120 / 130
緑の指を持つ娘 温泉湯けむり編
57
しおりを挟む
広い温室の中、歩みをすすめて行くと小さな木製の丸太小屋のような小屋が建てられていた。
(・・ああ、蒸し風呂を作っているとか言っていたな、確か)
あまりまだ上手く働かない頭の、その記憶の片隅に、ベスが蒸し風呂など入った事がないと大喜びだった事を思い出して少し心が温まる。
だが記憶にある建築中の蒸し風呂は、こんなに可愛らしいものではなかった気がする。
おそらくベスがあんまり喜ぶものだから、妖精の隠れ家のような可愛らしい仕上がりに仕上げたのだろう。
小さなキノコの模様が、ヘタクソに焼きごてで描かれてあってほっこりとする。
「やあおはようロベルト、フェリクス様が君の蒸し風呂に入りにきたよ」
ナーランダが小屋に向かって声をかけると、可愛らしい丸太小屋の中から、腰にタオルを巻いただけの半裸の若者がひょい、と顔を出した。
彫刻のように鍛え抜かれた眩しいほどの美しい肉体を誇り、浅黒い肌は汗に濡れている。
蒸し風呂を楽しんでいた最中なのだろう。
「あ!フェリクス様やっと起きたんですね、おはようございます!ナーランダ様もおはようございます!」
オリビアの恋人のロベルトだ。
いつも通り気持ちの良い挨拶でフェリクスを出迎えてくれた。
「あ、ああ」
フェリクスは予告もなく急に小屋から現れた、肉体労働を生業とする若い男特有の見事な裸の肉体の美にたじろいでしまった。
フェリクスほどの身分の男が、他の男の素肌、それも肉体労働を生業とする男のそれを見ることなど、戦時でもない限りあり得ない。王太子の前で肌を晒すなど大変な不敬なのだ。
ナーランダはフェリクスが眠っている間に随分とこの村の住人と馴染んだらしい。
ナーランダはフェリクスと同じ王族の末席に席を置く身分だというのに、この美しい肉体を誇る半裸の男の登場に全く動揺せずに、ニコニコと和やかに雑談を交わしている。
「いっけね!フェリクス様、ちょっと待っててください、今蒸し風呂熱すぎるから、ちょっと温度下げます!俺は熱いの好きなんですけど病み上がりのフェリクス様が入ったら倒れちまう」
そう言うとロベルトは半裸のままどこかに走って消えると、冷たい水をタライ一杯に満たして、帰ってきた。
そして次の瞬間には、まるで竜を征伐しに行く騎士のごとく、自分の体に冷たい水がかかることなど一切の躊躇もなく、タライの中の水を屋根から一気にぶちまけた。
「これで大丈夫っすよ!さあフェリクス様蒸し風呂の中に入ってください!」
頭から冷たい水を浴びてしまい、すっかりずぶ濡れになってニカっと白い歯を見せて笑うロベルトに呆気に取られているフェリクスだったが、ナーランダはロベルトの乱暴なやり方になれているらしい。
「ははは、ロベルトありがとう。君はいつも豪快だね」
「ハハハ! 俺魔術とか苦手だし、こんくらいはパッパと身体動かした方が早いんすよ」
(・・なんと美しく、何と堂々とした男ぶりであることか)
フェリクスは眩しい肉体を誇と爽やかな笑顔の、ロベルトの見事な男ぶりに、ため息を漏らしていた。
次期アビーブ王たるフェリクスの肉体は、病状が悪化してから日にも当たらず何の鍛錬ができなかった事もあり、ブヨブヨと青白く、全く締まりがない。
なんとか上質な服を着ると格好がつく細身の体ではあるが、下腹など少しだらしなく突き出ている。
そして皮膚は未だにまだらの気味の悪い模様で埋め尽くされていて、そんな自分に卑屈になって、周囲に横柄な態度を今まで取り続けていた。
このロベルトという男は、身分制度の残るアビーブの国では、最下層とされている身分に属する。
母が先住民の血を継いでいるためだ。
通常であれば王の離宮の敷地内に入ることも許されない身分だ。ここが離宮で、この男がメイドのオリビアの恋人という事で出入りが大目に見ているが、おそらく王都にいた頃の完全無欠の王太子・フェリクスであれば、視界にすらその存在を許さなかった賎民のはずだ。
