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第四章 エルフの国リーフィア編
残酷な現実
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「胎内って・・・それはどういう!?」
衝撃の事実に驚きを隠せないハーティはリフィアスを問い詰める。
そして、リフィアスはハーティの言葉を聞いて表情を曇らせた。
「先日、わたくしが豊富なマナを持っているから『ハイエルフ』としての能力を獲得したというお話をしましたが、その主だった原因がわたくしの胎内に『黒の魔導結晶』を宿しているからだと考えられるのです」
「・・・実は、わたくしがこの世界に転生して間もない頃には、わたくしの胎内に『黒の魔導結晶』が存在していることに気づいていました」
「敬愛する主様もご存じの通り、『エルフ』には『魂の色』を視る能力があります。私の魂も、他の『エルフ』が視れば普通の『エルフ』としての色に視えるのですが・・・」
「わたくしの『ハイエルフ』としての能力で、更に深層まで自身の『魂の色』を視れば、わたくしの色によって包まれているその更に奥で巣食う『邪神』の色を見抜くことが出来るのです。ですから、このことは今までわたくしにしか知り得ない事実でした」
「『邪神』の・・色・・・」
「それに気づいたわたくしは、自身の身体の中に『邪神デスティウルス』の残滓が宿っていることを知ったのです」
「おそらくは『邪神デスティウルス』が滅びる直前に、わたくしの体内に侵入したのでしょう。そして、わたくしは『邪神デスティウルス』を宿したままこの世界に転生したのです」
「そんなことって・・・・」
「本来なら、『邪神デスティウルス』はわたくしが新たな世界で転生した後に、わたくしのマナを利用してその力を蓄えてから、この身体を乗っ取るか破壊するなりして復活しようと目論んだのでしょう」
「ですが、この世界を創造する為に使われた敬愛する主様のお力のおかげなのか、わたくしの数奇な運命のせいなのかはわかりませんが、『邪神デスティウルス』の目論みは大きく外れることになったのです」
「・・・というのは?」
先ほどからリフィアスの話を静かに聞いていたリリスが問いかけた。
「何故だか詳しい原因はわたくしにもわかりませんが、わたくしの身体は『邪神デスティウルス』の残滓にマナを利用されるどころか、反対に『黒の魔導結晶』からマナを奪っていると考えられるのです」
「「!!!」」
リフィアスが『黒の魔導結晶』からマナを得ているという話を聞いた二人は目を見開いた。
「そんなものを五千年以上も胎内に宿して、リフィアスは『闇の力』の影響が全くなかったというの!?」
「・・はい。わたくしは自分の『魂の色』を視続けていますが、そのような様子はありません。もしかしたら、わたくしの『女神』としての能力が今世に受け継がれているのかもしれません。その『女神』としての能力の内、何らかの要因が『黒の魔導結晶』を封印できている理由になっているのかもしれません」
そこで、ハーティはあることに気が付いた。
「ということは、リフィアス自身はどうやって『黒の魔導結晶』を封印できているかと言うことは完全に把握できていないってことよね!?」
ハーティの言葉を聞いたリフィアスは目を伏せた。
「・・はい。お恥ずかしながら、そういうことになります」
「・・ですが!!わたくしが転生してから五千年以上もの間、胎内の『黒の魔導結晶』が暴走することは一度もありませんでした。ですから、わたくしが生きている限りはおそらく現状のまま封印できることでしょう」
「逆に言えば・・・わたくしが死ぬことになれば、『黒の魔導結晶』の力は抑えられなくなるでしょう」
「そして、その『黒の魔導結晶』をもし『邪神』が手にした場合は、『邪神デスティウルス』復活もあり得るというわけね」
「・・・主様のおっしゃる通りです」
「『ヴァルハラの聖樹』の下でお話しした通り、わたくしの『寿命』というものが、あとどれ程あるかもわかりません。それに、『黒の魔導結晶』の在処を知った『邪神』がわたくしを殺せば、『黒の魔導結晶』を奪い取ることも可能なのです」
