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目覚まし時計が鳴る前に携帯が鳴り響く。
眠気半分、不機嫌全開で着信ボタンを押す。相手が冷凍マグロでなければそのまま眠っている処である。
「――ふぁあ、朝っぱらから何だよ? 何かあったのかぁ……?」
『昨晩未明に『万能の願望機』が『王都』に落ちた』
「……おぉ、やっと原作始まるのか」
確かに重大な事だ。魔女殲滅戦を行なってから二日後の出来事である。
昨日落ちたという事は今頃『来訪者』が『万能の願望機』のモンスターにぶちのめされて今日の放課後に『主人公』に拾われる予定という事だ。
眠気で微睡んでいる思考に活を入れて真面目に聞こうとする。
『ただし、一人に三個ずつだ』
「……え? ちょっと待ってくれ。それどういう事だ? ちょーっと、いや、まるで意味解らないんだけど?」
余りにも唐突な文脈に思考が追い付かない。
三個? それが『万能の願望機』の数ならば、一人にとは一体何の事だ? まるで特定の人物に三個ずつ配布されたかのような言い方である。意味不明である。
『……『万能の願望機』は七名の『マスター』の腕に三画の聖痕として刻まれた。……此処まで言えば解るだろう? 『令呪』としてだ』
「……はぁ!? おいおいおいおい、一体何が始まるんだよ!?」
何で『万能の願望機』から、全く違う物語の単語に派生するんだ!?
その『令呪』とはとある戦争において特殊な『使い魔』に対する絶対的な命令権であり、一画一画が膨大な魔力の結晶だったりする。
混乱の極みに達する中、その惨状を予め想定してのか、冷凍マグロは重々しく告げた。
『――『王都』で行われる史上初の『聖杯戦争』だろうな。第二次が無い事を祈るのみだ』
07/第一次聖杯戦争
――『聖杯戦争』、それは『聖杯』と思われる何かが発見された際に行われる争奪戦全ての総称であり、『聖杯』がとある宗教由来の本物か偽物かは大した問題では無い。
では『聖杯』とは何か。何処ぞの世界的な宗教の聖遺物の一つであり、何故かは知らないが、良く『万能の願望機』となっている。
逆説的に言うのならば『万能の願望機』であるならば、それらは全て『聖杯』であると曲解出来る。詳しくは『Fate』を参考にしてくれ。
『とりあえず、現状で入手した情報を確認する』
そんなものが欠陥品の願望機である『万能の願望機』を利用して発生した異常事態の経緯を冷凍マグロは淡々と説明していく。
『判明しているマスターは二人。一人は以前に話した『反魔法使い同盟』の盟主だった男で『ランサー』を召喚したそうだ』
「へぇ、確か『魔法使い』に恨み骨髄なんだろう? サーヴァントを召喚したから調子に乗って『魔術工房』を攻めたりしないのかねぇ?」
『……残念だが、既に侵攻して返り討ちに遭っている』
――え? 展開早くね? ページを開いたら次の瞬間には首もがれていた奴並の端折っぷりじゃね? 救援を送って助かるかと思ったら後ろから頭部を銃で撃たれた並の虚無感である。
「……ごめん、良く聞こえなかった。というか理解出来なかった。もう一回言ってくれる?」
『昨晩未明の内に『魔道工房』に攻め入り、呆気無く敗北して『令呪』を略奪され、『ランサー』は『魔法使い』に主替えしたようだ。その際に『令呪』を一画消費している。――まぁ予想となるが『主替えに賛同しろ』と原作通り命じられたんじゃないか?』
「死者に鞭打つようで悪いけどさ、阿呆じゃね?」
呆れて物が言えない。それは冷凍マグロ自身も同じようだった。
『救いようのない馬鹿なのは確かだな。一度情けで見逃されたとは言え、一度捕虜の身になっているんだ。『暗示』だの『契約(ギアス)』だの、幾らでも仕込めるだろう』
あの『魔法使い』の事だ。逆らった瞬間に詰むような極悪な仕掛けを施していたのだろう。具体的には『キャスター』が寺院の人に仕込んだような人為的で後天的な絶対命令権とか。
『二人目は言うまでもなく『魔法使い』だ。この聖杯戦争の首謀者にして黒幕なのは間違い無いだろう。最悪な事に未だに自分のサーヴァントは召喚していない』
「……うわぁ、最悪じゃんそれ。『ランサー』が倒された時点で自分のを召喚出来るし、魔力消費も最小限で済むんじゃ……」
この時点で『魔法使い』が勝利者に限り無く近い位置にいる事は確かだろう。
原作通りに『ランサー』を斥候に使い潰して本命の『サーヴァント』で潰すという戦法も取れるという訳だ。
……しかし、いつも『ランサー』というのはこんな損な役割しか与えられないのだろうか? 運命? それともクラス補正なのか?
