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雪の精
しおりを挟む今日は卒業式で、喜んで貰えるかなと思って、低気圧呼び込んで寒気増やして、雪の結晶作って降らせてみたけれど・・・・・・・・・。
予想外のノミーの反応に笑ってしまった。
相変わらず突拍子も無いことを言ってくれる。
退屈しないで済むけど、相手をすると大変だ。
空気中の水分の中に溶け込んでまた寒い地域を目指す。暖かい所では雪だるまの姿をとれないから。
風に流されながら初めてあの子に会ったことを思い出し、笑みが零れた。
ほんとに、全然変わんないな~
*******
寒気が流れ込み麓の村や町にも雪が降り始めていた。
いつ自分になったのか、意識を持ち始めた時のことは覚えていない。
それでも楽しい事を求めて、世界中を飛び回っている。同じ場所に何度も行く時もあれば、一回行って終わりの時もある。
今回行った村も、川や大きな泉があったので再度訪れた場所だ。
住む者達は変わっても、穏やかな時の流れと、水音は変わらない。そんなこの村が好きだ。
雪はもう数十センチは積もっている。
これくらいなら大丈夫か
そう思い小さな雪だるまの姿をとる。そうしてそのまま泉まで飛んで行く。
泉に着くと、色鮮やかな魚が居た。どう見ても死んでるだろうと思っていたら、その魚事もあろうに泉の真ん中で前転繰り出した。
当然弾かれた水面は勢い良く水しぶきを上げ宙に舞う。
って、おーーーーーーーーい!どんだけの力で水面切ったんだ!!!?
有り得ない、普通有り得んだろう??どう見てもちっこい魚。私とも体格差がそう無いんだぞ?!
閑話
私?私の体格?
身長(高さ)約13cm、頭周り(上周囲)約23cm、胴体部(下周囲)約22、5cm つぶらな瞳がチャームポイント。
えっ?下が小さい?大丈夫!内容量は下の方が多いから!バランス悪くないよ!
閑話終わり
そんな私を他所に、魚は舞い上がった水がキラキラと輝いて落ちてくるのをうっとり見ていた。
なんかもう、目がキラキラ光ってる!乙女か!
それを見ていて、気に入らなかった私の同胞が泉の水面を凍らし始めた。
何十という雪の精が一斉にちっこい魚の下の水面目掛けて冷気を出したのだ。それこそ瞬間冷凍!!
魚の下の水面も間髪入れずに凍りつき、その上に居た魚の身体が水面の氷に張り付いた。
氷の厚さはおおよそ30cm。結構な厚みだ。
身動きの取れなくなった魚が、胸びれや尾びれを懸命に動かして叫んでいる。
「ノミーー!ノミーー!」
その内、どうしようもなくてしょぼくれたのがわかった。
そしたら魚の前に同胞達が姿を見せ、おもむろに魚をなじりだした。
「魚は大人しく水の中で冬眠するもんだろ?」「魚の癖に僕達の仕事邪魔すんな!」「このまま寝どけば?春になったら溶けるから」
などなど、つまらないことを言っている。折角面白いことできるんだし、一緒き遊べばいいのに・・・。
助けに行こうかなと思ったその時、魚の目付きが変わった!
ついでに頭に角みたいなのも生えてる気がする・・・・・・・・・幻覚じゃ無さそうだ。
何かいろいろヤバい!
咄嗟に、上空まで登り上がる。私の行動を見ていた同胞達もそれに習った。
悲鳴を上げたのは魚の近くにいたもの達だ。
「えっ・・・ぎ、やあああああああああああああああ」
どうやって氷から剥がれることが出来たのかは知らないが、空気を振動させ同胞の分子をも振動させ熱を作り出し蒸発させているのだ。
そうして身体の後ろ半分、尾びれを頭に着くほど体を逸らし、勢い良く氷に叩き付けた。
厚さ30cmもある氷がいとも簡単に割れて砕けた!
魚恐るべし!!!!
挙句に同胞が出した熱も加わり氷が溶けてきている。
魚の周りだけ温かくなったのか、角が無くなりほっこり顔になっていた。・・・・・・・うん、怒らせちゃいけない奴だ。
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