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テムジンの牧場
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一方その頃牛舎では。
「な、最高だろう? この世で一番美味い飲み物はうちの牧場の搾りたての牛乳だ!ほら、遠慮しないでもっと飲んでくれ」
慣れた手つきで、ここの牧場で一番美味しい牛乳を出すというメルちゃんという牛の乳を絞ると、次々にテムジンは手渡していく。
(確かに美味い。素晴らしく美味い。だけれど、これでもう4杯は飲まされているんだ・・)
体の大きなカイルですら3杯めでもう目を白黒させているような大きな瓶に入った牛乳を、これでもか、これでもかとマティアスは渡されているのだ。
そうだというのにさあ飲め!と、どんどんテムジンはメルちゃんの牛乳を搾り続けている。
ついに5杯目を振舞ってくれようとしたテムジンに、有能な軍人であるマティアスは、切り札を使った。
「そ、そうだ! こんな素晴らしく新鮮で美味い牛乳は、新鮮な搾りたてを今すぐドルマに持っていかないと!」
そうしてテムジンの手から牛乳の瓶をひったくると、並々と牛乳が注がれた瓶を持って、丘の上の幌馬車を目指して走ってマティアスは牛舎から逃げたのだ。
「お前気が効くな! 絶対ドルマちゃんも喜ぶって! 何せ俺の牧場の牛乳は世界一なんだ、おかわりを絞ったら俺もいくよ!」
「おお! マティ、そりゃいい考えだ、じゃ、じゃあ俺とハンザはおばさんのミルクプリン作りを手伝わないといけないから、ちょっと台所に行くわ!」
「早くいきましょカイル、おばさん一人で台所仕事は申し訳ないわ!! マティさんドルマをよろしくね!」
待ってましたとばかりにカイルはハンザの手をとって光の速さでテムジンのおばさんが作業をしている台所に逃げこんだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「わー!!!ばあちゃんそこで何やってるんだ! そこに入っちゃダメだ!! おいみんなばあちゃん見てないとダメだろう!」
丘の中腹で、マティアスの後ろからテムジンの必死の声が、丘をの急斜面を上るマティアスの後ろから聞こえてきた。マティアスはテムジンを撒こうと必死で丘を走りながら牛乳をこぼさないようにしていたので、丘の向こうで何が起こっているのか、全く注意を払っていなかった。
(一体何事だ)
マティアスがテムジンの声に牛乳瓶から顔を上げて丘の上の幌馬車を見上げると、なんとドルマの隠れている幌馬車の中から、幽鬼のごとくふらりと、髪のボサボサの老女が出てきたのだ!
(・・ドルマ!)
テムジンとマティアスは顔を見合わせると、二人で大急ぎで急斜面の丘を駆け上がり、マティアスは幌馬車に、テムジンはフラフラとどこかに行こうとしている老女の手を掴んだ。
「ばあちゃん、ダメじゃないか、ここに入っちゃ!ああかわいそうに、ドルマちゃんごめんよ、びっくりしだろう」
「おばあちゃん! どこに行ったかと思ったらこんなところにいたのね、随分探したのよ」
テムジンの悲鳴を弟妹達が聞き駆けつけて、幌馬車から降りてきた老女の右と左の手を引いた。
「ばあちゃん、ほら怖くないから、ああ、どこで脱いじゃったんだろう、靴も脱げてるじゃないか。家で足を洗ってあげるから一緒にに家に戻ろうな・・ばあちゃん?」
テムジンがそう言って祖母の肩を抱いたその時だ。
いつも何を言っても、ただ虚空を見ているだけの祖母の目に、光が宿っているのが見えたのだ。
老女はしっかりとした話し方で、己を囲む子供達の顔を見ながらこう言ったのだ。
「あらまあアニカにチンギス、一体全体そんな大声をあげてどうしたっていうの? チンギスは学舎の時間じゃないの? アニカ、顔に粉がついてるわよ、しょうがないわね」
「ば、ばあちゃん?」
テムジンはギョッとして祖母の顔を見た。
その凛とした顔つきは、確かに、テムジンが小さかった頃によく知っている強く、厳しく、愛に溢れた賢い女性のそれだったのだ。
「アニカ、今日あなたは牛の体を洗ったの? 羊はちゃんと数を数えた? チンギスはちゃんと学舎では喧嘩をしなかった? お前は本当に喧嘩っ早いからね」
アニカとチンギスは、信じられないものを見たかのように二人顔を合わせると、顔を歪ませておばあちゃんを抱きしめて号泣し始めた。
「うわーん、おばあちゃん、記憶がもとに戻ったのね!」