だが、実際のフェリクスの目の前のこの男は一体どうだ。
髪一筋の迷いもなく若い肉体の喜びを輝くばかりに発露させて、太陽のような大きな笑顔を見せる、自信に満ちた、堂々とした男ぶり。
この男が抱えている身分という名前の荷物は、種類は違えど、だがフェリクスの抱える荷物と同じ種類のもののはずだというのに。
(本当に私は今まで一体何を見て、何を考えて生きていたのだろう)
半裸で王冠どころか服すら身に纏っていないこの賎民とされる男の堂々たる男ぶりは、よほど王太子のフェリクスよりも王にふさわしいように見えた。
フェリクスの繊細な心の内などは二の次らしい。
ロベルトは実に誇らしそうに小屋の扉を開けて、中にナーランダとフェリクスを招待した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「どうでしたか?蒸し風呂は」
「いや、最高だったよ。蒸し風呂に入ったのはもう子供の時以来だ」
貴人二人はホコホコと湯気を立てながら、可愛い丸太小屋から出ていた。
フェリクスは蒸し風呂の中で、ナーランダから眠っていた時の細かい経緯や、なぜこの場に帰っててくる事ができたのかをゆっくり聞くつもりだったのだ。
だが蒸し風呂の建築の可愛らしさや、中の蒸気の気持ちよさをロベルトに誉めると、ロベルトが有頂天になってしまったのだ。
あれやこれやと大暴れでフェリクスの世話をするものだから、フェリクスとゆっくり話ができる状態ではなかったのだ。
小屋はロベルトが仕事で使った杉の廃材を活用したというだけあって、中に入るだけで実に気持ちの良い木の香りがする。小屋の中心には古くて使われなくなったレンガ作りの小ぶりの暖炉が設置してあり、暖炉の中に敷き詰めた石を、熱して上から温泉の水をかけて蒸気で小屋を蒸す作りになっていた。
蒸気の発生口の近くには、薬草の端っこと、香りの良い花が布の袋に入れて吊るされてある。
蒸気が発生するとその蒸気に誘われて抽出された薬草の良い香りが蒸気と共に小屋を充満させる。
元々の小屋の杉の香りが相まって、中で良い香りの蒸気に蒸されているだけで、体の毛穴という毛穴から悪いものが抜けて良いものが入っていくような気がする。
それだけでも実に満足なのに、フェリクスをもてなしたいロベルトが小屋の中で八面六臂の大活躍だ。
発生した蒸気が小屋中にうまく回るように、小屋の中でタオルをぐるぐると全身を使って振り回してくれる。
その美しいロベルトの舞踊のごとく肉体の動きを見ているだけでも実に良い目の保養だ。
ロベルトは舞踊の中、小屋の中の温度が急に上がらないよう少しずつ水を石に撒いて蒸気を足したり、実に獅子奮迅の大活躍でフェリクスを手厚くもてなしてくれた。
「俺、あんまり親方とかから普段褒められたりしないから、フェリクス様に褒められてめっちゃ嬉しいです」
フェリクスがロベルトに、蒸し風呂の素晴らしさと厚いもてなしに感謝して誉めると、先ほどまで輝く笑顔をフェリクスに見せていたロベルトが、顔を歪ませて涙を堪えていた。
ナーランダが微笑む。
「本来でしたら、この隣にある水風呂に入って体を冷やして、また小屋に入って体を温めて、という事を繰り返すらしいですね。私も試してみましたが、「整う」という状態は実に素晴らしいものでした。ただ殿下はまだ目覚めたばかりで体調が完全ではないですので、今日はやめておきましょう。次は足湯に入ってみましょうか?」
「足湯?そんなものまで作ったのか、この短期間に?」
どうやらまだ棒のように立って涙と感動をおさえているらしいロベルトを後にして、ナーランダはフェリクスを足湯に誘う。
(・・ああ、蒸し風呂を作っているとか言っていたな、確か)
あまりまだ上手く働かない頭の、その記憶の片隅に、ベスが蒸し風呂など入った事がないと大喜びだった事を思い出して少し心が温まる。
だが記憶にある建築中の蒸し風呂は、こんなに可愛らしいものではなかった気がする。
