突撃!門工サバゲー部!~ウクライナを救った6人のミリオタの物語 第2章「ウクライナ戦場編」~

たぬ吉R&D&P

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突撃!門工サバゲー部2!

2-15「ウクライナ軍(NATO軍)へのおみやげ」

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「ウクライナ軍(NATO軍)へのおみやげ」
 約1時間後、クラマトルスクのハイウェイに強行着陸し、駆けつけたパトカーに屠龍と隼を引き渡すと何事もなかったように、ルーデルと零はハイウェイを滑走し再びドネツクへ戻った。
 途中、無線で疾風に屠龍と隼を引き渡し、病院に搬送してもらったことを伝えた。紫電と彗星の喜ぶ声も無線で入ってきた。R149はゆっくりとしたスピードで北に向かっているのが見えた。下は、休耕畑でジェット機で着陸するには厳しそうだ。
「じゃあ、零ちゃん、77年ぶりに楽しませてもらったお礼とお別れの最後にもう一つ楽しもうか?第二次大戦中、20数回も経験した思い出のアトラクションだよ!」
とルーデルが言ったと思ったら零が何も言う暇を与えず、キャノピーが飛び、すごい風圧が顔を襲った。2秒後には「ボンッ!」という音とともに操縦席ごと、上空に打ち上げられた。
「きゃー、いったい何だべー!」

 上空から落下していく重力と風圧を感じていると目の下に落ちていくSu-25が見えた。(えっ、墜落したんだべか?ウクライナ軍に撃たれたんだべか?あー、ここまで頑張ってきたのに味方に撃たれて死んでしまうなんて…。あー、短い人生だったべ…。)諦めた瞬間、逆Gが掛かり身体が上に持ち上げられる感覚に襲われた。上を見ると大きな長方形の布が拡がっていた。(えっ、パラシュート?ルーデルさん、いつの間にそんなもんつけてたんだべ?)ゆっくりと元麦畑の黒い大地に着陸すると、遠くから白旗を立てたR-149が近づいてくるのが見えた。天蓋のハッチから手を振る彗星が見えた。

 目の前に装甲車が着くと彗星が飛び降りてきて零に抱きついてきた。
「零ちゃん、すごいね!空飛んでたよ!あー、無事でよかったよー!もうすぐ、ウクライナ軍の人が来てくれるって。隼先輩いないから、リュドミラさんに憑依してもらって、交渉はしてもらってね。」
彗星は嬉し泣きしながら零に話しかけ続けた。ふと、周りを見ると、飛燕、舩坂、リュドミラ、ヘイヘそしてルーデルが笑顔で二人を見守っていた。疾風と紫電も降りてくると、信号弾を上空に向けて2発打ち上げた。

 5分もしないうちにCH-60ヘリが麦畑に降りてきた。疾風とリュドミラに憑依された零がウクライナ軍の担当と話し合いに入った。クラマトルスクの病院に搬送された屠龍は抗生物質を点滴してもらい、熱も下がり、症状は落ち着いているということだった。

 ウクライナ軍にR-149MA1を引き渡し、隼から預かっていた封筒をウクライナ軍の担当者に渡した。リュドミラが覗き込んだ。「しかるべき人と停戦について交渉をしているので、後ほど、車両設備のパソコンは使わせてもらいたい。」という旨が記されていた。
 ウクライナ軍および西側諸国の軍としては、ロシアの最新型の指揮参謀車が手に入り、かつ、中枢とのコンタクトのパスワードやアドレスまでついていたことは大きなおみやげとして価値があるとのことだった。隼の願いはかなえられることが約束された。

 「まずは、クラマトルスクの2人の「戦友」さんのところに送りましょう。今日、明日はホテルでゆっくりとお休みください。日本の家族や学校関係者も心配してるでしょうから、国際回線使用可能なスマートフォンを後程ご用意します。まずは、病院にむかいましょう。」
と言われ、4人と5人の霊は一緒にヘリに乗り込んだ。
(あぁ、誰も死なず、誰も殺さずすんでよかったべ…。それにしても、長時間の憑依でへとへとだべ…。ちょとだけ、目をつぶらせてけろな…、1分だけ…)零は、疾風の肩に頭を預け、小さな寝息を立て始めた…。


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