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プロローグ
『メルティーナ』の力
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「あそこですね!」
私はコクピットの光魔導スクリーン越しに先程の魔導機甲を捉えると、その目の前に着陸しました。
ドオォォォォン!!
総重量数十トンの『メルティーナ』が着陸した事で足元の街道がめちゃめちゃになってしまいましたが、この際仕方ありません。
『なっ!?なんだ!?』
『魔導機甲・・だと!?』
『もう軍が来たのか!?話が違うぞ!?』
『見慣れない機体・・新型か?だが一機だけなのか?』
突如現れた『メルティーナ』に目の前の魔導機甲から発せられる拡声魔導の声から驚きが伝わってきます。
そして、私も魔導コンソールを操作して拡声魔導を発動します。
ギウゥゥン・・。
『あなた達、この町になんの目的があって襲撃してきたのですか!!あなた達は・・五年前に『ライズ』の町を襲った人達なのですか!!』
『あん?女ァ!?おい、あの機体、女が乗ってるみたいだぜ!!』
『だっはっはっ!しかもよく見たら丸腰じゃねえか!!大方、近所の工事会社かなんかの娘が根性出して、置いてあった作業用の魔導機甲に乗って正義の味方ぶって出てきたってところか!?』
『嬢ちゃん?声の感じはそうだろなぁ!あんまりイタズラは良くないぜ?俺たちみたいな悪い大人に躾けられちゃうからなあ?』
『おい、せっかくだから機体の手足を捥いで持って帰ろうぜ!中身は見てのお楽しみだな!!』
『まあ、中身が不細工ならコクピットごと踏み潰したら終いだあ!どうせ作業用なら碌な『防御魔導』なんてありゃしねぇ!』
好き勝手言う搭乗者達に苛立った私は、『メルティーナ』の手で目の前の魔導機甲を指差します。
『質問に答えてください!あなた達は五年前に『ライズ』の町を襲ったのですか!!』
すると、一番近くにいた魔導機甲が腰に携えた鞘から長剣を抜刀します。
そして、攻撃してくるのを悟った私は、周囲に逃げ遅れた人がいないか確認します。
どうやら、周囲に逃げ遅れた人はいないようなので、これならある程度動けそうです。
既に魔導機甲の攻撃によって周囲は焼け野原みたいになっていて亡くなられた方もたくさんいるはずですが・・。
『『ライズ』なぁ・・たしか、そんな名前だったかなぁ?なんせ、寂れた町だったからな』
『そんなのいちいち覚えちゃいねえな、どうせもう存在しない町だしな!住んでた奴らは証拠を消すために皆殺しにしたぜ』
『おいっ!』
男が言った情報は知られたらまずいものだったようで、一機だけ機体の違う隊長機のような魔導機甲から叱責の声が聞こえてきました。
『べつにいいじゃねえか、どうせこいつも犯されて死ぬか、コクピットごと潰されて死ぬかのどちらかだしな』
『なあに、どうやら『ライズ』の生き残りらしいが、すぐに同郷の奴らの所へ連れてってやるぜ』
この人達が、大切な故郷を・・大好きなおばあちゃんを・・。
『そう・・ですか』
目の前の男の声を聞いた瞬間、私の中で何かのタガが外れた音がしました。
そして、私の胸の中で、怒りの炎が燃え上がる錯覚を覚えました。
『さあ、無駄話はここまでだ。悪いがその腕、斬り落としてやるぜぇ!』
ドォォン!!
長剣を振りかぶった魔導機甲が街道の石畳を踏み壊しながら私へと迫ってきます。
ギュイイン・・。
私は、それを棒立ち状態のまま待ち構えます。
そして、振り下ろされた刃が『メルティーナ』の腕部に命中しました。
バァァァァァン!!!
しかし、激しい衝突音が響いたかと思えば、『メルティーナ』に振り下ろされた長剣の方が砕け散りました。
『な・・にぃ!?』
『はぁぁぁぁぁ!』
ドゴォ!!
