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4.図書委員会
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俺の趣味はすっかり、読書になった。委員会決めで図書委員に立候補するほど。ちなみに、王子同士の絡み目当てで図書室に集まっていた人たちは、俺が読書が目当てだと理解したのか、いなくなった。これで弥生くんに話しかけることができる。随分と時間がかかった。
今日は初めて、図書委員会の集まりがある。図書室の当番を決めるらしい。図書室に入ると、既に他の図書委員と見られる人たちが何人かいた。その中に、目を惹く人物がいた。俺は迷わずその人物の隣に座る。
「弥生くんも図書委員になったんだ」
「……!」
弥生くんは、俺の顔を見て、目を丸くした。それもそうか。もともと読書に興味なかった人物が、わざわざ図書委員会に入ったんだから。
弥生くんは目線を外し、気まずそうな顔をした後、また目を合わせてきて、口を開いた。
「あの時はごめん。もっと言い方があったかなって、思ってた」
今度は俺が目を丸くした。弥生くんのあの時の言葉は正論だった。まさか謝られるなんて思ってもなかった。
「いや……あの時は俺が悪かったから。周りのことが見えてなかった。弥生くんのおかげで気がつけたから、感謝してる」
あの時は、弥生くんと関わることでキャーキャー言われるのが楽しかった。図書室を利用する人たちへの迷惑なんて、考えていなかったのだ。だから、気づかせてくれたあの言葉に感謝しているのは本当である。
「……なら、良かったけど」
______
図書室の当番が決まった。図書委員長が事前に決めていて、これで良いかという確認だった。時間がかからなくて、ありがたい。俺の担当は水曜日。水曜日担当は俺の他にも3人。3年の強面な伊吹先輩と、2年の強面な森本先輩と、弥生くんである。どうやら、本を読まないのに王子目当てで図書室に来る人を、強面な先輩たちで相殺する狙いがあるらしい。
「水曜日メンよろしく~」
「よろしくお願いします」
伊吹先輩も、森本先輩も、真顔だと恐い顔だが、話せば普通に良い先輩みたいだ。なんなら、真顔が恐いから、その分笑顔が可愛く見える気がする。
「なんかあったら、先輩に任せなさい」
「王子たちの警護、承った」
こんな感じなら、逆に観に来る人が増える気がしたが、どうなるかは分からないから、言わないことにした。言ったら、弥生くんと違う曜日になってしまう気がするから。
「さすが先輩、頼りになります!」
俺は笑ってそう言った。
今日は初めて、図書委員会の集まりがある。図書室の当番を決めるらしい。図書室に入ると、既に他の図書委員と見られる人たちが何人かいた。その中に、目を惹く人物がいた。俺は迷わずその人物の隣に座る。
「弥生くんも図書委員になったんだ」
「……!」
弥生くんは、俺の顔を見て、目を丸くした。それもそうか。もともと読書に興味なかった人物が、わざわざ図書委員会に入ったんだから。
弥生くんは目線を外し、気まずそうな顔をした後、また目を合わせてきて、口を開いた。
「あの時はごめん。もっと言い方があったかなって、思ってた」
今度は俺が目を丸くした。弥生くんのあの時の言葉は正論だった。まさか謝られるなんて思ってもなかった。
「いや……あの時は俺が悪かったから。周りのことが見えてなかった。弥生くんのおかげで気がつけたから、感謝してる」
あの時は、弥生くんと関わることでキャーキャー言われるのが楽しかった。図書室を利用する人たちへの迷惑なんて、考えていなかったのだ。だから、気づかせてくれたあの言葉に感謝しているのは本当である。
「……なら、良かったけど」
______
図書室の当番が決まった。図書委員長が事前に決めていて、これで良いかという確認だった。時間がかからなくて、ありがたい。俺の担当は水曜日。水曜日担当は俺の他にも3人。3年の強面な伊吹先輩と、2年の強面な森本先輩と、弥生くんである。どうやら、本を読まないのに王子目当てで図書室に来る人を、強面な先輩たちで相殺する狙いがあるらしい。
「水曜日メンよろしく~」
「よろしくお願いします」
伊吹先輩も、森本先輩も、真顔だと恐い顔だが、話せば普通に良い先輩みたいだ。なんなら、真顔が恐いから、その分笑顔が可愛く見える気がする。
「なんかあったら、先輩に任せなさい」
「王子たちの警護、承った」
こんな感じなら、逆に観に来る人が増える気がしたが、どうなるかは分からないから、言わないことにした。言ったら、弥生くんと違う曜日になってしまう気がするから。
「さすが先輩、頼りになります!」
俺は笑ってそう言った。
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