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基地内の人員に公表されている目的は、シュヴァルツェス作戦で失われた数多のデビルサマナーの補充を促進する。そして才能溢れる少年デビルサマナー達を大勢の中から選び、前線で鍛え、熟練の衛士にする"というもの。何も知らない人間が聞けば、あるいは真っ当な方策に思えるかもしれない。だが、それはあくまで建前に過ぎない。訓練を受け、デビルサマナーになった者ならば誰もが知っているのだ。15に満たぬ少年に、たった数ヶ月の訓練を受けさせる、それだけで使い物になるはずがないだろうと。
守りながら戦うことは、至難の業である。天使を敵とする戦場、特に最前線で戦うデビルサマナーにそんな余裕などあろうはずがない。
つまりは、大人の都合よろしく本音は勿論別にあって。
それは、一部の者しか知らなかった。
そんな裏の意図の元に集められた訓練生達は、今はグラウンドを走っている。彼らは予備訓練生の一期生だ。今は、6人しかいない。訓練開始時点では徴兵されて30人の少年達が在籍していた。戦争で家族を失った者、捨てられ身寄りが無くなった者や、脛に傷持つ問題児。誰もが、裏に事情を抱えていた。そうでなければ、こんな狂った条件でデビルサマナーになることはない
そういった背景もあって、彼らは同年代の少年よりは精神的にタフなものを持っていた。選ばれるということは、少年の自信を成長させる。
そして、彼らは治らない傷を知っていた。心の痛みを知っていた。それに比べれば肉体の苦痛など、と――――限界はあるが――――それなりの事には耐えられると、彼らは無意識の内に分かっていた。
しかし、最初の訓練で5人が脱落。徐々に厳しくなっていく訓練に、脱落者は続出した。それほどまでに、グロッケン・クロコダイルという教官が行った訓練は厳しかった。
内容は、苛烈のただ一言。彼らが受けている訓練の内容は大人でも音を上げる程のものだ。正規の訓練と比べても、なんら遜色のない。むしろ身体の未熟さを考えれば、それをも越えた密度があった。
速成の訓練故に、その訓練の総量は低い。しかし、辛さは変わるものではない。3ヶ月の訓練の後、残ったのが僅かに6名である。辞退したものは皆、後方の基地に移り、歩兵や戦車兵、技術者などの訓練を受けていた。
だが、彼らは決してチキンではない。むしろ残っている者達を褒めるべきであった。
「し、かし、きつい」
残っている中でも最年少、若干10歳である日本出身の訓練生、美鶴湊は肩で息をしながらも走っていた。まだ幼さが残る面持ちを引きずりながら、息を切らせながら、しかし何とかといった調子で走り続けていた。
「美鶴、遅れているぞ!」
「はい!」
容赦など欠片もない言葉が湊にかけられた。小学生でいうと4年生にあたる湊は、集められた少年兵の中でもダントツに最年少である。
だから優しく―――などといった配慮は一切ない。グロッケン教官は、全員に平等で、一切の容赦も無い。
年齢性別の垣根などないと、教官の責務であるかのように、区別をせず怒鳴りつけた。
10だろうと13だろうと関係なく、過酷な訓練を受けさせた。
理由は一つである。実戦で敵となるであろう天使。あの美しい化け物にとっては、相手が誰であれ同じ事だからだ。
“奴ら”は、天使は10歳も13歳も平等に扱う。差別なく潰し、食い殺す。
そして、向きあった人間が辿る末路は同じだった。なんの区別もなく、ただそうするのが当然といった具合に奴らは物のように人を殺していく。
「よ、っし」
ターラーはそれを知っていて、訓練生共に毎日言い聞かせた。湊達訓練生も分かっている。だからは弱音を吐かず、気力を振り絞って走る速度を上げた。そうして周回遅れだけは免れた湊は一息をつくと、ちょうど隣を走っていた同じ訓練生に小さく声をかけた。