「つまり、現状のままだと・・そう遠くない未来に『邪神デスティウルス』が復活する危険性を大いに孕んでいるわけね」
「・・ということは、リフィアスの胎内にある『黒の魔導結晶』を、なるべく早くハーティルティア様の力によって浄化するしかありませんね」
リリスの言葉を聞いたリフィアスは首を横に振った。
「おそらく、外部からわたくしの胎内にある『黒の魔導結晶』を浄化するのは不可能でしょう」
「そんな!じ、じゃあ・・・直接・・!?」
ハーティの言葉を聞いたリリスは申し訳なさそうに提案した。
「それなら、少々苦痛を強いてしまいますが、私がリフィアスの胎内から物理的に『黒の魔導結晶』を取り出して浄化してから、ハーティルティア様の『上級治癒魔導』でリフィアスの身体を治癒してもらうというのは・・」
「さすがにそれは・・・」
リリスの提案にハーティが尻込みしていると、リフィアスが微笑みながら答えた。
「実は、わたくしもその方法を考えたのです。このままわたくしの胎内に『黒の魔導結晶』を抱えているわけにはいかないのですから・・」
「敬愛する主様と再会するまでは、正直『黒の魔導結晶』を完全に無力化する方法がありませんでした」
「ですが、こうして敬愛する主様と出会って『黒の魔導結晶』を直接浄化する方法が見つかった以上、そのようにする他なりません」
その時、ハーティに嫌な予感がよぎった。
そして、その予感が的中していない事を願いながら、ハーティは恐る恐るリフィアスへと問いかけた。
「でも・・・リフィアスのマナは『黒の魔導結晶』からもたらされていて、だからこそ『ハイエルフ』として五千年以上もの年月を生きてこられたわけよね?つまり・・もしリフィアスから『黒の魔導結晶』を取り出したら・・・」
そこで、いよいよ自身が今まで避けていた本題にハーティが辿り着いたからなのか、リフィアスは泣きそうな顔で瞳を潤ませながら微笑んだ。
「はい・・・ですから、今度こそ本当のお別れです。敬愛する主様」
「そんな!?そんなことって・・・あんまりだわ!!」
リフィアスの言葉を聞いたハーティは、思わず拳を握りしめた。
衝撃の事実に驚きを隠せないハーティはリフィアスを問い詰める。
そして、リフィアスはハーティの言葉を聞いて表情を曇らせた。
「先日、わたくしが豊富なマナを持っているから『ハイエルフ』としての能力を獲得したというお話をしましたが、その主だった原因がわたくしの胎内に『黒の魔導結晶』を宿しているからだと考えられるのです」
「・・・実は、わたくしがこの世界に転生して間もない頃には、わたくしの胎内に『黒の魔導結晶』が存在していることに気づいていました」
「敬愛する主様もご存じの通り、『エルフ』には『魂の色』を視る能力があります。私の魂も、他の『エルフ』が視れば普通の『エルフ』としての色に視えるのですが・・・」
「わたくしの『ハイエルフ』としての能力で、更に深層まで自身の『魂の色』を視れば、わたくしの色によって包まれているその更に奥で巣食う『邪神』の色を見抜くことが出来るのです。ですから、このことは今までわたくしにしか知り得ない事実でした」
「『邪神』の・・色・・・」
「それに気づいたわたくしは、自身の身体の中に『邪神デスティウルス』の残滓が宿っていることを知ったのです」
「おそらくは『邪神デスティウルス』が滅びる直前に、わたくしの体内に侵入したのでしょう。そして、わたくしは『邪神デスティウルス』を宿したままこの世界に転生したのです」
「そんなことって・・・・」
「本来なら、『邪神デスティウルス』はわたくしが新たな世界で転生した後に、わたくしのマナを利用してその力を蓄えてから、この身体を乗っ取るか破壊するなりして復活しようと目論んだのでしょう」
「ですが、この世界を創造する為に使われた敬愛する主様のお力のおかげなのか、わたくしの数奇な運命のせいなのかはわかりませんが、『邪神デスティウルス』の目論みは大きく外れることになったのです」
「・・・というのは?」
先ほどからリフィアスの話を静かに聞いていたリリスが問いかけた。
