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お気に召すまま
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(はわぁ……すっかりのぼせちゃった)
風呂場で限界まで思い悩んでいたマナトは、火照る体でフラフラしながら部屋に戻った。
この後再び話し合いが始まるのかと思ったら、正直戻りたくない気持ちでいっぱいだったが、だからといって何処へ逃げたらいいのかもわからなかった。
部屋に戻ると、3人の姿は部屋になくなっていて、マナトはホッとする。
メイドさんは、皆様は食堂へ行かれましたよ、と笑顔で答えてくれて、簡単な着替えを手伝ってくれた。
ベッドも既に完璧にメイキングされていて、昨日の痕跡も全てなくなっている。
大きく放たれた窓から入ってくる心地良い風は新緑の香りを部屋に運び、それだけでマナトの陰鬱な気分はほんの少しだけ軽減される。
(お断りしよう)
マナトは力強く両手を握りしめて、一人気合を入れた。
2人の申し出はどう考えても自分には不相応だ。
気を遣って提案してくれたのは嬉しいけれど、そんなことはしてくれなくて結構なのである。
マナトは誰か特別な人ができなくても、一生独り身で穏やかに暮らしていければそれでいい。
神子として公表されなくてもいいし、何ならお城で下働きとして働いたり、お城を出て平民としてひっそり生きていってもいいのだ。
そのことを丁寧に話してわかってもらおう、とマナトは思う。
叶わないと思っていた時は、ライオネルに淡い想いを抱いたりもしたけれど、実際に愛されたところで、マナトには受け止めきれないということがはっきりとわかってしまったのだ。
思うに、きっと自分は愛されるということに向いていないのだろう。
ずっと愛されなかったから、どうやって受け止めていいのかわからないのだ。
(二人とも、きっとわかってくれるよね)
マナトは2人が自分に抱いている感情は、あくまで友情と責任だと信じて疑っていなかった。
人間は何か理解しがたいことが起こった時、後になって何が起こったのかを記憶から引き出し、整理を行う。
記憶のピースを選び取り、当て嵌め、『こうであったに違いない』『こうだったんじゃないだろうか』と結論づけられるある程度の形ができるまで、順番を組み直したり、くぼみを回転(解釈の変更)させたりするのだ。
その過程で組み上がったものに使用されたピースのみが『あったこと』として残り、使われなかった部分は些末なこととして優先度の低い引き出しに収納される。
先程この部屋であったことは、マナトにとって解釈改変可能な範囲内のパーツ以外全て処分された。
マナトの自己防衛本能が、統合性の取れない不都合なことは無意識下に押し込めてしまうのである。
過大な期待はしない。それが、辛い環境に長く身を置いてきたマナトの処世術なのだ。
「あっ、マナト――!!!こっちこっち!」
食堂に訪れたマナトを待ち受けていたのは、予想もしていない展開だった。
先程の緊迫した様子はどこへやら、セイはニコニコと笑顔で駆け寄ってきて、マナトの手を引く。
テーブルの傍にはライオネルが穏やかな笑みを浮かべて佇んでおり、マナトのために椅子を引いてくれた。
2人にはいがみ合うような様子はなく、ともすれば以前より仲がいいように見える。
席についたマナトの前には、朝から豪勢なメニューが並んだ。
コーンスープ、サラダ、柔らかい白パン、塩コショウで焼かれただけの鶏のソテー、アップルパイなどマナトが好きなメニューばかりで、大好きなスニアまである。
飲み物は風呂上がりに嬉しいアイスティーで、見るからによく冷やされていた。
「どうしたの、これ」
「どうしたのって、ブランチだよ!マナトの好きそうなやつをお願いしておいたんだ」
なるほど、これはマナトが寝ている間にセイが予め頼んでくれていたものらしい。
アップルパイは村長夫人の心遣いだろうか。
「さ、食べよー!僕もうお腹ぺこぺこ」
「朝も早かったのだから、無理もないな。さあマナト、どれからいく?」
「え、ええと……」
一体、何がどうしてこうなったのだろう。
さっきまでふたりともあんなにギスギスしていたのに。
(僕、たしかに昨夜はライオネル様とエッチしたよね?それで、セイにも見られちゃって、セイはアルファだったよね???)
