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8歳の春
おさわりNG
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ハームンドは誕生日がよく分からないけれど、とっても良い日なのは知っている。
だって昨日のヘルギも楽しそうだったし、その前の日のシグルドとニールも楽しそうだったから。
そして今日。
ハームンドの誕生日。
ウィルに抱っこされてリビングに入ったハームンドは、キラキラとした気持ちになった。
おめかしした家族。
キラキラと朝の光に反射する硝子。
まるで物語に出て来るお貴族様のお家みたいと、ハームンドはウィルの腕の中でビチビチと跳ねるようにはしゃいだ。
「ハームンド、キラキラしたの好きだもんね。」
「カケラの大きなガラスのクズだけどね。」
ハームンドが読み聞かせを強請る本はお姫様がキラキラとした場所で踊る話が多いと言ったのは、ニールだった。
外で遊ぶ時も晴れた水辺を見るのが好きだったし、極彩鳥が飛ぶ時は必ず上を見上げていた。
陽の光に反射してキラキラと輝くのが、好きだったから。
じゃあ誕生日パーティーはいっぱいキラキラさせようと言い出したのは、クリスだった。
リビングは日当たりが良いので、色とりどりなガラスを並べたら良いんじゃないか。
でもガラスは高いからどうしようか………。
村や街にガラスのクズがないだろうかと、提案したのはカイルだった。
なんでも屋の仕事中、あちこちでガラスのクズを拾わせてもらったり物々交換をさせてもらったりと思ったよりたくさん集まった。
でもこのガラスをどうキラキラさせるかが、次の課題だった。
そしてその欠片の大きなクズだけを集めて、加工をしてモビールを作ろうとデザインしたのはシグルドだった。
使う糸はただの糸ではなく、ウィルと相談して侯爵邸側の森に住むアラクネから丈夫な糸を貰う事にした。
森の途中で食べ応えのありそうな大型モンスターを狩って、それと交換した。
そして最後にモビールを作ったのは、ヘルギだった。
丈夫だが粘着力の高いアラクネの糸に悪戦苦闘しながらも、シグルドのデザイン通り、けれど時折アレンジを入れて作っていく。
ヘルギは直感力に優れているからか、センスが良い。
設置場所に関しても、全部ヘルギが指示を出した。
こうして皆の力を合わせて出来たのが、今回の会場だ。
大好きな末っ子の為に、えんやこら。
だって今日は、その愛しい末っ子が主役なのだから。
「どうぞ、ハームンド。」
クリスがそう言って椅子を引いてくれて、ウィルがその上に乗せてくれる。
ガラス製で危ないからと、長さはハームンドの手の届かない範囲だ。
でも正直どこまでボディを伸ばせるか分からないので、ジッとガラスを見るハームンドに周りはちょっとソワソワした。
「ほら、ハームンド!プレゼント開けようか!」
ふらふらとおてて(ボディ)を伸ばしそうな気配を察したマチルダが、プレゼントを入れた小箱を振りながらそう言って気を反らした。
マチルダのプレゼントは匂い袋だ。
ドライフラワーの香りが好きなので、いつでもどこでも持っていけるように小さめな袋で作ったのだ。
「きっと喜ぶわ!」
にっこりと笑いながらマチルダはそう言い、周りに合図を送る。
プレゼントを途切れさせるなと。
だって昨日のヘルギも楽しそうだったし、その前の日のシグルドとニールも楽しそうだったから。
そして今日。
ハームンドの誕生日。
ウィルに抱っこされてリビングに入ったハームンドは、キラキラとした気持ちになった。
おめかしした家族。
キラキラと朝の光に反射する硝子。
まるで物語に出て来るお貴族様のお家みたいと、ハームンドはウィルの腕の中でビチビチと跳ねるようにはしゃいだ。
「ハームンド、キラキラしたの好きだもんね。」
「カケラの大きなガラスのクズだけどね。」
ハームンドが読み聞かせを強請る本はお姫様がキラキラとした場所で踊る話が多いと言ったのは、ニールだった。
外で遊ぶ時も晴れた水辺を見るのが好きだったし、極彩鳥が飛ぶ時は必ず上を見上げていた。
陽の光に反射してキラキラと輝くのが、好きだったから。
じゃあ誕生日パーティーはいっぱいキラキラさせようと言い出したのは、クリスだった。
リビングは日当たりが良いので、色とりどりなガラスを並べたら良いんじゃないか。
でもガラスは高いからどうしようか………。
村や街にガラスのクズがないだろうかと、提案したのはカイルだった。
なんでも屋の仕事中、あちこちでガラスのクズを拾わせてもらったり物々交換をさせてもらったりと思ったよりたくさん集まった。
でもこのガラスをどうキラキラさせるかが、次の課題だった。
そしてその欠片の大きなクズだけを集めて、加工をしてモビールを作ろうとデザインしたのはシグルドだった。
使う糸はただの糸ではなく、ウィルと相談して侯爵邸側の森に住むアラクネから丈夫な糸を貰う事にした。
森の途中で食べ応えのありそうな大型モンスターを狩って、それと交換した。
そして最後にモビールを作ったのは、ヘルギだった。
丈夫だが粘着力の高いアラクネの糸に悪戦苦闘しながらも、シグルドのデザイン通り、けれど時折アレンジを入れて作っていく。
ヘルギは直感力に優れているからか、センスが良い。
設置場所に関しても、全部ヘルギが指示を出した。
こうして皆の力を合わせて出来たのが、今回の会場だ。
大好きな末っ子の為に、えんやこら。
だって今日は、その愛しい末っ子が主役なのだから。
「どうぞ、ハームンド。」
クリスがそう言って椅子を引いてくれて、ウィルがその上に乗せてくれる。
ガラス製で危ないからと、長さはハームンドの手の届かない範囲だ。
でも正直どこまでボディを伸ばせるか分からないので、ジッとガラスを見るハームンドに周りはちょっとソワソワした。
「ほら、ハームンド!プレゼント開けようか!」
ふらふらとおてて(ボディ)を伸ばしそうな気配を察したマチルダが、プレゼントを入れた小箱を振りながらそう言って気を反らした。
マチルダのプレゼントは匂い袋だ。
ドライフラワーの香りが好きなので、いつでもどこでも持っていけるように小さめな袋で作ったのだ。
「きっと喜ぶわ!」
にっこりと笑いながらマチルダはそう言い、周りに合図を送る。
プレゼントを途切れさせるなと。
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