おそらくベスがあんまり喜ぶものだから、妖精の隠れ家のような可愛らしい仕上がりに仕上げたのだろう。
小さなキノコの模様が、ヘタクソに焼きごてで描かれてあってほっこりとする。
「やあおはようロベルト、フェリクス様が君の蒸し風呂に入りにきたよ」
ナーランダが小屋に向かって声をかけると、可愛らしい丸太小屋の中から、腰にタオルを巻いただけの半裸の若者がひょい、と顔を出した。
彫刻のように鍛え抜かれた眩しいほどの美しい肉体を誇り、浅黒い肌は汗に濡れている。
蒸し風呂を楽しんでいた最中なのだろう。
「あ!フェリクス様やっと起きたんですね、おはようございます!ナーランダ様もおはようございます!」
オリビアの恋人のロベルトだ。
いつも通り気持ちの良い挨拶でフェリクスを出迎えてくれた。
「あ、ああ」
フェリクスは予告もなく急に小屋から現れた、肉体労働を生業とする若い男特有の見事な裸の肉体の美にたじろいでしまった。
フェリクスほどの身分の男が、他の男の素肌、それも肉体労働を生業とする男のそれを見ることなど、戦時でもない限りあり得ない。王太子の前で肌を晒すなど大変な不敬なのだ。
ナーランダはフェリクスが眠っている間に随分とこの村の住人と馴染んだらしい。
ナーランダはフェリクスと同じ王族の末席に席を置く身分だというのに、この美しい肉体を誇る半裸の男の登場に全く動揺せずに、ニコニコと和やかに雑談を交わしている。
「いっけね!フェリクス様、ちょっと待っててください、今蒸し風呂熱すぎるから、ちょっと温度下げます!俺は熱いの好きなんですけど病み上がりのフェリクス様が入ったら倒れちまう」
そう言うとロベルトは半裸のままどこかに走って消えると、冷たい水をタライ一杯に満たして、帰ってきた。
そして次の瞬間には、まるで竜を征伐しに行く騎士のごとく、自分の体に冷たい水がかかることなど一切の躊躇もなく、タライの中の水を屋根から一気にぶちまけた。
「これで大丈夫っすよ!さあフェリクス様蒸し風呂の中に入ってください!」
頭から冷たい水を浴びてしまい、すっかりずぶ濡れになってニカっと白い歯を見せて笑うロベルトに呆気に取られているフェリクスだったが、ナーランダはロベルトの乱暴なやり方になれているらしい。
「ははは、ロベルトありがとう。君はいつも豪快だね」
「ハハハ! 俺魔術とか苦手だし、こんくらいはパッパと身体動かした方が早いんすよ」
(・・なんと美しく、何と堂々とした男ぶりであることか)
フェリクスは眩しい肉体を誇と爽やかな笑顔の、ロベルトの見事な男ぶりに、ため息を漏らしていた。
次期アビーブ王たるフェリクスの肉体は、病状が悪化してから日にも当たらず何の鍛錬ができなかった事もあり、ブヨブヨと青白く、全く締まりがない。
なんとか上質な服を着ると格好がつく細身の体ではあるが、下腹など少しだらしなく突き出ている。
そして皮膚は未だにまだらの気味の悪い模様で埋め尽くされていて、そんな自分に卑屈になって、周囲に横柄な態度を今まで取り続けていた。
このロベルトという男は、身分制度の残るアビーブの国では、最下層とされている身分に属する。
母が先住民の血を継いでいるためだ。
通常であれば王の離宮の敷地内に入ることも許されない身分だ。ここが離宮で、この男がメイドのオリビアの恋人という事で出入りが大目に見ているが、おそらく王都にいた頃の完全無欠の王太子・フェリクスであれば、視界にすらその存在を許さなかった賎民のはずだ。
だが、実際のフェリクスの目の前のこの男は一体どうだ。
髪一筋の迷いもなく若い肉体の喜びを輝くばかりに発露させて、太陽のような大きな笑顔を見せる、自信に満ちた、堂々とした男ぶり。
この男が抱えている身分という名前の荷物は、種類は違えど、だがフェリクスの抱える荷物と同じ種類のもののはずだというのに。
(本当に私は今まで一体何を見て、何を考えて生きていたのだろう)
半裸で王冠どころか服すら身に纏っていないこの賎民とされる男の堂々たる男ぶりは、よほど王太子のフェリクスよりも王にふさわしいように見えた。
