独身女子の妄想日記

sara

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1才年上の同級生

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武尊とは専門学校の時にオリエンテーション前の誰もいない教室で初めて話してからの付き合いになる

「沙樹ー帰ろうぜ」

「ちょっと待ってー」

学校の頃はほぼ毎日と言っても良いぐらいに下校は武尊と一緒だった
というより学校の中でもクラスが一緒なので行動もご飯も一緒だった

「沙樹と武尊は付き合ってるん?」

毎日一緒にいるしスキンシップもただの友達というには多い
そんな状態に周りの友達(女)はそんなことをよく聞いてきた

「そんなわけないやんwww」

「ふーん....」

友達として付き合いはじめて半年の頃
武尊の友達が私に会いたいと連絡があった
他の専門学校の友達と私の家にいるときだったので
もちろん断りはいれた...でも変に食い下がるし友達がもう帰ると言い出した
そんなこともあり指定された所に行くと武尊とその友達がいた
少し話をして帰る際武尊が送ると言ってきた

「ええよ.....歩いて帰るし」

「んな訳いかんねん後歩いて帰るな電車で帰れ」

「なんでやねん金かかるしこの距離なら歩けるわ」

「ええから電車で帰れ金なら出す」

「はぁ?」

歩きながらそんなことを話していると

「つーかなんでお前来てん」

「はぁ?お前が来い言うてんやろが!!!!」

「お前とカップルって友達に思われたくないわ」

なんなよそれ........

「知らねーよ!!じゃあ呼ぶんじゃねーわ!!!!!!!!」
そのときは言われたショックからか武尊の肩を殴り付けて前まで来ていた電車に飛び乗り帰った

その時にはじめて武尊に対して友達としてそれ以上の気持ちを抱いていたのだと気づき......そして失恋をした

次の日会った武尊はいつも通りで....自分だけが意識しているのが恥ずかしくなりいつも通りに振る舞った

それから半年武尊との出会いから1年いつもと変わらぬ関係で続いてきた私たちは私の気持ちを置き去りに進もうとしていた

そんな状況に我慢できず、私は冗談だと言えるようにメールで告白をした
その返事はなくSNSにマジ気持ちわりーとだけ投稿していた
その日は涙が止まらなかった
分かっていたはずだった自分に女として興味がないことも、前の彼女がいつまでも忘れられないことも聞いていた
分かっていたはずだった、でも武尊の私に対する態度や他の子との態度を見るともしかしてという軽はずみな期待を抱いてしまった

その日からしばらく武尊とは距離をとった
あきらかな態度の違いで周りは心配をしてくれた
時おり武尊が声をかけるが目を合わせずすぐに会話を切る
1週間2週間と続いたとき武尊から呼び止められた
すぐに壁際に寄せられ今までのことを言われた

「なんで無視すんねん」

「無視らしてないやん」

「目合わせて言えや」

「..............」

「はぁ...もうええわ.....」

それから2週間テスト期間もあり
あまり会話をしなくてすんだ

テストの間はテストに集中し武尊のことをあまり考えないようにした
少しずつ武尊に対する踏ん切りをつけ始めた
テスト最終日同級生と集まって話をしていたとき武尊もきた

「..........どうやった?」

「んーーーーーまぁまぁ?」

テストが終わった安心感からか前まで通りに答えてしまった
内心しまったと思いながら武尊の顔を見るといつも見ていた私にしか分からないようなホッとした表情をしていた

その表情を見て気にしていてくれたんだという気持ちと
自分が好きになってしまっただけで武尊はなにも悪くないんだよなという罪悪感
今まで通りとはいかないけど武尊が認めてくれるなら
また友達として付き合っていきたい

たとえどちらかに恋人ができたとしても親友という揺るぎないそんな関係になりたい
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