突撃!門工サバゲー部!~ウクライナを救った6人のミリオタの物語 第2章「ウクライナ戦場編」~

たぬ吉R&D&P

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突撃!門工サバゲー部2!

2-3「さいとうたかを先生と緊急輸液」

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「さいとうたかを先生と緊急輸液」
 舩坂のおかげで胸側も背中側も出血は止まった。屠龍は意識を失ったままの状態だ。舩坂が憑依した零が、脈をとり、呼吸を確認した。
「ちょっと、血、出すぎかな?ワシやったら、10リットル流れても大丈夫やねんけど、平成っ子はそういう訳にもいけへんな。その装甲車に輸血パックか生理食塩水の点滴でもあれへんのかいな?
 彗星がレスキューバッグをさらうと500ccの生理食塩水パックが一つ出てきた。
「(※栃木弁)まあ、無いよりましや。とりあえず、静脈にぶち込むから彗星ちゃん、このパックを屠龍君の身体より高い位置でキープしてくれるか?
 隼君はもう一度、その装甲車の中、他にレスキューバッグ無いか確認してくれ。あと注射器でもあれば、屠龍君と血液型が同じもんがおったら輸血も考える。」

 舩坂の指示に合わせて、皆が動いたがレスキューバッグは見つからず、500ccの生理食塩水はほぼ空になった。屠龍の身体がぴくぴくと小さい痙攣を繰り返し始めた。屠龍はO型でサバゲー部メンバーに他にはO型はいないことが伝えられた。
「(※栃木弁)ありゃりゃ、失血性ショック症状が出てきてしもたな。そこのミネラルウォーターはガスなしか?あと、塩あれへんか?それが揃えば、0.9%食塩水で何とか血液代わりにするけどな。アンガウル島でも、補給がなくて軍医が使った手やねん!どうや?」
「はい、ノンガスのミネラルウォーターです。塩は岩塩ならあります。ただ軽量器具がないんでどうやって0.9%に希釈すればええのか…。」
彗星がさっきの店で持って帰ってきた岩塩をポケットから取り出した。

 疾風がふと思いついたように言った。
「零ちゃん、俺の愛読書の「ゴルゴ」の話の中に、失血したゴルゴが岩塩使って自分で輸液をした話があったんや。どうやってやったんか呼び出して聞いてみてくれへんか?見えへんけど、飛燕さんも居てはるんですよね。どうでしょうか?」
「うーん、零ちゃんがなんぼ優れたイタコやって言うても、さすがに漫画のキャラクターは憑依できへんと思うで。ましてや、「ゴルゴ」死んでへんしなぁ…」と飛燕が呟くと皆にその声は聞こえないので、舩坂が代弁した。
「いや、飛燕さん、舩坂さん、呼び出すんは「ゴルゴ」やなくて、ちょっと前に亡くなられた作者のさいとうたかを先生ですわ。先生に聞けば、ゴルゴが山の中でどうやって緊急用の輸液を作ったんかがわかるはずですよ。飛燕さん、お願いです、さいとうたかを先生の霊を連れてきてください。どうか屠龍を助けてやってください。」
と疾風が土下座をした。

 「おうおう、青春やなぁ。じゃあ、舩坂はん、零ちゃん、ちょっと天国にさいとう先生迎えに行ってくるわ。」
と言い残し、飛燕は消えていった。空になった点滴パックの上部に切り込みを入れ500ccのミネラルウオーターを追加した。
 5分もすると白髪に髭に眼鏡の初老の男性が飛燕と一緒に戻ってきたが、当然、零以外には見えない。舩坂は一度、零の身体から抜けるとさいとうたかをの霊と話し始めた。さいとうは丁寧に、「ゴルゴ」の作中で使ったギミックを説明してくれた。
 それを聞いた零が疾風と隼に指示を出した。
「岩塩を削って、ミネラルウォーターに少しずつ溶かし込んでけろ!そしてキャップに小さい穴をあけて目薬の要領で目にさしてみてけろ。塩が増えて、目に沁みなくなったら、おおよそ体液と同じ0.8から1%水溶液ってことだべ!急いで作ってけろ!」

 手際よく、二人が水溶液を作り、順に点滴パックに充填していった。「1.5リットルも補液すれば大丈夫」と言い残し、さいとうたかをの霊は消えていった。約30分かけて1リットルの補液注入を終えると、体の震えは止まり、屠龍の顔色が戻ってきた。
「う、ううん。」
ゆっくりと屠龍の目が開いた。最初に見えたのは、泣いている零の顔だった。
「あれ、ここは?俺、死んだんか?なんで、零ちゃん泣いてんの?」
零は、屠龍に抱き着き
「あー、よかった!よかったずらよ!もうダメかと何度も思ったずらよー!屠龍副長が目が覚めてよかったー!」
と叫んだ。状況がつかめない屠龍はおろおろするばかりだが、みんなはほっとして腰を床に下ろした。

 「さあ、零ちゃん、わしと舩坂はんには後で「お礼」のほう頼むで!しっかりと彗星ちゃんに了解とってくれえよ!」
「(※栃木弁)せやせや、前途有望な若者をわしらで「地縛霊」にせんように頑張ったんやからな!チューと生おっぱいもみもみくらいはつけてくれよ!」
と飛燕と舩坂は笑って言った。(うーん、こればっかしは私の一存では決められへんずら…。返事は保留にしてくれるべか?)と答えると二人の霊は不満顔だった。
 二人の霊とネゴシエーションを続ける間に甘い香りが漂ってきた。
「はーい、みんな、彗星特製パンケーキが焼けたで!カリカリベーコン乗せて、たっぷりバターとはちみつかけて食べてなー!
 屠龍副長は、いっぱい血流したんやから、3枚以上がノルマやでー!
 零ちゃん、まだ飛燕さんと舩坂さんいてはるん?きっと、お礼のこと言われて困ってんねやろ。今日は、屠龍副長助けてくれた「命の恩人」やから、私も多少無理きいてあげるって伝えたってな。まあ、みんなが見てる前やと恥ずかしいから、装甲車の中でってな!」
 飛燕と舩坂は満面の笑みで、
「零ちゃん、彗星ちゃんの許可が出たんやから、これで問題あれへんやろ!さあ、善は急げや!ちゃちゃっと彗星ちゃんのパンケーキ食べて、装甲車の中へゴーやで!」

 食事が終わると、零は彗星と装甲車R-149MA1の中に入っていった。もちろん飛燕と舩坂も一緒だ。それから、30分、車内から漏れ聞こえる、
「あかん、零ちゃん、そこ気持ち良すぎ…。お願い、もっと優しく揉んで…。」
「はふん、零ちゃんの指が入ってくる…、ああん、そこツボやねん…。」
「あんっ、そんなとこ吸わんといて…。私ら女の子同士やねんで…。もう、あかんって、すぐにでも、飛んでしまいそうや…。」
「うっ、零ちゃんの舌が絡みつく…。零ちゃん…うますぎるで…。もう、いくっ!」
彗星のエロい声と零の声で漏れ聞こえる栃木弁での攻め文句に、出血多量だったにもかかわらず屠龍は鼻血が止まらずに困った。




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