『次に我が陣営の基本方針を説明するが、全力で『魔法使い』をサポートする』
「勝ち馬に乗るのは良いんだけどさ、情報収集なんて『魔法使い』が自前で出来るんだからオレ達必要無くね?」
『いや、そうでもない。今回は『教会』が全力で妨害している。昨晩未明に『ランサー』のマスターを送り込んだのも彼等であり、信徒を使って街中に居る『魔法使い』の簡易使い魔を片っ端から駆除している』
予想を反して全面攻勢なのか。かなり分が悪いと思うが、やはり『聖杯』は『教会』の宗義上にとって無視出来ないものなのか。
いや、これは『魔法使い』の手に『万能の願望機』を与えたらヤバいからなのか?
『魔法使い』の性格は典型的な世界への挑戦者そのものだ。その悲願は外の領域、根源への到達による『魔法より更なる上』に至る事である可能性は十二分に考えられる。
ただでさえ厄介な『魔法使い』が『超魔法使い』になる。最高に厄介になるが、無駄に『聖杯』を使い潰してくれるならまだマシか。
ただ問題なのは『魔法使い』の願望が外の領域ではなく内の領域、この世界そのものの改変ならば大惨事間違い無しである。『教会』としては何が何でも『魔法使い』に『聖杯』は渡せないだろう。
「というか、協力したマスターが速攻脱落しているから『教会』側は詰んでね?」
『まだマスターは他に五人いる。『魔法使い』に先駆けて擁立すれば当て馬になるだろう。そして其処だ、今回の我々がすべき事は他のマスターを探し当てる事だ』
……情報収集か。まぁ妥当な処だろう。まさか『サーヴァント』と戦えなんて命令されたら一目散に逃走する処である。
この『聖杯戦争』における我々『能力使い』の役割など斥候ぐらいだ。脇役は脇役らしく、粛々と舞台の片隅で蠢くのが関の山だ。
『まさかとは思うが、一応確認しておこう。お前が『マスター』という事は無いだろうな?』
「残念ながら、令呪なんて何処にも無いぜ。一体オレ達が『マスター』だと何を呼べるんかねぇ? 縁ある能力使いか?」
一応、自身の両腕を巻くって確かめながら言う。
そもそも万が一『令呪』があったとしても魔力を生成する手段なんてないんだから、『サーヴァント』を現界させ続ける事が困難なのだが。
不可能ではない、と断言出来るのは『サーヴァント』自身に魂喰いを強要すれば維持出来る的な意味でもある。『マスター』も『サーヴァント』も余程の外道でない限り実行しないだろうが。
『さぁな。面白い話ではあるが、『プッチ』や『DIO』を呼んだ日には令呪の三画目をサーヴァントの自害に使わないといけないな』
『ジョジョの奇妙な冒険』のラスボスらを召喚したら、確実に裏掻かれて最終的に敗北する未来が見える。
自分の『サーヴァント』が最終的な敵対者なんて笑うに笑えないだろう。
眠気半分、不機嫌全開で着信ボタンを押す。相手が冷凍マグロでなければそのまま眠っている処である。
「――ふぁあ、朝っぱらから何だよ? 何かあったのかぁ……?」
『昨晩未明に『万能の願望機』が『王都』に落ちた』
「……おぉ、やっと原作始まるのか」
確かに重大な事だ。魔女殲滅戦を行なってから二日後の出来事である。
昨日落ちたという事は今頃『来訪者』が『万能の願望機』のモンスターにぶちのめされて今日の放課後に『主人公』に拾われる予定という事だ。
眠気で微睡んでいる思考に活を入れて真面目に聞こうとする。
『ただし、一人に三個ずつだ』
「……え? ちょっと待ってくれ。それどういう事だ? ちょーっと、いや、まるで意味解らないんだけど?」
余りにも唐突な文脈に思考が追い付かない。
三個? それが『万能の願望機』の数ならば、一人にとは一体何の事だ? まるで特定の人物に三個ずつ配布されたかのような言い方である。意味不明である。
『……『万能の願望機』は七名の『マスター』の腕に三画の聖痕として刻まれた。……此処まで言えば解るだろう? 『令呪』としてだ』
「……はぁ!? おいおいおいおい、一体何が始まるんだよ!?」
何で『万能の願望機』から、全く違う物語の単語に派生するんだ!?
その『令呪』とはとある戦争において特殊な『使い魔』に対する絶対的な命令権であり、一画一画が膨大な魔力の結晶だったりする。
混乱の極みに達する中、その惨状を予め想定してのか、冷凍マグロは重々しく告げた。
『――『王都』で行われる史上初の『聖杯戦争』だろうな。第二次が無い事を祈るのみだ』
07/第一次聖杯戦争
――『聖杯戦争』、それは『聖杯』と思われる何かが発見された際に行われる争奪戦全ての総称であり、『聖杯』がとある宗教由来の本物か偽物かは大した問題では無い。
では『聖杯』とは何か。何処ぞの世界的な宗教の聖遺物の一つであり、何故かは知らないが、良く『万能の願望機』となっている。
逆説的に言うのならば『万能の願望機』であるならば、それらは全て『聖杯』であると曲解出来る。詳しくは『Fate』を参考にしてくれ。
『とりあえず、現状で入手した情報を確認する』
そんなものが欠陥品の願望機である『万能の願望機』を利用して発生した異常事態の経緯を冷凍マグロは淡々と説明していく。
『判明しているマスターは二人。一人は以前に話した『反魔法使い同盟』の盟主だった男で『ランサー』を召喚したそうだ』
「へぇ、確か『魔法使い』に恨み骨髄なんだろう? サーヴァントを召喚したから調子に乗って『魔術工房』を攻めたりしないのかねぇ?」
『……残念だが、既に侵攻して返り討ちに遭っている』
――え? 展開早くね? ページを開いたら次の瞬間には首もがれていた奴並の端折っぷりじゃね? 救援を送って助かるかと思ったら後ろから頭部を銃で撃たれた並の虚無感である。
「……ごめん、良く聞こえなかった。というか理解出来なかった。もう一回言ってくれる?」
『昨晩未明の内に『魔道工房』に攻め入り、呆気無く敗北して『令呪』を略奪され、『ランサー』は『魔法使い』に主替えしたようだ。その際に『令呪』を一画消費している。――まぁ予想となるが『主替えに賛同しろ』と原作通り命じられたんじゃないか?』
「死者に鞭打つようで悪いけどさ、阿呆じゃね?」
呆れて物が言えない。それは冷凍マグロ自身も同じようだった。
『救いようのない馬鹿なのは確かだな。一度情けで見逃されたとは言え、一度捕虜の身になっているんだ。『暗示』だの『契約(ギアス)』だの、幾らでも仕込めるだろう』
あの『魔法使い』の事だ。逆らった瞬間に詰むような極悪な仕掛けを施していたのだろう。具体的には『キャスター』が寺院の人に仕込んだような人為的で後天的な絶対命令権とか。
『二人目は言うまでもなく『魔法使い』だ。この聖杯戦争の首謀者にして黒幕なのは間違い無いだろう。最悪な事に未だに自分のサーヴァントは召喚していない』
「……うわぁ、最悪じゃんそれ。『ランサー』が倒された時点で自分のを召喚出来るし、魔力消費も最小限で済むんじゃ……」
この時点で『魔法使い』が勝利者に限り無く近い位置にいる事は確かだろう。
原作通りに『ランサー』を斥候に使い潰して本命の『サーヴァント』で潰すという戦法も取れるという訳だ。
……しかし、いつも『ランサー』というのはこんな損な役割しか与えられないのだろうか? 運命? それともクラス補正なのか?
『次に我が陣営の基本方針を説明するが、全力で『魔法使い』をサポートする』
「勝ち馬に乗るのは良いんだけどさ、情報収集なんて『魔法使い』が自前で出来るんだからオレ達必要無くね?」
『いや、そうでもない。今回は『教会』が全力で妨害している。昨晩未明に『ランサー』のマスターを送り込んだのも彼等であり、信徒を使って街中に居る『魔法使い』の簡易使い魔を片っ端から駆除している』
予想を反して全面攻勢なのか。かなり分が悪いと思うが、やはり『聖杯』は『教会』の宗義上にとって無視出来ないものなのか。
いや、これは『魔法使い』の手に『万能の願望機』を与えたらヤバいからなのか?
『魔法使い』の性格は典型的な世界への挑戦者そのものだ。その悲願は外の領域、根源への到達による『魔法より更なる上』に至る事である可能性は十二分に考えられる。
ただでさえ厄介な『魔法使い』が『超魔法使い』になる。最高に厄介になるが、無駄に『聖杯』を使い潰してくれるならまだマシか。
ただ問題なのは『魔法使い』の願望が外の領域ではなく内の領域、この世界そのものの改変ならば大惨事間違い無しである。『教会』としては何が何でも『魔法使い』に『聖杯』は渡せないだろう。
「というか、協力したマスターが速攻脱落しているから『教会』側は詰んでね?」
『まだマスターは他に五人いる。『魔法使い』に先駆けて擁立すれば当て馬になるだろう。そして其処だ、今回の我々がすべき事は他のマスターを探し当てる事だ』
……情報収集か。まぁ妥当な処だろう。まさか『サーヴァント』と戦えなんて命令されたら一目散に逃走する処である。
この『聖杯戦争』における我々『能力使い』の役割など斥候ぐらいだ。脇役は脇役らしく、粛々と舞台の片隅で蠢くのが関の山だ。
『まさかとは思うが、一応確認しておこう。お前が『マスター』という事は無いだろうな?』
「残念ながら、令呪なんて何処にも無いぜ。一体オレ達が『マスター』だと何を呼べるんかねぇ? 縁ある能力使いか?」
一応、自身の両腕を巻くって確かめながら言う。
そもそも万が一『令呪』があったとしても魔力を生成する手段なんてないんだから、『サーヴァント』を現界させ続ける事が困難なのだが。
不可能ではない、と断言出来るのは『サーヴァント』自身に魂喰いを強要すれば維持出来る的な意味でもある。『マスター』も『サーヴァント』も余程の外道でない限り実行しないだろうが。
『さぁな。面白い話ではあるが、『プッチ』や『DIO』を呼んだ日には令呪の三画目をサーヴァントの自害に使わないといけないな』
『ジョジョの奇妙な冒険』のラスボスらを召喚したら、確実に裏掻かれて最終的に敗北する未来が見える。
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(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
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