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第二章 生徒会編
濃紺の魔導機甲(マギ・マキナ)~レヴァンデ視点~
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アリア達がラビッシュ近郊の森林地帯で校外実習を行っているのと同時刻・・。
ラビッシュから北に千キロ程離れた場所に位置する、周囲百五十キロ程の孤島に建造された巨大な施設に存在する魔導機甲用の駐機場で、レヴァンデは佇んでいた。
「・・・いよいよですね」
レヴァンデは小さく呟きながら微笑む。
その微笑みは無邪気な青年のようで、多くの女性を虜にするような美しいものであった。
そして、微笑みながら見上げた彼の視線の先には、一機の濃紺色をした魔導機甲が聳え立っていた。
その機体は全高二十メートルにも達する大型なもので、左右に大きく張り出した鋭利な形状をした大型の肩部装甲が特徴的で、人間でいう膝部分からは大きな角のような装甲が張り出している。
そのフォルムは全体的に無骨かつ大型で、巨大な一角を生やした頭部に埋め込まれた『人工魔眼』は、血塗られたような紅色であった。
同じく、濃紺がメインである機体の所々には紅色のワンポイントで塗り分けられており、その造形はまるで古の邪龍のように禍々しい。
そして、背面から乗り込むのが通常であるはずのコクピット部分は機体胸部前面にあって、そのハッチが大きく解放されており、コクピットからせり出した単座シートにはリリアーナが座していた。
リリアーナは美しい真紅の長髪をハーフアップに纏め、黒をベースとして赤色のラインが随所に入った『騎士服』を身に纏っていた。
その『騎士服』は学園のものと同じくタイトなシルエットで、つり上がった目じりにかけて引かれた紅色のアイラインも相まって、彼女は全身から妖艶な雰囲気を醸し出していた。
ピピピ・・・。
リリアーナが人形のような無表情をしながら、白くてしなやかな指先を単座シートのコンソールに走らせると、彼女はそのままコクピットの中へと呑み込まれていった。
バシュウゥゥゥ・・・。
そして、重々しい音を発しながら、巨大なコクピットハッチが固く閉ざされた。
シュイィィィィィン・・・!!!
直後、機体背面に搭載された発導機が始動し、眩いマナの光を放ちだした。
始動した発導機はすぐさま機体の各所に膨大なマナを送り出し、起き上がった頭部に収まった『人工魔眼』が紅く輝きだした。
「素晴らしい!!」
その一部始終を見ていたレヴァンデは、両手を伸ばしながら歓喜の声をあげた。
・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
ヴォンヴォンヴォンヴォン・・・・。
「まさか、わたくしが魔導機甲を操縦する日が来るなんて、思いもしませんでしたわ」
そう言いながら、リリアーナは光魔導スクリーン越しにレヴァンデを見下ろした。
『先の訓練でリリアーナ嬢は十分に魔導機甲を操ることができると判断していましたからね』
『それに、その機体には『黒の君』によって生み出された特別な発導機が搭載されています。まだ機体そのものは不完全なものですが、稼働には十分耐えうるでしょう』
『今回は実戦を兼ねた実験です。そして、『黒の君』も貴方の戦いぶりをご覧になるはずです』
『『黒の君』が生み出したこの機体は、必ずや貴方の怨敵を打ち破ることが出来るでしょう。期待していますよ、リリアーナ嬢』
「・・レヴァンデ様の御期待に応えて見せますわ」
リリアーナはレヴァンデの言葉へ静かに応えると、操縦レバーを握る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・。
バシュゥゥゥゥ!!
ズシィィン!ズシィィン!
そして、機体がハンガーからパージされたのを確認してから、駐機場に併設されている射出機へとゆっくり歩みを進ませた。
ギウゥゥン・・ガシャン!ガシャン!
両脚部が射出機の踏み台に固定されたのを確認したリリアーナは機体の腰をゆっくりと落としながら、視線の先にある大空を見据えた。
シュウゥゥゥゥゥ・・!!
