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第十九章 領主様は悪役令嬢!?
107本目
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アルダーク領に潜り込む不穏分子……難民に対するネガキャン。何のため? それをして何が出来るの?
「う~ん、せいぜいが貧民街の住民の反感を煽って暴動を起こすくらい?」
「塀の外でそれを行ったところで何も出来ないでしょう」
外で騒がれても領地の運営にそれほど問題は無い。貧民街のある先にはなにもないから。そもそも難民を弾圧でもすればわたしの評判は落ちるだろうけどそれをする必要も無い。食料の大部分を街からの配給に頼っているのに、その元に逆らうのは普通じゃあり得ない。
「とにかく不穏分子が接触していない村の村長、あるいは代表者に接触する準備をしておいて下さい。あと、おそらくですが難民側にも隣国の間者が紛れていると思うのでその特定もおねがいします」
「わかりました」
セーヴさんはわたしの言葉を聞くと部屋を出て行った。今はとにかく情報集めだね……そんな感じで領地の運営を行いながら情報を集まるのを待つのでした。
□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □
「難民の感情を煽って暴動を起こす火種を作っているようにしか見えないよ」
「村長ら代表者達は状況に戸惑っているようです」
あれから数日経ってもこれと言った情報は得られなかった。今まで情報収集で多大な貢献をしてくれていた冒険者を以てしても分からないとなると、恐ろしく巧妙な相手なのかそれともそんなに深い意味は無いのか? どちらかわからない。
「本当に暴動とかデモを起こそうとしてるだけじゃね?」
「残念ながら難民側の間者は全てを特定出来ているわけではありません」
「領都の政策は順調なのに外の難民との温度差が凄いですね」
執務室にはセーヴさん以外に情報収集の報告を冒険者三人がいた。代表者のオレースさん、見習いのドランとケニーと一緒に相談している。
「もういっその事爆発させる方が良いんじゃ無いですかね?」
「ケニー、いい加減な事を言うんじゃない。外壁近くの住人が不安になってしまうぞ」
投げやりなケニーの言い分をオーレスさんがたしなめる。あ、でも……
「それがいいかもしれませんね」
「「「え?」」」
「目的が不明な今、何時何処で何をされるか分からない状態よりも、相手のアクションを起こすタイミングをこちらで調整した方が良いかもしれません」
「そんな事が出来るのですか?」
「まぁ、あまり気乗りはしないですがやりようはあります」
……と言う事で、わたしはくすぶる火の粉が何時燃え上がるかを待つよりも、風を送って火を大きくする事にしました。
□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □
「いやだわ、なんて汚い場所なんでしょう!! 一応視察をしたという事実が必要とは言えこんな不潔な場所に来ないといけないなんて!!」
わたしは眉をひそめながら孔雀の扇で鼻を隠すように言い放つ。周りには薄汚れた衣類を身に纏った人々……難民が遠巻きにこちらを見ている。一部の人間の表情は親の敵を見るようだった。
「仰るとおりですアーリャ様」
「こんな汚い場所に来たせいでもうドレスは着れないわ……帰ったら捨ててちょうだい」
「仰せのままに」
わたしは学園を離れ自分の領地に着てまで、まさかの悪役令嬢をする事になってしまった。自分で言うのも難だけどなんて嫌なお嬢様なんだろう。心の中で罪悪感を感じつつもわたしは高飛車な悪役令嬢を演じ続けた。
「はやくこんな視察を終えて1週間後に控えているわたしのお披露目会の準備をしないと……もういいわよね、さっさと帰るわよ!!」
「ははっ、それでは参りましょう」
さて、念の為、反対側でも燃料を注いでから帰りましょうか? この状況を見てアクションを起こしてくれるかな?
……そろそろこの振る舞いが板に付きつつあるわたし悪役令嬢アーリャは優雅に街へ帰っていくのでした。
「う~ん、せいぜいが貧民街の住民の反感を煽って暴動を起こすくらい?」
「塀の外でそれを行ったところで何も出来ないでしょう」
外で騒がれても領地の運営にそれほど問題は無い。貧民街のある先にはなにもないから。そもそも難民を弾圧でもすればわたしの評判は落ちるだろうけどそれをする必要も無い。食料の大部分を街からの配給に頼っているのに、その元に逆らうのは普通じゃあり得ない。
「とにかく不穏分子が接触していない村の村長、あるいは代表者に接触する準備をしておいて下さい。あと、おそらくですが難民側にも隣国の間者が紛れていると思うのでその特定もおねがいします」
「わかりました」
セーヴさんはわたしの言葉を聞くと部屋を出て行った。今はとにかく情報集めだね……そんな感じで領地の運営を行いながら情報を集まるのを待つのでした。
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「難民の感情を煽って暴動を起こす火種を作っているようにしか見えないよ」
「村長ら代表者達は状況に戸惑っているようです」
あれから数日経ってもこれと言った情報は得られなかった。今まで情報収集で多大な貢献をしてくれていた冒険者を以てしても分からないとなると、恐ろしく巧妙な相手なのかそれともそんなに深い意味は無いのか? どちらかわからない。
「本当に暴動とかデモを起こそうとしてるだけじゃね?」
「残念ながら難民側の間者は全てを特定出来ているわけではありません」
「領都の政策は順調なのに外の難民との温度差が凄いですね」
執務室にはセーヴさん以外に情報収集の報告を冒険者三人がいた。代表者のオレースさん、見習いのドランとケニーと一緒に相談している。
「もういっその事爆発させる方が良いんじゃ無いですかね?」
「ケニー、いい加減な事を言うんじゃない。外壁近くの住人が不安になってしまうぞ」
投げやりなケニーの言い分をオーレスさんがたしなめる。あ、でも……
「それがいいかもしれませんね」
「「「え?」」」
「目的が不明な今、何時何処で何をされるか分からない状態よりも、相手のアクションを起こすタイミングをこちらで調整した方が良いかもしれません」
「そんな事が出来るのですか?」
「まぁ、あまり気乗りはしないですがやりようはあります」
……と言う事で、わたしはくすぶる火の粉が何時燃え上がるかを待つよりも、風を送って火を大きくする事にしました。
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「いやだわ、なんて汚い場所なんでしょう!! 一応視察をしたという事実が必要とは言えこんな不潔な場所に来ないといけないなんて!!」
わたしは眉をひそめながら孔雀の扇で鼻を隠すように言い放つ。周りには薄汚れた衣類を身に纏った人々……難民が遠巻きにこちらを見ている。一部の人間の表情は親の敵を見るようだった。
「仰るとおりですアーリャ様」
「こんな汚い場所に来たせいでもうドレスは着れないわ……帰ったら捨ててちょうだい」
「仰せのままに」
わたしは学園を離れ自分の領地に着てまで、まさかの悪役令嬢をする事になってしまった。自分で言うのも難だけどなんて嫌なお嬢様なんだろう。心の中で罪悪感を感じつつもわたしは高飛車な悪役令嬢を演じ続けた。
「はやくこんな視察を終えて1週間後に控えているわたしのお披露目会の準備をしないと……もういいわよね、さっさと帰るわよ!!」
「ははっ、それでは参りましょう」
さて、念の為、反対側でも燃料を注いでから帰りましょうか? この状況を見てアクションを起こしてくれるかな?
……そろそろこの振る舞いが板に付きつつあるわたし悪役令嬢アーリャは優雅に街へ帰っていくのでした。
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