「ばあちゃん、ばあちゃん、会いたかったよ!」
テムジンは目の前の光景が信じられない。
テムジンの祖母がまともに会話ができなくなってから、もう五年は経つのだ。最近では孫達の名前も顔も思い出せなくなった。
おばあちゃんっ子だったテムジンは、震える声を抑えながら、ゆっくりと話しかけた。
「ば・・ばあちゃん、なあ、俺が誰かわかるか」
女性はゆっくりと顔をあげてテムジンを見つめると、優しく微笑んで言った。
「馬鹿なことをおいいでないよ。お前は私の可愛いテムジンじゃないか。随分と大きく逞しくなったけど、私の可愛いテムジンだよ。見間違えるもんか」
テムジンは溢れる思いに耐えかねて、弟妹と一緒に祖母に抱きついて、号泣した。
「ばあちゃん、ばあちゃん!! 俺は騎士になったんだよ! まだ見習いだけどな」
「そう・・なんだか私がぼんやりと夢の世界にいる間に、お前は随分と立派になったのね。お母さんの言うことをよく聞いて、立派な騎士になるのよ」
テムジンは子供のようにぐずぐずと泣いた。
「なるよ・・俺が立派な騎士になって、家族を守るんだ・・」
テムジンの祖父は、五年前の魔獣の襲撃の際の傷が元でこの世を去った。
そしてそれ以来、夫を深く愛していたテムジンの祖母は、すっかりと現実ではない世界の住人となって今に至るのだ。
愛おしそうにテムジンの髪を撫でると、言った。
「たくさん牛乳を飲んで、大きくなるのよ。お前は赤ん坊の頃は弱くて体が小さくて、本当に心配したわ。お前がこんなに強く大きくなったのは、ここの世界で一番美味しい牛乳のおかげなんだから」
丘の下から、女性の叫び声が聞こえてきた。
「おばあちゃん、そっちに行ったらダメだって!!幌馬車の中にいる女の子は対人恐怖なのよ!!」
ぜいぜいと息せきをきって丘の下から走ってくるのはテムジンの母だ。
おそらく子供達の叫び声が丘の下の家の台所まで聞こえたのだろう。
エプロンもつけたままで、甘いバニラの香を漂わせている。プリンを作っていた最中なのだろう。
「まあオドナ。なんだいそんな大声をあげて、はしたない」
「お、お、お母さん!」
テムジンの母は、悲鳴のような金切り声を上げた。
老女は愛おしそうにテムジンの母を見つめて、続けた。
「なんだか今までずっと夢の中にいた気がするわ。オドナ、お前はしばらく見ない間に随分と立派な母に、女性になったのね」
「お、お母さん・・まさか記憶が戻ったの? ねえお母さん、お母さん!!奇跡が起こったの??」
老女は目を瞑ると、感動に震えて泣きじゃくる娘を胸に抱きしめて、独り言のようにつぶやいた。
「オドナ。愛してるわ。家族みんなを世界で一番愛してるわ」
「お母さん!!」
「おばあちゃん!!」
テムジンと家族は老女を囲んで号泣してその場に崩れていった。
どのくらいの間そうしていただろう。
奇跡はほんの一瞬の出来事だったらしい。
気がつけば、老女の瞳は光を失い、灰色に変わって、不思議そうに己を取り囲む涙の顔を一人一人眺めながら、言った。
「・・誰かねお前さんたちは」
オドナも、家族もその言葉で理解した。
記憶はまだ戻らない。
今、この瞬間だけ、神様が何かの気まぐれを起こして、この老女の記憶を戻してくれたのだ。
おそらく奇跡はもう起こるまい。
だがそれでも、老女の心には、家族に対する愛で満ちていた。
たった一瞬の奇跡。だが、そのたった一瞬の奇跡の瞬間に、この老女は家族に向けて、心からの愛を告げたのだ。
オドナは涙を拭くと、空に向かって感謝を述べた。
(神様、一瞬だけ母を返してくださって、ありがとう)
そうして同じく涙を振り払ったテムジンは、笑顔を見せていった。
「さあ、おばあちゃん、部屋に帰ろう。ミルクプリンを作ってるんだ」
テムジンと弟妹達は、おばあちゃんの手をとって、丘の下に連れてゆく。
そこでふと、オドナは何かに気がついた。
「あれお母さん、それ繕ってもらったの?」
母の肩にかかっていたショールだ。木の枝か何かに引っ掛けて、端がほつれていたのだ。
継ぎを当てないとと思いつつも、日常の家事のあれこれで忙しく、苦手な針仕事まで手が回っていなかったのだ。
近づいてよくショールを見ると、とても丁寧な針仕事で、感心するほど綺麗に継がれている。
そしてオドナは思い出した。
(ドルマちゃんの仕事は制服の修繕だと、そうテムジンは言っていたわね。身につけていると、小さな幸せを運んでくれるような、そんな素晴らしい継ぎを施してくれると)
