神様自学

天ノ谷 霙

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10月5日 月曜日の朝

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月曜日。昨日家に着いたのは8時半を過ぎた頃だった。神社から駅まで歩きで約30分。私の家はそこから反対側に歩いて行くので、そこそこ時間がかかった。私は準備を済ませて、玄関の扉を開ける。天気は晴れ。10月に入ったはずなのに、まだ暑さが残っているようだった。
羅樹の家の前を通る。羅樹は朝に強いので、大体朝は先に行っている。小学生くらいの頃は呼びに来てくれていたが、中学生の時に恥ずかしくて「やめて」と言ったことがきっかけで、朝は別々に登校が普通になってしまった。それでも、帰りが遅い時とかは一緒に帰ってくれる。それが嬉しくて、でも恥ずかしくて、素直になれないまま高校2年生になってしまった。
私はいろいろと思い出して顔が熱くなるのを誤魔化しながら学校へ向かって歩いた。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~
「おはよう夕音!」
教室に着いて最初に聞いたのは紗奈の元気な声。今日もパワフルで、楽しそうで、思わず笑顔になる。
「おはよう、紗奈」
挨拶を返して、自分の席に荷物を置く。今日の授業の準備を少し済ませた後、ドア付近にいる紗奈たちの会話に混ざる。
「おはよう、稲森」
「わ!?お、おはよう、北原くん」
夢中で話していたからか、北原くんがいつの間にか背後に立っていたことに気付かなかった。
私が挨拶を返すと、北原くんは頷いて、他の人にも少し挨拶をして自分の席に座った。
何か変な気配を感じて北原くんの方を見ていたが、何かも分からなかったのでそのままその違和感に気付いていないふりをすることにした。
朝のSHR5分前を告げるチャイムが鳴り、私は会話を中断し席に着く。先生の話を聞いた後、1時間目は移動教室。教科書等必要なものを持って由芽のもとへ行く。大体移動教室は由芽と一緒だ。さっき喋っていた面白い話や、由芽のマニアックな情報を聞きながら廊下を歩く。
少し先に羅樹が見えた。人通りが少なかったので、視線や表情まではっきりと見えた。私の瞳が写したのは、私に気付いて視線を逸らす羅樹だった。眉尻を少し下げた悲しそうな表情で、私に気付いていないふりをしているかのように、逃げるように教室に入ってしまった。
「…え…」
羅樹から私を避けるなんて今までなかった。もしかしたら初めてかもしれない。
すごく、ショックだった。
「どうしたの、夕音?」
由芽の声に、何か言葉を返そうとしても返せない。結構ショックが大きくて、何も言えない。
避けられるのって、こんなに怖くて、苦しいんだ。
当たり前のことに、今更気付いてしまった。
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