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ルシス暴走編
第22話 闇依頼
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私たちは町長の屋敷へ赴いて、知り得た全てのことを伝えた。
「キャベッジを救って下さってありがとうございます」
キャベッジの町長であるカミラ・スペンサー男爵は深々と頭を下げてお礼を言う。
「頭を上げてくださいスペンサー男爵。私たちは与えられた依頼を達成しただけに過ぎません」
「いえ、あなた達はキャベッジを救ってくれた恩人です。きちんと感謝の気持ちは伝えたいのです」
「安心するのはまだ早いやろ。黒幕に目星はあるんか」
「トール、口のきき方に注意しなさい」
「ロキさん、かまいません。トールさんが話しやすい喋り方で問題はありません」
カミラ・スペンサー男爵は40代くらいの細身の女性だ。権力を振りかざすことなく、丁寧な口調で話す姿には好感が持てる。
「黒幕の件ですが、ある程度の目星はついています」
「そうか、それなら後は任せたで」
「すみませんが追加の依頼を受けて頂けないでしょうか」
「やっぱりそうなるわな」
「スペンサー男爵、依頼内容を詳しくお聞かせください。内容の如何によってはお断りさせていただくかもしれません」
「わかりました。まずは依頼内容を説明する前に、この町の現状を伝えたいと思います」
「お願いします」
「1年程前から天空神教の司祭からこの町に教会を建設するようにと圧力が掛けられています」
「やっぱりアイツらか」
「トール、黙りなさい」
「天空神教は、神から神力を授かった【神の使徒】を、神の子として崇めるカルト教団です。最近は、国王陛下が天空神教を国教として認めると声明を出したことで、各地で天空神教の力が増しています。不甲斐無いことに、私の息子は天空神教の教徒となり、強引に教会の建設を進めているようです。しかし、私は教会の建設には断固として反対しています。私が町長の座にいる限り教会の建設ができないと感じた息子は、天空神教と協力して、この町を合成魔獣キマイラを使って襲わせようとしたのでしょう」
「アイツらがやりそうなことやな」
「平和なこの町ではキマイラを倒せる術はありません。多くの犠牲を出した私は責任問題を問われて、町長の座を辞すことになっていたでしょう」
「バカ息子が町長になって、この町を天空神教の支配下にするって算段やな」
「はい。しかし、天空神教の目論見はラストパサーの手によって阻まれたのです。これは一矢を報いる好機なのです」
「このキマイラが証拠ってことやな」
「そうです。合成魔獣を作り出すことができるのは、天空神12使徒の1人、創造の能力を授かったジュピターだけです。キマイラを作成しているとの噂はありましたが、成功していたとは驚きです」
神から神力を授かった者は【神の使徒】と呼ばれ、天空神教で神の子として崇拝されている12人の神の使徒のことを【天空神12使徒】と呼んでいる。
「俺らはキマイラをどこへ運べばいいんや」
「ラディッシュのギルドへ運んでください。ラディッシュはこの辺り一帯を治めているコーンウォリス伯爵が住む町です。コーンウォリス伯爵なら、天空神教の悪事を国王陛下へ進言できる権限があるのです。お願いします。このままでしたら、今回の事件は教会の圧力によってなかったことにされるでしょう」
「話は全て理解したで。しかし、その依頼は断る!」
「そうですよね……。教会を敵に回すなんて危険過ぎますよね」
「違うわ。お金がないねん。今回の依頼料はギルドに戻らないと手に入らへんねん。金のない腹ペコな状態で危険な依頼を受けることは無理やねん」
「わかりました。今回の依頼はギルドを通さない闇依頼として、先に全額をお渡しいたしましょう」
「ほんまでっか」
「教会は証拠隠滅のために全力でキマイラの回収をするでしょう。そんな危険な依頼をお願いするのに、私だけ安全な道を選択することはできません」
「その依頼、ラストパサーが引き受けたで。ええよな、ロキ、ルシス、ポロン」
「もちろんよ」
「もちのろんです」
「異論などありませんわ」
全員一致で依頼を引き受けることになった。しかし、この依頼は非常に危険だ。キャベッジからラディッシュへ向かうにはパースリを通過する必要がある。このパースリという町は、天空神教の大教会があり、各地の教会のトップである大司教がいる。ロキたちがキャベッジに来る時は、天空神教とトラブルもなく無事に通過することができたが、今回は違うだろう。
私たちは無事にパースリを通過できるのであろうか!
