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第十九章 領主様は悪役令嬢!?
108本目
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「もう我慢ならねぇ!! あんな子供の領主に任せていたら俺達は野垂れ死ぬだけだ!!」
「そうよ、このまま死ぬのを待つなんてゴメンだわ!!」
「「「そうだそうだ!!」」」
領都の来た外縁部にある貧民街の一角で元気の良い若者達が新しく着任した……幼い領主の少女を大きく批判していた。恐れ多い事だ、これが貴族の耳に入れば私達の首なんて簡単に飛んでしまうと言うのに。
「「「「~~!!!」」」」
遠くから大声が聞こえる……どうやらここと同じような事が他の村の集まりでも起こっているらしい……事前に言われていたとおりだ。滅ぼされてしまったとは言え村長であった私に出来る事と言えば、出来る限り自分の村の人間を集めて行動するように誘導する事……これも事前に言われていた事だ。
他にどうする事も出来ない今回の事は罪に問わないという口約束を信じて行動するしか無い。
「今日はあの領主のお披露目会とやらが行われるらしい。俺達が塀の外で苦しんでいるというのに奴らは豪華な食事で優雅なパーティーを楽しむわけだ……こんな事許せるか!?」
「「「「許せない!!」」」」
「だから提案がある……そのパーティーに乗り込んで領主を懲らしめてやろうぜ」
その言葉を聞いて大きく戸惑いの声が聞こえる。この場で不平不満を言うだけならバレなければ咎められないと分かっているが、さすがに直接領主に危害を加えるのはマズいとは分かるようだ。
「そんな事を言ったってどうやって外壁から中に入るって言うんだよ」
中心となって先導している若者に問い返す者が出たが、先導者の若者は何も問題ないとばかりに口を開く。
「大丈夫だ、今日の外壁の門番達は俺達の協力者だ。何も問題なく通過する事が出来る」
「本当なの!?」「それは凄い……俺達も外壁の中に入れるのか」「もう魔物に怯える必要は無いのね」
これも事前に聴いていた情報通りだ。今日は敢えてこの貧民街に内通する人間のみを門に配置すると言っていた。おそらく何の抵抗もなく門を潜る事が出来るのだろう。
私は恐ろしくなった。この状況を把握して予想通りに事を運べる人間が背景にいる。本来ならこのような面倒な真似をしなくとも、もっと強引で簡単なやり方はあるのだろう。それなのにも拘わらずこのような方法を取る理由と言えば……とにかく王国は私達を見捨てていないと信じて言われたとおりにするしか無い。そう決心するとわたしは口を開いた。
「みんな、なるべく一緒に行動するんだ。何かあった時に何を置いても守るのは同じ村の同胞だ」
「村長……わかった」「今の状況を乗り切ってまた村を取り戻そう」「村長の言う通りね」
村を守れなかったふがいない私を皆はまだ村長と呼んでくれている……何としてでも皆を守らねば。
「よし、それじゃ領主のお披露目会に向かうぞ!!」
先導者の若者は遠くを見回し……他の村の集まりの準備が出来た事を確認すると……皆を先導して歩き始めた。
□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □
言われたとおりに門を守る兵士は何も言わずに大きな扉を開けてくれる。村人達は堂々とその門をくぐり抜けた。何十年ぶりの領都だろうか? 遠い昔に開拓村を任され希望に満ちた気持ちでこの門を潜って外に出たが……まさかこのような形で帰ってくる事になるとは。
街に入ると皆はギョッとした顔でこちらを見ると離れていった。無理も無いだろう。見窄らしい恰好をした集団が鍬や棒を手に持ち血走った目で歩いているのだから。
そのお陰か特に止められる事も無く目的地である領主の……お披露目が行われると言われている……屋敷の門の前まで辿り着いた。流石に門を守る兵士は緊張し面持ちで槍と盾を構えている。
「お前達!! 何をしに来た!! ここが領主様のお屋敷前だと分かっての狼藉か!?」
門番が大声で威嚇してくるがそれは逆効果だった。威圧的なその声に血の気の多い若者が言い返す。
「うるさい!! 俺達を迫害する領主を呼んでこい!!」
「そうだそうだ!!」「領主を呼べ!!」「血も涙も無い領主め!!」
先導する者に触発されて村人達は次々と声を上げていった。ここまで来たらもう引き返せない……願わくば王国側が今回の件は罪に問わないという約束を信じるしか無い。そんな時によく通る声が聞こえた。
「一体この騒ぎは何なの!? こんな騒ぎを起こすあなた達は誰!?」
「そうよ、このまま死ぬのを待つなんてゴメンだわ!!」
「「「そうだそうだ!!」」」
領都の来た外縁部にある貧民街の一角で元気の良い若者達が新しく着任した……幼い領主の少女を大きく批判していた。恐れ多い事だ、これが貴族の耳に入れば私達の首なんて簡単に飛んでしまうと言うのに。
「「「「~~!!!」」」」
遠くから大声が聞こえる……どうやらここと同じような事が他の村の集まりでも起こっているらしい……事前に言われていたとおりだ。滅ぼされてしまったとは言え村長であった私に出来る事と言えば、出来る限り自分の村の人間を集めて行動するように誘導する事……これも事前に言われていた事だ。
他にどうする事も出来ない今回の事は罪に問わないという口約束を信じて行動するしか無い。
「今日はあの領主のお披露目会とやらが行われるらしい。俺達が塀の外で苦しんでいるというのに奴らは豪華な食事で優雅なパーティーを楽しむわけだ……こんな事許せるか!?」
「「「「許せない!!」」」」
「だから提案がある……そのパーティーに乗り込んで領主を懲らしめてやろうぜ」
その言葉を聞いて大きく戸惑いの声が聞こえる。この場で不平不満を言うだけならバレなければ咎められないと分かっているが、さすがに直接領主に危害を加えるのはマズいとは分かるようだ。
「そんな事を言ったってどうやって外壁から中に入るって言うんだよ」
中心となって先導している若者に問い返す者が出たが、先導者の若者は何も問題ないとばかりに口を開く。
「大丈夫だ、今日の外壁の門番達は俺達の協力者だ。何も問題なく通過する事が出来る」
「本当なの!?」「それは凄い……俺達も外壁の中に入れるのか」「もう魔物に怯える必要は無いのね」
これも事前に聴いていた情報通りだ。今日は敢えてこの貧民街に内通する人間のみを門に配置すると言っていた。おそらく何の抵抗もなく門を潜る事が出来るのだろう。
私は恐ろしくなった。この状況を把握して予想通りに事を運べる人間が背景にいる。本来ならこのような面倒な真似をしなくとも、もっと強引で簡単なやり方はあるのだろう。それなのにも拘わらずこのような方法を取る理由と言えば……とにかく王国は私達を見捨てていないと信じて言われたとおりにするしか無い。そう決心するとわたしは口を開いた。
「みんな、なるべく一緒に行動するんだ。何かあった時に何を置いても守るのは同じ村の同胞だ」
「村長……わかった」「今の状況を乗り切ってまた村を取り戻そう」「村長の言う通りね」
村を守れなかったふがいない私を皆はまだ村長と呼んでくれている……何としてでも皆を守らねば。
「よし、それじゃ領主のお披露目会に向かうぞ!!」
先導者の若者は遠くを見回し……他の村の集まりの準備が出来た事を確認すると……皆を先導して歩き始めた。
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言われたとおりに門を守る兵士は何も言わずに大きな扉を開けてくれる。村人達は堂々とその門をくぐり抜けた。何十年ぶりの領都だろうか? 遠い昔に開拓村を任され希望に満ちた気持ちでこの門を潜って外に出たが……まさかこのような形で帰ってくる事になるとは。
街に入ると皆はギョッとした顔でこちらを見ると離れていった。無理も無いだろう。見窄らしい恰好をした集団が鍬や棒を手に持ち血走った目で歩いているのだから。
そのお陰か特に止められる事も無く目的地である領主の……お披露目が行われると言われている……屋敷の門の前まで辿り着いた。流石に門を守る兵士は緊張し面持ちで槍と盾を構えている。
「お前達!! 何をしに来た!! ここが領主様のお屋敷前だと分かっての狼藉か!?」
門番が大声で威嚇してくるがそれは逆効果だった。威圧的なその声に血の気の多い若者が言い返す。
「うるさい!! 俺達を迫害する領主を呼んでこい!!」
「そうだそうだ!!」「領主を呼べ!!」「血も涙も無い領主め!!」
先導する者に触発されて村人達は次々と声を上げていった。ここまで来たらもう引き返せない……願わくば王国側が今回の件は罪に問わないという約束を信じるしか無い。そんな時によく通る声が聞こえた。
「一体この騒ぎは何なの!? こんな騒ぎを起こすあなた達は誰!?」
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