28 / 93
28.はじまった夜会、口実が真実に変わってますの!
しおりを挟む
マーシャル夫人に従いガーラント公爵夫妻とカーマイン公爵に挨拶に来たセアラ。
「やあ、貴女が今話題のセアラ・レトビア公爵令嬢だね。マーシャル夫人がシャペロンを務めるとは噂以上に優秀な方のようだ」
「勿体無いお言葉痛み入ります」
「息子のグレイはセアラ嬢に会いたがっていたので、先に私達が会ったと知ったら怒り狂うかもしれんな。いつか夜会で会ったら声をかけてくれると私の首が繋がるよ」
「まあ、そんな言い方をしたらセアラ嬢が怯えてしまいますわ。あなたはグレイの評判を落としたいのかしら。この人の言うことは話半分に聞いてくださいね。グレイが貴女に会いたがっていたのは本当だけどそれ以外はタチの悪いジョークなのよ」
ガーラント公爵は肩幅の広い偉丈夫でかなりの愛妻家。シルス王太子の婚約者であるミリセントはガーラント公爵家の長女で、長男のグレイ・ガーラントは領民達との新年の祝いのために領地に戻っていると言う。
「勿論知っていますとも。グレイ殿はガーラント公爵よりも夫人に似たお優しい方ですからね」
返事の仕方がわからないセアラの代わりにマーシャル夫人が話を続けてくれた。
「マーシャル夫人にお会いするのはいつぶりかしら? 時々で良いのでお茶会に参加して頂けたらと思っておりますのよ」
「この年になると家で呑気に猫と遊ぶのが一番になってしまって」
「あら、猫を飼ってらっしゃるの?」
「ええ、ですけれど気まぐれで直ぐにいなくなりますの」
「マーシャル夫人を夜会に引っ張り出せるなんて流石レトビア公爵ですね。お名前が読み上げられた時、腰を抜かすかと思いましたよ。
しかも一緒におられるのが今季アリエノール王女殿下の秘書を務めるセアラ嬢とは。やはりマーシャル夫人は常に話題の中心におられる」
カーマイン公爵は元国王の弟で王位継承権第4位。広大な敷地で作られるワインは国内生産量第一位で最近は馬の調教と繁殖に力を注いでいる。
「まあ、なんて失礼な方でしょう。それではまるでわたくしが騒ぎを起こしているようではありませんか」
「あながち間違っていないかもしれませんよ。だってほら、マイラ王妃がさっきからソワソワして今にも壇上から降りて来そうです」
「まさか、王妃殿下がそのような事をなさるわけがございません。幼い頃お教えした礼儀作法はしっかりと身についておられるはずですからね」
そう言いながらチラリと壇上に目をやると確かに王妃殿下がこっちを見ていて遠目にもソワソワしている様子が分かる。
「こんばんは、ご挨拶させて頂いてよろしいですかな?」
「お久しぶりです。マーシャル夫人」
「ご無沙汰しております」
マーシャル夫人に声をかけてきた人達は皆セアラを紹介して欲しそうにしているが、マーシャル夫人がセアラを紹介しないので声をかけられず中々その場を動かない者もいた。
(見世物小屋の珍獣になった気分。【レトビアの荊姫】ってプレートがかかってるのが見えそう⋯⋯)
彼らは判で押したように『レトビア公爵には色々お世話になっております』と意味深な顔をしてセアラをチラ見していく。レトビア公爵の派閥にいるとアピールしたいのか、自分は公爵の仲間なんだからセアラを紹介しろとでも言いたいのか。
「ご存命でおられたとは今日一番の僥倖です」
「まあ、素敵なご挨拶ですこと。マクルーガー辺境伯こそまだ五体満足でいらっしゃるようで安心いたしましたわ。そのご様子ではお口に苦いお薬を押し込める勇敢な者は未だに出てきていないようですわね」
「はっはっは、やはりマーシャル夫人には敵いません。俺の口にアレをつっこめるのはマーシャル夫人と妻だけです」
青白い貴族の中で唯一真っ黒に日焼けしたマクルーガー辺境伯は笑い皺を濃くしながら豪快に頭をかいた。
「お久しぶりでございます」
「いつもお手紙をいただきありがとうございます。それから、お嬢様のご誕生おめでとうございます」
「ありがとうございます。おねだりは聞いて頂けませんでしたが一度お屋敷にお伺いしても宜しいでしょうか? アーノルドもマーシャル夫人にお会いしたいと駄々を捏ねておりますの」
