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胴元
十二月 一部登場人物胸糞です。
ーーーーーー
全員で談話室に移動した。ウィルソンはアイラの後ろに、ソフィアは部屋の隅に立っている。紅茶の準備を終えたメイドが部屋を出た。
「胴元の話は、中々興味深かった」
「ジファール侯爵、胴元は全部吐いたと思いますか?」
「多分ね。後は出て来てたとしても、今回の件とは別件だろう。
ストックトンと胴元は、随分と前からの知り合いだったよ」
〈〈 胴元の告白 〉〉
「ストックトン? 奴とは随分と長い付き合いだぜ。元々奴はカジノで遊んでた客でよ。でかい勝負をしたがるくせに、ぼろ負けしてばっかりでいいカモだったぜ」
「ある時奴は、向こう側に座った方が面白い、その方が稼げるって気づいた。つまり俺達の側な」
「んで、たんまり金を持って来て、出資金だ、仲間に入れろって。随分と偉そうに言って来やがった。こっちは丁度資金繰りが、焦げ付きかけてたとこだったからよ。喜んでお仲間になって頂いたわけだ」
「それからは、違法賭博の賭け金をもっと上げろだの、カードやサイコロにもっとイカサマを仕込めだの」
「人身売買? それもストックトンがはじめたんだよ。店で邪魔になった客とか、借金を焦げつかせた奴とか。
帝国じゃ未だに奴隷使ってるだろ、そこに持ってって金に変えんだよ。よその店の客の中から、高く売れそうなのを騙して連れてったりもしてたな」
「麻薬? 奴隷運ぶのに使い始めたんだよ。
んで、いつの間にか薬だけでもいい商売になってたな」
「どれもこれも、ストックトンのお陰で儲かったねぇ。ところがある時、突然手を引くって言い出してよ。こっちとしちゃ、店はデカくなって仕事は順調だし、五月蝿いのがいなくなりゃラッキーだし。はいそうですかってな」
「でもよ、ちょい気になるだろ? 悪魔みたいな奴がよ? 次は何やらかす気だ? って。
んで、最後の日にたらふく酒を飲まして、聞いたら大笑い。なんと
【天使を見つけた】
だと。ゲラゲラ笑ったね。悪魔が逃げ出す様な奴がだぜ。しかも相手は7歳」
「デイビッドが、店にやって来た時はたまげたね。昔の奴そっくりでよ。勝負の負けっぷりまでな」
「3年位前に突然気持ち悪い男を連れてやって来た。こいつを下男として働かせろって。あ? 勿論最初は断った。こいつは絶対やばい奴だって思ったからな」
「ストックトンはそいつに、デイビッドの監視をさせるって。何かやる気だなってピンと来たね。
奴はデイビッドのご機嫌取りで色々やってたけど、元々暴力だの殺しだのが好きみてえで喜んでやってたな」
「俺は手紙を受け取って渡して。それ以外はなんもやってねぇよ。手紙の中をチラ見ぐらいはしたがな。あ? 昔と一緒のちっせえ字で、あれこれ細かい指示が書いてあったな」
〈〈 胴元の告白終 〉〉
「手紙は、ビクターが言った通りの場所にありました。僭越ながらアルフレッドと一緒に、中身を確認させて貰いました」
トマスはアイラに手紙の束を渡した。
「侯爵はビクターに、事故の画策から隠滅の下準備を指示してる。
胴元には7月頃からデイビッドへ貸し渋りを指示して、10月に大金を貸してその後強引に返済を迫らせた」
「11月にビクターにデイビッドを誑かすよう指示を出して、リューベックのバイオレットに張り付かせた」
「ビクターは随分とマメな性格の様でね、受け取った手紙に、毎回日付けを記入していた。お陰で、時系列に並べるのが簡単だったよ」
トマスとアルフレッドが苦笑いを浮かべた。
「そうそう、ほらこれが胴元の裏帳簿だ。必要になると思ったので、貰っておいたよ」
「ジファール侯爵、余程お暇だったんですね」
「言ったろう、最近退屈してるって。君たちのお陰で久しぶりに楽しかった。これはそのお礼かな」
「アイラ、これからどうするんだい? 証拠は全て揃ったし、犯人も捕まえた」
「国王裁判所へ。私が判決発見人になります」
「「「駄目だ(です)!」」」
