの憧れでもあった。
母アメリアの賛成で父オスカーは渋々ながら認めるしか無くなった。
わたしは初めて国を出た。初めての旅に心が踊った。
護衛は4名。全員女性だ。女性ではあるが皆優秀な者ばかりであった。ここは父オスカーが絶対譲らなかった。ルーシーが若い男と旅するなんてとんでもない!そこだけは断じて譲らん!この条件は母アメリアが折れた。
イーグリア王都を出て三ヶ月、旅は順調であった。王女である身分を隠しトリスタニア王国を通過してアルバ大森林に入った。
素敵な男性と旅をして恋をするなどというときめいた事が無かったのが残念だったが、私は旅が楽しかった。
アルバ大森林に入り魔物と遭遇し戦闘になる事も多かったが、わたしの魔法は十分に通用した。そして何より護衛の彼女達は優秀だった。
あと数日でステラ様のところに着くというところで、
どうしてこうなってしまったんだ。
わたしたちは日が暮れた為、野営をしていた。
その時、伝説のS級魔獣と呼ばれるケルベロスと遭遇してしまった。
なぜこんなところにケルベロスが。
大きな体に三つの頭。その目は獲物を見定めるようにわたし達を捉えていた。
か、勝てるわけがない。その圧倒的な存在感にわたしも含め全員が恐怖した。
しかし、護衛の彼女達はわたしを逃がそうとしてくれた。予め彼女達の中で決められていた事のように三人が前に立つ。
そして、カレンが私の手を引く。
「姫様、逃げますわっ!」
わたしは震えていた。ケルベロスの圧倒的な存在感に完全に恐怖していた。
カレンに引っ張られる。
「で、でもミケネ達が………」
震える声でわたしは反応する。
「これが我らの任務です。姫様早くお逃げ下さい!我らを無駄死にさせたいのですか!姫様は姫様の使命を果たして下さい!」
ミケネが怒鳴り声をあげる。
わたしはカレンに手を引かれ走った。震える足を必死に動かした。
わたしとカレンは必死に逃げた。どこをどう走ったのか全く覚えていない。
どのくらい走り続けただろう。かなり遠くまで来た。なんとか逃げ切ることができたと思う。ケルベロスやミケネ達の気配は全くわからない。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
「ひ、姫様。大丈夫ですか。はぁ、はぁ、はぁ」
「わたしはだ、大丈夫。で、でもミケネ達が……」
カレンが悔しそうに下を向いた。そして
「もしも姫様に危険が及んだ時。ワタクシ達が敵わないような敵が現れた時、こうすると決めていたのですわ。ですから、姫様はお気になさらないでくださいませ。これはワタクシ達の任務です」
「わ、わたしは………」
わたしはなんて甘かったんだろう。女神様の神託を遂行する為、彼女達は命をかけていた。わたしは、そこまでの意思はなかった。もちろん大切な任務だとは思っていた。しかし、わたしは楽しんでいた。自国の城以外の初めての経験を楽しんでいただけで………
彼女達の思いを無駄にしてはいけない。絶対に私の役割を果たさなければ。
大森林の中で迷ってしまったわたしとカレンは森を3日程彷徨った。記憶を頼りにミケネ達の方へ向かったが戻る事はできなかった。
このアルバ大森林が迷いの森と言われる理由が分かった。
幸い食料は分散して持っていたので、少量は残っていた。しかし、テントを失ってしまったのは痛い。
その後も魔物との連戦は続いた。夜もゆっくり休むことのできないわたしとカレンの疲労はピークだった。
日が暮れる頃、わたしとカレンは休めそうな場所を探していた。
そして、見つかってしまった。オーガ4体。わたしはさっきのウォーウルフとの戦いでほとんど魔力が尽きていた。カレンも疲労のピークで戦う力が残っていない。
カレンが私の前に立つ。
「姫様、お逃げくださいませ」
カレンは覚悟を決めた顔をしている。
「カレン嫌よ。わたしも一緒に戦うわ」
「しかしっ、姫様っ!」
カレンとわたしが話をする余裕すら与えず、オーガがわたし達に襲いかかる。
オーガは太い棍棒で殴りつけてくる。カレンがわたしを庇うように盾でそれを防ぐ。しかし、疲労のピークであったカレンは耐え切ることができず大きく吹き飛ばされた。
大木に叩きつけられ気を失ってしまった。
横からもう一体のオーガが拳でわたしを殴る。かわそうとするが間に合わず、肩にヒットする。私も大きく跳ね飛ばされる。
カレンを守らなくちゃ、守らなければいけない。
痛みを堪えて必死に立ち上がるが、クラクラする。今にも意識を失いそう。
オーガがニヤニヤ笑っているように見える。
そして棍棒を振り上げわたしにとどめを刺そうとする。
ああ、わたしここで死ぬのね。
わたしは死を覚悟した。
その時、オーガの顔面が何者かに殴り飛ばされる。オーガが物凄い勢いで吹っ飛んだ。
「だ、だれっ」
そこには年齢的にわたしとそう変わらない。しかし、神々しいまでに金色に輝く眼をした、黒髪の少年が立っていた。
た、助かったの?