無意識の内にちぎったパンを口に入れながら、マナトは頭の上に疑問符を並べた。
しかし、人間とは弱い生き物である。少しの引っ掛かりは覚えても、今こうして丸く納まっているのなら、それでいいかと思ってしまった。
何だかよくわからないが、2人の間で誤解は解け、仲直りできたのだろう。
わざわざ話を蒸し返して揉め事が再燃する危険を冒すこともない。
そう結論付けて、マナトは深く考えることをやめた。
(よくよく思い出すと、誰も僕に好きだなんて言わなかったもんね。やっばい、僕ってば自意識過剰)
番だとか責任だとかいう言葉に振り回されてしまったが、何のことはない。
ふたりとも酔って一夜の過ちを犯した動揺とそれを知った衝撃で、雰囲気に飲まれて勢い余っただけなのだ。
冷静になればマナトと一度間違って寝たぐらいで結婚なんて行き過ぎだし、番なんて重要なものを簡単に決めていいわけがないとわかる。
その場にマナトがいなくなったことで、2人とも正気を取り戻したのだろう。
(あぶなかったー……あやうく恥ずかしいこと言っちゃうとこだったよ)
2人の中ではとっくに片付いているのに、自分に酔って『お断りします!』なんて、恥ずかしいことこの上ない。
先走って変なことを口にしなくてよかったと、マナトは心から安堵した。
(そうだよ、僕と結婚したいなんて思う人、いるわけないもん……)
チクリ、と胸が痛んだことに、マナトは笑ってしまう。
愛を求められても、なかったことにされても不満なんて、自分はなんて身勝手なのだろう。
けれど、少なくともマナトは大事なものを失わずに済んだ。
セイはアルファだけど友達だし、ライオネルとはまたルーグスの続きができる。
それだけで充分に幸せなのだから。
(なんだこいつら、怖すぎだろ)
虚飾の食卓を、マクシミリアンは半眼のまま観察した。
不自然なほど明るく以前の無邪気さを装うセイと、社交用の穏やかな仮面を被るライオネル。
その2人に騙されて思考を停止し、雰囲気に流されているマナト。
まるでそら寒い喜劇を見ているようで、マクシミリアンは鳥肌が立った。
ふと、マナトが見ていない瞬間を見計らって、セイが物凄い目力でマクシミリアンを見る。
マナトがセイに話しかけると、セイはパッと笑顔になって、かわりにフリーになったライオネルが全く笑っていない目でマクシミリアンを見つめた。
その目は、『余計なことを言うな、殺すぞ』と物語っている。
(言わねーよ!言えるかっつーの!!!)
この2人がマナトを狙う恐ろしい獣なのだとバラしたところで、マナトが辛い思いをするだけだ。
優しい友達は魔王で、理解ある庇護者は後ろ手に血塗れの剣を持ち、キラキラ輝く楽しいパーティー会場は蜘蛛の巣の張った薄暗い廃墟に変わる。そんな妄想が、マクシミリアンの脳裏を過った。
マナトは怖がって泣き出し、魔王と殺人鬼の歪んだ愛情に怯えて生きる。あまりにも救いがなさすぎるだろう。
(うまくやれよ、マジで。ぜってーヘマすんなよな)
この2人の執着からマナトが逃れることは難しいだろうことは明らかだ。
今だって、セイとライオネルは詳細な話し合いは後回しにして、まずはマナトを丸め込みにかかっている。
風呂から戻ったマナトが、どちらの手も取らないであろうことは、あの悪魔共にはお見通しだった。
自分に自信のないマナトが『やっぱり釣り合わないから断ろう』と考えるであろうことは、マクシミリアンでさえ何となく予想がついたからだ。
問題は2人の申し出を断ったマナトが、その後2人にどういう態度を取るか、ということである。
マナトに対する好意があるとなれば、マナトは自然と距離を置くようになるだろう。少なくとも、今まで通り気安い関係を維持することは難しい。
さりとて、もう諦めると言えばマナトから全く意識されない安牌となり、それ以上の進展は見込めなくなる。
それゆえ、二人は問題を先送りすることにしたのだ。すぐさま結論を出させることを避け、自分に有利な状況でもう一度勝負をするために。
どうせどちらかに捕まってしまうのなら、せめて最後まで何も知らずにいてほしいと、マクシミリアンは思う。
