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11月14日 お嬢様の魅力
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「メイド長です。お嬢様、紺様がいらっしゃいました」
大人な女性の声がドア越しに聞こえた。扇様の表情が硬くなって、頬が赤くなるのが見えた。
「す、すぐ行くわ。少し待ってて貰えるよう伝えて」
「かしこまりました」
全く音は聞こえないが、ドアの奥から人の気配が消えた。扇様は慌てて鏡の前に立ち、後ろまでチェックし始めた。
「花火、これで大丈夫かしら!?変なところはない?」
花火はスッと扇様の後ろに立ち、背中についた小さなリボンを整えてから静かに言った。
「はい、とても可愛らしいですよ」
「そ、そう…?ありがとうっ」
落ち着かない様子で、扇様はドアをチラチラと見ている。花火は微笑んで、あと少し我慢してください、と言った。そして扇様をドレッサーの前に座らせて、髪を整え始めた。素早く丁寧な手付きで、あっという間に濡れ羽色の髪を、三つ編みハーフアップにする。ワンピースと同じクリーム色のリボンを付けて、いかにも「お嬢様」という雰囲気の女性に変わる。
その姿に、私は息を飲んだ。
目が離せないほどの魅力。綺麗という言葉では表せないほどの輝きを持ち、陽の光を浴びればそこに女神が舞い降りたかのような錯覚を起こさせる。ワンピースのスカート部分が陽の光を反射して、きらきらと光る。細く白い脚がふわりと舞うスカートの隙間から覗き、扇様の活発さも感じさせる。
「…これで宜しいかと。行きましょうか」
扇様は更に頬を赤らめ、緊張した面持ちで頷く。その姿が愛らしくて、愛おしい。恋を応援して差し上げたい、と思わせる姿だった。
「ごめんなさい、夕音はここで待っていてもらえるかしら。クッキーでも食べてて」
「あ、うん」
花火に言われ、私はふかふかのソファに座る。花火たちがドアを閉める音が聞こえた。私は何もすることも無いので、言われた通りテーブルのクッキーを食べ、至福のひと時を味わう。サクサクの食感と、ふわっと香るアーモンドの香りが絶妙だ。苺ジャムの乗った可愛らしいクッキーも酸味と甘味が混ざり合って舌の上で溶け、とても美味しい。気を付けないと全て食べてしまいそうなほどだった。私はテーブルから手を引いて、改めて部屋を見回した。白を基調とした女の子らしい可愛い家具。洋風な造りなのに、ところどころに和風なものが置いてある。扇様の趣味だろうか、と思いながら彼女のことを思い出す。子供っぽい言動が目立つが、少しお洒落をするだけで大人の魅力を宿す。無限大の可能性が羨ましくて、もっと見たいと思ってしまう。そんなお方だと思う。
思考に耽っていると、何の音もしなかったのに後ろから人の気配がした。振り向くと、そこには片倉 作夜くんがいた。
大人な女性の声がドア越しに聞こえた。扇様の表情が硬くなって、頬が赤くなるのが見えた。
「す、すぐ行くわ。少し待ってて貰えるよう伝えて」
「かしこまりました」
全く音は聞こえないが、ドアの奥から人の気配が消えた。扇様は慌てて鏡の前に立ち、後ろまでチェックし始めた。
「花火、これで大丈夫かしら!?変なところはない?」
花火はスッと扇様の後ろに立ち、背中についた小さなリボンを整えてから静かに言った。
「はい、とても可愛らしいですよ」
「そ、そう…?ありがとうっ」
落ち着かない様子で、扇様はドアをチラチラと見ている。花火は微笑んで、あと少し我慢してください、と言った。そして扇様をドレッサーの前に座らせて、髪を整え始めた。素早く丁寧な手付きで、あっという間に濡れ羽色の髪を、三つ編みハーフアップにする。ワンピースと同じクリーム色のリボンを付けて、いかにも「お嬢様」という雰囲気の女性に変わる。
その姿に、私は息を飲んだ。
目が離せないほどの魅力。綺麗という言葉では表せないほどの輝きを持ち、陽の光を浴びればそこに女神が舞い降りたかのような錯覚を起こさせる。ワンピースのスカート部分が陽の光を反射して、きらきらと光る。細く白い脚がふわりと舞うスカートの隙間から覗き、扇様の活発さも感じさせる。
「…これで宜しいかと。行きましょうか」
扇様は更に頬を赤らめ、緊張した面持ちで頷く。その姿が愛らしくて、愛おしい。恋を応援して差し上げたい、と思わせる姿だった。
「ごめんなさい、夕音はここで待っていてもらえるかしら。クッキーでも食べてて」
「あ、うん」
花火に言われ、私はふかふかのソファに座る。花火たちがドアを閉める音が聞こえた。私は何もすることも無いので、言われた通りテーブルのクッキーを食べ、至福のひと時を味わう。サクサクの食感と、ふわっと香るアーモンドの香りが絶妙だ。苺ジャムの乗った可愛らしいクッキーも酸味と甘味が混ざり合って舌の上で溶け、とても美味しい。気を付けないと全て食べてしまいそうなほどだった。私はテーブルから手を引いて、改めて部屋を見回した。白を基調とした女の子らしい可愛い家具。洋風な造りなのに、ところどころに和風なものが置いてある。扇様の趣味だろうか、と思いながら彼女のことを思い出す。子供っぽい言動が目立つが、少しお洒落をするだけで大人の魅力を宿す。無限大の可能性が羨ましくて、もっと見たいと思ってしまう。そんなお方だと思う。
思考に耽っていると、何の音もしなかったのに後ろから人の気配がした。振り向くと、そこには片倉 作夜くんがいた。
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