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救援
十月
ーーーーーー
「ウィルソン、どういうつもりなの?」
シンディとブリジットが帰った後の応接室で、アイラはウィルソンを問い詰めた。
「来週アイラ様をエスコートして下さるよう、ジファール侯爵にはこれから手紙を書きます」
「そんな無茶だわ、こちらの都合でご迷惑なんてかけられない。今からストックトン侯爵家に行ってきます」
アイラが部屋を出ようとすると、ウィルソンが引き留めた。
「アイラ様、ジファール侯爵なら大丈夫です。来週は暇にしておられるはずなので、急いで手紙を届ければ充分間に合います。アイラ様はストックトン侯爵家から連絡が来たら、ジファール侯爵にお手紙をお書きくだされば」
「そんな失礼な事出来ないわ。ウィルソンも分かっているでしょう? あの2人がどれ程その・・」
「はい、それも併せてジファール侯爵に丸投げします」
「はい?」
思わずおかしな声が出てしまった。
「今回の件は、ジファール侯爵にも責任がありますから」
「アルフレッド様に責任なんてないわ。だって巻き込まれただけだもの」
「いえ、ジファール侯爵の普段の行いが、ブリジット達を呼び寄せたのですから」
グラフトン公爵の夜会で、アルフレッドが言っていた言葉を思い出した。
「アルフレッド様が仰ってた通りだわ」
「ジファール侯爵は何と?」
「ウィルソンは、私の為なら何でも利用する。何かあれば、アルフレッド様にだって声をかけるって」
「その通りです。元々貴族の付き合い方を私に教えたのは、ジファール侯爵ですから」
「そうなの?」
「はい。裏のある貴族の見分け方、悪意を持っている貴族との闘い方を教えて頂きました」
「ウィルソンがジファール侯爵の元に行ったのは、お父様の指示だったのよね?」
「そうです」
「でも理由は? どうして行ったの?」
「それは大した理由ではないので、お気になさらずとも」
やっぱりウィルソンは、何も話さず誤魔化してしまう。
(頼りないから、私には話せないの? でも何だろう、知らなきゃいけない気がする)
「ウィルソン? アルフレッド様からの伝言があるの」
「・・いつか時間が出来た時にお聞きするので、今日はご勘弁願えますか? 多分あまり嬉しくない話のような気がします」
「今でも臆病者には負けないが、私がもう少し若ければぜひ・・と伝えて欲しいって。ウィルソンには意味が分かるかしら?」
「くそ! あのジジイ」
「ジジイって、えっ? まっ待ってウィルソン?」
「申し訳ありません、ジファール侯爵に先程の件を連絡してまいります」
珍しい・・礼儀にうるさいウィルソンが、ドアを開けっ放しで出て行った。
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「ウィルソン、どういうつもりなの?」
シンディとブリジットが帰った後の応接室で、アイラはウィルソンを問い詰めた。
「来週アイラ様をエスコートして下さるよう、ジファール侯爵にはこれから手紙を書きます」
「そんな無茶だわ、こちらの都合でご迷惑なんてかけられない。今からストックトン侯爵家に行ってきます」
アイラが部屋を出ようとすると、ウィルソンが引き留めた。
「アイラ様、ジファール侯爵なら大丈夫です。来週は暇にしておられるはずなので、急いで手紙を届ければ充分間に合います。アイラ様はストックトン侯爵家から連絡が来たら、ジファール侯爵にお手紙をお書きくだされば」
「そんな失礼な事出来ないわ。ウィルソンも分かっているでしょう? あの2人がどれ程その・・」
「はい、それも併せてジファール侯爵に丸投げします」
「はい?」
思わずおかしな声が出てしまった。
「今回の件は、ジファール侯爵にも責任がありますから」
「アルフレッド様に責任なんてないわ。だって巻き込まれただけだもの」
「いえ、ジファール侯爵の普段の行いが、ブリジット達を呼び寄せたのですから」
グラフトン公爵の夜会で、アルフレッドが言っていた言葉を思い出した。
「アルフレッド様が仰ってた通りだわ」
「ジファール侯爵は何と?」
「ウィルソンは、私の為なら何でも利用する。何かあれば、アルフレッド様にだって声をかけるって」
「その通りです。元々貴族の付き合い方を私に教えたのは、ジファール侯爵ですから」
「そうなの?」
「はい。裏のある貴族の見分け方、悪意を持っている貴族との闘い方を教えて頂きました」
「ウィルソンがジファール侯爵の元に行ったのは、お父様の指示だったのよね?」
「そうです」
「でも理由は? どうして行ったの?」
「それは大した理由ではないので、お気になさらずとも」
やっぱりウィルソンは、何も話さず誤魔化してしまう。
(頼りないから、私には話せないの? でも何だろう、知らなきゃいけない気がする)
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「・・いつか時間が出来た時にお聞きするので、今日はご勘弁願えますか? 多分あまり嬉しくない話のような気がします」
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「くそ! あのジジイ」
「ジジイって、えっ? まっ待ってウィルソン?」
「申し訳ありません、ジファール侯爵に先程の件を連絡してまいります」
珍しい・・礼儀にうるさいウィルソンが、ドアを開けっ放しで出て行った。
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