「名付け親など恐れ多い、わたくしには荷が重すぎます。アーノルドぼっちゃまは相変わらずで?」
「ええ、益々父親に似てきて困っておりますの。マーシャル夫人にご相談できればきっと解決策が見つかるのではないかと思いまして」
悪戯好きでやんちゃなアーノルドは5歳になったが勉強が大嫌いでいつも逃げ出してばかりいる。
「秘策をお教えしましょうか?」
「ええ、是非!!」
「辺境伯様の前に学園時代にやり残した課題を置いてアーノルドぼっちゃまと部屋に閉じ込めます。課題が終わるまでおやつ抜きにすれば⋯⋯」
「それは!! ええ、帰りましたら早速」
喜色満面の辺境伯夫人とヒクヒクと顔を引き攣らせる辺境伯の対比があまりにも可笑しくセアラは扇子で口元を隠した。
「マクルーガー辺境伯夫人、こちらはセアラ・レトビアですの」
「はじめまして。ディアナ・マクルーガーと申します。ディアナと呼んでいただけると光栄ですわ」
「初めてお目にかかります。どうかセアラとお呼び下さいませ」
「なんて素敵なお嬢様なのでしょう。セアラ様が広間にお入りなられた時からみんな大騒ぎですのよ」
漸くマーシャル夫人がセアラを紹介したので周りにいる者達が背を伸ばし期待に目を輝かせた。
「マーシャル夫人、私にも是非紹介して頂けませんか!?」
周りを彷徨いていた貴族の中から勢い込んだ男が声をかけた。
「それはいかがなものでしょう。遠目に見て愛でるのは一向に構いませんが、邪な期待を抱いておられる方との交流はあまり感心いたしませんの。
まだそういった市場に参加させる予定はございませんので」
大勢の貴族が挨拶に来たがあまりの人数にセアラはほとんど顔を覚えることができなかった。かろうじてわかったのは同級生とその親のみ。
シャーロット・メイヨー侯爵令嬢と婚約者ヘンリー・スールベニー侯爵令息は両親と共に挨拶に来た。
メイヨー侯爵は最高裁判官でスールベニー侯爵は切れ者で有名な宰相。
グレイスも両親のルーカン伯爵夫妻と、婚約者のローランド・アーカンソー伯爵子息と並んで現れた。
ルーカン伯爵は第一騎士団の団長でアーカンソー伯爵は財務大臣を務めている。
シャーロットの愉快な仲間達とその親や婚約者も何人かいた。
ユリス・デンロー伯爵令嬢とその家族。ジーニア・アルセント伯爵令嬢とその家族。
(見事にリストの中にある名前がいっぱいいらっしゃるわ)
普段学園では不躾な態度をとっている彼らも社交の場では大人しくしているようで、両親や婚約者の横からチラチラとセアラの方を見ているものの声をかけてくることはなかった。
大人しく壁の花になる予定は霧散しセアラとマーシャル夫人の周りにできた人だかりは一向に減る気配がない。
(私のせいでなくてマーシャル夫人の顔の広さが原因だと思う。社交界から離れていた弊害が出てるだけじゃないかしら)
セアラの顔は微笑んだ顔の形に固まって、カーテシーのし過ぎによる筋肉痛と慣れない靴による靴擦れでダンスどころか一歩も動けそうにない。
(マーシャル夫人、足を痛めていると言う口実は真実に切り替わってます)
「セアラ、夜会を楽しんでいるようで安心したよ」
「やあ、貴女が今話題のセアラ・レトビア公爵令嬢だね。マーシャル夫人がシャペロンを務めるとは噂以上に優秀な方のようだ」
「勿体無いお言葉痛み入ります」
「息子のグレイはセアラ嬢に会いたがっていたので、先に私達が会ったと知ったら怒り狂うかもしれんな。いつか夜会で会ったら声をかけてくれると私の首が繋がるよ」
「まあ、そんな言い方をしたらセアラ嬢が怯えてしまいますわ。あなたはグレイの評判を落としたいのかしら。この人の言うことは話半分に聞いてくださいね。グレイが貴女に会いたがっていたのは本当だけどそれ以外はタチの悪いジョークなのよ」
ガーラント公爵は肩幅の広い偉丈夫でかなりの愛妻家。シルス王太子の婚約者であるミリセントはガーラント公爵家の長女で、長男のグレイ・ガーラントは領民達との新年の祝いのために領地に戻っていると言う。
「勿論知っていますとも。グレイ殿はガーラント公爵よりも夫人に似たお優しい方ですからね」
