公園

ゃょぃ

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散文

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マシンガンの写真館。身動みじろぎをせずに眼の行き場を探した。視界を覆う前髪の端、芯食った答えが出せずに揺蕩う7割の闇。
心臓に送られる赤い粒は潰せど伽藍堂。道理で足跡は残らないんだと、溢れた涙も空洞。筒抜けの障害が透明な影を諭した。
心無い言葉をつまびらかにした者は悪の象徴。想像を想像で返す、奇譚染みた攻略法なんて賺さず遮断した。
皆のコンプレックスを集めた怪物に弱点はなく、寿命もない。有るのは無限だけだ。学校で教わらない周知の事実だって、その怪物と同じ様なもの。
過去に見つけた物の価値は歴史のみ。宝物の意味などはうの昔に剥奪された。
神は手を差し伸べない。手を差し出しているのは、いつだって人間なのだ。
無意味な言葉の羅列に感化されたポンコツ達の行列。オンボロな頭の螺子ネジを締めてくれる恩人を払い除ける無作為な檻。鍵がかけられていない事にも気付かないでいる。
雨の音、匂い、色。日陰者にはお似合いの午後だ。ノイローゼ気味、ナーバスな空気、X線に晒された肌。捲られたシーツには緑が滲んでいた。
最低限度の生活を保証しながら、金が蔓延る世。食糞家共の悪意を貪る侵略者の来訪を切に祈る。
それは子々孫々まで変わらぬ愛である。黙祷。
守秘義務は絶対的な拘束を持つ。それは煎餅布団で眠る僕の様だった。

全てを悟り、察してくれる動物の出現は遠い。
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