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全員で談話室に移動した。ウィルソンはアイラの後ろに、ソフィアは部屋の隅に立っている。紅茶の準備を終えたメイドが部屋を出た。
「胴元の話は、中々興味深かった」
「ジファール侯爵、胴元は全部吐いたと思いますか?」
「多分ね。後は出て来てたとしても、今回の件とは別件だろう。
ストックトンと胴元は、随分と前からの知り合いだったよ」
〈〈 胴元の告白 〉〉
「ストックトン? 奴とは随分と長い付き合いだぜ。元々奴はカジノで遊んでた客でよ。でかい勝負をしたがるくせに、ぼろ負けしてばっかりでいいカモだったぜ」
「ある時奴は、向こう側に座った方が面白い、その方が稼げるって気づいた。つまり俺達の側な」
「んで、たんまり金を持って来て、出資金だ、仲間に入れろって。随分と偉そうに言って来やがった。こっちは丁度資金繰りが、焦げ付きかけてたとこだったからよ。喜んでお仲間になって頂いたわけだ」
「それからは、違法賭博の賭け金をもっと上げろだの、カードやサイコロにもっとイカサマを仕込めだの」
「人身売買? それもストックトンがはじめたんだよ。店で邪魔になった客とか、借金を焦げつかせた奴とか。
帝国じゃ未だに奴隷使ってるだろ、そこに持ってって金に変えんだよ。よその店の客の中から、高く売れそうなのを騙して連れてったりもしてたな」
「麻薬? 奴隷運ぶのに使い始めたんだよ。
んで、いつの間にか薬だけでもいい商売になってたな」
「どれもこれも、ストックトンのお陰で儲かったねぇ。ところがある時、突然手を引くって言い出してよ。こっちとしちゃ、店はデカくなって仕事は順調だし、五月蝿いのがいなくなりゃラッキーだし。はいそうですかってな」
「でもよ、ちょい気になるだろ? 悪魔みたいな奴がよ? 次は何やらかす気だ? って。
んで、最後の日にたらふく酒を飲まして、聞いたら大笑い。なんと
【天使を見つけた】
だと。ゲラゲラ笑ったね。悪魔が逃げ出す様な奴がだぜ。しかも相手は7歳」
「デイビッドが、店にやって来た時はたまげたね。昔の奴そっくりでよ。勝負の負けっぷりまでな」
「3年位前に突然気持ち悪い男を連れてやって来た。こいつを下男として働かせろって。あ? 勿論最初は断った。こいつは絶対やばい奴だって思ったからな」
「ストックトンはそいつに、デイビッドの監視をさせるって。何かやる気だなってピンと来たね。
奴はデイビッドのご機嫌取りで色々やってたけど、元々暴力だの殺しだのが好きみてえで喜んでやってたな」
「俺は手紙を受け取って渡して。それ以外はなんもやってねぇよ。手紙の中をチラ見ぐらいはしたがな。あ? 昔と一緒のちっせえ字で、あれこれ細かい指示が書いてあったな」
〈〈 胴元の告白終 〉〉
「手紙は、ビクターが言った通りの場所にありました。僭越ながらアルフレッドと一緒に、中身を確認させて貰いました」
トマスはアイラに手紙の束を渡した。
「侯爵はビクターに、事故の画策から隠滅の下準備を指示してる。
胴元には7月頃からデイビッドへ貸し渋りを指示して、10月に大金を貸してその後強引に返済を迫らせた」
「11月にビクターにデイビッドを誑かすよう指示を出して、リューベックのバイオレットに張り付かせた」
「ビクターは随分とマメな性格の様でね、受け取った手紙に、毎回日付けを記入していた。お陰で、時系列に並べるのが簡単だったよ」
トマスとアルフレッドが苦笑いを浮かべた。
「そうそう、ほらこれが胴元の裏帳簿だ。必要になると思ったので、貰っておいたよ」
「ジファール侯爵、余程お暇だったんですね」
「言ったろう、最近退屈してるって。君たちのお陰で久しぶりに楽しかった。これはそのお礼かな」
「アイラ、これからどうするんだい? 証拠は全て揃ったし、犯人も捕まえた」
「国王裁判所へ。私が判決発見人になります」
「「「駄目だ(です)!」」」
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