そして、私は予想外の事態で体勢を崩した魔導機甲の胴体部分に正拳突きを食らわせます。
『メルティーナ』が放った拳は、戦闘用魔導機甲に標準装備されている『防御魔導』を容易く突破し、胴体内部の発導機を破壊しながら背面にまで貫通しました。
ブシュウゥゥゥゥ!
直後、各部にマナを伝達する為に機体内部に張り巡らされた圧送ケーブルが断裂したのか、拳がめり込んだ場所から流体魔導銀が勢いよく吹き出します。
イィィィン・・ズドォォォン!
そして、機能停止した魔導機甲は糸の切れた操り人形のように崩れ落ちました。
『嘘・・だろ!?あれは作業用魔導機甲なんかじゃねえ!!恐らく『神帝国』の新型だ!こうなったら予定変更だ!何が何でもあれを無力化して奪取するぞ!』
味方の魔導機甲が容易く機能停止させられたことに慄いたリーダー格の操縦者が慌てて指示を出します。
『怯むな!こっちは『神帝国』から奪取した俺の『第七世代機』と『標準機』が六機も揃ってるんだ!いくら新型とは言え、遅れを取ることはない!!やれっ!』
『『了解!!』』
指示を受けた六機の標準機が『マギ・ライフル』を構えると、『メルティーナ』に向かって遠慮なく集中砲火を浴びせてきます。
ガガガガッ!!
『マギ・ライフル』は戦闘用魔導機甲に標準採用されている魔導火器で、『魔導莢』に小規模の『爆裂魔導』の術式を刻んだ弾丸は、ゴーレムの硬い岩盤も穿つほどの威力です。
それほどの威力を持った弾丸の集中砲火を浴びれば、いくら高位の『防御魔導』を施された魔導機甲とてひとたまりも有りません。
ガガガガガガ・・・。
『本当に無力化する気があるんでしょうか・・』
ズシン・・ズシン・・・。
しかし、『メルティーナ』は激しい弾丸の嵐をものともせずに、ゆっくりと歩みを進めます。
『ひ、ひぃぃぃ!?なんだこの機体は!?硬いってレベルじゃないぞ!?』
『な、なんて馬鹿げた防御力なんだ!??』
一向にダメージを食らう気配がない『メルティーナ』に恐れをなした魔導機甲が、ライフルを撃ち続けながら後退りします。
タァァァァァン・・・。
そして、最後の一発が炸裂する音が消え、全てのライフルが弾切れになりました。
『悪いことは言いません、今すぐ武装解除して投降してください』
本当は『ライズ』の町を壊滅させた張本人達を同じ目に合わせたいという怒りの感情が溢れていましたが、なんとかその気持ちを抑え込みながら言います。
これでも私は敬虔な『女神教』信者です。
例え恨みや憎しみがあっても無闇に人殺しをしてはいけません。
バキッ!!
「はぁはぁ!!やっと開いたっ!!銃声も止んだわっ!!さぁ、泣かないで!急いでここを離れないと巻き込まれるわ!!」
「ママァァァ!!」
ちょうどその時、光魔導スクリーンの隅にかろうじて原形を残していた家屋から逃げ出す親子の姿が見えました。
そして、私が親子に気を取られている間にリーダー格の機体が、手にしていた魔杖のようなものをこちらに向けました。
『クソッ!!こうなったら手段は選んでられねぇ!ちょうどいい実践訓練だ!『第七世代機』の新装備!この『魔導増幅杖』の威力を思い知るがいい!!』
男が叫んだ瞬間、魔杖の先端から巨大な魔導式が展開します。
それを見た瞬間、私に嫌な予感がよぎります。
『っ!!待ってください!!まだ逃げ遅れた・・』
『くらえぇぇぇ!!『烈火!!』』
しかし、私の制止も虚しく、発動した魔導による炎が一帯を包み込みます。
『ハハハハハ!!見たか!この威力!!やっぱりこの新型はすげぇぜ!!この『第七世代機』はなぁ!搭乗者が発動した魔導を魔導機甲の出力に増大させて放つことができるんだよぉ!!』
『どんな機体がしらねぇが、流石に俺様自慢の『上級火炎魔導』に耐えられるわけがねぇ!!生け捕りできなかったのは残念だが、終わりだぁ!!』
ゴウゥゥゥ・・・!!