『射出機、射出準備完了!リリアーナ様、カウントを始めます』
管制のアナウンスを聞きながらリリアーナの搭乗する機体を眺めていたレヴァンデはニヤリと嗤った。
「まったく愚かなものです・・」
「千年前に平定されたこの巨大な・・いえ、あまりにも巨大すぎる人類帝国で、人々は『女神』こそが絶対の存在と信じてやみません」
『カウント、十・・・九・・・』
「しかし、その平定も・・漸く終わる日がくるのです!」
「とうとう、『黒の君』は『女神』と同じように『神白銀』を錬金する力を手に入れました・・」
『八・・・七・・・』
「そして、自ら神白銀を生み出すことができるようになった私達は、『女神』にその力を頼らなくても良くなるのです・・っ!!」
・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ヴォンヴォンヴォンヴォン・・・・。
『五・・・四・・・』
管制による残りのカウントが『五』を切ったところで、リリアーナは操縦レバーを大きく捻って機体のマナ出力を上げ始める。
シュイィィィィン!!!!
「っ!?」
すると、コンソールに表示された円状のマナ出力表示が一気に跳ね上がった。
その数値は既に二十万サイクラをゆうに超え、三十万サイクラに達しようとしていた。
その桁外れのマナ出力は、まさに『女神』が生み出した『プラタナ』をも勝るものであった。
・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・。
シュウゥゥゥゥ・・・・!
『三・・・二・・・』
カウントがゼロに近づくにつれて、大量の水蒸気が辺りを充満し始める。
レヴァンデは水蒸気によって視界を呑み込まれながらも、その手を濃紺の魔導機甲へと伸ばした。
「さあ!人工女神と同じく神白銀の心臓を持つ絶対的な力よ・・!!!」
「いまこそ、人類の歴史に大きな『転機』を生み出すのです!!!」
『一・・・・』
「そして、私達人類は・・『黒の君』と共に『女神』の力を越えるのです!!!」
『リリアーナ!!『人工邪神バイアティス』!!発進しますわ!!』
バシュウゥゥゥゥゥゥ!!!!
高らかに声を上げた直後、射出機によって大空に向けて撃ち出された『バイアティス』を見送るレヴァンデの表情は、狂気に歪んでいた。
ラビッシュから北に千キロ程離れた場所に位置する、周囲百五十キロ程の孤島に建造された巨大な施設に存在する魔導機甲用の駐機場で、レヴァンデは佇んでいた。
「・・・いよいよですね」
レヴァンデは小さく呟きながら微笑む。
その微笑みは無邪気な青年のようで、多くの女性を虜にするような美しいものであった。
そして、微笑みながら見上げた彼の視線の先には、一機の濃紺色をした魔導機甲が聳え立っていた。
その機体は全高二十メートルにも達する大型なもので、左右に大きく張り出した鋭利な形状をした大型の肩部装甲が特徴的で、人間でいう膝部分からは大きな角のような装甲が張り出している。
そのフォルムは全体的に無骨かつ大型で、巨大な一角を生やした頭部に埋め込まれた『人工魔眼』は、血塗られたような紅色であった。
同じく、濃紺がメインである機体の所々には紅色のワンポイントで塗り分けられており、その造形はまるで古の邪龍のように禍々しい。
そして、背面から乗り込むのが通常であるはずのコクピット部分は機体胸部前面にあって、そのハッチが大きく解放されており、コクピットからせり出した単座シートにはリリアーナが座していた。
リリアーナは美しい真紅の長髪をハーフアップに纏め、黒をベースとして赤色のラインが随所に入った『騎士服』を身に纏っていた。
その『騎士服』は学園のものと同じくタイトなシルエットで、つり上がった目じりにかけて引かれた紅色のアイラインも相まって、彼女は全身から妖艶な雰囲気を醸し出していた。
ピピピ・・・。
リリアーナが人形のような無表情をしながら、白くてしなやかな指先を単座シートのコンソールに走らせると、彼女はそのままコクピットの中へと呑み込まれていった。
バシュウゥゥゥ・・・。
そして、重々しい音を発しながら、巨大なコクピットハッチが固く閉ざされた。
シュイィィィィィン・・・!!!
