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1章
魔力回路
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「―――で、師匠、まずは何をやるんだ?」
泣きながらで喜んでいた三人がようやく落ち着いてくると、レオが早速俺にそう質問してきた。
「うん、そうだな。今日の所はとりあえず、魔術を使う際のイメージを強く固める練習でもしようか」
「イメージを強く固める? そういえばさっきも同じようなことを言ってたわね。でもどうしてイメージなのかしら? 他にもっとやらなきゃいけないことはある気がするのだけれど……」
「そうだぜ師匠~、意地悪しないでくれよ」
「何を馬鹿なこと言ってんだ。イメージは魔術を使う場合において、もっとも重要なことなんだぞ?」
「そうなの? ヴァン先生~」
「ああ、まず魔術というものは、意志において意識を変え、そして、自身の中で変化した意識を自分の中から流出させることで、現実そのものを塗り替える技術。それが魔術なんだ」
「……つまり、強い意志と、確固たるイメージで自分の中の常識を塗り替える必要があるってこと?」
「ああ、そう言うことだ。俺の身体はこんなに速く動ける。こんな力が出せる。こんな動きができる。そういった強いイメージが無ければ、強い魔術は使えない。また、それが詳しければ詳しい程その魔術は強い力を発揮する」
「……師匠、ノア。頼む、俺にもわかるように説明して下さい……」
「……私も……お願いします……」
あらら、どうやら今の話についてこれたのはノアだけだったらしい。まぁこの世界の者に前世の魔術理論なんて説明してもわかるわけないか……むしろこれで理解できるノアが異常なのだろうな。
「まぁ簡単に言うとだ。魔術を使う前に、自分がこれからどんな術を使いたいのかってことを詳しくイメージしておけってことだ」
「おおーなるほどーそう言うことか! わかったよ師匠。んじゃ早速―――炎よ! 我がエレ―――」
俺が噛み砕いて説明してやると、ようやくレオは理解したらしく。その場でその訓練を始めた。
「というわけだ。ノアも同じように訓練してみてくれ」
「分かったわ……風よ! 我が――――」
俺がそう言うと、ノアもすぐに訓練を始める。二人はすぐに集中して魔術の鍛錬を始めていた。
「あの……ヴァン先生。私はどうすれば……?」
「ああ、エリス。君は先にやることがある。少し俺についてきてくれ」
「……? はい、わかりました……」
俺はそう言うと、二人に少しその場でそのまま訓練を続けるように言うと、二人の目の付かないとこまで彼女を連れて行く。
確かに俺は策があるとは言った。しかし、そのためにはまずこれは確認しておかねばならなかったのだ。
「ふぇ!? ふぇ!? ヴァ、ヴァン先生、こんなところまで連れて来て、一体何を……?」
「さて、エリス。俺はまず君に確認しておかなければならないことがあるんだ」
「……確認ですか?」
「ああ、俺はこれから君が強くなるための手段を授けようと思う」
「本当ですか!?」
「ああ、だが、これを受け取るにはどうしても苦痛と引き換えにする必要があるんだ。痛みと引き換えにしてでも強くなりたい。その覚悟が君にはあるか?」
「……痛みですか」
そう呟くと、彼女は考え込む。だって当然だ。彼女、エリスはまだ8歳の女の子なのだ。俺としては痛い思いをしてまで無理に強くなる必要は無いんじゃないかとすら考えている。
ここを無視したら、俺は前世の自分と何ら変わりがない。相手のことを考えず、ただ自分が良いと思ったことを押し付ける。そんな前世の自分と同じになってしまう。俺はそれを変えたいと願った。もう同じ間違いはしたくないと、今度こそは正しく理想を目指すと、そう誓ったのだ。
そのためにはこれだけは聞いておかなければいけなかった。そこまでするという意思が本当に彼女にあるのか? それだけは確認しておく必要があったのだ。
だが、それは杞憂だった。彼女は顔を上げると、強い意志のこもった瞳で俺を真っ直ぐ見つめて言った。
「――――覚悟なら……あります! 私はもう守られるだけは嫌だと、自分も二人を守れるようになるんだと、そう、心に誓ったんです。だから、よろしくお願いします」
「……わかった。なら、目を瞑って手を出してくれ」
「はい、わかりました」
彼女はそう答えると、素直に目を瞑り、俺に右手を差し出してきた。その右手を俺は優しく手に取る。彼女の手はほっそりしていて、少し柔らかかった。いけない、集中だ。集中。
俺はそうして雑念を取り払うと、彼女の体に自分の魔力を少しづつ流していき、唱えた。
「―――Analysis」
≪―――解析≫
魔力は俺の体の一部だ。故に、こうして手に取った右手を通して俺の魔力を彼女の体内に流すことで、彼女の体内情報を解析する事もできる。
「う、熱い……何かが流れ込んで……」
「大丈夫、安心して。これは俺の魔力だ。そして、これから俺は君の体内に魔力を効率よく使うための道を設置する。少し辛いと思うけど、我慢してくれ」
「道、ですか……? よくはわかりませんが……でも、わかりました。頑張ります……」
やがて、解析は完了した。あとは設置するだけ。
そう、後は彼女の体内に――――魔術回路を設置するだけだ。
これが俺の考えた策の第一段階である。だが、魔術回路を設置したところで、俺のように魔術の詳しい知識がない以上。俺とまったく同じように魔術回路を利用するのは難しいだろう。だが、回路があるだけでできることも存在する。それこそが俺の狙いであり、この策の要だった。
「よし、解析は終わった。行くぞエリス。覚悟はいいか?」
「大丈夫、いつでも来てください!」
「よし、行くぞ?」
声をかける。直後、俺は先程よりもさらに多くの魔力を彼女の体内に流し、操作。彼女の中を巡らせることで魔術回路を通していく。
「うッ……くっ! んッ~~!!」
無理やり体の中に魔力の道をこじ開けられる苦しみに悶えるエリス。だが、彼女はそれを必死に堪え続けた。
あと、もう、少し……もう少しだけ頑張ってくれ、エリス!
永遠にも思える時が過ぎる。エリスはその間も苦痛に声を上げ続けた。
そして、遂に……成った。
「……エリス、お疲れ様。終わったよ」
「そう、です、か……ありがとう…ございま…した……」
そう言って彼女は崩れ落ちる。俺は咄嗟に彼女を両手で抱え込んで支えた。
魔術回路は完成した。これで彼女は全身に好きなように魔力を行き渡らせることができる。ここから強くなれるかどうか。あとは彼女の頑張り次第だ。俺はその頑張り方を教えるだけである。
だが、とりあえず今は……
「よく頑張った……とりあえず、今はゆっくり休めよ」
俺は気を失った彼女を小さい体で何とか背負うと、二人の元へと戻った。
「お、師匠! どこ行ってたんだ……ってエリス!?」
「ヴァン君。エリスに何があったの?」
二人の所に俺がエリスを背負って現れると、二人は修業を中断し、心配そうな顔で俺の元へと駆け寄ってきた。その視線は俺の背後でぐっすりと寝息を立てて寝ているエリスの注がれている。
「心配ない。疲れて眠っているだけだ。エリスには別の修業、というよりもその下準備を行っていたからな」
「下準備?」
「そうだ、簡単に言えば自在に使える自分の意志で自由に使える魔力の通り道を作っていたんだ。これが少々辛いものでな……それが終わったと同時に疲れて寝てしまったんだよ」
「そうだったのか……よし、俺も頑張らないと!!」
そう言って再びレオは修業を始めた。それに負けじとノアも自分の修業を再開する。
「炎よ! 我がエレメントを―――」
「風よ! 我がエレメントを―――」
「ほう、これは……」
少し驚いた。既に二人とも魔力の使用量が少し減ってきている。どうやら二人が優秀というのは伊達ではなかったらしい。俺はこのイメージをしっかり固められるようになるまでに一か月以上はかかったというのに、二人は既に少しではあるがこの技術をものにし始めている。これなら術とイメージがしっかりと結びつくのも時間の問題だろう。もしかするとすぐに詠唱破棄程度ならできるようになるかもしれない。
二人を見ているとつくづく自分に才能が無いということを実感させられる。……ちょっと鍛えるの嫌になってきたな。
思わず自分の黒い面が出てきてしまったが、引き受けてしまった以上はしょうがない。俺は気持ちを切り替え、熱心に修業をする二人に向き直り二人の監督役を務めつつ、偶にアドバイスを挟んだりしてこの日の修業の時間は過ぎて行った。
泣きながらで喜んでいた三人がようやく落ち着いてくると、レオが早速俺にそう質問してきた。
「うん、そうだな。今日の所はとりあえず、魔術を使う際のイメージを強く固める練習でもしようか」
「イメージを強く固める? そういえばさっきも同じようなことを言ってたわね。でもどうしてイメージなのかしら? 他にもっとやらなきゃいけないことはある気がするのだけれど……」
「そうだぜ師匠~、意地悪しないでくれよ」
「何を馬鹿なこと言ってんだ。イメージは魔術を使う場合において、もっとも重要なことなんだぞ?」
「そうなの? ヴァン先生~」
「ああ、まず魔術というものは、意志において意識を変え、そして、自身の中で変化した意識を自分の中から流出させることで、現実そのものを塗り替える技術。それが魔術なんだ」
「……つまり、強い意志と、確固たるイメージで自分の中の常識を塗り替える必要があるってこと?」
「ああ、そう言うことだ。俺の身体はこんなに速く動ける。こんな力が出せる。こんな動きができる。そういった強いイメージが無ければ、強い魔術は使えない。また、それが詳しければ詳しい程その魔術は強い力を発揮する」
「……師匠、ノア。頼む、俺にもわかるように説明して下さい……」
「……私も……お願いします……」
あらら、どうやら今の話についてこれたのはノアだけだったらしい。まぁこの世界の者に前世の魔術理論なんて説明してもわかるわけないか……むしろこれで理解できるノアが異常なのだろうな。
「まぁ簡単に言うとだ。魔術を使う前に、自分がこれからどんな術を使いたいのかってことを詳しくイメージしておけってことだ」
「おおーなるほどーそう言うことか! わかったよ師匠。んじゃ早速―――炎よ! 我がエレ―――」
俺が噛み砕いて説明してやると、ようやくレオは理解したらしく。その場でその訓練を始めた。
「というわけだ。ノアも同じように訓練してみてくれ」
「分かったわ……風よ! 我が――――」
俺がそう言うと、ノアもすぐに訓練を始める。二人はすぐに集中して魔術の鍛錬を始めていた。
「あの……ヴァン先生。私はどうすれば……?」
「ああ、エリス。君は先にやることがある。少し俺についてきてくれ」
「……? はい、わかりました……」
俺はそう言うと、二人に少しその場でそのまま訓練を続けるように言うと、二人の目の付かないとこまで彼女を連れて行く。
確かに俺は策があるとは言った。しかし、そのためにはまずこれは確認しておかねばならなかったのだ。
「ふぇ!? ふぇ!? ヴァ、ヴァン先生、こんなところまで連れて来て、一体何を……?」
「さて、エリス。俺はまず君に確認しておかなければならないことがあるんだ」
「……確認ですか?」
「ああ、俺はこれから君が強くなるための手段を授けようと思う」
「本当ですか!?」
「ああ、だが、これを受け取るにはどうしても苦痛と引き換えにする必要があるんだ。痛みと引き換えにしてでも強くなりたい。その覚悟が君にはあるか?」
「……痛みですか」
そう呟くと、彼女は考え込む。だって当然だ。彼女、エリスはまだ8歳の女の子なのだ。俺としては痛い思いをしてまで無理に強くなる必要は無いんじゃないかとすら考えている。
ここを無視したら、俺は前世の自分と何ら変わりがない。相手のことを考えず、ただ自分が良いと思ったことを押し付ける。そんな前世の自分と同じになってしまう。俺はそれを変えたいと願った。もう同じ間違いはしたくないと、今度こそは正しく理想を目指すと、そう誓ったのだ。
そのためにはこれだけは聞いておかなければいけなかった。そこまでするという意思が本当に彼女にあるのか? それだけは確認しておく必要があったのだ。
だが、それは杞憂だった。彼女は顔を上げると、強い意志のこもった瞳で俺を真っ直ぐ見つめて言った。
「――――覚悟なら……あります! 私はもう守られるだけは嫌だと、自分も二人を守れるようになるんだと、そう、心に誓ったんです。だから、よろしくお願いします」
「……わかった。なら、目を瞑って手を出してくれ」
「はい、わかりました」
彼女はそう答えると、素直に目を瞑り、俺に右手を差し出してきた。その右手を俺は優しく手に取る。彼女の手はほっそりしていて、少し柔らかかった。いけない、集中だ。集中。
俺はそうして雑念を取り払うと、彼女の体に自分の魔力を少しづつ流していき、唱えた。
「―――Analysis」
≪―――解析≫
魔力は俺の体の一部だ。故に、こうして手に取った右手を通して俺の魔力を彼女の体内に流すことで、彼女の体内情報を解析する事もできる。
「う、熱い……何かが流れ込んで……」
「大丈夫、安心して。これは俺の魔力だ。そして、これから俺は君の体内に魔力を効率よく使うための道を設置する。少し辛いと思うけど、我慢してくれ」
「道、ですか……? よくはわかりませんが……でも、わかりました。頑張ります……」
やがて、解析は完了した。あとは設置するだけ。
そう、後は彼女の体内に――――魔術回路を設置するだけだ。
これが俺の考えた策の第一段階である。だが、魔術回路を設置したところで、俺のように魔術の詳しい知識がない以上。俺とまったく同じように魔術回路を利用するのは難しいだろう。だが、回路があるだけでできることも存在する。それこそが俺の狙いであり、この策の要だった。
「よし、解析は終わった。行くぞエリス。覚悟はいいか?」
「大丈夫、いつでも来てください!」
「よし、行くぞ?」
声をかける。直後、俺は先程よりもさらに多くの魔力を彼女の体内に流し、操作。彼女の中を巡らせることで魔術回路を通していく。
「うッ……くっ! んッ~~!!」
無理やり体の中に魔力の道をこじ開けられる苦しみに悶えるエリス。だが、彼女はそれを必死に堪え続けた。
あと、もう、少し……もう少しだけ頑張ってくれ、エリス!
永遠にも思える時が過ぎる。エリスはその間も苦痛に声を上げ続けた。
そして、遂に……成った。
「……エリス、お疲れ様。終わったよ」
「そう、です、か……ありがとう…ございま…した……」
そう言って彼女は崩れ落ちる。俺は咄嗟に彼女を両手で抱え込んで支えた。
魔術回路は完成した。これで彼女は全身に好きなように魔力を行き渡らせることができる。ここから強くなれるかどうか。あとは彼女の頑張り次第だ。俺はその頑張り方を教えるだけである。
だが、とりあえず今は……
「よく頑張った……とりあえず、今はゆっくり休めよ」
俺は気を失った彼女を小さい体で何とか背負うと、二人の元へと戻った。
「お、師匠! どこ行ってたんだ……ってエリス!?」
「ヴァン君。エリスに何があったの?」
二人の所に俺がエリスを背負って現れると、二人は修業を中断し、心配そうな顔で俺の元へと駆け寄ってきた。その視線は俺の背後でぐっすりと寝息を立てて寝ているエリスの注がれている。
「心配ない。疲れて眠っているだけだ。エリスには別の修業、というよりもその下準備を行っていたからな」
「下準備?」
「そうだ、簡単に言えば自在に使える自分の意志で自由に使える魔力の通り道を作っていたんだ。これが少々辛いものでな……それが終わったと同時に疲れて寝てしまったんだよ」
「そうだったのか……よし、俺も頑張らないと!!」
そう言って再びレオは修業を始めた。それに負けじとノアも自分の修業を再開する。
「炎よ! 我がエレメントを―――」
「風よ! 我がエレメントを―――」
「ほう、これは……」
少し驚いた。既に二人とも魔力の使用量が少し減ってきている。どうやら二人が優秀というのは伊達ではなかったらしい。俺はこのイメージをしっかり固められるようになるまでに一か月以上はかかったというのに、二人は既に少しではあるがこの技術をものにし始めている。これなら術とイメージがしっかりと結びつくのも時間の問題だろう。もしかするとすぐに詠唱破棄程度ならできるようになるかもしれない。
二人を見ているとつくづく自分に才能が無いということを実感させられる。……ちょっと鍛えるの嫌になってきたな。
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