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第2章〜クルムテント王立学園〜
第21話〜爆発から始まる学園〜
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クルムテント王立学園。
何故ラットプント王立学園と名付けられなかったのかは、この学び舎が生まれた訳にある。
本来この学び舎は初代国王が作ったのではなく、その友人であるクルムテと言う人間が作った物であった。
『誰もが平等に学び、誰もが平等に励む。』
そんな彼の思いを胸に、この学園は建てられた。
だが、やがてクルムテは亡くなる。そして、この学園もそれをきっかけに無くなるはずだった。
だが、彼の思いは生きていた。
この学園で学んだ者たちは、少なからず他の人間よりも優れた知識と力を手に入れていた。
そして、彼の一番の友人であったモールズ・ザルバ・ラットプント初代国王は、彼の残したその学園を王立と変更することで、国が運営する王国最大の学ひ舎へと、変化を遂げた。
そして、モールズは、その意思を永遠に残すことに決めたのだった。
△▽
「おいおい見ろよあれ。」
「どこの貴族だ?」
「もしかして王族?」
「だ、だけど王族にあんな子がいるなんて聞いたことないわよ?」
今日はクルムテント王立学園の入学式が行われる日だ。
様々な子供、そして、その保護者らがこの学園の広場と思われる広大な敷地で談笑をしていた。
皆様々その話は進む。ただ、そこには圧倒的に多い話題があった。
その話題とは、ある二人の姉妹と思われる女の子。
一人は白く長い髪をまとめて後ろに流し、その纏ったドレスは、髪と相まって深紅。そのバランスがふと風に靡いて隙間から見える耳に付いた翠のイヤリングと、そこから視線が持っていかれ見える、幼さが残る美貌が覗く。
そして、もう一人は対称的に赤い髪と短く切りそえられたショートにこれまた相対に、白いドレスをして、同じように翠のイヤリング、そして似てはいるが少しキリッとした顔付きがまた、アンバランスさを好色にしている。
「おいお前話しかけてこいよ。」
「え、僕?」
「あんな美少女二人なんて俺は初めて見たぞ。きっといい所の者に違いないさ。」
「う、うん!」
そして、その中のグループで遂に、その話題の元である人物に話しかけようとする者が現れた。
「あ、あの!」
彼は勇気を出して二人に話しかける。二人は同じくらいのタイミングで突然話しかけてきた男の子に視線を寄せた。
「なに~?」
「私たちに何か?」
「え、いやあの・・・。」
だが、男の子は咄嗟に二人の、マリアルとコハルのもとに向かったため、何を話せば良いのかプランなしで話しかけてしまっていた。
sideマリアル
兄さんが失礼がないようにって言うから急に来た下心丸出しの男の子に丁寧に話しかけたけど、この子は急に黙ってしまった。
この場合どうすればいいの兄さん。
と思っていると、この子が来た方角から少し笑い声がしたのでそこを見ると、何人かの同じような人がこちらを見てニヤついているのを見た。
「ねぇ、あなたなんて言うの?」
コハルが話しかけたのに正直驚きです。
コハルはあまり積極的に言葉を話さないのに・・・。
「え、えぇと僕はミートン男爵家の二男のムリヤリって言います。えっと貴方様方はどこの家の方なのですか?」
あ、やっぱりこの子は貴族様なんですか。あとは、この子扱いは酷いですよね。同い年そうですし。
「私たちは平民ですよ。貴族様。私はマリアル、この子は妹のコハルと言います。以後お見知りおきを。」
完璧!兄さんが教えてくれた作法通り、私は丁寧にお辞儀をする。コハルも私を見習ってそうしました。
「き、貴族じゃない!?」
「おいおいどういう事だよ!」
「じゃあアイツら平民の癖にあんな服装で来たのか?」
変ですね。私は完璧に兄さんの教え通りやったのですが。
「あの、平民なのか?」
急にムリヤリさんがタメ口口調になって私は少し不快になりましたが、コハルは私に手を添えてなだめてくれます。
「平民だけど何が悪い?」
「いや充分、平民がここにいるのが悪い。」
そう言うと、さっきまでこちらを見て笑っていた男が寄ってきた。
「どうしてですか?私はこの学園の正式な生徒です。入学式に生徒が参加するのに何がいけないのですか?」
「黙れ平民。貴族の前でよくもそんな口が聞けたものだな。平民は平民らしく俺の話を聞け、無礼だ。」
この人たちは何なんですか兄さん。とってもではありませんが兄さんと同じ男とは思えません。
「答えになってない。お姉ちゃんが聞いたのは私たちが参加してはいけない理由。あなた達が貴族か何か私たちが平民か何かそんな話じゃない。」
コハルが本当に今日は喋ります。そして、私の味方をしてくれるなんて。お姉ちゃん涙が出そうです。
「そんなことも知らないのか?なら教えてやろう。これが貴族と平民の差だ。」
そう言ってコハルの服を掴み強引に引っ張り上げました。胸元の服は破けてコハルの下に落ち、コハルの胸の近くの肌が露出します。
「ふん、貧乳が。いや、育ち盛りと取った方が良いだろう。喜べお前たち。今日から俺の犬にして」
ブチッ!!