その白いコートを着た黒髪の青年はその後、背中に背負っていた大剣を使い、残りのオーガを瞬殺した。
あ、あの眼。な、なんて神々しい光なの……
「す、すごい」
わたしはそれだけ声に出して、気を失った。
わたしはルーシー・イーグリア、16歳。
イーグリア王国第一王女である。
父はイーグリア初代国王、オスカー・イーグリア。世界最強の竜騎士と呼ばれていた。
母は女王アメリア・イーグリア。かつて人々からは賢者と呼ばれていた。
兄はイーグリア第一王子ルイス・イーグリア。父譲りの屈強な竜騎士。
両親はその昔、勇者様と共に大魔王バレルを倒した英雄。
その功績で世界中から讃えられ、英雄と呼ばれイーグリア王国を建国した。
建国からはまだ二十数年。歴史の浅い王国だ。良く言えば伝統や格式に囚われない国でもあった。
三ヶ月前に聖女ソフィア様に女神様からの神託が下った。
聖女ソフィア様もかつて勇者様と一緒に戦った父達の戦友である。
神託の詳細は聖女様とお父様、お母様しか知らない。国家的な機密である。
その神託に深く関係のある事で、アルバ大森林にいる、かつて勇者様と共に戦った伝説の剣士ステラ様と一緒にいるであろう黒髪、黒目の少年、二人を極秘で連れてくる必要があった。
わたしはその任務に手を挙げた。わたしは魔法が得意だった。母である女王アメリアは人々から賢者と呼ばれていた。国民や城の者からは私は将来女王アメリア様のような賢者になる方などと煽てられ、天狗になっていた。
わたしはこの目で世界を見たいと思っていた。退屈な城を抜け出して、若い頃の父や母のように世界中を旅したいと思っていた。父や母は世界中を旅した時の事を子供の頃のわたしによく話をしてくれた。わたしは目を輝かせてその話を聞いた。いつかきっとわたしも。その思いは強かった。
国王である父オスカーは反対した。父は娘のわたしを溺愛し、過保護に育てた。お陰でわたしは少し、ほんのちょっぴりわがままなお転婆に育った。
しかし、ここで母アメリアが賛成してくれた。調子に乗ってるわたしを鍛えるのにちょうど良いと。ただし、優秀な護衛を付けるという条件があった。
父は母に頭が上がらない。どちらかと言うと脳筋の父オスカーは国政についても母アメリアに相談していた。母は聡明な女性だった。母はわたしの憧れでもあった。
母アメリアの賛成で父オスカーは渋々ながら認めるしか無くなった。
わたしは初めて国を出た。初めての旅に心が踊った。
護衛は4名。全員女性だ。女性ではあるが皆優秀な者ばかりであった。ここは父オスカーが絶対譲らなかった。ルーシーが若い男と旅するなんてとんでもない!そこだけは断じて譲らん!この条件は母アメリアが折れた。
イーグリア王都を出て三ヶ月、旅は順調であった。王女である身分を隠しトリスタニア王国を通過してアルバ大森林に入った。
素敵な男性と旅をして恋をするなどというときめいた事が無かったのが残念だったが、私は旅が楽しかった。
アルバ大森林に入り魔物と遭遇し戦闘になる事も多かったが、わたしの魔法は十分に通用した。そして何より護衛の彼女達は優秀だった。
あと数日でステラ様のところに着くというところで、
どうしてこうなってしまったんだ。
わたしたちは日が暮れた為、野営をしていた。
その時、伝説のS級魔獣と呼ばれるケルベロスと遭遇してしまった。
なぜこんなところにケルベロスが。
大きな体に三つの頭。その目は獲物を見定めるようにわたし達を捉えていた。
か、勝てるわけがない。その圧倒的な存在感にわたしも含め全員が恐怖した。