『ハハハハハ!!ハハ・・は?』
シュウウウ・・・。
そして、しばらくして『メルティーナ』を包んだ炎がようやく収まると、周囲にあった家屋は全て灰すら残さず蒸発し、剥き出しになった大地は赤熱したまま巨大な陽炎を生み出す状態になりました。
そんな地獄絵図の中心で変わらず無傷のまま立ち続ける『メルティーナ』の姿を見た男は声を詰まらせました。
『そんな・・バカな・・!?倍化した『上級魔導』が通じないだとっ・・・!?そんな!ありえない!』
人工女神は元々『邪神』を討伐する為に生み出された『女神様』の決戦兵器です。
その為、『メルティーナ』は当然のように『邪神』との戦いを想定して設計されていまして、全ての神白銀装甲に『極大防御魔導』の術式が付与されています。
『極大防御魔導』は『女神様』が行使していた『防御魔導』の中でも最も上位の魔導で、史上最悪の『邪神』であった『デスティウルス』の魔弾さえも耐えるほどの耐久性能だと言われています。
それ程の耐久性能を誇る『メルティーナ』にとっては、いくら倍化された『上級魔導』であってもなんら脅威とはならないのです。
そもそも、敵の魔導が発動される前に私が必死の思いで制止した理由はたった一つです。
『守れ・・なかったです』
私が目を向ける場所、先程の親子が住んでいた家屋のあった場所は、灼熱の炎に焼かれて真っ赤に焼け爛れていました。
『ありえない、こんな馬鹿げた性能・・それこそ人智を超えた力と言うしか・・・っ!?まさかっ!?』
『その漆黒のボディ・・機動性・・そして・・桁外れの耐久性能・・お前の乗る機体は・・人工女神だと言うのか!?』
『ア、人工女神!?ひぃぃ!?無理だ!無理無理ィ!!そんな、『神の兵器』相手に勝てるわけがねぇ!』
私の機体を見て人工女神であると言う結論に達した男達が怯えた声を出します。
ですが、今の私に受け答えする余裕はありませんでした。
私はコクピットの光魔導スクリーン越しに先程の魔導機甲を捉えると、その目の前に着陸しました。
ドオォォォォン!!
総重量数十トンの『メルティーナ』が着陸した事で足元の街道がめちゃめちゃになってしまいましたが、この際仕方ありません。
『なっ!?なんだ!?』
『魔導機甲・・だと!?』
『もう軍が来たのか!?話が違うぞ!?』
『見慣れない機体・・新型か?だが一機だけなのか?』
突如現れた『メルティーナ』に目の前の魔導機甲から発せられる拡声魔導の声から驚きが伝わってきます。
そして、私も魔導コンソールを操作して拡声魔導を発動します。
ギウゥゥン・・。
『あなた達、この町になんの目的があって襲撃してきたのですか!!あなた達は・・五年前に『ライズ』の町を襲った人達なのですか!!』
『あん?女ァ!?おい、あの機体、女が乗ってるみたいだぜ!!』
『だっはっはっ!しかもよく見たら丸腰じゃねえか!!大方、近所の工事会社かなんかの娘が根性出して、置いてあった作業用の魔導機甲に乗って正義の味方ぶって出てきたってところか!?』
『嬢ちゃん?声の感じはそうだろなぁ!あんまりイタズラは良くないぜ?俺たちみたいな悪い大人に躾けられちゃうからなあ?』
『おい、せっかくだから機体の手足を捥いで持って帰ろうぜ!中身は見てのお楽しみだな!!』
『まあ、中身が不細工ならコクピットごと踏み潰したら終いだあ!どうせ作業用なら碌な『防御魔導』なんてありゃしねぇ!』
好き勝手言う搭乗者達に苛立った私は、『メルティーナ』の手で目の前の魔導機甲を指差します。
『質問に答えてください!あなた達は五年前に『ライズ』の町を襲ったのですか!!』
すると、一番近くにいた魔導機甲が腰に携えた鞘から長剣を抜刀します。
そして、攻撃してくるのを悟った私は、周囲に逃げ遅れた人がいないか確認します。
どうやら、周囲に逃げ遅れた人はいないようなので、これならある程度動けそうです。
既に魔導機甲の攻撃によって周囲は焼け野原みたいになっていて亡くなられた方もたくさんいるはずですが・・。
