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28.情報通のイケメン
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(あっ、聞くの忘れてた! 模倣犯どうなったんだろう。この後コナーに聞いてみなくちゃ)
「キルトについては販売数は増やせないって言われたんだ。一応予約だけ入れたんだけど、姉上の機嫌が悪くなりそうだよ」
姉上が怒ると怖いんだよねーと言いながらリアムは顰めっ面をしていた。
(イケメンってそんな顔をしてもイケメンなんだ。羨ましい)
近くに座っている女性達の熱い視線を気にすることもなくリアムはにっこり笑った。
「帰るまでには絶対アニーに会ってみせるって決めてるんだ」
「へっ、アニーに?」
「うん、キルトの製作者。王妃様がキルトのベッドカバー持ってるんだ。
あれを見て惚れちゃった」
(製品によ! 間違わないで製品に惚れたの、気を確かに持つのよロクサーナ)
「キルト、結構有名ですね」
「有名税? 偽物が出回ってるって、見てみたけど全然違って酷いもんだった」
「えっ、どこで見たんですか?」
ロクサーナがリアムの方に身を乗り出してテーブルがガタンと音を立てた。
「ごっこめんなさい」
「大丈夫、気になるなら3人で行ってみる?」
「はい、是非!」
コナーと3人で大通りの外れにやってきたが、この辺りはスラムに近い為あまり治安が良くない。
「こんな所に・・しかも随分堂々と」
いくつか並んでいる店の一つに
【アニーのキルトの店】
という看板が掲げられていた。
「この店はオープンしたばかりなんだけど、ある日突然看板と店がなくなるらしい」
「貸店舗ってことかしら」
「貸店舗ってのは初めて聞いたけど多分あってる。アニーに会う為に探し回ってたんだ」
「聞いた話では見つけても直ぐに居なくなって捕まえられないとか」
それまで黙っていたコナーが口を開いた。
「だったらチャンスかしら。コナー大急ぎで行ってきてくれる?」
頷いたコナーが年に似合わない俊敏な動きで走り出した。
「どうするの?」
「コナーがクラリア商会の人を呼んできてくれるから、それまでにちょっと買い物してくるわ」
引き留めるリアムに手を振りロクサーナが店に入って行くと中には数人の買い物客がいた。
店内にはサイズや模様の違うキルトが並べられていたが、目も粗く落としキルトは意味をなしていない。
酷いものになると端から中のワタがはみ出しているものまであった。
(最悪、こんなの一回洗濯したらお終いじゃん。なのに《アニー》のサインだけはキッチリ入ってる)
「如何ですか? ちょっぴり訳あり品なんで安いですよ」
「訳ありって?」
「製作者がちょっと納得いかないとか。でもほら、ちゃんと《アニー》って入ってるっしょ?」
(ふざけんなよー)
「何か思ったより雑なのね」
「みんな勘違いしてるんすよ。売りもんとして残ってるのがないから芸術品みたいに思ってる」
ロクサーナが商品にひとつずつ確認していると思った以上に人がやって来る。
「何だ、アニーのキルトってこんなもんなの」
「ちょっとガッカリ」
「でも持ってるだけでも自慢できるしねえ」
(こんなん自慢にならないよ)
店の表が騒がしくなり息を切らしたコナーがネイサンや商会員と一緒に店になだれ込んできた。
「ここが《アニー》のキルトを扱ってる店か?」
「ああ、誰だあんた。仕事の邪魔すんじゃねえ」
「俺はクラリア商会のネイサンだ。《アニー》のキルトはうちの独占販売契約してる商品だ。ここにあるようなきったねえ雑巾みたいなのは《アニー》のキルトじゃねえよ。
詳しく話を聞かせてもらおうか」
慌てて逃げ出そうとした店員を商会員達が捕まえた。幸い店にいた客には怪我もなく店員達は警吏に連行されて行った。