「キャベッジを救って下さってありがとうございます」
キャベッジの町長であるカミラ・スペンサー男爵は深々と頭を下げてお礼を言う。
「頭を上げてくださいスペンサー男爵。私たちは与えられた依頼を達成しただけに過ぎません」
「いえ、あなた達はキャベッジを救ってくれた恩人です。きちんと感謝の気持ちは伝えたいのです」
「安心するのはまだ早いやろ。黒幕に目星はあるんか」
「トール、口のきき方に注意しなさい」
「ロキさん、かまいません。トールさんが話しやすい喋り方で問題はありません」
カミラ・スペンサー男爵は40代くらいの細身の女性だ。権力を振りかざすことなく、丁寧な口調で話す姿には好感が持てる。
「黒幕の件ですが、ある程度の目星はついています」
「そうか、それなら後は任せたで」
「すみませんが追加の依頼を受けて頂けないでしょうか」
「やっぱりそうなるわな」
「スペンサー男爵、依頼内容を詳しくお聞かせください。内容の如何によってはお断りさせていただくかもしれません」
「わかりました。まずは依頼内容を説明する前に、この町の現状を伝えたいと思います」
「お願いします」
「1年程前から天空神教の司祭からこの町に教会を建設するようにと圧力が掛けられています」
「やっぱりアイツらか」
「トール、黙りなさい」
「天空神教は、神から神力を授かった【神の使徒】を、神の子として崇めるカルト教団です。最近は、国王陛下が天空神教を国教として認めると声明を出したことで、各地で天空神教の力が増しています。不甲斐無いことに、私の息子は天空神教の教徒となり、強引に教会の建設を進めているようです。しかし、私は教会の建設には断固として反対しています。私が町長の座にいる限り教会の建設ができないと感じた息子は、天空神教と協力して、この町を合成魔獣キマイラを使って襲わせようとしたのでしょう」
「アイツらがやりそうなことやな」
「平和なこの町ではキマイラを倒せる術はありません。多くの犠牲を出した私は責任問題を問われて、町長の座を辞すことになっていたでしょう」
「バカ息子が町長になって、この町を天空神教の支配下にするって算段やな」
「はい。しかし、天空神教の目論見はラストパサーの手によって阻まれたのです。これは一矢を報いる好機なのです」
「このキマイラが証拠ってことやな」
「そうです。合成魔獣を作り出すことができるのは、天空神12使徒の1人、創造の能力を授かったジュピターだけです。キマイラを作成しているとの噂はありましたが、成功していたとは驚きです」
神から神力を授かった者は【神の使徒】と呼ばれ、天空神教で神の子として崇拝されている12人の神の使徒のことを【天空神12使徒】と呼んでいる。
「俺らはキマイラをどこへ運べばいいんや」
「ラディッシュのギルドへ運んでください。ラディッシュはこの辺り一帯を治めているコーンウォリス伯爵が住む町です。コーンウォリス伯爵なら、天空神教の悪事を国王陛下へ進言できる権限があるのです。お願いします。このままでしたら、今回の事件は教会の圧力によってなかったことにされるでしょう」
「話は全て理解したで。しかし、その依頼は断る!」
「そうですよね……。教会を敵に回すなんて危険過ぎますよね」
「違うわ。お金がないねん。今回の依頼料はギルドに戻らないと手に入らへんねん。金のない腹ペコな状態で危険な依頼を受けることは無理やねん」
「わかりました。今回の依頼はギルドを通さない闇依頼として、先に全額をお渡しいたしましょう」
「ほんまでっか」
「教会は証拠隠滅のために全力でキマイラの回収をするでしょう。そんな危険な依頼をお願いするのに、私だけ安全な道を選択することはできません」
「その依頼、ラストパサーが引き受けたで。ええよな、ロキ、ルシス、ポロン」
「もちろんよ」
「もちのろんです」
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全員一致で依頼を引き受けることになった。しかし、この依頼は非常に危険だ。キャベッジからラディッシュへ向かうにはパースリを通過する必要がある。このパースリという町は、天空神教の大教会があり、各地の教会のトップである大司教がいる。ロキたちがキャベッジに来る時は、天空神教とトラブルもなく無事に通過することができたが、今回は違うだろう。
私たちは無事にパースリを通過できるのであろうか!
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