「ん?どうし」
「「お兄ちゃんの服をよくも!!!」」
「!!?」
「クロック。」
コハルがそう言い、目の前の男の時が止まります。そして、私を見て(やって。)と言いました。妹の頼みはしっかりと聞いてあげなければ。
「【覇爆】!!」
そして、私は懐の剣を取り出して、そう叫び、男に思い切りぶつけました。ただ何も起こりません。ただ、私たちは時が止まったままの男の後ろを通り過ぎます。その何とも間抜けな状況に、
笑い声が起きた。
「何だあれ?」
「プフッ!あいつなんか止まってるぞ。」
「平民もなんか叫んだと思ったら何も起きねぇし。」
「おい、あの平民達誰か止めろよ。」
「お姉ちゃん、あと5秒ね。」
「分かってる。やっぱりお兄ちゃんみたいな男の人はいないんだね。」
そして、私たちは学園の中に入った頃、
「「「「ドゥガァァン!!!!」」」」
その瞬間、笑い声を掻き消す程の大きな爆発が、男から起こりました。私たちにちょっかいをかけようとした者たちも巻き添えに。
「さて、行きましょうコハル。その服って確か直せるよね?」
「そうだね。巻き戻しの魔法も覚えてるから~。」
やがて落ち着いた時、その場の全員が、だんだんと直っていく壊れた現場と、その先に、僅かに見える二人の後ろ姿と、その現状を見て思った。
(((((あ、この二人関わっちゃいけないやつだ。)))))
どうでも良い話だが、彼女らの逆鱗に触れた貴族の男は、全身あらゆる箇所に骨折と火傷をして、あられもない姿で発見された。
△▽
クルムテ。彼は貴族でもなく、また平民でもなく、奴隷だった。奴隷の子は奴隷。彼は生まれた時から奴隷だ。一日に主人からもらえるのは硬いパンの一つだけ。毎日毎日、血のにじむような鉱山での作業をさせられていた。彼の顔は6歳を過ぎた時点で、最早人間ではなくなっていた。
ただ、彼が12歳になる頃、彼は天に救われる。
彼が手に入れたのは勇者の称号である【聖剣召喚】。
国は急いで彼を鉱山から抜けさせ、奴隷も解いた。
だが、彼に待っていたのは鉱山なんて甘ったるい地獄の日々。
毎日のように魔族や魔物、動物を殺させられ、魔王が出ると休みもなく彼は討伐に向かわされた。
だが、更に数年後。ある事が起こった。それは王国の侵略。本来小国であったがクルムテという勇者がいた国は、クルムテを魔王討伐へ行かせている間に、あっという間に滅ぼされた。
残ったのはクルムテ一人。
だが、不思議と彼は思った。今の自分は自由なのだと。やがて彼は自身の身を偽装し、魔物を討伐し金を稼ぎ始めた。
金は自分の自由。今までの気持ちが弾け飛び、彼は私利私欲のためにその金を、稼いでは使い、稼いでは使いを繰り返した。
だが、そんな頃に彼は、自身と同じ境遇の男を見つける。
彼は苦しんでいた。毎日が労働、誰も分かってくれない日常、そして自由がない。
その男を見てから彼は自由を貯め始めた。
元々かなり稼いでいた彼は、数年で目標の金額に届くことになる。
そして、彼は向かった。男の元に。
「ありがとう。あなたのおかげだ。」
そう言いたくて。
男は辛かった。全ての物が手に入るというのに、自分にその権利はない。全ての物を欲するというのに、自分はそんなことも話せない。
毎日が作業。全て自分の将来のため。綺麗事に言うとそうなるが、そこに彼の気持ちは含まれていない。
そんなある日、彼は許された。自由を得ることを。
彼はその自由を堪能した。全てが思いのまま。全て欲することができる。
ただそんなある日、男にある男が現れた。
男はこう言った。
「ありがとう。あなたのおかげだ。」と。
男は名乗った。
「俺はクルムテだ。あなたの名前は?」と。
「モールズ。モールズ・ザルバ・ラットプントだ。」
男は答えた。
何故ラットプント王立学園と名付けられなかったのかは、この学び舎が生まれた訳にある。
本来この学び舎は初代国王が作ったのではなく、その友人であるクルムテと言う人間が作った物であった。
『誰もが平等に学び、誰もが平等に励む。』
そんな彼の思いを胸に、この学園は建てられた。
だが、やがてクルムテは亡くなる。そして、この学園もそれをきっかけに無くなるはずだった。
だが、彼の思いは生きていた。
この学園で学んだ者たちは、少なからず他の人間よりも優れた知識と力を手に入れていた。