そんなマクシミリアンの老婆心をよそに、マナトはスニアをひとつ頬張って、にっこり笑ったのだった。
風呂場で限界まで思い悩んでいたマナトは、火照る体でフラフラしながら部屋に戻った。
この後再び話し合いが始まるのかと思ったら、正直戻りたくない気持ちでいっぱいだったが、だからといって何処へ逃げたらいいのかもわからなかった。
部屋に戻ると、3人の姿は部屋になくなっていて、マナトはホッとする。
メイドさんは、皆様は食堂へ行かれましたよ、と笑顔で答えてくれて、簡単な着替えを手伝ってくれた。
ベッドも既に完璧にメイキングされていて、昨日の痕跡も全てなくなっている。
大きく放たれた窓から入ってくる心地良い風は新緑の香りを部屋に運び、それだけでマナトの陰鬱な気分はほんの少しだけ軽減される。
(お断りしよう)
マナトは力強く両手を握りしめて、一人気合を入れた。
2人の申し出はどう考えても自分には不相応だ。
気を遣って提案してくれたのは嬉しいけれど、そんなことはしてくれなくて結構なのである。
マナトは誰か特別な人ができなくても、一生独り身で穏やかに暮らしていければそれでいい。
神子として公表されなくてもいいし、何ならお城で下働きとして働いたり、お城を出て平民としてひっそり生きていってもいいのだ。
そのことを丁寧に話してわかってもらおう、とマナトは思う。
叶わないと思っていた時は、ライオネルに淡い想いを抱いたりもしたけれど、実際に愛されたところで、マナトには受け止めきれないということがはっきりとわかってしまったのだ。
思うに、きっと自分は愛されるということに向いていないのだろう。
ずっと愛されなかったから、どうやって受け止めていいのかわからないのだ。
(二人とも、きっとわかってくれるよね)
マナトは2人が自分に抱いている感情は、あくまで友情と責任だと信じて疑っていなかった。
人間は何か理解しがたいことが起こった時、後になって何が起こったのかを記憶から引き出し、整理を行う。
記憶のピースを選び取り、当て嵌め、『こうであったに違いない』『こうだったんじゃないだろうか』と結論づけられるある程度の形ができるまで、順番を組み直したり、くぼみを回転(解釈の変更)させたりするのだ。
その過程で組み上がったものに使用されたピースのみが『あったこと』として残り、使われなかった部分は些末なこととして優先度の低い引き出しに収納される。
先程この部屋であったことは、マナトにとって解釈改変可能な範囲内のパーツ以外全て処分された。
マナトの自己防衛本能が、統合性の取れない不都合なことは無意識下に押し込めてしまうのである。
過大な期待はしない。それが、辛い環境に長く身を置いてきたマナトの処世術なのだ。
「あっ、マナト――!!!こっちこっち!」
食堂に訪れたマナトを待ち受けていたのは、予想もしていない展開だった。
先程の緊迫した様子はどこへやら、セイはニコニコと笑顔で駆け寄ってきて、マナトの手を引く。
テーブルの傍にはライオネルが穏やかな笑みを浮かべて佇んでおり、マナトのために椅子を引いてくれた。
2人にはいがみ合うような様子はなく、ともすれば以前より仲がいいように見える。
席についたマナトの前には、朝から豪勢なメニューが並んだ。
コーンスープ、サラダ、柔らかい白パン、塩コショウで焼かれただけの鶏のソテー、アップルパイなどマナトが好きなメニューばかりで、大好きなスニアまである。
飲み物は風呂上がりに嬉しいアイスティーで、見るからによく冷やされていた。
「どうしたの、これ」
「どうしたのって、ブランチだよ!マナトの好きそうなやつをお願いしておいたんだ」
なるほど、これはマナトが寝ている間にセイが予め頼んでくれていたものらしい。
アップルパイは村長夫人の心遣いだろうか。
「さ、食べよー!僕もうお腹ぺこぺこ」
「朝も早かったのだから、無理もないな。さあマナト、どれからいく?」
「え、ええと……」
一体、何がどうしてこうなったのだろう。
さっきまでふたりともあんなにギスギスしていたのに。
(僕、たしかに昨夜はライオネル様とエッチしたよね?それで、セイにも見られちゃって、セイはアルファだったよね???)