返事の仕方がわからないセアラの代わりにマーシャル夫人が話を続けてくれた。
「マーシャル夫人にお会いするのはいつぶりかしら? 時々で良いのでお茶会に参加して頂けたらと思っておりますのよ」
「この年になると家で呑気に猫と遊ぶのが一番になってしまって」
「あら、猫を飼ってらっしゃるの?」
「ええ、ですけれど気まぐれで直ぐにいなくなりますの」
「マーシャル夫人を夜会に引っ張り出せるなんて流石レトビア公爵ですね。お名前が読み上げられた時、腰を抜かすかと思いましたよ。
しかも一緒におられるのが今季アリエノール王女殿下の秘書を務めるセアラ嬢とは。やはりマーシャル夫人は常に話題の中心におられる」
カーマイン公爵は元国王の弟で王位継承権第4位。広大な敷地で作られるワインは国内生産量第一位で最近は馬の調教と繁殖に力を注いでいる。
「まあ、なんて失礼な方でしょう。それではまるでわたくしが騒ぎを起こしているようではありませんか」
「あながち間違っていないかもしれませんよ。だってほら、マイラ王妃がさっきからソワソワして今にも壇上から降りて来そうです」
「まさか、王妃殿下がそのような事をなさるわけがございません。幼い頃お教えした礼儀作法はしっかりと身についておられるはずですからね」
そう言いながらチラリと壇上に目をやると確かに王妃殿下がこっちを見ていて遠目にもソワソワしている様子が分かる。
「こんばんは、ご挨拶させて頂いてよろしいですかな?」
「お久しぶりです。マーシャル夫人」
「ご無沙汰しております」
マーシャル夫人に声をかけてきた人達は皆セアラを紹介して欲しそうにしているが、マーシャル夫人がセアラを紹介しないので声をかけられず中々その場を動かない者もいた。
(見世物小屋の珍獣になった気分。【レトビアの荊姫】ってプレートがかかってるのが見えそう⋯⋯)
彼らは判で押したように『レトビア公爵には色々お世話になっております』と意味深な顔をしてセアラをチラ見していく。レトビア公爵の派閥にいるとアピールしたいのか、自分は公爵の仲間なんだからセアラを紹介しろとでも言いたいのか。
「ご存命でおられたとは今日一番の僥倖です」
「まあ、素敵なご挨拶ですこと。マクルーガー辺境伯こそまだ五体満足でいらっしゃるようで安心いたしましたわ。そのご様子ではお口に苦いお薬を押し込める勇敢な者は未だに出てきていないようですわね」
「はっはっは、やはりマーシャル夫人には敵いません。俺の口にアレをつっこめるのはマーシャル夫人と妻だけです」
青白い貴族の中で唯一真っ黒に日焼けしたマクルーガー辺境伯は笑い皺を濃くしながら豪快に頭をかいた。
「お久しぶりでございます」
「いつもお手紙をいただきありがとうございます。それから、お嬢様のご誕生おめでとうございます」
「ありがとうございます。おねだりは聞いて頂けませんでしたが一度お屋敷にお伺いしても宜しいでしょうか? アーノルドもマーシャル夫人にお会いしたいと駄々を捏ねておりますの」
「名付け親など恐れ多い、わたくしには荷が重すぎます。アーノルドぼっちゃまは相変わらずで?」
「ええ、益々父親に似てきて困っておりますの。マーシャル夫人にご相談できればきっと解決策が見つかるのではないかと思いまして」
悪戯好きでやんちゃなアーノルドは5歳になったが勉強が大嫌いでいつも逃げ出してばかりいる。
「秘策をお教えしましょうか?」
「ええ、是非!!」
「辺境伯様の前に学園時代にやり残した課題を置いてアーノルドぼっちゃまと部屋に閉じ込めます。課題が終わるまでおやつ抜きにすれば⋯⋯」
「それは!! ええ、帰りましたら早速」
喜色満面の辺境伯夫人とヒクヒクと顔を引き攣らせる辺境伯の対比があまりにも可笑しくセアラは扇子で口元を隠した。
「マクルーガー辺境伯夫人、こちらはセアラ・レトビアですの」
「はじめまして。ディアナ・マクルーガーと申します。ディアナと呼んでいただけると光栄ですわ」
「初めてお目にかかります。どうかセアラとお呼び下さいませ」
「なんて素敵なお嬢様なのでしょう。セアラ様が広間にお入りなられた時からみんな大騒ぎですのよ」
