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全てが恐怖…
しおりを挟む何もかもが怖い…。
人の笑っている顔すらも、
僕の事をバカにして、ダメな奴だと
笑っているようだ…。
不登校の僕を学校の先生は心配し、
プリントなどの配られたものを、
週に一回持ってきてくれる。
今週も来たようで、
親が僕の部屋をノックする。
またか…。
もう、いい加減やめてほしい…。
「優也、先生来たわよ。
挨拶しない?」
「体調悪いから無理…」
「いつもそうじゃない?
挨拶するだけした方が…」
「体調悪いって言ってるじゃん!
だから、学校休んでるのに…」
「そうよね…優也、ごめんね、体調の悪い時に…。
母さんから話しとくわね…」
母さんは半分
涙目だった…。
どうしよう、自分はなんでこんなに
出来が悪いんだろう。
昔は僕だって…僕だって!
いや、僕は昔からダメだったんだ…。
習い事をしても、今はこんな状態さ…。
なんの身にもなってない。
僕は人間の失敗作なんだ…そういう事ね。
分かってたはずなのに、
改めて自覚すると涙が止まらなくなる…。
分かってたはずなのに!
分かってたはずなのに!
こんな僕じゃ、誰からも愛されないんだ…。
誰かに愛されて、求められる人間で
いたかったな…。
『我が愛してるぞ~』
え…
『ほら、上じゃ、上!』
幻聴…?
そうか、僕はもう
幻聴も聞こえるようになったか…。
『我の姿を見よ!顔をあげい!』
そう言って、枕から顔をあげると、
白装束を着た、1人の男がいた…。
「え、えっと…」
誰この人?!
なんでいるの?
どこから入った?
怖い怖い怖い…。
僕の体は金縛りにあったように
動かなくなった。
『これだから人間は…』
「あの…」
『我はここの地縛霊じゃ…』
どうしよう、殺される?!
『まあまあ、人間。
そう怖がるでない、地縛霊じゃない、
本当はお前の守護霊じゃ』
幻覚に幻聴、
明日、精神科に行こうかな…。
『人間、言っとくが、お前の心の声は
守護霊の私には筒抜けじゃよ』
「しゅ…守護霊…?」
『お前を守り、愛す。
それが我の役目よ』
怖いけど、生身の人間ではなさそうだ…。
守護霊…。
「じゃ…じゃあ守ってくださいよ…」
『お前のことを愛してるぞ、喜べ』
「いやいやいや、急に
愛してるって言われても…
ちょっと…うん…うん」
『はぁ…人間よ。
お前がまず、お前を愛さなくてどうする?』
「自分を愛すって無理無理!
ナルシストじゃん!
それに、僕にはそんな価値ないし」
『ナルシストでも良かろう?
それに、その価値がないと決めたのは誰じゃ?』
「誰って…えっと…」
『周りの人間が、
お前の事を価値のない人間と言ったか?』
「え…うーん…言っては…ない」
『そうじゃろ?
結局、全部自分の思い込みでしかない』
「でも不登校だし…」
『不登校のお前が、価値がない
とは誰も言ってないじゃろ?』
「思ってるかも…」
『確かめたのか?』
「いや、確かめては…」
『その被害妄想はやめた方がいい。
お前は心も体も疲れてるんだから、
今は、休んでいい。
守護霊から言えるのはこれだけじゃ』
「でも…」
『劣等感を持たなくていい』
「劣等感…」
『今は分からんかも知れないが、
いつか、人と比べても意味がないって事に
気づく時がくるからの』
「でも…」
『人と合わせんでいいから。
自分の人生を愉しむとよい。
それがお前の幸せの道への近道、
そんな所じゃの』
「だからって、不登校を続ける訳には」
『我はずっと続けろとは言ってない。
心と体がよくなるまでは休んでいい。
それまでにゆっくり自分の好きな事を
極めとけばいい。
無ければ、無いでいい』
「好きな事…僕の好きな事って…」
『我はそろそろ寝るぞ。
自分で探し出してみろ!
それが、自信になるからの。
幸運を祈る』
「待って!」
そう言った時には、もう居なかった…。
自分の人生か…。
僕にはまだ難しいや…。
生きるって難しいや…。
僕はそんな心が強くないから…。
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