『これで何周目だったっけ』
息も絶え絶えにたずねられた言葉。それを聞いた訓練生―――湊と同じ日本人、名を夏壁浜草という少年が答えた。
『俺は数えてないぞ。数えるのも馬鹿らしいから』
浜草がため息をつき、湊も同時にため息をついた。今走っているランニングは、何周走ったら終わりという目標周回が定められていない。教官が終わりの合図を出すまで走り続けなければならないという、何とも辛い仕様になっているのだ。
最初は走るだけに集中することしかできなかった。限界と思う更にその先まで身体を酷使させられ、部屋に帰ってからは寝ることしかできない。だがある程度の期間鍛え続ければ嫌でも体力がつくというものだ。今となっては―――といっても最後のあたりはその余裕さえも無くなるが―――――二人とも、小声で話をするだけの余裕はあった。
『僕はこれを一種の拷問だと思う』
『ああ。むしろ拷問より質が悪い』
『それは吐いても楽にならないから?』
『その通りだ。なら、死ぬまで走るしかない』
諦めの表情。開き直った湊達の走るペースが、若干だが上がった。つまりは、"死んだらさすがにもう走らなくてもいいだろうなー"と考えたが故の、一種の悟りであった。だが二人は一周回って教官の顔を見た後に、再びため息をついた。
『………グロッケン教官ってさ。死んでも地獄まで追いかけてきそうなんだけど』
『逆に考えるんだ、湊。あんな格好良い人に尻を追っかけられるなら、いち日本男児としてほんも―――いや、駄目だな。地獄でも走らされそうだ』
『僕は疑問に思う。君は男色か?』
『いいや、超絶可愛い女の子が好きだ』
『僕もだ、と同意する』
浜草は鬼教官に聞こえないよう小さな声でぼそりと呟いた。
武も、無言で同意を示す。
『僕は思う。脱落していった奴らと同じに―――諦めれば、楽になれるのか』
弱気な言葉がこぼれ出る。だけど、浜草は否定の意志を示し返した。
『いや、ここで諦めるのは御免だ。デビルサマナーになれないのなら、人類の最前線くんだりまで来た意味がない』
そう言って、浜草は走る速度を上げた。湊も何とか速度を上げ、追いすがる。無理をしたせいで、武の呼吸が盛大に乱れる。ぜひ、ぜひという苦しい呼吸が口からこぼれ出ていた。
一方の浜草は、肩で息をしながらもまだ余裕があった。湊とは違い、浜草は集められた訓練生の中でも背が高い方だ。
同年代の平均身長から頭1つ分高い長身を誇る体格を持ち、その恩恵か体力もかなりのものを持っていた。
そんな浜草に追いついた港は、また話題を振った。
『僕は冗談だと言う。しかしいっぱい、いっぱい、辞めていったのは確かだけど、なあ』
『やめるべくしてやめていったんだろう。あるいは、耐えられる奴がこれだけしかいなかっただけだ。まあ、何人いようが同じだったかもしれないな』
『僕は疑問に思う。そう、かな?』
『ああ。この程度の訓練を乗り越えられない根性なしに、最前線は務まらない―――グロッケン教官が言ってただろう』
『………最近は、『走れ』としか、言わない、けどな』
『その一言に全てを込めてんだよ、節約的じゃないか』
『その、割には、こっちのしんどさが、倍増してる』
『ああ、詐欺だな』
二人は苦笑を交わしあっていた。そこで思いついたように、湊が口を開く
『僕は疑問に思う。根性は海外だとなんて言うんだろう』
『ああ。似た言葉はあるだろうけど、日本じゃ聞かない言葉だ』
二人は教官を見ながら同じことを想った。デビルサマナー軍設立に伴ない改正された教育法をもとに習得した英語のことだ。その中に根性というニュアンスの言葉は無い。いや、探せばあるのだろうが、根性は根性というのが一番しっくりくるのだ。
横文字では若干意味が違っているように思える、というのが二人の共通見解だった。