フェリクスの繊細な心の内などは二の次らしい。
ロベルトは実に誇らしそうに小屋の扉を開けて、中にナーランダとフェリクスを招待した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「どうでしたか?蒸し風呂は」
「いや、最高だったよ。蒸し風呂に入ったのはもう子供の時以来だ」
貴人二人はホコホコと湯気を立てながら、可愛い丸太小屋から出ていた。
フェリクスは蒸し風呂の中で、ナーランダから眠っていた時の細かい経緯や、なぜこの場に帰っててくる事ができたのかをゆっくり聞くつもりだったのだ。
だが蒸し風呂の建築の可愛らしさや、中の蒸気の気持ちよさをロベルトに誉めると、ロベルトが有頂天になってしまったのだ。
あれやこれやと大暴れでフェリクスの世話をするものだから、フェリクスとゆっくり話ができる状態ではなかったのだ。
小屋はロベルトが仕事で使った杉の廃材を活用したというだけあって、中に入るだけで実に気持ちの良い木の香りがする。小屋の中心には古くて使われなくなったレンガ作りの小ぶりの暖炉が設置してあり、暖炉の中に敷き詰めた石を、熱して上から温泉の水をかけて蒸気で小屋を蒸す作りになっていた。
蒸気の発生口の近くには、薬草の端っこと、香りの良い花が布の袋に入れて吊るされてある。
蒸気が発生するとその蒸気に誘われて抽出された薬草の良い香りが蒸気と共に小屋を充満させる。
元々の小屋の杉の香りが相まって、中で良い香りの蒸気に蒸されているだけで、体の毛穴という毛穴から悪いものが抜けて良いものが入っていくような気がする。
それだけでも実に満足なのに、フェリクスをもてなしたいロベルトが小屋の中で八面六臂の大活躍だ。
発生した蒸気が小屋中にうまく回るように、小屋の中でタオルをぐるぐると全身を使って振り回してくれる。
その美しいロベルトの舞踊のごとく肉体の動きを見ているだけでも実に良い目の保養だ。
ロベルトは舞踊の中、小屋の中の温度が急に上がらないよう少しずつ水を石に撒いて蒸気を足したり、実に獅子奮迅の大活躍でフェリクスを手厚くもてなしてくれた。
「俺、あんまり親方とかから普段褒められたりしないから、フェリクス様に褒められてめっちゃ嬉しいです」
フェリクスがロベルトに、蒸し風呂の素晴らしさと厚いもてなしに感謝して誉めると、先ほどまで輝く笑顔をフェリクスに見せていたロベルトが、顔を歪ませて涙を堪えていた。
ナーランダが微笑む。
「本来でしたら、この隣にある水風呂に入って体を冷やして、また小屋に入って体を温めて、という事を繰り返すらしいですね。私も試してみましたが、「整う」という状態は実に素晴らしいものでした。ただ殿下はまだ目覚めたばかりで体調が完全ではないですので、今日はやめておきましょう。次は足湯に入ってみましょうか?」
「足湯?そんなものまで作ったのか、この短期間に?」
どうやらまだ棒のように立って涙と感動をおさえているらしいロベルトを後にして、ナーランダはフェリクスを足湯に誘う。
608
あなたにおすすめの小説
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~
魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。
ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!
そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!?
「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」
初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。
でもなんだか様子がおかしくて……?
