女の子がデカい武器振り回すのは好きですか?

John Smith/ジョン スミス

文字の大きさ
17 / 35

16

しおりを挟む
 二階堂胡蝶をレギオンメンバーにしたシノア一行は、翌日シノアと風間と二水でエミーリア・V・シノアリスの勧誘する為に工房科に向かった。

 幸いにもすぐに見つかり、話しかける。

「レギオン? 良いぞ」
「いいの? 工房科ならいくつか誘いがあるんじゃないかしら?」
「真昼様の戦術機は真由様がメンテしとるからのぅ。何かあった時、儂もメンテできれば便利じゃろう」
「ありがたい事ですわ。じゃあこの紙にサインを」
「うむ」

 レギオンメンバー結成の紙に指輪をかざすと、サインがされる。これで正式に8人揃ったことになる。
 早速シノアは梅に端末から連絡をした。

『梅だぞー』
「シノアです。ごきげんよう」
『おう、どうした?』
「レギオンメンバーが揃いました」
『そうか! それは良かったナ!』
「そこで梅様には真昼様の説得を手伝っていただきたくて」
『そうだなー、放課後カフェテリアに集合しよう。勿論レギオンメンバー全員でナ』
「わかりました」

 通信を切る。

「梅様はなんておっしゃってましたの?」
「放課後に全員でカフェテリアに集合だって。そこで真昼様を説得するつもりだと思う」
「真昼様は了承するでしょうか?」
「してくれないと困りますわ。これだけ頑張ったのに」
「梅様も手伝ってくれるから、それに期待するしかないとは思うわ」
「取り敢えず全員に放課後にカフェテリアに集合だと連絡しないといけませんわね」
「そうね、早めにやってしまいましょう」

 真昼は端末を操作してメッセージを一括送信する。

「後は、待つだけ、ね」

 放課後はすぐにきた。
 そこにはレギオンメンバー全員揃っている。みんなそれぞれ飲み物を飲んで、談笑しながら梅達を待っている。
 そこに大きく手を振りながら梅と梨と真昼がやってくる。

「待たせたナー」
「いいえ、それほどでも」
「じゃあ真昼。お前のレギオンに入りたいってやつが揃っている。お前はどうする? 横浜衛士訓練校の流儀に逆らって非効率な臨時補充隊員を続けるか? それともみんなで強くなって誰かを助けるカ?」
「うん、そうだね」

 真昼は大きく息を吸って、一歩前に出た。

「一ノ瀬真昼です。知っている人はいると思うけど私は今、臨時補充隊員として活動しています。ラプラスの力を使って、敗北濃厚な戦局を覆す役割を担っています」

 ラプラスはそれだけの力があった。誰もが生存を、勝利を絶望する中で光を見せる希望の光。それがラプラスのスキルだ。そして衛士達を死地へ駆り立てて、最小の犠牲で最大の戦果を叩き出す。

「その私のレギオンに入ると言うことは危険な戦場に投入されることを意味します。それでも私のレギオンに入りますか?」
「はい。入りたいです」

 シノアが。

「私と戦う以上は諦めは許されません。死ぬ最後の瞬間まで戦い続ける事を誓えますか?」
「誓えますわ」

 風間が。

「私には悪い噂があります。それを共に背負う覚悟はありますか?」
「はい! 勿論です」

 二水が。

「私は皆さんに高い水準の技量を求めます。それでもついてこれますか?」
「その点も了承しております」

 愛花が。

「ラプラスの支配で、強制的に体が動かされる事があるかも知れません。それでも共に戦いますか?」
「うん、戦うよ」

 葉風が。

「私達に敗北は許されません。その重責に耐えることができますか?」
「まぁ、それなりに」

 胡蝶が。

「みんなは、私と戦って良いと思ってますか?」
「そんなの当たり負けだロ!」

 梅が。

「こんな私ですが、よろしくお願いします」
「うむ! こちらこそなのじゃ!」

 エレーミアが。
 全員が真昼と一緒のレギオンになることで被る不利益を了承した。そしてシノアはレギオンメンバーの紙を取り出して梨璃に渡す。
 真昼は少しその紙に見つめた後、サインした。

「真昼様、これで私達は同じレギオンです。そこで、なのですが」
「うん? どうしたの」
「姉妹誓約の契りを結んで貰えないでしょうか?」

 真昼は目を見開いた後、シノアを抱きしめた。

「そうだね。ここまで頑張ってくれただもん。ご褒美は必要だよね。うん、結ぼうか。姉妹誓約の契り」
「はい!」

 こうして、柊シノアは一ノ瀬真昼と姉妹誓約の契りを結ぶことに成功してレギオンメンバーとして共に活動する事になったのだ。

「じゃあレギオンとしての練習は明日からやろうか。基礎からちゃんと段階を踏んでいこう」
「それが良いナ! 真昼は教導官として他の訓練校に呼ばれた事があるから教えることに至っては中々の腕前だゾ!」
「聞いたことがあります! あまりの苛烈な訓練に地獄の一ヶ月と呼ばれたとか」
「合同訓練校強化訓練の時の事だね。あの時は……まぁ、世界最強のアールヴヘイムが基準だったこともあって、他の訓練校の衛士が弱く見えたんだよね」
「それは世界最強を基準に訓練されたのではたまりませんわね」
「色々経験して衛士の平均値みたいなものを知ったけど、やっぱり辛い現実だなって思うよ」

 真昼は苦々しく言った。
 愛花が聞く。

「と、いうと?」
「弱すぎる。衛士を一年以上やってラージ級を一人で倒せないのが普通なんてあまりにも弱い」
「まぁ、そうなんですか。私や風間さんでもラージ級をデュデルで倒せと言われればできそうなものですが」

 愛花の言葉を真昼は首を振って否定した。

「ラージ級は他のレギオンだとレギオン単位で対処する相手なんだ。それに加えてスモール級やミディアム級が加われば衛士や防衛隊の損耗率が高いのも頷ける。一部のエース級はそれこそギガント級とも戦えるほど突出してるけど、平均値でいえばラージ級以下の衛士が多い」
「それは真昼様も本気になりますね」
「うん。とにかく最低限能力は得てもらわないとと思って訓練した結果が」
「地獄の一ヶ月ですか」
「みんなは基礎できているし、連携が主になると思うからそこまで辛くはないと思うよ。ああ、そうだ。訓練にやるに当たってみんなに徹底して欲しいことがあるんだ」
「なんじゃ?」
「食事は三食しっかり食べる、睡眠時間は七時間以上、自主練をしない。これを守って欲しいんだ」

 真昼は指を三つ立てて一つ一つ説明していく。

「まず食事。これは体を作る重要な要素。栄養がなければ体も脳も弱くなる。横浜衛士訓練校のランチメニューは栄養効果抜群だから、とにかく一食も抜かないで」

 二つ目。と指を折る。

「睡眠。これも疲労を取る上で重要なものだからね。脳と体を最大限活用する為にも必要となる」

 三つ目。と指を折る。

「自主練をしない。これは横浜衛士訓練校の訓練とレギオンの練習に自主練を加えるとオーバーワークになる。無駄な努力はただの徒労だよ。効率で効果的な努力こそが知能ある私達人間の武器だ。その三つをしっかりと守って欲しい」
「わかりました」
「じゃあ、明日からレギオン訓練やろうか」

 一ノ瀬隊、結成。
 レギオン名:ディサイシブ・ストライク
 翌日。
 シュミレーター室で行われた5時間耐久防衛デストロイヤー襲来訓練で、梨璃と梅以外の全員が吐いた。