オドナはこれ以上ドルマを怯えさせないように、幌馬車に向かって何も言わず、ただ一礼をした。
「な、最高だろう? この世で一番美味い飲み物はうちの牧場の搾りたての牛乳だ!ほら、遠慮しないでもっと飲んでくれ」
慣れた手つきで、ここの牧場で一番美味しい牛乳を出すというメルちゃんという牛の乳を絞ると、次々にテムジンは手渡していく。
(確かに美味い。素晴らしく美味い。だけれど、これでもう4杯は飲まされているんだ・・)
体の大きなカイルですら3杯めでもう目を白黒させているような大きな瓶に入った牛乳を、これでもか、これでもかとマティアスは渡されているのだ。
そうだというのにさあ飲め!と、どんどんテムジンはメルちゃんの牛乳を搾り続けている。
ついに5杯目を振舞ってくれようとしたテムジンに、有能な軍人であるマティアスは、切り札を使った。
「そ、そうだ! こんな素晴らしく新鮮で美味い牛乳は、新鮮な搾りたてを今すぐドルマに持っていかないと!」
そうしてテムジンの手から牛乳の瓶をひったくると、並々と牛乳が注がれた瓶を持って、丘の上の幌馬車を目指して走ってマティアスは牛舎から逃げたのだ。
「お前気が効くな! 絶対ドルマちゃんも喜ぶって! 何せ俺の牧場の牛乳は世界一なんだ、おかわりを絞ったら俺もいくよ!」
「おお! マティ、そりゃいい考えだ、じゃ、じゃあ俺とハンザはおばさんのミルクプリン作りを手伝わないといけないから、ちょっと台所に行くわ!」
「早くいきましょカイル、おばさん一人で台所仕事は申し訳ないわ!! マティさんドルマをよろしくね!」
待ってましたとばかりにカイルはハンザの手をとって光の速さでテムジンのおばさんが作業をしている台所に逃げこんだ。
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「わー!!!ばあちゃんそこで何やってるんだ! そこに入っちゃダメだ!! おいみんなばあちゃん見てないとダメだろう!」
丘の中腹で、マティアスの後ろからテムジンの必死の声が、丘をの急斜面を上るマティアスの後ろから聞こえてきた。マティアスはテムジンを撒こうと必死で丘を走りながら牛乳をこぼさないようにしていたので、丘の向こうで何が起こっているのか、全く注意を払っていなかった。
(一体何事だ)
マティアスがテムジンの声に牛乳瓶から顔を上げて丘の上の幌馬車を見上げると、なんとドルマの隠れている幌馬車の中から、幽鬼のごとくふらりと、髪のボサボサの老女が出てきたのだ!
(・・ドルマ!)
テムジンとマティアスは顔を見合わせると、二人で大急ぎで急斜面の丘を駆け上がり、マティアスは幌馬車に、テムジンはフラフラとどこかに行こうとしている老女の手を掴んだ。
「ばあちゃん、ダメじゃないか、ここに入っちゃ!ああかわいそうに、ドルマちゃんごめんよ、びっくりしだろう」
「おばあちゃん! どこに行ったかと思ったらこんなところにいたのね、随分探したのよ」
テムジンの悲鳴を弟妹達が聞き駆けつけて、幌馬車から降りてきた老女の右と左の手を引いた。
「ばあちゃん、ほら怖くないから、ああ、どこで脱いじゃったんだろう、靴も脱げてるじゃないか。家で足を洗ってあげるから一緒にに家に戻ろうな・・ばあちゃん?」
テムジンがそう言って祖母の肩を抱いたその時だ。
いつも何を言っても、ただ虚空を見ているだけの祖母の目に、光が宿っているのが見えたのだ。
老女はしっかりとした話し方で、己を囲む子供達の顔を見ながらこう言ったのだ。
「あらまあアニカにチンギス、一体全体そんな大声をあげてどうしたっていうの? チンギスは学舎の時間じゃないの? アニカ、顔に粉がついてるわよ、しょうがないわね」
「ば、ばあちゃん?」
テムジンはギョッとして祖母の顔を見た。
その凛とした顔つきは、確かに、テムジンが小さかった頃によく知っている強く、厳しく、愛に溢れた賢い女性のそれだったのだ。
「アニカ、今日あなたは牛の体を洗ったの? 羊はちゃんと数を数えた? チンギスはちゃんと学舎では喧嘩をしなかった? お前は本当に喧嘩っ早いからね」
アニカとチンギスは、信じられないものを見たかのように二人顔を合わせると、顔を歪ませておばあちゃんを抱きしめて号泣し始めた。
「うわーん、おばあちゃん、記憶がもとに戻ったのね!」
「ばあちゃん、ばあちゃん、会いたかったよ!」
テムジンは目の前の光景が信じられない。
テムジンの祖母がまともに会話ができなくなってから、もう五年は経つのだ。最近では孫達の名前も顔も思い出せなくなった。