『しかし、浜草。君、英語、よく喋れるな?』
苦笑し、浜草は少し視線を横に外した。何か理由はあるようだが、それを湊に対しては答えたくないようだ。なんとなく空気を察した湊は、別の話題に移す。
それは天使とデビルサマナー軍の戦況についてだった。
守りながら戦うことは、至難の業である。天使を敵とする戦場、特に最前線で戦うデビルサマナーにそんな余裕などあろうはずがない。
つまりは、大人の都合よろしく本音は勿論別にあって。
それは、一部の者しか知らなかった。
そんな裏の意図の元に集められた訓練生達は、今はグラウンドを走っている。彼らは予備訓練生の一期生だ。今は、6人しかいない。訓練開始時点では徴兵されて30人の少年達が在籍していた。戦争で家族を失った者、捨てられ身寄りが無くなった者や、脛に傷持つ問題児。誰もが、裏に事情を抱えていた。そうでなければ、こんな狂った条件でデビルサマナーになることはない
そういった背景もあって、彼らは同年代の少年よりは精神的にタフなものを持っていた。選ばれるということは、少年の自信を成長させる。
そして、彼らは治らない傷を知っていた。心の痛みを知っていた。それに比べれば肉体の苦痛など、と――――限界はあるが――――それなりの事には耐えられると、彼らは無意識の内に分かっていた。
しかし、最初の訓練で5人が脱落。徐々に厳しくなっていく訓練に、脱落者は続出した。それほどまでに、グロッケン・クロコダイルという教官が行った訓練は厳しかった。
内容は、苛烈のただ一言。彼らが受けている訓練の内容は大人でも音を上げる程のものだ。正規の訓練と比べても、なんら遜色のない。むしろ身体の未熟さを考えれば、それをも越えた密度があった。
速成の訓練故に、その訓練の総量は低い。しかし、辛さは変わるものではない。3ヶ月の訓練の後、残ったのが僅かに6名である。辞退したものは皆、後方の基地に移り、歩兵や戦車兵、技術者などの訓練を受けていた。
だが、彼らは決してチキンではない。むしろ残っている者達を褒めるべきであった。
「し、かし、きつい」
残っている中でも最年少、若干10歳である日本出身の訓練生、美鶴湊は肩で息をしながらも走っていた。まだ幼さが残る面持ちを引きずりながら、息を切らせながら、しかし何とかといった調子で走り続けていた。
「美鶴、遅れているぞ!」
「はい!」
容赦など欠片もない言葉が湊にかけられた。小学生でいうと4年生にあたる湊は、集められた少年兵の中でもダントツに最年少である。
だから優しく―――などといった配慮は一切ない。グロッケン教官は、全員に平等で、一切の容赦も無い。
年齢性別の垣根などないと、教官の責務であるかのように、区別をせず怒鳴りつけた。
10だろうと13だろうと関係なく、過酷な訓練を受けさせた。
理由は一つである。実戦で敵となるであろう天使。あの美しい化け物にとっては、相手が誰であれ同じ事だからだ。
“奴ら”は、天使は10歳も13歳も平等に扱う。差別なく潰し、食い殺す。
そして、向きあった人間が辿る末路は同じだった。なんの区別もなく、ただそうするのが当然といった具合に奴らは物のように人を殺していく。
「よ、っし」
ターラーはそれを知っていて、訓練生共に毎日言い聞かせた。湊達訓練生も分かっている。だからは弱音を吐かず、気力を振り絞って走る速度を上げた。そうして周回遅れだけは免れた湊は一息をつくと、ちょうど隣を走っていた同じ訓練生に小さく声をかけた。
『これで何周目だったっけ』
息も絶え絶えにたずねられた言葉。それを聞いた訓練生―――湊と同じ日本人、名を夏壁浜草という少年が答えた。
『俺は数えてないぞ。数えるのも馬鹿らしいから』