そして、彼の一番の友人であったモールズ・ザルバ・ラットプント初代国王は、彼の残したその学園を王立と変更することで、国が運営する王国最大の学ひ舎へと、変化を遂げた。
そして、モールズは、その意思を永遠に残すことに決めたのだった。
△▽
「おいおい見ろよあれ。」
「どこの貴族だ?」
「もしかして王族?」
「だ、だけど王族にあんな子がいるなんて聞いたことないわよ?」
今日はクルムテント王立学園の入学式が行われる日だ。
様々な子供、そして、その保護者らがこの学園の広場と思われる広大な敷地で談笑をしていた。
皆様々その話は進む。ただ、そこには圧倒的に多い話題があった。
その話題とは、ある二人の姉妹と思われる女の子。
一人は白く長い髪をまとめて後ろに流し、その纏ったドレスは、髪と相まって深紅。そのバランスがふと風に靡いて隙間から見える耳に付いた翠のイヤリングと、そこから視線が持っていかれ見える、幼さが残る美貌が覗く。
そして、もう一人は対称的に赤い髪と短く切りそえられたショートにこれまた相対に、白いドレスをして、同じように翠のイヤリング、そして似てはいるが少しキリッとした顔付きがまた、アンバランスさを好色にしている。
「おいお前話しかけてこいよ。」
「え、僕?」
「あんな美少女二人なんて俺は初めて見たぞ。きっといい所の者に違いないさ。」
「う、うん!」
そして、その中のグループで遂に、その話題の元である人物に話しかけようとする者が現れた。
「あ、あの!」
彼は勇気を出して二人に話しかける。二人は同じくらいのタイミングで突然話しかけてきた男の子に視線を寄せた。
「なに~?」
「私たちに何か?」
「え、いやあの・・・。」
だが、男の子は咄嗟に二人の、マリアルとコハルのもとに向かったため、何を話せば良いのかプランなしで話しかけてしまっていた。
sideマリアル
兄さんが失礼がないようにって言うから急に来た下心丸出しの男の子に丁寧に話しかけたけど、この子は急に黙ってしまった。
この場合どうすればいいの兄さん。
と思っていると、この子が来た方角から少し笑い声がしたのでそこを見ると、何人かの同じような人がこちらを見てニヤついているのを見た。
「ねぇ、あなたなんて言うの?」
コハルが話しかけたのに正直驚きです。
コハルはあまり積極的に言葉を話さないのに・・・。
「え、えぇと僕はミートン男爵家の二男のムリヤリって言います。えっと貴方様方はどこの家の方なのですか?」
あ、やっぱりこの子は貴族様なんですか。あとは、この子扱いは酷いですよね。同い年そうですし。
「私たちは平民ですよ。貴族様。私はマリアル、この子は妹のコハルと言います。以後お見知りおきを。」
完璧!兄さんが教えてくれた作法通り、私は丁寧にお辞儀をする。コハルも私を見習ってそうしました。
「き、貴族じゃない!?」
「おいおいどういう事だよ!」
「じゃあアイツら平民の癖にあんな服装で来たのか?」
変ですね。私は完璧に兄さんの教え通りやったのですが。
「あの、平民なのか?」
急にムリヤリさんがタメ口口調になって私は少し不快になりましたが、コハルは私に手を添えてなだめてくれます。
「平民だけど何が悪い?」
「いや充分、平民がここにいるのが悪い。」
そう言うと、さっきまでこちらを見て笑っていた男が寄ってきた。
「どうしてですか?私はこの学園の正式な生徒です。入学式に生徒が参加するのに何がいけないのですか?」
「黙れ平民。貴族の前でよくもそんな口が聞けたものだな。平民は平民らしく俺の話を聞け、無礼だ。」
この人たちは何なんですか兄さん。とってもではありませんが兄さんと同じ男とは思えません。
「答えになってない。お姉ちゃんが聞いたのは私たちが参加してはいけない理由。あなた達が貴族か何か私たちが平民か何かそんな話じゃない。」
コハルが本当に今日は喋ります。そして、私の味方をしてくれるなんて。お姉ちゃん涙が出そうです。
「そんなことも知らないのか?なら教えてやろう。これが貴族と平民の差だ。」
そう言ってコハルの服を掴み強引に引っ張り上げました。胸元の服は破けてコハルの下に落ち、コハルの胸の近くの肌が露出します。
「ふん、貧乳が。いや、育ち盛りと取った方が良いだろう。喜べお前たち。今日から俺の犬にして」
ブチッ!!
