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第十八章 悪役令嬢VS学院四天王
92本目
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講堂内が大きな拍手で包まれている。歌自体はそれほど長いものでは無かったのだけれどわたしはしっかりと汗をかいていた。
「素晴らしい」「感動した」「切ない歌ですわ」「もっと聴きたいです」
みんなの反応は凄く良いようだ。この世界で今の世代は戦争がないので勇ましい英雄の歌などは流行では無く、戦時の裏切りを防ぐため、血の繋がりを重視するための政略結婚も多くは無い背景があるせいか恋愛の歌が人気だ。
主役となる歌い手が想い人に対してどういうアプローチをしたか、互いのやりとりがどうだったか、どのように結ばれたかなどを歌にしているものが多かった。
先程のカイナさんが歌ったのもそういう歌だった……というか正直言って主人公と物語の舞台や設定を変えただけの焼き増しが多いのです。
「複雑な物語や、やり取りなどいらない、ただ純粋な愛を伝える歌とは……それにここまで心を動かされるとは」
先程までムスッとしていたように見えた芸術の講師が感極まったような表情で語り始める。
「そして歌の旋律……これも今までに無い斬新なものでありながらこれでもかと言うほど切なさが伝わってくる……これは、これはまさしく新しい芸術では無いか!!」
大絶賛の先生……ごめんなさい、本当はわたしのオリジナルでは無いです。前世のビッグアーティストが歌った曲です。褒められれば褒められるほどいたたまれなくなりそうだよ。
「アーリャ・アルダーク」
その声はカイナさ……ひっ、漢泣きっ!? 先程までキザな笑顔だったカイナさんが滝のような涙を流してこちらに歩いてくる……こ、怖いよ!!
「完敗だ……完全に僕の負けだ。成り上がり者などと馬鹿にしてすまなかった。芸術に身分など関係なかった」
「は、はぁ、それはどうもです」
「これ程の芸術を愛して、その芸術の神に愛されている君なら身分など関係なく高貴な王族の隣に並ぼうと許されるだろう。いや、たとえ神が許さなくとも僕が許す!!」
なんだかさっきと逆のことを言われたけれど残念ながらあまり嬉しい気持ちは湧いてきません。
「先生、前言を撤回するようで申し訳無いですが、今後も授業は身分など関係なく受ける方が世界の芸術のためになるかと思います」
「あぁ、その通りだ。まさかこの私が生徒達に教えられるとはな」
なんだか芸術を愛する二人で盛り上がっているね。できれば授業の後に存分に語り合って欲しいので今は授業を進めて欲しいです。まーくんとのラブラブタイムが刻々と減ってっちゃうから。
「今日はせっかくだ、既に創作歌が出来上がっている者は前に出て歌うように。まだの者も行き詰まっている者も私の所に来い」
……と言う事で今日はもう授業にならないみたい。そう言う事でわたしはまーくん達の元に戻ろうとしたんだけれど……
「アーリャさん、感動しました!!」
「俺も君のように切ない歌を歌いたい!!」
「一体どうやってあの素晴らしい歌を作ったんですか!?」
うわー!! 凄い人だかりが!? 席に戻れない!! こらそこ!! カイナさん、何を良い笑顔で見ているの!? まさかこれが作戦だったの!? だとしたらもの凄いわたしに効いているから!! ちょっと、わたしはまーくんと一緒にいたいの!! のおおおおおっ!!
……結局その日はみんなに捕まったまま離して貰えずにラブラブタイムは無かった。カイナさん的に完敗って言っているけどわたし的にはこっちが負けだよぅ。
□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □
「まさかオーツ家までが破れるとは……アルダーク、やるな」
「それにしても高貴な者が立て続けに破れるなんて」
「しかし我々エレガンスキャトルの名において負けられない」
「そうです、これ以上成り上がり者を調子づかせるわけにはいきません」
「私がお力になりましょうか?」
「だ、誰!?」
「この場所に来て良いと思っているのか!?」
「もちろん、私はあなた方の味方ですから」
「……そうだな、君は味方だ」
「ルビィ様!? どうされたのですか!?」
「大丈夫です、私は味方です。安心して下さい……」
……もう他人任せにしていられないわ。私が直接手を下さないと。
「素晴らしい」「感動した」「切ない歌ですわ」「もっと聴きたいです」
みんなの反応は凄く良いようだ。この世界で今の世代は戦争がないので勇ましい英雄の歌などは流行では無く、戦時の裏切りを防ぐため、血の繋がりを重視するための政略結婚も多くは無い背景があるせいか恋愛の歌が人気だ。
主役となる歌い手が想い人に対してどういうアプローチをしたか、互いのやりとりがどうだったか、どのように結ばれたかなどを歌にしているものが多かった。
先程のカイナさんが歌ったのもそういう歌だった……というか正直言って主人公と物語の舞台や設定を変えただけの焼き増しが多いのです。
「複雑な物語や、やり取りなどいらない、ただ純粋な愛を伝える歌とは……それにここまで心を動かされるとは」
先程までムスッとしていたように見えた芸術の講師が感極まったような表情で語り始める。
「そして歌の旋律……これも今までに無い斬新なものでありながらこれでもかと言うほど切なさが伝わってくる……これは、これはまさしく新しい芸術では無いか!!」
大絶賛の先生……ごめんなさい、本当はわたしのオリジナルでは無いです。前世のビッグアーティストが歌った曲です。褒められれば褒められるほどいたたまれなくなりそうだよ。
「アーリャ・アルダーク」
その声はカイナさ……ひっ、漢泣きっ!? 先程までキザな笑顔だったカイナさんが滝のような涙を流してこちらに歩いてくる……こ、怖いよ!!
「完敗だ……完全に僕の負けだ。成り上がり者などと馬鹿にしてすまなかった。芸術に身分など関係なかった」
「は、はぁ、それはどうもです」
「これ程の芸術を愛して、その芸術の神に愛されている君なら身分など関係なく高貴な王族の隣に並ぼうと許されるだろう。いや、たとえ神が許さなくとも僕が許す!!」
なんだかさっきと逆のことを言われたけれど残念ながらあまり嬉しい気持ちは湧いてきません。
「先生、前言を撤回するようで申し訳無いですが、今後も授業は身分など関係なく受ける方が世界の芸術のためになるかと思います」
「あぁ、その通りだ。まさかこの私が生徒達に教えられるとはな」
なんだか芸術を愛する二人で盛り上がっているね。できれば授業の後に存分に語り合って欲しいので今は授業を進めて欲しいです。まーくんとのラブラブタイムが刻々と減ってっちゃうから。
「今日はせっかくだ、既に創作歌が出来上がっている者は前に出て歌うように。まだの者も行き詰まっている者も私の所に来い」
……と言う事で今日はもう授業にならないみたい。そう言う事でわたしはまーくん達の元に戻ろうとしたんだけれど……
「アーリャさん、感動しました!!」
「俺も君のように切ない歌を歌いたい!!」
「一体どうやってあの素晴らしい歌を作ったんですか!?」
うわー!! 凄い人だかりが!? 席に戻れない!! こらそこ!! カイナさん、何を良い笑顔で見ているの!? まさかこれが作戦だったの!? だとしたらもの凄いわたしに効いているから!! ちょっと、わたしはまーくんと一緒にいたいの!! のおおおおおっ!!
……結局その日はみんなに捕まったまま離して貰えずにラブラブタイムは無かった。カイナさん的に完敗って言っているけどわたし的にはこっちが負けだよぅ。
□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □
「まさかオーツ家までが破れるとは……アルダーク、やるな」
「それにしても高貴な者が立て続けに破れるなんて」
「しかし我々エレガンスキャトルの名において負けられない」
「そうです、これ以上成り上がり者を調子づかせるわけにはいきません」
「私がお力になりましょうか?」
「だ、誰!?」
「この場所に来て良いと思っているのか!?」
「もちろん、私はあなた方の味方ですから」
「……そうだな、君は味方だ」
「ルビィ様!? どうされたのですか!?」
「大丈夫です、私は味方です。安心して下さい……」
……もう他人任せにしていられないわ。私が直接手を下さないと。
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