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4年前 Sideアイラ
四年前
ーーーーーー
「ストックトン侯爵の三男の方でね、デイビッド様と仰るの。婿入りしても良いって。
王立学院を優秀な成績で卒業されていて、とてもお優しい方なのですって。
領地管理の仕事にもお詳しいそうだから、アイラのお仕事の手助けをして頂くのに、ちょうど良いんじゃないかしら」
「お父様は何ておっしゃってるのですか?」
「お父様は貴方に任せるって。
一度会ってみて話をしてから、考えたらどうかって仰ってたわ」
「では一度お会いしてみます。それから考えても良いのですよね」
「勿論よ。貴方はエジャートン伯爵となるのだから、仕事も私生活もしっかり支えてくれる方を婿に迎えないとね。
一人で領地経営は大変ですもの」
私はアイラ・ランズダウン。エジャートン伯爵の一人娘で、来年王立学院を卒業します。
3年前法律が変わり、女性でも爵位が継承できるようになったので、卒業後はお父様の元で領地経営の勉強をはじめる事になっています。
婚約者を決めないといけない、と言うのは分かっているのですが、余り気が進みません。
今日は、デイビッド様とお会いする日です。デイビッド様は、お父様のストックトン侯爵とお二人でお見えになるそうです。
「今日は日差しが強いので、藤棚の下にテーブルを出してくれるかしら。
後、蜂が来ると困るからミント水を撒いておいてね」
初めてお会いしたデイビッド様は、とても優しそうな方でした。
緩くウェーブした金髪と碧眼は、ストックトン侯爵と同じ。
デイビッド様がお年を召されたら、こんな感じになるのだろうかと思いながら挨拶をしました。
それからは、市井で流行っているケーキ屋さんや演劇など、色々な所に連れて行って頂きました。
デイビッド様は何時も優しくて、冗談を言って笑わせてくれたり、私の悩みを真剣に聞いてくれたり。
気がついた時にはデイビッド様に夢中になっていました。
学院の卒業パーティーにはとても美しいドレスやアクセサリーが届きました。
エスコートして頂いた時は、幸せいっぱいでまるで夢を見ているよう。
ファーストダンスで緊張していると、
「大丈夫、いつもみたいに笑ってごらん」
と言って下さいました。
おかげでいつもより上手に踊れたように思います。
卒業後は領地に戻りました。中々お会いできませんでしたが、週に2回ほど届くお手紙が待ち遠しくて、何度も郵便の確認をするものですから、しょっちゅうお母様にからかわれていたものです。
お父様はちょっぴり寂しそうにしておられました。
結婚式の後、お父様とお母様は隣国の親戚の家に遊びに行かれました。
その後は領主館から馬車で半日ほど離れたホットスパーと言う村で、隠居生活することになっていたので、夜はデイビッド様と二人きり。
私は使用人の手を借りて湯浴みを済ませ、緊張してベッドの隅に座っていました。
初めて着たナイトガウンは薄く透けていて、これから起こることへの不安と緊張で、見慣れた部屋が何処か、別の世界の様にも感じられました。
どれほどの時間が経ったのでしょう。気が付くとカーテンの隙間から、朝の光が差し込み鳥の鳴き声が聞こえてきました。
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「ストックトン侯爵の三男の方でね、デイビッド様と仰るの。婿入りしても良いって。
王立学院を優秀な成績で卒業されていて、とてもお優しい方なのですって。
領地管理の仕事にもお詳しいそうだから、アイラのお仕事の手助けをして頂くのに、ちょうど良いんじゃないかしら」
「お父様は何ておっしゃってるのですか?」
「お父様は貴方に任せるって。
一度会ってみて話をしてから、考えたらどうかって仰ってたわ」
「では一度お会いしてみます。それから考えても良いのですよね」
「勿論よ。貴方はエジャートン伯爵となるのだから、仕事も私生活もしっかり支えてくれる方を婿に迎えないとね。
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婚約者を決めないといけない、と言うのは分かっているのですが、余り気が進みません。
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「今日は日差しが強いので、藤棚の下にテーブルを出してくれるかしら。
後、蜂が来ると困るからミント水を撒いておいてね」
初めてお会いしたデイビッド様は、とても優しそうな方でした。
緩くウェーブした金髪と碧眼は、ストックトン侯爵と同じ。
デイビッド様がお年を召されたら、こんな感じになるのだろうかと思いながら挨拶をしました。
それからは、市井で流行っているケーキ屋さんや演劇など、色々な所に連れて行って頂きました。
デイビッド様は何時も優しくて、冗談を言って笑わせてくれたり、私の悩みを真剣に聞いてくれたり。
気がついた時にはデイビッド様に夢中になっていました。
学院の卒業パーティーにはとても美しいドレスやアクセサリーが届きました。
エスコートして頂いた時は、幸せいっぱいでまるで夢を見ているよう。
ファーストダンスで緊張していると、
「大丈夫、いつもみたいに笑ってごらん」
と言って下さいました。
おかげでいつもより上手に踊れたように思います。
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私は使用人の手を借りて湯浴みを済ませ、緊張してベッドの隅に座っていました。
初めて着たナイトガウンは薄く透けていて、これから起こることへの不安と緊張で、見慣れた部屋が何処か、別の世界の様にも感じられました。
どれほどの時間が経ったのでしょう。気が付くとカーテンの隙間から、朝の光が差し込み鳥の鳴き声が聞こえてきました。
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