『『ライズ』なぁ・・たしか、そんな名前だったかなぁ?なんせ、寂れた町だったからな』
『そんなのいちいち覚えちゃいねえな、どうせもう存在しない町だしな!住んでた奴らは証拠を消すために皆殺しにしたぜ』
『おいっ!』
男が言った情報は知られたらまずいものだったようで、一機だけ機体の違う隊長機のような魔導機甲から叱責の声が聞こえてきました。
『べつにいいじゃねえか、どうせこいつも犯されて死ぬか、コクピットごと潰されて死ぬかのどちらかだしな』
『なあに、どうやら『ライズ』の生き残りらしいが、すぐに同郷の奴らの所へ連れてってやるぜ』
この人達が、大切な故郷を・・大好きなおばあちゃんを・・。
『そう・・ですか』
目の前の男の声を聞いた瞬間、私の中で何かのタガが外れた音がしました。
そして、私の胸の中で、怒りの炎が燃え上がる錯覚を覚えました。
『さあ、無駄話はここまでだ。悪いがその腕、斬り落としてやるぜぇ!』
ドォォン!!
長剣を振りかぶった魔導機甲が街道の石畳を踏み壊しながら私へと迫ってきます。
ギュイイン・・。
私は、それを棒立ち状態のまま待ち構えます。
そして、振り下ろされた刃が『メルティーナ』の腕部に命中しました。
バァァァァァン!!!
しかし、激しい衝突音が響いたかと思えば、『メルティーナ』に振り下ろされた長剣の方が砕け散りました。
『な・・にぃ!?』
『はぁぁぁぁぁ!』
ドゴォ!!
そして、私は予想外の事態で体勢を崩した魔導機甲の胴体部分に正拳突きを食らわせます。
『メルティーナ』が放った拳は、戦闘用魔導機甲に標準装備されている『防御魔導』を容易く突破し、胴体内部の発導機を破壊しながら背面にまで貫通しました。
ブシュウゥゥゥゥ!
直後、各部にマナを伝達する為に機体内部に張り巡らされた圧送ケーブルが断裂したのか、拳がめり込んだ場所から流体魔導銀が勢いよく吹き出します。
イィィィン・・ズドォォォン!
そして、機能停止した魔導機甲は糸の切れた操り人形のように崩れ落ちました。
『嘘・・だろ!?あれは作業用魔導機甲なんかじゃねえ!!恐らく『神帝国』の新型だ!こうなったら予定変更だ!何が何でもあれを無力化して奪取するぞ!』
味方の魔導機甲が容易く機能停止させられたことに慄いたリーダー格の操縦者が慌てて指示を出します。
『怯むな!こっちは『神帝国』から奪取した俺の『第七世代機』と『標準機』が六機も揃ってるんだ!いくら新型とは言え、遅れを取ることはない!!やれっ!』
『『了解!!』』
指示を受けた六機の標準機が『マギ・ライフル』を構えると、『メルティーナ』に向かって遠慮なく集中砲火を浴びせてきます。
ガガガガッ!!
『マギ・ライフル』は戦闘用魔導機甲に標準採用されている魔導火器で、『魔導莢』に小規模の『爆裂魔導』の術式を刻んだ弾丸は、ゴーレムの硬い岩盤も穿つほどの威力です。
それほどの威力を持った弾丸の集中砲火を浴びれば、いくら高位の『防御魔導』を施された魔導機甲とてひとたまりも有りません。
ガガガガガガ・・・。
『本当に無力化する気があるんでしょうか・・』
ズシン・・ズシン・・・。
しかし、『メルティーナ』は激しい弾丸の嵐をものともせずに、ゆっくりと歩みを進めます。
『ひ、ひぃぃぃ!?なんだこの機体は!?硬いってレベルじゃないぞ!?』
『な、なんて馬鹿げた防御力なんだ!??』
一向にダメージを食らう気配がない『メルティーナ』に恐れをなした魔導機甲が、ライフルを撃ち続けながら後退りします。
タァァァァァン・・・。
そして、最後の一発が炸裂する音が消え、全てのライフルが弾切れになりました。
『悪いことは言いません、今すぐ武装解除して投降してください』
本当は『ライズ』の町を壊滅させた張本人達を同じ目に合わせたいという怒りの感情が溢れていましたが、なんとかその気持ちを抑え込みながら言います。
これでも私は敬虔な『女神教』信者です。
例え恨みや憎しみがあっても無闇に人殺しをしてはいけません。
バキッ!!