「ん?どうし」
「「お兄ちゃんの服をよくも!!!」」
「!!?」
「クロック。」
コハルがそう言い、目の前の男の時が止まります。そして、私を見て(やって。)と言いました。妹の頼みはしっかりと聞いてあげなければ。
「【覇爆】!!」
そして、私は懐の剣を取り出して、そう叫び、男に思い切りぶつけました。ただ何も起こりません。ただ、私たちは時が止まったままの男の後ろを通り過ぎます。その何とも間抜けな状況に、
笑い声が起きた。
「何だあれ?」
「プフッ!あいつなんか止まってるぞ。」
「平民もなんか叫んだと思ったら何も起きねぇし。」
「おい、あの平民達誰か止めろよ。」
「お姉ちゃん、あと5秒ね。」
「分かってる。やっぱりお兄ちゃんみたいな男の人はいないんだね。」
そして、私たちは学園の中に入った頃、
「「「「ドゥガァァン!!!!」」」」
その瞬間、笑い声を掻き消す程の大きな爆発が、男から起こりました。私たちにちょっかいをかけようとした者たちも巻き添えに。
「さて、行きましょうコハル。その服って確か直せるよね?」
「そうだね。巻き戻しの魔法も覚えてるから~。」
やがて落ち着いた時、その場の全員が、だんだんと直っていく壊れた現場と、その先に、僅かに見える二人の後ろ姿と、その現状を見て思った。
(((((あ、この二人関わっちゃいけないやつだ。)))))
どうでも良い話だが、彼女らの逆鱗に触れた貴族の男は、全身あらゆる箇所に骨折と火傷をして、あられもない姿で発見された。
△▽
クルムテ。彼は貴族でもなく、また平民でもなく、奴隷だった。奴隷の子は奴隷。彼は生まれた時から奴隷だ。一日に主人からもらえるのは硬いパンの一つだけ。毎日毎日、血のにじむような鉱山での作業をさせられていた。彼の顔は6歳を過ぎた時点で、最早人間ではなくなっていた。
ただ、彼が12歳になる頃、彼は天に救われる。
彼が手に入れたのは勇者の称号である【聖剣召喚】。
国は急いで彼を鉱山から抜けさせ、奴隷も解いた。
だが、彼に待っていたのは鉱山なんて甘ったるい地獄の日々。
毎日のように魔族や魔物、動物を殺させられ、魔王が出ると休みもなく彼は討伐に向かわされた。
だが、更に数年後。ある事が起こった。それは王国の侵略。本来小国であったがクルムテという勇者がいた国は、クルムテを魔王討伐へ行かせている間に、あっという間に滅ぼされた。
残ったのはクルムテ一人。
だが、不思議と彼は思った。今の自分は自由なのだと。やがて彼は自身の身を偽装し、魔物を討伐し金を稼ぎ始めた。
金は自分の自由。今までの気持ちが弾け飛び、彼は私利私欲のためにその金を、稼いでは使い、稼いでは使いを繰り返した。
だが、そんな頃に彼は、自身と同じ境遇の男を見つける。
彼は苦しんでいた。毎日が労働、誰も分かってくれない日常、そして自由がない。
その男を見てから彼は自由を貯め始めた。
元々かなり稼いでいた彼は、数年で目標の金額に届くことになる。
そして、彼は向かった。男の元に。
「ありがとう。あなたのおかげだ。」
そう言いたくて。
男は辛かった。全ての物が手に入るというのに、自分にその権利はない。全ての物を欲するというのに、自分はそんなことも話せない。
毎日が作業。全て自分の将来のため。綺麗事に言うとそうなるが、そこに彼の気持ちは含まれていない。
そんなある日、彼は許された。自由を得ることを。
彼はその自由を堪能した。全てが思いのまま。全て欲することができる。
ただそんなある日、男にある男が現れた。
男はこう言った。
「ありがとう。あなたのおかげだ。」と。
男は名乗った。
「俺はクルムテだ。あなたの名前は?」と。
「モールズ。モールズ・ザルバ・ラットプントだ。」
男は答えた。
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