おばあちゃんっ子だったテムジンは、震える声を抑えながら、ゆっくりと話しかけた。
「ば・・ばあちゃん、なあ、俺が誰かわかるか」
女性はゆっくりと顔をあげてテムジンを見つめると、優しく微笑んで言った。
「馬鹿なことをおいいでないよ。お前は私の可愛いテムジンじゃないか。随分と大きく逞しくなったけど、私の可愛いテムジンだよ。見間違えるもんか」
テムジンは溢れる思いに耐えかねて、弟妹と一緒に祖母に抱きついて、号泣した。
「ばあちゃん、ばあちゃん!! 俺は騎士になったんだよ! まだ見習いだけどな」
「そう・・なんだか私がぼんやりと夢の世界にいる間に、お前は随分と立派になったのね。お母さんの言うことをよく聞いて、立派な騎士になるのよ」
テムジンは子供のようにぐずぐずと泣いた。
「なるよ・・俺が立派な騎士になって、家族を守るんだ・・」
テムジンの祖父は、五年前の魔獣の襲撃の際の傷が元でこの世を去った。
そしてそれ以来、夫を深く愛していたテムジンの祖母は、すっかりと現実ではない世界の住人となって今に至るのだ。
愛おしそうにテムジンの髪を撫でると、言った。
「たくさん牛乳を飲んで、大きくなるのよ。お前は赤ん坊の頃は弱くて体が小さくて、本当に心配したわ。お前がこんなに強く大きくなったのは、ここの世界で一番美味しい牛乳のおかげなんだから」
丘の下から、女性の叫び声が聞こえてきた。
「おばあちゃん、そっちに行ったらダメだって!!幌馬車の中にいる女の子は対人恐怖なのよ!!」
ぜいぜいと息せきをきって丘の下から走ってくるのはテムジンの母だ。
おそらく子供達の叫び声が丘の下の家の台所まで聞こえたのだろう。
エプロンもつけたままで、甘いバニラの香を漂わせている。プリンを作っていた最中なのだろう。
「まあオドナ。なんだいそんな大声をあげて、はしたない」
「お、お、お母さん!」
テムジンの母は、悲鳴のような金切り声を上げた。
老女は愛おしそうにテムジンの母を見つめて、続けた。
「なんだか今までずっと夢の中にいた気がするわ。オドナ、お前はしばらく見ない間に随分と立派な母に、女性になったのね」
「お、お母さん・・まさか記憶が戻ったの? ねえお母さん、お母さん!!奇跡が起こったの??」
老女は目を瞑ると、感動に震えて泣きじゃくる娘を胸に抱きしめて、独り言のようにつぶやいた。
「オドナ。愛してるわ。家族みんなを世界で一番愛してるわ」
「お母さん!!」
「おばあちゃん!!」
テムジンと家族は老女を囲んで号泣してその場に崩れていった。
どのくらいの間そうしていただろう。
奇跡はほんの一瞬の出来事だったらしい。
気がつけば、老女の瞳は光を失い、灰色に変わって、不思議そうに己を取り囲む涙の顔を一人一人眺めながら、言った。
「・・誰かねお前さんたちは」
オドナも、家族もその言葉で理解した。
記憶はまだ戻らない。
今、この瞬間だけ、神様が何かの気まぐれを起こして、この老女の記憶を戻してくれたのだ。
おそらく奇跡はもう起こるまい。
だがそれでも、老女の心には、家族に対する愛で満ちていた。
たった一瞬の奇跡。だが、そのたった一瞬の奇跡の瞬間に、この老女は家族に向けて、心からの愛を告げたのだ。
オドナは涙を拭くと、空に向かって感謝を述べた。
(神様、一瞬だけ母を返してくださって、ありがとう)
そうして同じく涙を振り払ったテムジンは、笑顔を見せていった。
「さあ、おばあちゃん、部屋に帰ろう。ミルクプリンを作ってるんだ」
テムジンと弟妹達は、おばあちゃんの手をとって、丘の下に連れてゆく。
そこでふと、オドナは何かに気がついた。
「あれお母さん、それ繕ってもらったの?」
母の肩にかかっていたショールだ。木の枝か何かに引っ掛けて、端がほつれていたのだ。
継ぎを当てないとと思いつつも、日常の家事のあれこれで忙しく、苦手な針仕事まで手が回っていなかったのだ。
近づいてよくショールを見ると、とても丁寧な針仕事で、感心するほど綺麗に継がれている。
そしてオドナは思い出した。
(ドルマちゃんの仕事は制服の修繕だと、そうテムジンは言っていたわね。身につけていると、小さな幸せを運んでくれるような、そんな素晴らしい継ぎを施してくれると)
オドナはこれ以上ドルマを怯えさせないように、幌馬車に向かって何も言わず、ただ一礼をした。
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