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27.アンゲルス商会の受難?
「いくつかの取引先から急に取引停止を申し渡されました」
店の裏手にある事務室で、店長のジュードが資料をテーブルに置いて話し始めた。
「何か問題があったの?」
「ガードナー商会及び関連する商会への取引停止の連絡がありました。
それ以外に、注文を頂いている商品のキャンセルの連絡が参りましたので確認を入れましたが、今後取引はしないと問答無用で。
全く話にならないと言うか」
ルーシーはリストに書かれている名前とキャンセルになった商品を確認した。
キャンセルしてきた貴族は現在のところ四名。
金糸や銀糸を織り込んだファウヴィー朝時代の貴重なタペストリーを注文していたアレッサンドロ伯爵はリチャードの友人。
ムラーノの上級職人に特注したクリスタッロのグラスセットを注文していたメルビィ子爵はサミュエルの遠戚でとても仲が良い。
オリエント・パールをふんだんに使い、ダイヤとルビーを飾ったネックレスとイヤリングのセットを注文していたザッカリー侯爵令嬢はリチャードとステラの友人。
(あら、シェルバーン公爵のお名前も)
シェルバーン公爵は、ルーベンスが下絵を手がけたタペストリーを注文している。
(これは確かお誕生日プレゼントにするって仰っておられたのではなかったかしら。届いたらうちの応接室に飾るのも良いわね)
いずれも高額な一点物で返品やキャンセルなど出来ないものばかり。
「構わないわ。荷物が届いたら第四倉庫に搬入しておいて。
これらの方々とは今後一切、来店も取引もお断りしましょう。
もしかしたら今後同じような事があるかもしれないわ。その場合、うちに非がない限りは同じようにして構わないから。
名前と商品だけ早めに連絡を入れてね」
ホッとした顔のジュード。一点一点の値段が高額な為相当不安だったよう。
「畏まりました。これはマルフォー伯爵の差金でしょうか?」
「可能性はあるわね。暫くの間迷惑をかけるかも」
「構いませんよ、一日も早く戻って来て頂ければ」
「ありがとう。全力で頑張るわ」
(この様子だとガードナー商会は相当難癖つけられてるわね)
この後、帳簿や請求書の確認・決済などを行い、アリスと昼食に出かける事にした。
「暫く出かけてくるわ。その後また戻って来るから何かあればその時に」
ルーシーはアリスと護衛のアレックス&ジェイクの四人、高級料理店の個室で食事を堪能することにした。
「俺達まで良いんですか?」
「勿論、一杯頼んでね。この後シレーヌにケーキも食べに行くから途中で少し腹ごなしに散歩しましょう。寄りたい場所があるから」
「「げっ」」「やったぁ」
「あのぉ、俺達シレーヌは外で待ってます」
甘いものが苦手な二人はチョコレートを使ったお菓子で有名なシレーヌは大の苦手。
店に着いたら『コーヒーだけで良い』と声をかけようと思うルーシーだった。
「アーロンにお土産も買わなくちゃ」
「「事務所行くんすか?」」
「今日辺り日程が決まるかもって言ってたから」
「マジかぁ、この間のお使いで酷い目にあったばっかりなのに」
目の色が変わる程の激務に晒されているアーロンはアレックスを見た途端飛びつき、
『(くんか、くんか)あぁ、アレックスの匂いだ~。兄ちゃん死んじゃうよ~』
と、変態度マックスになったらしい。
「いい歳してあれはないよな」
「終わったら何言い出すか分かんないぜ。アレックスにしがみついて離れなかったり?」
「・・今日はジェイク、お前に全てを任せる」
店の裏手にある事務室で、店長のジュードが資料をテーブルに置いて話し始めた。
「何か問題があったの?」
「ガードナー商会及び関連する商会への取引停止の連絡がありました。
それ以外に、注文を頂いている商品のキャンセルの連絡が参りましたので確認を入れましたが、今後取引はしないと問答無用で。
全く話にならないと言うか」
ルーシーはリストに書かれている名前とキャンセルになった商品を確認した。
キャンセルしてきた貴族は現在のところ四名。
金糸や銀糸を織り込んだファウヴィー朝時代の貴重なタペストリーを注文していたアレッサンドロ伯爵はリチャードの友人。
ムラーノの上級職人に特注したクリスタッロのグラスセットを注文していたメルビィ子爵はサミュエルの遠戚でとても仲が良い。
オリエント・パールをふんだんに使い、ダイヤとルビーを飾ったネックレスとイヤリングのセットを注文していたザッカリー侯爵令嬢はリチャードとステラの友人。
(あら、シェルバーン公爵のお名前も)
シェルバーン公爵は、ルーベンスが下絵を手がけたタペストリーを注文している。
(これは確かお誕生日プレゼントにするって仰っておられたのではなかったかしら。届いたらうちの応接室に飾るのも良いわね)
いずれも高額な一点物で返品やキャンセルなど出来ないものばかり。
「構わないわ。荷物が届いたら第四倉庫に搬入しておいて。
これらの方々とは今後一切、来店も取引もお断りしましょう。
もしかしたら今後同じような事があるかもしれないわ。その場合、うちに非がない限りは同じようにして構わないから。
名前と商品だけ早めに連絡を入れてね」
ホッとした顔のジュード。一点一点の値段が高額な為相当不安だったよう。
「畏まりました。これはマルフォー伯爵の差金でしょうか?」
「可能性はあるわね。暫くの間迷惑をかけるかも」
「構いませんよ、一日も早く戻って来て頂ければ」
「ありがとう。全力で頑張るわ」
(この様子だとガードナー商会は相当難癖つけられてるわね)
この後、帳簿や請求書の確認・決済などを行い、アリスと昼食に出かける事にした。
「暫く出かけてくるわ。その後また戻って来るから何かあればその時に」
ルーシーはアリスと護衛のアレックス&ジェイクの四人、高級料理店の個室で食事を堪能することにした。
「俺達まで良いんですか?」
「勿論、一杯頼んでね。この後シレーヌにケーキも食べに行くから途中で少し腹ごなしに散歩しましょう。寄りたい場所があるから」
「「げっ」」「やったぁ」
「あのぉ、俺達シレーヌは外で待ってます」
甘いものが苦手な二人はチョコレートを使ったお菓子で有名なシレーヌは大の苦手。
店に着いたら『コーヒーだけで良い』と声をかけようと思うルーシーだった。
「アーロンにお土産も買わなくちゃ」
「「事務所行くんすか?」」
「今日辺り日程が決まるかもって言ってたから」
「マジかぁ、この間のお使いで酷い目にあったばっかりなのに」
目の色が変わる程の激務に晒されているアーロンはアレックスを見た途端飛びつき、
『(くんか、くんか)あぁ、アレックスの匂いだ~。兄ちゃん死んじゃうよ~』
と、変態度マックスになったらしい。
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「・・今日はジェイク、お前に全てを任せる」
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