創造眼〜異世界転移で神の目を授かり無双する。勇者は神眼、魔王は魔眼だと？強くなる為に努力は必須のようだ〜

第三章 地下迷宮挑戦編

第99話 世界最強と呼ばれた竜騎士オスカー1

　あさひが【千里眼】でオスカーを見る少し前。

【オスカー視点】


　オスカーはベッドで寝ていた。

「ゴ、ゴホ……カハッ………」

　吐血するオスカー。

　ちっ、持ってあと一ヶ月か、いや一週間かもしれん………

　オスカーは自分の死期を悟っていた。

　病状が出始めたのが一年前だった。気がついた時にはどんどん体が衰えていくのがわかった。

　ソフィアに診てもらったが、治すことができなかった。

　俺様もここまでか………５００年は生きると思っていたが………だがいい。

　アレクとルナが目覚める事ができた。

　あいつらならなんとかしてくれる……

　ちっ、俺様も弱気になっているのか………

　どうも昔のことばかり思い出してしまう。


　◆◇◆

　オスカー、アメリア、ソフィア、１０歳の時

　オスカー、アメリア、ソフィアはホーリン神聖国家辺境にあるラフ街の孤児だった。このラフ街は辺境にあったが、迷宮があることで冒険者達がたくさんいる街であった。

　育ててくれていたのは、ミック夫妻。元Ａランク冒険者で冒険者を引退した後、善意で孤児を引き取って育てていた。

「ほら、オスカー！どうしたっ！もうへたばったかっ！」

「ぐっ、まだまだーーあ！やあー！ゲ、ゲフッ」

　オスカーはミックの剣をまともに受け、崩れ落ちる。

「よーし、休憩だ。オスカー立ち上がれ！アメリア。ソフィアも休憩だ」

「「はい。ミックさん」」

　返事をするアメリアとソフィア。

「どうだ、ジーナ！二人の魔法は？」

「ミック、この二人天才よ。どんどん魔法を覚えていくわ。アメリアは攻撃系、ソフィアは回復系が得意ね」

「はぁ、はぁはぁ、ミックさんもっと手加減してくださいよ！俺死んじゃいますよ」

「あはははっ、大丈夫だ！お前は頑丈だけが取り柄だからな！俺とハンナは家に入るから、三人は休憩した後、自主練するんだぞ」

「「はいミックさん」」

　◆◇◆


「なあ、アメリア。ソフィア。俺は１２歳になったら冒険者になるよ！お前達も一緒になろうぜ！Ｓ級冒険者だ！俺達ならなれる！」

　俺はアメリアとソフィアを冒険者に誘った。

「冒険者かぁ。まあ、オスカーがなるっていうなら私はいいわよ………ソフィアは？」

「うん、それもいいね！私は冒険者になって良い男見つけよう♪背が高くて強くて、ミックさんみたいにカッコいい人がいいな♪」

「ゲッ、ミックさんか！おじさんじゃねーか」

「うるさいわね。あんたみたいなガキじゃなくて、私は渋くてカッコいい人がいいのよ。ガキは黙ってなさい。オスカー。プンプン」


　それから二年………三人はひたすら訓練をする毎日を過ごした。

　ミック夫妻は厳しくも愛情を持って三人を育てた。