しかし、護衛の彼女達はわたしを逃がそうとしてくれた。予め彼女達の中で決められていた事のように三人が前に立つ。
そして、カレンが私の手を引く。
「姫様、逃げますわっ!」
わたしは震えていた。ケルベロスの圧倒的な存在感に完全に恐怖していた。
カレンに引っ張られる。
「で、でもミケネ達が………」
震える声でわたしは反応する。
「これが我らの任務です。姫様早くお逃げ下さい!我らを無駄死にさせたいのですか!姫様は姫様の使命を果たして下さい!」
ミケネが怒鳴り声をあげる。
わたしはカレンに手を引かれ走った。震える足を必死に動かした。
わたしとカレンは必死に逃げた。どこをどう走ったのか全く覚えていない。
どのくらい走り続けただろう。かなり遠くまで来た。なんとか逃げ切ることができたと思う。ケルベロスやミケネ達の気配は全くわからない。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
「ひ、姫様。大丈夫ですか。はぁ、はぁ、はぁ」
「わたしはだ、大丈夫。で、でもミケネ達が……」
カレンが悔しそうに下を向いた。そして
「もしも姫様に危険が及んだ時。ワタクシ達が敵わないような敵が現れた時、こうすると決めていたのですわ。ですから、姫様はお気になさらないでくださいませ。これはワタクシ達の任務です」
「わ、わたしは………」
わたしはなんて甘かったんだろう。女神様の神託を遂行する為、彼女達は命をかけていた。わたしは、そこまでの意思はなかった。もちろん大切な任務だとは思っていた。しかし、わたしは楽しんでいた。自国の城以外の初めての経験を楽しんでいただけで………
彼女達の思いを無駄にしてはいけない。絶対に私の役割を果たさなければ。
大森林の中で迷ってしまったわたしとカレンは森を3日程彷徨った。記憶を頼りにミケネ達の方へ向かったが戻る事はできなかった。
このアルバ大森林が迷いの森と言われる理由が分かった。
幸い食料は分散して持っていたので、少量は残っていた。しかし、テントを失ってしまったのは痛い。
その後も魔物との連戦は続いた。夜もゆっくり休むことのできないわたしとカレンの疲労はピークだった。
日が暮れる頃、わたしとカレンは休めそうな場所を探していた。
そして、見つかってしまった。オーガ4体。わたしはさっきのウォーウルフとの戦いでほとんど魔力が尽きていた。カレンも疲労のピークで戦う力が残っていない。
カレンが私の前に立つ。
「姫様、お逃げくださいませ」
カレンは覚悟を決めた顔をしている。
「カレン嫌よ。わたしも一緒に戦うわ」
「しかしっ、姫様っ!」
カレンとわたしが話をする余裕すら与えず、オーガがわたし達に襲いかかる。
オーガは太い棍棒で殴りつけてくる。カレンがわたしを庇うように盾でそれを防ぐ。しかし、疲労のピークであったカレンは耐え切ることができず大きく吹き飛ばされた。
大木に叩きつけられ気を失ってしまった。
横からもう一体のオーガが拳でわたしを殴る。かわそうとするが間に合わず、肩にヒットする。私も大きく跳ね飛ばされる。
カレンを守らなくちゃ、守らなければいけない。
痛みを堪えて必死に立ち上がるが、クラクラする。今にも意識を失いそう。
オーガがニヤニヤ笑っているように見える。
そして棍棒を振り上げわたしにとどめを刺そうとする。
ああ、わたしここで死ぬのね。
わたしは死を覚悟した。
その時、オーガの顔面が何者かに殴り飛ばされる。オーガが物凄い勢いで吹っ飛んだ。
「だ、だれっ」
そこには年齢的にわたしとそう変わらない。しかし、神々しいまでに金色に輝く眼をした、黒髪の少年が立っていた。
た、助かったの?