無意識の内にちぎったパンを口に入れながら、マナトは頭の上に疑問符を並べた。
しかし、人間とは弱い生き物である。少しの引っ掛かりは覚えても、今こうして丸く納まっているのなら、それでいいかと思ってしまった。
何だかよくわからないが、2人の間で誤解は解け、仲直りできたのだろう。
わざわざ話を蒸し返して揉め事が再燃する危険を冒すこともない。
そう結論付けて、マナトは深く考えることをやめた。
(よくよく思い出すと、誰も僕に好きだなんて言わなかったもんね。やっばい、僕ってば自意識過剰)
番だとか責任だとかいう言葉に振り回されてしまったが、何のことはない。
ふたりとも酔って一夜の過ちを犯した動揺とそれを知った衝撃で、雰囲気に飲まれて勢い余っただけなのだ。
冷静になればマナトと一度間違って寝たぐらいで結婚なんて行き過ぎだし、番なんて重要なものを簡単に決めていいわけがないとわかる。
その場にマナトがいなくなったことで、2人とも正気を取り戻したのだろう。
(あぶなかったー……あやうく恥ずかしいこと言っちゃうとこだったよ)
2人の中ではとっくに片付いているのに、自分に酔って『お断りします!』なんて、恥ずかしいことこの上ない。
先走って変なことを口にしなくてよかったと、マナトは心から安堵した。
(そうだよ、僕と結婚したいなんて思う人、いるわけないもん……)
チクリ、と胸が痛んだことに、マナトは笑ってしまう。
愛を求められても、なかったことにされても不満なんて、自分はなんて身勝手なのだろう。
けれど、少なくともマナトは大事なものを失わずに済んだ。
セイはアルファだけど友達だし、ライオネルとはまたルーグスの続きができる。
それだけで充分に幸せなのだから。
(なんだこいつら、怖すぎだろ)
虚飾の食卓を、マクシミリアンは半眼のまま観察した。
不自然なほど明るく以前の無邪気さを装うセイと、社交用の穏やかな仮面を被るライオネル。
その2人に騙されて思考を停止し、雰囲気に流されているマナト。
まるでそら寒い喜劇を見ているようで、マクシミリアンは鳥肌が立った。
ふと、マナトが見ていない瞬間を見計らって、セイが物凄い目力でマクシミリアンを見る。
マナトがセイに話しかけると、セイはパッと笑顔になって、かわりにフリーになったライオネルが全く笑っていない目でマクシミリアンを見つめた。
その目は、『余計なことを言うな、殺すぞ』と物語っている。
(言わねーよ!言えるかっつーの!!!)
この2人がマナトを狙う恐ろしい獣なのだとバラしたところで、マナトが辛い思いをするだけだ。
優しい友達は魔王で、理解ある庇護者は後ろ手に血塗れの剣を持ち、キラキラ輝く楽しいパーティー会場は蜘蛛の巣の張った薄暗い廃墟に変わる。そんな妄想が、マクシミリアンの脳裏を過った。
マナトは怖がって泣き出し、魔王と殺人鬼の歪んだ愛情に怯えて生きる。あまりにも救いがなさすぎるだろう。
(うまくやれよ、マジで。ぜってーヘマすんなよな)
この2人の執着からマナトが逃れることは難しいだろうことは明らかだ。
今だって、セイとライオネルは詳細な話し合いは後回しにして、まずはマナトを丸め込みにかかっている。
風呂から戻ったマナトが、どちらの手も取らないであろうことは、あの悪魔共にはお見通しだった。
自分に自信のないマナトが『やっぱり釣り合わないから断ろう』と考えるであろうことは、マクシミリアンでさえ何となく予想がついたからだ。
問題は2人の申し出を断ったマナトが、その後2人にどういう態度を取るか、ということである。
マナトに対する好意があるとなれば、マナトは自然と距離を置くようになるだろう。少なくとも、今まで通り気安い関係を維持することは難しい。
さりとて、もう諦めると言えばマナトから全く意識されない安牌となり、それ以上の進展は見込めなくなる。
それゆえ、二人は問題を先送りすることにしたのだ。すぐさま結論を出させることを避け、自分に有利な状況でもう一度勝負をするために。
どうせどちらかに捕まってしまうのなら、せめて最後まで何も知らずにいてほしいと、マクシミリアンは思う。
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