「はぁはぁ!!やっと開いたっ!!銃声も止んだわっ!!さぁ、泣かないで!急いでここを離れないと巻き込まれるわ!!」
「ママァァァ!!」
ちょうどその時、光魔導スクリーンの隅にかろうじて原形を残していた家屋から逃げ出す親子の姿が見えました。
そして、私が親子に気を取られている間にリーダー格の機体が、手にしていた魔杖のようなものをこちらに向けました。
『クソッ!!こうなったら手段は選んでられねぇ!ちょうどいい実践訓練だ!『第七世代機』の新装備!この『魔導増幅杖』の威力を思い知るがいい!!』
男が叫んだ瞬間、魔杖の先端から巨大な魔導式が展開します。
それを見た瞬間、私に嫌な予感がよぎります。
『っ!!待ってください!!まだ逃げ遅れた・・』
『くらえぇぇぇ!!『烈火!!』』
しかし、私の制止も虚しく、発動した魔導による炎が一帯を包み込みます。
『ハハハハハ!!見たか!この威力!!やっぱりこの新型はすげぇぜ!!この『第七世代機』はなぁ!搭乗者が発動した魔導を魔導機甲の出力に増大させて放つことができるんだよぉ!!』
『どんな機体がしらねぇが、流石に俺様自慢の『上級火炎魔導』に耐えられるわけがねぇ!!生け捕りできなかったのは残念だが、終わりだぁ!!』
ゴウゥゥゥ・・・!!
『ハハハハハ!!ハハ・・は?』
シュウウウ・・・。
そして、しばらくして『メルティーナ』を包んだ炎がようやく収まると、周囲にあった家屋は全て灰すら残さず蒸発し、剥き出しになった大地は赤熱したまま巨大な陽炎を生み出す状態になりました。
そんな地獄絵図の中心で変わらず無傷のまま立ち続ける『メルティーナ』の姿を見た男は声を詰まらせました。
『そんな・・バカな・・!?倍化した『上級魔導』が通じないだとっ・・・!?そんな!ありえない!』
人工女神は元々『邪神』を討伐する為に生み出された『女神様』の決戦兵器です。
その為、『メルティーナ』は当然のように『邪神』との戦いを想定して設計されていまして、全ての神白銀装甲に『極大防御魔導』の術式が付与されています。
『極大防御魔導』は『女神様』が行使していた『防御魔導』の中でも最も上位の魔導で、史上最悪の『邪神』であった『デスティウルス』の魔弾さえも耐えるほどの耐久性能だと言われています。
それ程の耐久性能を誇る『メルティーナ』にとっては、いくら倍化された『上級魔導』であってもなんら脅威とはならないのです。
そもそも、敵の魔導が発動される前に私が必死の思いで制止した理由はたった一つです。
『守れ・・なかったです』
私が目を向ける場所、先程の親子が住んでいた家屋のあった場所は、灼熱の炎に焼かれて真っ赤に焼け爛れていました。
『ありえない、こんな馬鹿げた性能・・それこそ人智を超えた力と言うしか・・・っ!?まさかっ!?』
『その漆黒のボディ・・機動性・・そして・・桁外れの耐久性能・・お前の乗る機体は・・人工女神だと言うのか!?』
『ア、人工女神!?ひぃぃ!?無理だ!無理無理ィ!!そんな、『神の兵器』相手に勝てるわけがねぇ!』
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