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第104話 黒幕の正体
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私はエンデデアヴェルトへ戻り、ローゼとイーリスの回復を専念するために、エンデデアヴェルトで一泊してから王都へ帰還した。私たちが王都へ戻るとストロフィナッチョ兄妹がローゼの帰りを首を長くして待っていた。
「ローゼさん、移動の疲れも残っていると思いますが、至急治療院へ来てください」
ストロフィナッチョ兄妹の緊迫した表情から察すると重大な案件であることは間違いないだろう。
「かまいません。でも、リーリエさんに同行してもらってもよろしいでしょうか?」
「ちょっと待って。リーリエ嬢は私と一緒に王城へ来てもらうつもりよ」
ベルサイユはプリュトンを国王陛下へ引き渡す際に私の同行を望んでいた。
「私たちはどちらでもかまいませんので、リーリエさんに判断してもらいましょう」
私は知っている。ゲームでは仮面の男にやられたナルキッソスはいつ死んでもおかしくない状況だ。ローゼ編では、ナルキッソスを助けたローゼはシュバインの協力を得て、グリレ王妃を操る真の黒幕の正体を知ることになる。一方、私の時はローゼがナルキッソスを助けてシュバインの反乱が未然に防がれたと報告を受けるだけになる。しかし、現実世界はどうなるのだろうか?プリュトンはウキウキ気分で拘束されて、国王陛下の元で真実をきちんと話してくれるのだろうか?プリュトンとシュバインの2人の供述があれば、グリレ王妃と黒幕は言い訳ができないだろう。私はゲームよりも早い段階で結末を迎えることを期待する。
「ソレイユ様、大変です」
「どうしたのだ」
1人の衛兵がソレイユに駆け寄る。
「シュバインが自害したそうです」
「……」
「わかった。すぐに向かう。リュンヌ、後は任せたぞ」
「了解よ」
シュバインが罪に苛まれて自害するなどあり得ない。これは、黒幕によって暗殺されたに違いない。次はプリュトンが危ない。
「ベルサイユ団長、プリュトン王子殿下の命が危ないと思います」
「それはシュバインもグリレ王妃に操られていたと言うことでしょうか?」
「はい。シュバインは口封じのために殺されました。プリュトンが生きているとわかると殺される可能性があります」
私はショックを隠せない。ゲームではプリュトンが殺されて、シュバインは殺されなかった。私がプリュトンを救ったことで、代わりにシュバインが殺されたのかもしれない。そう考えると罪悪感に苛まれる。
「わかりました。先に王城へ向かわせた馬車をすぐに追いかけましょう」
「ローゼ、ナルキッソスの治療をお願いするわ。私はプリュトンの様子を確認するわね」
「わかりました。リーリエさん、気をつけてください」
ローゼは不安げな目で私を送り出す。
「ローゼさん、急ぎましょう」
私はプリュトンの元へ、ローゼはナルキッソスの元へ急いで向かった。
ここはザータン宰相の執務室。そこへ慌てた表情の衛兵が訪れていた。
「ザータン宰相、ベルサイユ団長がプリュトン王子殿下を捕えて戻って来ました」
「な……なんだと!」
ザータン宰相の顔がこわばる。
「今王城の門前で待機させていますが、どう致しましょうか?」
「すぐに地下牢に幽閉しろ。そして、誰一人プリュトン王子殿下に近づけるな」
「わかりました」
衛兵は急いで執務室を出る。
「使えないシュバインの口は封じたが、プリュトンが生きて捕えられるとは誤算だ。どうして、ベルサイユはプリュトンを殺さなかったのだ。これでは俺の立場が悪くなるだろう」
グリレ王妃の父であるザータン宰相が全ての元凶であった。ザータン宰相は、魔女たちの呪いともいえる使命を利用して、魔女たちが国家を転覆させた後、自らが国王になることを望んでいた。しかし、ロベリアは裏切り、ヘスリッヒ、プリュトン、シュバインは国家の転覆には失敗した。残る切り札は創生の魔女グリレ王妃だけとなる。