不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。
※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます
※他サイトでも公開しています。
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
婚約破棄されたのでサブスク聖女始めました ―平民がダメ?なら侯爵令嬢にしますが、だから何?―
ふわふわ
恋愛
「真実の愛を見つけた」
そう告げられて、王太子との婚約をあっさり破棄された聖女シャマル。
泣かない。
責めない。
執着もしない。
だって正直、
好きでもない相手との政略結婚も、
毎日王宮に通って無償奉仕する生活も、
もう十分だったから。
「必要なときだけ呼んで。報酬は時給でいいよ」
そうして始めたのは、
前代未聞の サブスク式・聖女制度。
奇跡を振りまくのではなく、
判断基準を明確にし、
数字と仕組みで回す“無理をしない聖女業”。
ところがそれが、なぜか国にとって一番うまくいく。
しかし、
「平民の娘では納得できない」
「聖女は神聖であるべきだ」
そんな声が、王と貴族たちから上がり始め――
「じゃあ、侯爵令嬢にしましょう」
肩書だけを差し替える、
中身は何ひとつ変えない痛快対応で、
価値観そのものを静かに詰ませていく。
これは、
怒鳴らない、争わない、感情に走らない。
それでも確実に“立場逆転”していく
理屈派・ドライ聖女の静かなザマァ物語。
働きすぎないこと。
全員に好かれようとしないこと。
納得しない自由も、ちゃんと認めること。
そんな聖女が作ったのは、
奇跡ではなく――
無理をしなくても生きられる仕組みだった。
悪役令嬢は調理場に左遷されましたが、激ウマご飯で氷の魔公爵様を餌付けしてしまったようです~「もう離さない」って、胃袋の話ですか?~
咲月ねむと
恋愛
「君のような地味な女は、王太子妃にふさわしくない。辺境の『魔公爵』のもとへ嫁げ!」
卒業パーティーで婚約破棄を突きつけられた悪役令嬢レティシア。
しかし、前世で日本人調理師だった彼女にとって、堅苦しい王妃教育から解放されることはご褒美でしかなかった。
「これで好きな料理が作れる!」
ウキウキで辺境へ向かった彼女を待っていたのは、荒れ果てた別邸と「氷の魔公爵」と恐れられるジルベール公爵。
冷酷無慈悲と噂される彼だったが――その正体は、ただの「極度の偏食家で、常に空腹で不機嫌なだけ」だった!?
レティシアが作る『肉汁溢れるハンバーグ』『とろとろオムライス』『伝説のプリン』に公爵の胃袋は即陥落。
「君の料理なしでは生きられない」
「一生そばにいてくれ」
と求愛されるが、色気より食い気のレティシアは「最高の就職先ゲット!」と勘違いして……?
一方、レティシアを追放した王太子たちは、王宮の食事が不味くなりすぎて絶望の淵に。今さら「戻ってきてくれ」と言われても、もう遅いです!
美味しいご飯で幸せを掴む、空腹厳禁の異世界クッキング・ファンタジー!
【完結】2番目の番とどうぞお幸せに〜聖女は竜人に溺愛される〜
雨香
恋愛
美しく優しい狼獣人の彼に自分とは違うもう一人の番が現れる。
彼と同じ獣人である彼女は、自ら身を引くと言う。
自ら身を引くと言ってくれた2番目の番に心を砕く狼の彼。
「辛い選択をさせてしまった彼女の最後の願いを叶えてやりたい。彼女は、私との思い出が欲しいそうだ」
異世界に召喚されて狼獣人の番になった主人公の溺愛逆ハーレム風話です。
異世界激甘溺愛ばなしをお楽しみいただければ。
侯爵家の婚約者
やまだごんた
恋愛
侯爵家の嫡男カインは、自分を見向きもしない母に、なんとか認められようと努力を続ける。
7歳の誕生日を王宮で祝ってもらっていたが、自分以外の子供を可愛がる母の姿をみて、魔力を暴走させる。
その場の全員が死を覚悟したその時、1人の少女ジルダがカインの魔力を吸収して救ってくれた。
カインが魔力を暴走させないよう、王はカインとジルダを婚約させ、定期的な魔力吸収を命じる。
家族から冷たくされていたジルダに、カインは母から愛されない自分の寂しさを重ね、よき婚約者になろうと努力する。
だが、母が死に際に枕元にジルダを呼んだのを知り、ジルダもまた自分を裏切ったのだと絶望する。
17歳になった2人は、翌年の結婚を控えていたが、関係は歪なままだった。
そんな中、カインは仕事中に魔獣に攻撃され、死にかけていたところを救ってくれたイレリアという美しい少女と出会い、心を通わせていく。
全86話+番外編の予定
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる