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目覚めなんてこんなもん
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起きようと身じろいだ時、視界に入った手に枕へと顔を埋めた。
グリグリと柔らかな枕に二度寝もいいな、と思いながら頭を振り、もう一度手をしっかりと見た。
「あぁうぁ、うー?」
なにこれ、と出たはずの言葉は赤ん坊特有の高い音だった。
ひや、と背が凍るのを感じ、体を起こそうと試みるも腕が体重を支えられないのか、崩れ落ちる。
「あら? フィム、起きたの?」
明らかに日本人ではない女性が軽々と私を持ち上げた。
薄い金髪に青い目の女性は私を抱き抱えたまま、あなたー、と別の部屋へと向かい歩く。
僅かな距離ではあるが運ばれ、夫らしい男性が食事の手を止め、女性から私を受け取った。
「今日はお寝坊さんだったな、フィム!」
「あうあぁーう!」
美形ー! と叫び、高くなった視線から男性をマジマジと見た。
赤味がかった茶髪に赤眼の男性はモデルかと思うくらいに美形であり、横から落とさないようにね、と優しく笑う女性も顔立ちが良い。
「あぁー今日から暫くフィムの顔が見れないのは残念だ。なぁティア? 出張やめちゃダメかな?」
まだ1歳にもなってない我が子に会えないとか拷問だ! と叫ぶ男性に、そう言えば良くパパだぞーと言っていたな、と思い出して来た。
「もう! 私だってルーとライラがまだ小さい時にどうしても、の仕事に行ったんですよ?」
ねぇ、リースちゃん、とテーブルの方を向くにつられ見れば、兄も姉も揃って食事を取っていた。
「私は覚えてませんが、父様はお仕事するべきです」
キッパリと言い切った上の姉の様子に、諦めたらしく父親は母親の腕に私を戻したのだった。
さて、現状を整理しよう。
私の名前は杵鞭夕香、34歳、女。
1人暮らしの派遣社員。
今の派遣先は雑貨店で、デザイン関係の仕事をしていた、オフ充非リア。
派遣のため色々な職を転々としているため、実家との折り合いは悪い。
そしてもう一つ、フィム・ラプティア。
アーガス、ティア夫妻の第5子。
姉が2人に兄も2人。
お手伝いさんのガナッシュとミレーナが住み込みで働いているので、お金持ちなのだろうと思っていればそうだった。
姉達は学生の様で日中は居ない。
父親のアーガスは仕事の合間にも帰って来るので職場は近いようだ。
上の姉達とは歳が11つ。下の兄達とは8つ離れており、そのせいか皆過保護。
もしかすると、夕香から見るとここは来世であり、フィムから見れば前世の記憶があるのではないかと言うのが、夕香とフィムの記憶の両方を持つ様になったあの日から考え至った結論である。
グリグリと柔らかな枕に二度寝もいいな、と思いながら頭を振り、もう一度手をしっかりと見た。
「あぁうぁ、うー?」
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「あら? フィム、起きたの?」
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僅かな距離ではあるが運ばれ、夫らしい男性が食事の手を止め、女性から私を受け取った。
「今日はお寝坊さんだったな、フィム!」
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「あぁー今日から暫くフィムの顔が見れないのは残念だ。なぁティア? 出張やめちゃダメかな?」
まだ1歳にもなってない我が子に会えないとか拷問だ! と叫ぶ男性に、そう言えば良くパパだぞーと言っていたな、と思い出して来た。
「もう! 私だってルーとライラがまだ小さい時にどうしても、の仕事に行ったんですよ?」
ねぇ、リースちゃん、とテーブルの方を向くにつられ見れば、兄も姉も揃って食事を取っていた。
「私は覚えてませんが、父様はお仕事するべきです」
キッパリと言い切った上の姉の様子に、諦めたらしく父親は母親の腕に私を戻したのだった。
さて、現状を整理しよう。
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そしてもう一つ、フィム・ラプティア。
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上の姉達とは歳が11つ。下の兄達とは8つ離れており、そのせいか皆過保護。
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