直後、機体背面に搭載された発導機が始動し、眩いマナの光を放ちだした。
始動した発導機はすぐさま機体の各所に膨大なマナを送り出し、起き上がった頭部に収まった『人工魔眼』が紅く輝きだした。
「素晴らしい!!」
その一部始終を見ていたレヴァンデは、両手を伸ばしながら歓喜の声をあげた。
・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
ヴォンヴォンヴォンヴォン・・・・。
「まさか、わたくしが魔導機甲を操縦する日が来るなんて、思いもしませんでしたわ」
そう言いながら、リリアーナは光魔導スクリーン越しにレヴァンデを見下ろした。
『先の訓練でリリアーナ嬢は十分に魔導機甲を操ることができると判断していましたからね』
『それに、その機体には『黒の君』によって生み出された特別な発導機が搭載されています。まだ機体そのものは不完全なものですが、稼働には十分耐えうるでしょう』
『今回は実戦を兼ねた実験です。そして、『黒の君』も貴方の戦いぶりをご覧になるはずです』
『『黒の君』が生み出したこの機体は、必ずや貴方の怨敵を打ち破ることが出来るでしょう。期待していますよ、リリアーナ嬢』
「・・レヴァンデ様の御期待に応えて見せますわ」
リリアーナはレヴァンデの言葉へ静かに応えると、操縦レバーを握る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・。
バシュゥゥゥゥ!!
ズシィィン!ズシィィン!
そして、機体がハンガーからパージされたのを確認してから、駐機場に併設されている射出機へとゆっくり歩みを進ませた。
ギウゥゥン・・ガシャン!ガシャン!
両脚部が射出機の踏み台に固定されたのを確認したリリアーナは機体の腰をゆっくりと落としながら、視線の先にある大空を見据えた。
シュウゥゥゥゥゥ・・!!
『射出機、射出準備完了!リリアーナ様、カウントを始めます』
管制のアナウンスを聞きながらリリアーナの搭乗する機体を眺めていたレヴァンデはニヤリと嗤った。
「まったく愚かなものです・・」
「千年前に平定されたこの巨大な・・いえ、あまりにも巨大すぎる人類帝国で、人々は『女神』こそが絶対の存在と信じてやみません」
『カウント、十・・・九・・・』
「しかし、その平定も・・漸く終わる日がくるのです!」
「とうとう、『黒の君』は『女神』と同じように『神白銀』を錬金する力を手に入れました・・」
『八・・・七・・・』
「そして、自ら神白銀を生み出すことができるようになった私達は、『女神』にその力を頼らなくても良くなるのです・・っ!!」
・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ヴォンヴォンヴォンヴォン・・・・。
『五・・・四・・・』
管制による残りのカウントが『五』を切ったところで、リリアーナは操縦レバーを大きく捻って機体のマナ出力を上げ始める。
シュイィィィィン!!!!
「っ!?」
すると、コンソールに表示された円状のマナ出力表示が一気に跳ね上がった。
その数値は既に二十万サイクラをゆうに超え、三十万サイクラに達しようとしていた。
その桁外れのマナ出力は、まさに『女神』が生み出した『プラタナ』をも勝るものであった。
・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・。
シュウゥゥゥゥ・・・・!
『三・・・二・・・』
カウントがゼロに近づくにつれて、大量の水蒸気が辺りを充満し始める。
レヴァンデは水蒸気によって視界を呑み込まれながらも、その手を濃紺の魔導機甲へと伸ばした。
「さあ!人工女神と同じく神白銀の心臓を持つ絶対的な力よ・・!!!」
「いまこそ、人類の歴史に大きな『転機』を生み出すのです!!!」
『一・・・・』
「そして、私達人類は・・『黒の君』と共に『女神』の力を越えるのです!!!」
『リリアーナ!!『人工邪神バイアティス』!!発進しますわ!!』
バシュウゥゥゥゥゥゥ!!!!
高らかに声を上げた直後、射出機によって大空に向けて撃ち出された『バイアティス』を見送るレヴァンデの表情は、狂気に歪んでいた。
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