浜草がため息をつき、湊も同時にため息をついた。今走っているランニングは、何周走ったら終わりという目標周回が定められていない。教官が終わりの合図を出すまで走り続けなければならないという、何とも辛い仕様になっているのだ。
最初は走るだけに集中することしかできなかった。限界と思う更にその先まで身体を酷使させられ、部屋に帰ってからは寝ることしかできない。だがある程度の期間鍛え続ければ嫌でも体力がつくというものだ。今となっては―――といっても最後のあたりはその余裕さえも無くなるが―――――二人とも、小声で話をするだけの余裕はあった。
『僕はこれを一種の拷問だと思う』
『ああ。むしろ拷問より質が悪い』
『それは吐いても楽にならないから?』
『その通りだ。なら、死ぬまで走るしかない』
諦めの表情。開き直った湊達の走るペースが、若干だが上がった。つまりは、"死んだらさすがにもう走らなくてもいいだろうなー"と考えたが故の、一種の悟りであった。だが二人は一周回って教官の顔を見た後に、再びため息をついた。
『………グロッケン教官ってさ。死んでも地獄まで追いかけてきそうなんだけど』
『逆に考えるんだ、湊。あんな格好良い人に尻を追っかけられるなら、いち日本男児としてほんも―――いや、駄目だな。地獄でも走らされそうだ』
『僕は疑問に思う。君は男色か?』
『いいや、超絶可愛い女の子が好きだ』
『僕もだ、と同意する』
浜草は鬼教官に聞こえないよう小さな声でぼそりと呟いた。
武も、無言で同意を示す。
『僕は思う。脱落していった奴らと同じに―――諦めれば、楽になれるのか』
弱気な言葉がこぼれ出る。だけど、浜草は否定の意志を示し返した。
『いや、ここで諦めるのは御免だ。デビルサマナーになれないのなら、人類の最前線くんだりまで来た意味がない』
そう言って、浜草は走る速度を上げた。湊も何とか速度を上げ、追いすがる。無理をしたせいで、武の呼吸が盛大に乱れる。ぜひ、ぜひという苦しい呼吸が口からこぼれ出ていた。
一方の浜草は、肩で息をしながらもまだ余裕があった。湊とは違い、浜草は集められた訓練生の中でも背が高い方だ。
同年代の平均身長から頭1つ分高い長身を誇る体格を持ち、その恩恵か体力もかなりのものを持っていた。
そんな浜草に追いついた港は、また話題を振った。
『僕は冗談だと言う。しかしいっぱい、いっぱい、辞めていったのは確かだけど、なあ』
『やめるべくしてやめていったんだろう。あるいは、耐えられる奴がこれだけしかいなかっただけだ。まあ、何人いようが同じだったかもしれないな』
『僕は疑問に思う。そう、かな?』
『ああ。この程度の訓練を乗り越えられない根性なしに、最前線は務まらない―――グロッケン教官が言ってただろう』
『………最近は、『走れ』としか、言わない、けどな』
『その一言に全てを込めてんだよ、節約的じゃないか』
『その、割には、こっちのしんどさが、倍増してる』
『ああ、詐欺だな』
二人は苦笑を交わしあっていた。そこで思いついたように、湊が口を開く
『僕は疑問に思う。根性は海外だとなんて言うんだろう』
『ああ。似た言葉はあるだろうけど、日本じゃ聞かない言葉だ』
二人は教官を見ながら同じことを想った。デビルサマナー軍設立に伴ない改正された教育法をもとに習得した英語のことだ。その中に根性というニュアンスの言葉は無い。いや、探せばあるのだろうが、根性は根性というのが一番しっくりくるのだ。
横文字では若干意味が違っているように思える、というのが二人の共通見解だった。
『しかし、浜草。君、英語、よく喋れるな?』
苦笑し、浜草は少し視線を横に外した。何か理由はあるようだが、それを湊に対しては答えたくないようだ。なんとなく空気を察した湊は、別の話題に移す。
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