「何故だか詳しい原因はわたくしにもわかりませんが、わたくしの身体は『邪神デスティウルス』の残滓にマナを利用されるどころか、反対に『黒の魔導結晶』からマナを奪っていると考えられるのです」
「「!!!」」
リフィアスが『黒の魔導結晶』からマナを得ているという話を聞いた二人は目を見開いた。
「そんなものを五千年以上も胎内に宿して、リフィアスは『闇の力』の影響が全くなかったというの!?」
「・・はい。わたくしは自分の『魂の色』を視続けていますが、そのような様子はありません。もしかしたら、わたくしの『女神』としての能力が今世に受け継がれているのかもしれません。その『女神』としての能力の内、何らかの要因が『黒の魔導結晶』を封印できている理由になっているのかもしれません」
そこで、ハーティはあることに気が付いた。
「ということは、リフィアス自身はどうやって『黒の魔導結晶』を封印できているかと言うことは完全に把握できていないってことよね!?」
ハーティの言葉を聞いたリフィアスは目を伏せた。
「・・はい。お恥ずかしながら、そういうことになります」
「・・ですが!!わたくしが転生してから五千年以上もの間、胎内の『黒の魔導結晶』が暴走することは一度もありませんでした。ですから、わたくしが生きている限りはおそらく現状のまま封印できることでしょう」
「逆に言えば・・・わたくしが死ぬことになれば、『黒の魔導結晶』の力は抑えられなくなるでしょう」
「そして、その『黒の魔導結晶』をもし『邪神』が手にした場合は、『邪神デスティウルス』復活もあり得るというわけね」
「・・・主様のおっしゃる通りです」
「『ヴァルハラの聖樹』の下でお話しした通り、わたくしの『寿命』というものが、あとどれ程あるかもわかりません。それに、『黒の魔導結晶』の在処を知った『邪神』がわたくしを殺せば、『黒の魔導結晶』を奪い取ることも可能なのです」
「つまり、現状のままだと・・そう遠くない未来に『邪神デスティウルス』が復活する危険性を大いに孕んでいるわけね」
「・・ということは、リフィアスの胎内にある『黒の魔導結晶』を、なるべく早くハーティルティア様の力によって浄化するしかありませんね」
リリスの言葉を聞いたリフィアスは首を横に振った。
「おそらく、外部からわたくしの胎内にある『黒の魔導結晶』を浄化するのは不可能でしょう」
「そんな!じ、じゃあ・・・直接・・!?」
ハーティの言葉を聞いたリリスは申し訳なさそうに提案した。
「それなら、少々苦痛を強いてしまいますが、私がリフィアスの胎内から物理的に『黒の魔導結晶』を取り出して浄化してから、ハーティルティア様の『上級治癒魔導』でリフィアスの身体を治癒してもらうというのは・・」
「さすがにそれは・・・」
リリスの提案にハーティが尻込みしていると、リフィアスが微笑みながら答えた。
「実は、わたくしもその方法を考えたのです。このままわたくしの胎内に『黒の魔導結晶』を抱えているわけにはいかないのですから・・」
「敬愛する主様と再会するまでは、正直『黒の魔導結晶』を完全に無力化する方法がありませんでした」
「ですが、こうして敬愛する主様と出会って『黒の魔導結晶』を直接浄化する方法が見つかった以上、そのようにする他なりません」
その時、ハーティに嫌な予感がよぎった。
そして、その予感が的中していない事を願いながら、ハーティは恐る恐るリフィアスへと問いかけた。
「でも・・・リフィアスのマナは『黒の魔導結晶』からもたらされていて、だからこそ『ハイエルフ』として五千年以上もの年月を生きてこられたわけよね?つまり・・もしリフィアスから『黒の魔導結晶』を取り出したら・・・」
そこで、いよいよ自身が今まで避けていた本題にハーティが辿り着いたからなのか、リフィアスは泣きそうな顔で瞳を潤ませながら微笑んだ。
「はい・・・ですから、今度こそ本当のお別れです。敬愛する主様」
「そんな!?そんなことって・・・あんまりだわ!!」
リフィアスの言葉を聞いたハーティは、思わず拳を握りしめた。
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