「使えないヤツばかりだ。次をどうするか考える前に、プリュトンを殺しておこう」
ザータン宰相は仮面をつけて地下牢へと向かった。
「ローゼさん、移動の疲れも残っていると思いますが、至急治療院へ来てください」
ストロフィナッチョ兄妹の緊迫した表情から察すると重大な案件であることは間違いないだろう。
「かまいません。でも、リーリエさんに同行してもらってもよろしいでしょうか?」
「ちょっと待って。リーリエ嬢は私と一緒に王城へ来てもらうつもりよ」
ベルサイユはプリュトンを国王陛下へ引き渡す際に私の同行を望んでいた。
「私たちはどちらでもかまいませんので、リーリエさんに判断してもらいましょう」
私は知っている。ゲームでは仮面の男にやられたナルキッソスはいつ死んでもおかしくない状況だ。ローゼ編では、ナルキッソスを助けたローゼはシュバインの協力を得て、グリレ王妃を操る真の黒幕の正体を知ることになる。一方、私の時はローゼがナルキッソスを助けてシュバインの反乱が未然に防がれたと報告を受けるだけになる。しかし、現実世界はどうなるのだろうか?プリュトンはウキウキ気分で拘束されて、国王陛下の元で真実をきちんと話してくれるのだろうか?プリュトンとシュバインの2人の供述があれば、グリレ王妃と黒幕は言い訳ができないだろう。私はゲームよりも早い段階で結末を迎えることを期待する。
「ソレイユ様、大変です」
「どうしたのだ」
1人の衛兵がソレイユに駆け寄る。
「シュバインが自害したそうです」
「……」
「わかった。すぐに向かう。リュンヌ、後は任せたぞ」
「了解よ」
シュバインが罪に苛まれて自害するなどあり得ない。これは、黒幕によって暗殺されたに違いない。次はプリュトンが危ない。
「ベルサイユ団長、プリュトン王子殿下の命が危ないと思います」
「それはシュバインもグリレ王妃に操られていたと言うことでしょうか?」
「はい。シュバインは口封じのために殺されました。プリュトンが生きているとわかると殺される可能性があります」
私はショックを隠せない。ゲームではプリュトンが殺されて、シュバインは殺されなかった。私がプリュトンを救ったことで、代わりにシュバインが殺されたのかもしれない。そう考えると罪悪感に苛まれる。
「わかりました。先に王城へ向かわせた馬車をすぐに追いかけましょう」
「ローゼ、ナルキッソスの治療をお願いするわ。私はプリュトンの様子を確認するわね」
「わかりました。リーリエさん、気をつけてください」
ローゼは不安げな目で私を送り出す。
「ローゼさん、急ぎましょう」
私はプリュトンの元へ、ローゼはナルキッソスの元へ急いで向かった。
ここはザータン宰相の執務室。そこへ慌てた表情の衛兵が訪れていた。
「ザータン宰相、ベルサイユ団長がプリュトン王子殿下を捕えて戻って来ました」
「な……なんだと!」
ザータン宰相の顔がこわばる。
「今王城の門前で待機させていますが、どう致しましょうか?」
「すぐに地下牢に幽閉しろ。そして、誰一人プリュトン王子殿下に近づけるな」
「わかりました」
衛兵は急いで執務室を出る。
「使えないシュバインの口は封じたが、プリュトンが生きて捕えられるとは誤算だ。どうして、ベルサイユはプリュトンを殺さなかったのだ。これでは俺の立場が悪くなるだろう」
グリレ王妃の父であるザータン宰相が全ての元凶であった。ザータン宰相は、魔女たちの呪いともいえる使命を利用して、魔女たちが国家を転覆させた後、自らが国王になることを望んでいた。しかし、ロベリアは裏切り、ヘスリッヒ、プリュトン、シュバインは国家の転覆には失敗した。残る切り札は創生の魔女グリレ王妃だけとなる。
「使えないヤツばかりだ。次をどうするか考える前に、プリュトンを殺しておこう」
ザータン宰相は仮面をつけて地下牢へと向かった。
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