ネイサンは店の情報を教えてくれたリアムにお礼がしたいと言い、今度改めて時間を作ることになったようだ。
店の外でその様子を最後まで見ていたロクサーナはホッと胸を撫で下ろし屋敷へと向かって行った。
「殿下のお陰で模倣犯を逮捕できました。ありがとうございます」
「どうしてモートン嬢がお礼を?」
「キルトについては販売数は増やせないって言われたんだ。一応予約だけ入れたんだけど、姉上の機嫌が悪くなりそうだよ」
姉上が怒ると怖いんだよねーと言いながらリアムは顰めっ面をしていた。
(イケメンってそんな顔をしてもイケメンなんだ。羨ましい)
近くに座っている女性達の熱い視線を気にすることもなくリアムはにっこり笑った。
「帰るまでには絶対アニーに会ってみせるって決めてるんだ」
「へっ、アニーに?」
「うん、キルトの製作者。王妃様がキルトのベッドカバー持ってるんだ。
あれを見て惚れちゃった」
(製品によ! 間違わないで製品に惚れたの、気を確かに持つのよロクサーナ)
「キルト、結構有名ですね」
「有名税? 偽物が出回ってるって、見てみたけど全然違って酷いもんだった」
「えっ、どこで見たんですか?」
ロクサーナがリアムの方に身を乗り出してテーブルがガタンと音を立てた。
「ごっこめんなさい」
「大丈夫、気になるなら3人で行ってみる?」
「はい、是非!」
コナーと3人で大通りの外れにやってきたが、この辺りはスラムに近い為あまり治安が良くない。
「こんな所に・・しかも随分堂々と」
いくつか並んでいる店の一つに
【アニーのキルトの店】
という看板が掲げられていた。
「この店はオープンしたばかりなんだけど、ある日突然看板と店がなくなるらしい」
「貸店舗ってことかしら」
「貸店舗ってのは初めて聞いたけど多分あってる。アニーに会う為に探し回ってたんだ」
「聞いた話では見つけても直ぐに居なくなって捕まえられないとか」
それまで黙っていたコナーが口を開いた。
「だったらチャンスかしら。コナー大急ぎで行ってきてくれる?」
頷いたコナーが年に似合わない俊敏な動きで走り出した。
「どうするの?」
「コナーがクラリア商会の人を呼んできてくれるから、それまでにちょっと買い物してくるわ」
引き留めるリアムに手を振りロクサーナが店に入って行くと中には数人の買い物客がいた。
店内にはサイズや模様の違うキルトが並べられていたが、目も粗く落としキルトは意味をなしていない。
酷いものになると端から中のワタがはみ出しているものまであった。
(最悪、こんなの一回洗濯したらお終いじゃん。なのに《アニー》のサインだけはキッチリ入ってる)
「如何ですか? ちょっぴり訳あり品なんで安いですよ」
「訳ありって?」
「製作者がちょっと納得いかないとか。でもほら、ちゃんと《アニー》って入ってるっしょ?」
(ふざけんなよー)
「何か思ったより雑なのね」
「みんな勘違いしてるんすよ。売りもんとして残ってるのがないから芸術品みたいに思ってる」
ロクサーナが商品にひとつずつ確認していると思った以上に人がやって来る。
「何だ、アニーのキルトってこんなもんなの」
「ちょっとガッカリ」
「でも持ってるだけでも自慢できるしねえ」
(こんなん自慢にならないよ)
店の表が騒がしくなり息を切らしたコナーがネイサンや商会員と一緒に店になだれ込んできた。
「ここが《アニー》のキルトを扱ってる店か?」
「ああ、誰だあんた。仕事の邪魔すんじゃねえ」
「俺はクラリア商会のネイサンだ。《アニー》のキルトはうちの独占販売契約してる商品だ。ここにあるようなきったねえ雑巾みたいなのは《アニー》のキルトじゃねえよ。
詳しく話を聞かせてもらおうか」
慌てて逃げ出そうとした店員を商会員達が捕まえた。幸い店にいた客には怪我もなく店員達は警吏に連行されて行った。
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