「な、なんて過酷な訓練ですの」
「流石、うっ、噂の真昼様です。予想の上をいきました」

 風間と愛花が地面で膝をついていた。他のメンバーも死屍累々といった様子だった。白目を剥いて気絶をしている者もいる。逆に真昼と梅はケロッとしていた。

「久しぶりだナー、アールヴヘイム式訓練」
「昔は毎日これやったよね、懐かしいなぁ」

 その会話聞く胡蝶が口元を押さえながら呟く。

「初代アールヴヘイムって何者」

 真昼は笑って言う。

「世界最強のレギオンだよ」

 五時間耐久防衛デストロイヤー来襲訓練とは、五時間襲来し続けるラージ級からスモール級までのデストロイヤーを殺し続けるという訓練だ。ギガント級はマギスフィア戦術がないと倒せないので登場しない。しかし圧倒的物量を持って襲ってくるデストロイヤー相手に五時間戦い続けるのは並の集中力では持たず、倒れる者も出てくる。

 倒れても無理矢理蘇生させられ、戦わせ続けられる訓練だ。

「みんなの大体の実力はわかったから、明日は天葉ちゃんに頼んでマギスフィア戦術を見ようか」

 返答できるのは梅だけだった
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

無自覚に世界最強だった俺、追放後にチートがバレて全員ざまぁされる件

fuwamofu
ファンタジー
冒険者団から「役立たず」と追放された青年リオ。 実は彼のスキル《創造》は、世界の理を作り替える最強の能力だった。 追放後、孤独な旅に出るリオは、自身の無自覚な力で人々を救い、国を救い、やがて世界の中心に立つ。 そんな彼の元には、かつて彼を見下していた美少女たちが次々と跪いていく──。 これは、無自覚に世界を変えてしまう青年の、ざまぁと覇道の物語。

ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主

雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。 荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。 十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、 ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。 ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、 領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。 魔物被害、経済不安、流通の断絶── 没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。 新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。

『【朗報】ボッチの僕、実は世界一の財閥の御曹司だった。〜18年の庶民修行を終えた瞬間、美少女11人が「専属秘書」として溺愛してくる件〜』

まさき
青春
「あんたみたいなボッチ、一生底辺のまま卒業ね」 ​学園の女王、高飛車な生徒会長、そして冷徹な美少女たち……。 天涯孤独でボッチな僕、佐藤(※苗字のみ使用)は、彼女たちからゴミを見るような目で見られ、虐げられる日々を送っていた。 ​だが、彼らには決して言えない秘密があった。 それは、僕が世界一の資産を誇る**『世界最強財閥』の唯一の跡継ぎであること。 そして、18歳になるまで一切の援助を受けずに生き抜く【庶民修行】**の最中であること。 ​そして運命の誕生日、午前0時。 修行終了を告げる通知がスマホに届いた瞬間、僕の世界は一変する。 ​「おめでとうございます、お坊ちゃま。これより『11人の専属秘書候補』による、真の主従関係を開始いたします」 ​昨日まで僕を蔑んでいた学園の美少女たちが、手のひらを返して膝をつく。 彼女たちの正体は、財閥が僕のために選りすぐった、愛が重すぎるエリート秘書たちだった――。 ​「ずっとおそばでお仕えしたかったんです……」 「昨日までの暴言は、修行を完遂させるための演技。今日からは全身全霊で甘やかさせていただきますね?」 ​24時間体制の過保護な奉仕、競い合うような求愛、そして財力による圧倒的なざまぁ。 ボッチだった僕の日常は、11人の美女たちに全肯定され、溺愛し尽くされる甘すぎる生活へと塗り替えられていく。

最弱スキル《リサイクル》で世界を覆す ~クラス追放された俺は仲間と共に成り上がる~

KABU.
ファンタジー
平凡な高校生・篠原蓮は、クラスメイトと共に突如異世界へ召喚される。 女神から与えられた使命は「魔王討伐」。 しかし、蓮に与えられたスキルは――《リサイクル》。 戦闘にも回復にも使えない「ゴミスキル」と嘲笑され、勇者候補であるクラスメイトから追放されてしまう。 だが《リサイクル》には、誰も知らない世界の理を覆す秘密が隠されていた……。 獣人、エルフ、精霊など異種族の仲間を集め、蓮は虐げられた者たちと共に逆襲を開始する。

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

処理中です...