その白いコートを着た黒髪の青年はその後、背中に背負っていた大剣を使い、残りのオーガを瞬殺した。
あ、あの眼。な、なんて神々しい光なの……
「す、すごい」
わたしはそれだけ声に出して、気を失った。
1
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
クラスの陰キャボッチは現代最強の陰陽師!?~長らく継承者のいなかった神器を継承出来た僕はお姉ちゃんを治すために陰陽師界の頂点を目指していたら
リヒト
ファンタジー
現代日本。人々が平和な日常を享受するその世界の裏側では、常に陰陽師と人類の敵である妖魔による激しい戦いが繰り広げられていた。
そんな世界において、クラスで友達のいない冴えない陰キャの少年である有馬優斗は、その陰陽師としての絶大な才能を持っていた。陰陽師としてのセンスはもちろん。特別な神具を振るう適性まであり、彼は現代最強の陰陽師に成れるだけの才能を有していた。
その少年が願うのはただ一つ。病気で寝たきりのお姉ちゃんを回復させること。
お姉ちゃんを病気から救うのに必要なのは陰陽師の中でも本当にトップにならなくては扱えない特別な道具を使うこと。
ならば、有馬優斗は望む。己が最強になることを。
お姉ちゃんの為に最強を目指す有馬優斗の周りには気づけば、何故か各名門の陰陽師家のご令嬢の姿があって……っ!?
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
チートスキルより女神様に告白したら、僕のステータスは最弱Fランクだけど、女神様の無限の祝福で最強になりました
Gaku
ファンタジー
平凡なフリーター、佐藤悠樹。その人生は、ソシャゲのガチャに夢中になった末の、あまりにも情けない感電死で幕を閉じた。……はずだった! 死後の世界で彼を待っていたのは、絶世の美女、女神ソフィア。「どんなチート能力でも与えましょう」という甘い誘惑に、彼が願ったのは、たった一つ。「貴方と一緒に、旅がしたい!」。これは、最強の能力の代わりに、女神様本人をパートナーに選んだ男の、前代未聞の異世界冒険譚である!
主人公ユウキに、剣や魔法の才能はない。ステータスは、どこをどう見ても一般人以下。だが、彼には、誰にも負けない最強の力があった。それは、女神ソフィアが側にいるだけで、あらゆる奇跡が彼の味方をする『女神の祝福』という名の究極チート! 彼の原動力はただ一つ、ソフィアへの一途すぎる愛。そんな彼の真っ直ぐな想いに、最初は呆れ、戸惑っていたソフィアも、次第に心を動かされていく。完璧で、常に品行方正だった女神が、初めて見せるヤキモチ、戸惑い、そして恋する乙女の顔。二人の甘く、もどかしい関係性の変化から、目が離せない!
旅の仲間になるのは、いずれも大陸屈指の実力者、そして、揃いも揃って絶世の美女たち。しかし、彼女たちは全員、致命的な欠点を抱えていた! 方向音痴すぎて地図が読めない女剣士、肝心なところで必ず魔法が暴発する天才魔導士、女神への信仰が熱心すぎて根本的にズレているクルセイダー、優しすぎてアンデッドをパワーアップさせてしまう神官僧侶……。凄腕なのに、全員がどこかポンコツ! 彼女たちが集まれば、簡単なスライム退治も、国を揺るがす大騒動へと発展する。息つく暇もないドタバタ劇が、あなたを爆笑の渦に巻き込む!
基本は腹を抱えて笑えるコメディだが、物語は時に、世界の運命を賭けた、手に汗握るシリアスな戦いへと突入する。絶体絶命の状況の中、試されるのは仲間たちとの絆。そして、主人公が示すのは、愛する人を、仲間を守りたいという想いこそが、どんなチート能力にも勝る「最強の力」であるという、熱い魂の輝きだ。笑いと涙、その緩急が、物語をさらに深く、感動的に彩っていく。
王道の異世界転生、ハーレム、そして最高のドタバタコメディが、ここにある。最強の力は、一途な愛! 個性豊かすぎる仲間たちと共に、あなたも、最高に賑やかで、心温まる異世界を旅してみませんか? 笑って、泣けて、最後には必ず幸せな気持ちになれることを、お約束します。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる