劇ではいつも『木』の役だったわたしの異世界転生後の職業が『木』だった件……それでも大好きな王子様のために庶民から頑張って成り上がるもん!

ハイフィールド

文字の大きさ
45 / 127
第十一章 四国連合会議

45本目

しおりを挟む
「……久しぶりに前世の夢を見たな」

 夢から覚めてアーリャとなったわたしは目尻を軽く拭うとベットから降りる。

「そういえば、あのイベント会場で木に触れていたからチョコレートも作れたんだね……あはは、あの特訓も無駄じゃ無かったんだ」

 夢に元気付けられて頑張る気力を貰えた気がする。わたしは勢いよくベットから飛び出した。


□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □
 

 あと1ヶ月もしないうちに『四国連合会議』が開催される。既に各国のお役人さん達が調整のため事前に入国しているみたいだ。

 もちろんわたしもスィーツを提供する手前、打ち合わせをする必要はあるのだけど、さすがにわたしが王都まで行き来するのは難しいので、お父さんが手配してくれら従業員が向かっている。わたしが王都に行くのは本番直前の予定だ。

 聞いた話だと王都は他国の人と思われる装いの違った人達も多く見かけるようになったようで活気付いているようだよ。

 ちなみに準備しているのは連合会議の件だけじゃないのです。実は王都にアーリャプロデュースのスィーツカフェを作る予定なのです!

 農園で一通りの成果を出してもらったビーンさんが率いるお菓子職人パティシエさん達には王都に向かってもらって頑張ってもらう予定なのです!

「前世の知識を総動員して自重しないすっごいスィーツカフェを作っちゃうんだから!」

 内装は色々考えたんだけど、わたしのギフトジョブを生かした自然系カフェにしておこうと思う。うちお店と一緒で1階は庶民の方がたまにの贅沢を出来るお洒落なカフェ。
 そして2階はラグジュアリーな高級家具 (わたし自作)を置いて身分の高い人が落ち着いて楽しめる空間にする予定だ。

 カフェの従業員を急いで募集……お給金を奮発したら応募が沢山来たけど、しっかり厳選してなおかつビシバシ育成中。もちろん接客はジャパニーズクオリティでいくよ! きっとこの世界では今までに無いカフェが出来上がるはず?
 連合会議に合わせてオープン予定なので、この国に訪れている人に未来のスィーツを見せてあげるつもり。

 他にも色々とやれる事は準備しているんだけど、とりあえず早く出番がある計画はこれだけかな?

 わたしが今後の計画に思いを馳せていると扉がノックされた。

「どうしたの?」

「失礼します、お嬢、お客様が……」

「約束なんてあったっけ?」

「それが、その……」

「……ええーーーーーっっ!!?」


 わたしは急いで応接室に向かう、部屋の前で手鏡を確認して身だしなみを整える。2、3回深呼吸をすると部屋を叩いた。

「お待たせ致しました、遠路はるばるよくお越し下さいました……それで、本日はどのようなご用件で?」

「やぁベイビー、久しぶりだね。国際会議で振る舞うニュースィーツを食べたら居ても立ってもいられなくなって来てしまったよ」

 なんと来客は我が国、第一王子様のアレウス様だ。

 ハッキリ言ってお呼びじゃありません、弟さんとチェンジで……なんて言えるわけが無かった。

「気に入って貰えたのなら何よりです。でも、それだけでお忙しい王族の方がここに来られたというのですか?」

「いやだなベイビー、僕にとっては国一番の才女である君に会う優先順序は高いんだよ」

「不相応な評価な気がしますが光栄です……前置きはこんな所で、それでご用件は?」

「いや、本当にベイビーに会いに来たんだよ」

 え? 冗談だよね? ロイヤルジョーク?

「いやいや、ご冗談を」

「いやいや、本当さ」

 え? まさか本気で会いに来ただけなの?

「えーと、わたし、雲の上の存在である王国の王子様が会いに来られるなんて恐縮過ぎてどうしたら良いかわかりません」

「あれ~? ベイビーはこの国の貴族になるつもりじゃなかったのかな? ベイビーの国への働き掛けアプローチはそういう風に見えるからね」



 み、見破られている!? でも、それをわたしに話してアレウス様はどういうつもりなんだろう?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

悪役令嬢は永眠しました

詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」 長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。 だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。 ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」 *思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます

山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。 でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。 それを証明すれば断罪回避できるはず。 幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。 チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。 処刑5秒前だから、今すぐに!

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

処理中です...