漸くマーシャル夫人がセアラを紹介したので周りにいる者達が背を伸ばし期待に目を輝かせた。
「マーシャル夫人、私にも是非紹介して頂けませんか!?」
周りを彷徨いていた貴族の中から勢い込んだ男が声をかけた。
「それはいかがなものでしょう。遠目に見て愛でるのは一向に構いませんが、邪な期待を抱いておられる方との交流はあまり感心いたしませんの。
まだそういった市場に参加させる予定はございませんので」
大勢の貴族が挨拶に来たがあまりの人数にセアラはほとんど顔を覚えることができなかった。かろうじてわかったのは同級生とその親のみ。
シャーロット・メイヨー侯爵令嬢と婚約者ヘンリー・スールベニー侯爵令息は両親と共に挨拶に来た。
メイヨー侯爵は最高裁判官でスールベニー侯爵は切れ者で有名な宰相。
グレイスも両親のルーカン伯爵夫妻と、婚約者のローランド・アーカンソー伯爵子息と並んで現れた。
ルーカン伯爵は第一騎士団の団長でアーカンソー伯爵は財務大臣を務めている。
シャーロットの愉快な仲間達とその親や婚約者も何人かいた。
ユリス・デンロー伯爵令嬢とその家族。ジーニア・アルセント伯爵令嬢とその家族。
(見事にリストの中にある名前がいっぱいいらっしゃるわ)
普段学園では不躾な態度をとっている彼らも社交の場では大人しくしているようで、両親や婚約者の横からチラチラとセアラの方を見ているものの声をかけてくることはなかった。
大人しく壁の花になる予定は霧散しセアラとマーシャル夫人の周りにできた人だかりは一向に減る気配がない。
(私のせいでなくてマーシャル夫人の顔の広さが原因だと思う。社交界から離れていた弊害が出てるだけじゃないかしら)
セアラの顔は微笑んだ顔の形に固まって、カーテシーのし過ぎによる筋肉痛と慣れない靴による靴擦れでダンスどころか一歩も動けそうにない。
(マーシャル夫人、足を痛めていると言う口実は真実に切り替わってます)
「セアラ、夜会を楽しんでいるようで安心したよ」
13
あなたにおすすめの小説
【完結】断罪された悪役令嬢は、本気で生きることにした
きゅちゃん
ファンタジー
帝国随一の名門、ロゼンクロイツ家の令嬢ベルティア・フォン・ロゼンクロイツは、突如として公の場で婚約者であるクレイン王太子から一方的に婚約破棄を宣告される。その理由は、彼女が平民出身の少女エリーゼをいじめていたという濡れ衣。真実はエリーゼこそが王太子の心を奪うために画策した罠だったにも関わらず、ベルティアは悪役令嬢として断罪され、社交界からの追放と学院退学の処分を受ける。
全てを失ったベルティアだが、彼女は諦めない。これまで家の期待に応えるため「完璧な令嬢」として生きてきた彼女だが、今度は自分自身のために生きると決意する。軍事貴族の嫡男ヴァルター・フォン・クリムゾンをはじめとする協力者たちと共に、彼女は自らの名誉回復と真実の解明に挑む。
その過程で、ベルティアは王太子の裏の顔や、エリーゼの正体、そして帝国に忍び寄る陰謀に気づいていく。かつては社交界のスキルだけを磨いてきた彼女だが、今度は魔法や剣術など実戦的な力も身につけながら、自らの道を切り開いていく。
失われた名誉、隠された真実、そして予期せぬ恋。断罪された「悪役令嬢」が、自分の物語を自らの手で紡いでいく、爽快復讐ファンタジー。
『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています
六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。
しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。
「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!
悪役令嬢がヒロインからのハラスメントにビンタをぶちかますまで。
倉桐ぱきぽ
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生した私は、ざまぁ回避のため、まじめに生きていた。
でも、ヒロイン(転生者)がひどい!
彼女の嘘を信じた推しから嫌われるし。無実の罪を着せられるし。そのうえ「ちゃんと悪役やりなさい」⁉
シナリオ通りに進めたいヒロインからのハラスメントは、もう、うんざり!
私は私の望むままに生きます!!
本編+番外編3作で、40000文字くらいです。
⚠途中、視点が変わります。サブタイトルをご覧下さい。
虐げられた人生に疲れたので本物の悪女に私はなります
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
伯爵家である私の家には両親を亡くして一緒に暮らす同い年の従妹のカサンドラがいる。当主である父はカサンドラばかりを溺愛し、何故か実の娘である私を虐げる。その為に母も、使用人も、屋敷に出入りする人達までもが皆私を馬鹿にし、時には罠を這って陥れ、その度に私は叱責される。どんなに自分の仕業では無いと訴えても、謝罪しても許されないなら、いっそ本当の悪女になることにした。その矢先に私の婚約者候補を名乗る人物が現れて、話は思わぬ方向へ・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
死に物狂いで支えた公爵家から捨てられたので、回帰後は全財産を盗んで消えてあげます 〜今さら「戻れ」と言われても、私は隣国の皇太子妃ですので〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能、我が公爵家の恥だ!」
公爵家の長女エルゼは、放蕩者の父や無能な弟に代わり、寝る間も惜しんで領地経営と外交を支えてきた。しかし家族は彼女の功績を奪った挙句、政治犯の濡れ衣を着せて彼女を処刑した。
死の間際、エルゼは誓う。 「もし次があるのなら――二度と、あいつらのために働かない」
目覚めると、そこは処刑の二年前。 再び「仕事」を押し付けようとする厚顔無恥な家族に対し、エルゼは優雅に微笑んだ。
「ええ、承知いたしました。ただし、これからは**『代金』**をいただきますわ」
隠し金庫の鍵、領地の権利書、優秀な人材、そして莫大な隠し資産――。 エルゼは公爵家のすべてを自分名義に書き換え、着々と「もぬけの殻」にしていく。
そんな彼女の前に、隣国の冷徹な皇太子シオンが現れ、驚くべき提案を持ちかけてきて……?
「君のような恐ろしい女性を、独り占めしたくなった」
資産を奪い尽くして亡命した令嬢と、彼女を溺愛する皇太子。 一方、すべてを失った公爵家が泣きついてくるが、もう遅い。 あなたの家の金庫も、土地も、働く人間も――すべて私のものですから。
無事にバッドエンドは回避できたので、これからは自由に楽しく生きていきます。
木山楽斗
恋愛
悪役令嬢ラナトゥーリ・ウェルリグルに転生した私は、無事にゲームのエンディングである魔法学校の卒業式の日を迎えていた。
本来であれば、ラナトゥーリはこの時点で断罪されており、良くて国外追放になっているのだが、私は大人しく生活を送ったおかげでそれを回避することができていた。
しかしながら、思い返してみると私の今までの人生というものは、それ程面白いものではなかったように感じられる。
特に友達も作らず勉強ばかりしてきたこの人生は、悪いとは言えないが少々彩りに欠けているような気がしたのだ。
せっかく掴んだ二度目の人生を、このまま終わらせていいはずはない。
そう思った私は、これからの人生を楽しいものにすることを決意した。
幸いにも、私はそれ程貴族としてのしがらみに縛られている訳でもない。多少のわがままも許してもらえるはずだ。
こうして私は、改めてゲームの世界で新たな人生を送る決意をするのだった。
※一部キャラクターの名前を変更しました。(リウェルド→リベルト)
婚約破棄された悪役令嬢、実は最強聖女でした〜辺境で拾った彼に一途に愛され、元婚約者が泣きついてきてももう遅い〜
usako
恋愛
王太子の婚約者でありながら「悪女」と呼ばれ婚約破棄された公爵令嬢リディア。
国外追放されたその日、命を救ってくれたのは無骨な騎士ルークだった。
彼に導かれた辺境の地で、本来の力――“聖女”としての奇跡が目覚める。
新たな人生を歩み始めた矢先、かつて自分を貶めた王太子が後悔とともに現れるが……。
もう遅い。彼女は真の愛を知ってしまったから――。
ざまぁと溺愛が交錯する、爽快逆転ラブファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる