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第二十章 悪役令嬢VS悪役令嬢!?
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「みなさま、よろしくお願いしますね、ふふふふふ」
キャレルさんはいつの間に手に持っている金箔の扇を広げて口元を隠すように笑っている。彼女が侯爵の養女になった? 春休みの間に侯爵と会って相棒にしたって言う事!?
「それでは席は……ちょうど空いているところがあるな、キャレル嬢そこに座りなさい」
「はい、わかりました」
考え事をしているうちに学院長が担任を差し置いて指示を出す。その声に従いキャレルさんが席に向かい歩きだす……って空いてる席ってまさか!? だめぇぇぇぇぇっっ!?
「まぁ、これはマクシス様!? なんという偶然でしょう? 侯爵の養女となり編入したクラスにマクシス様がいらっしゃってそのお隣の席になるなんて!?」
「まさか君がフォートゥレイ家の養女になるなんて。改めてよろしくな」
あああああああっっっ!! わ、わたしのまーくんの隣の席が!! お~の~れ~!!
「アーリャさん、お顔が凄い事になってますよ」
「あ、あら? ちょっと、新しい教室で緊張していたのかも? ほほほほほ……」
席が近いヘレナさんに指摘されて慌てて取り繕った。とはいえ、まーくんのお隣を奪われた……許せない。
「マクシス様、貴族になって日が浅いので分からない事があったら色々教えて下さい」
「……あぁ、君のためなら何でも協力しよう」
うわぁぁぁん、キャレルさんがさっそくギフトジョブの『相棒』を使ってまーくんが相棒にされているっぽいよ!! まずいよ、いくらまーくんにジョブの能力が効きづらいからって、ずっとそれをかけられたらどうなるかわからない。いきなり緊急事態だよ……なんとしてでも対策しないとまーくんとのラブラブハッピーライフが危うい!!
……結局何も出来ないままホームルームが終わった。わたしは急いでまーくんの元に向かう。とにかく一緒に授業を受けてキャレルさんに対抗しないと。
「マクシス様、ご一緒に講堂へ行きましょう」
「すまないアーリャ」
「え?」
「さきほどキャレルと一緒に授業を受けると約束してしまった」
「うふふ、そう言う事ですアーリャさん。アーリャさんはアーリャさんでごゆっくりと授業を楽しんで下さい」
そう言ってキャレルさんはまーくんに近づくと、なっ、なっ、腕に組み付いた!? わたしだってまだ腕も組んだ事無いのに!! わたしが呆然としている間に二人は次の授業の講堂に向かっていった。
「アーリャさん、どうかしたの? はやく行きましょう」
「今日はマクシス様はご一緒じゃ無いんですね」
「え、ええ、わたし達も行きましょうか」
わたしはなんとか声を絞り出して答えると二人について歩き出した。あぁ、まーくんに断られる事がこんなにもショックだなんて。テンションが一気に落ちてしまった。
「ちょっと、アーリャさん、なんで私達の後ろの席に座るんですか?」
「何か問題でも? 空いていれば何処の席に座ろうとキャレルさんに言われる筋合いはないのでは?」
こうなるとわたしにやれる事はただひとつ……邪魔してやる~。
「それじゃあ私達は向こうの席に行きましょうかマクシス様」
「キャレルが望むなら構わない」
キャレルさんが立ち上がるとまーくんもそれに着いていく。
「あ、わたしも急にあっちの席に行きたくなってきました」
すぐにわたしも後をついて行く。ベスさんにヘレナさんも困惑しながらも一緒に付いてくる。
「ちょっと、ついてこないでもらえる?」
「ついて行っていません。同じ方向へ歩いているだけです」
「じゃあやっぱりこっちにしようかしら」
「気が変わりました」
キャレルさんが向きを変えるとわたしもクルッとターンする。
「やっぱりこっちにい行こうかしら」
「あっちの方が風水的にいいかも?」
キャレルさんが反転してダッシュするとわたしも負けずについて行く。
「やっぱりこっち……と見せかけてそっちよ!!」
「あ、忘れ物したかも……あ、気のせいだった!!」
一瞬ダッシュすると見せかけて反転して更に元の方向へ走り出すキャレルさん。わたしは彼女の一挙一動を見逃さないよう真剣に見つめると、その動きに何とか食らいついていった。
「こっち!!」「あっち!!」
「あっち、やっぱりこっち!!」「気が変わった、というのは嘘!!」
「あ、アーリャさん?」「キャレル?」
……わたし達の反復横跳びな戦いは授業が始まるまで続いたのでした。
キャレルさんはいつの間に手に持っている金箔の扇を広げて口元を隠すように笑っている。彼女が侯爵の養女になった? 春休みの間に侯爵と会って相棒にしたって言う事!?
「それでは席は……ちょうど空いているところがあるな、キャレル嬢そこに座りなさい」
「はい、わかりました」
考え事をしているうちに学院長が担任を差し置いて指示を出す。その声に従いキャレルさんが席に向かい歩きだす……って空いてる席ってまさか!? だめぇぇぇぇぇっっ!?
「まぁ、これはマクシス様!? なんという偶然でしょう? 侯爵の養女となり編入したクラスにマクシス様がいらっしゃってそのお隣の席になるなんて!?」
「まさか君がフォートゥレイ家の養女になるなんて。改めてよろしくな」
あああああああっっっ!! わ、わたしのまーくんの隣の席が!! お~の~れ~!!
「アーリャさん、お顔が凄い事になってますよ」
「あ、あら? ちょっと、新しい教室で緊張していたのかも? ほほほほほ……」
席が近いヘレナさんに指摘されて慌てて取り繕った。とはいえ、まーくんのお隣を奪われた……許せない。
「マクシス様、貴族になって日が浅いので分からない事があったら色々教えて下さい」
「……あぁ、君のためなら何でも協力しよう」
うわぁぁぁん、キャレルさんがさっそくギフトジョブの『相棒』を使ってまーくんが相棒にされているっぽいよ!! まずいよ、いくらまーくんにジョブの能力が効きづらいからって、ずっとそれをかけられたらどうなるかわからない。いきなり緊急事態だよ……なんとしてでも対策しないとまーくんとのラブラブハッピーライフが危うい!!
……結局何も出来ないままホームルームが終わった。わたしは急いでまーくんの元に向かう。とにかく一緒に授業を受けてキャレルさんに対抗しないと。
「マクシス様、ご一緒に講堂へ行きましょう」
「すまないアーリャ」
「え?」
「さきほどキャレルと一緒に授業を受けると約束してしまった」
「うふふ、そう言う事ですアーリャさん。アーリャさんはアーリャさんでごゆっくりと授業を楽しんで下さい」
そう言ってキャレルさんはまーくんに近づくと、なっ、なっ、腕に組み付いた!? わたしだってまだ腕も組んだ事無いのに!! わたしが呆然としている間に二人は次の授業の講堂に向かっていった。
「アーリャさん、どうかしたの? はやく行きましょう」
「今日はマクシス様はご一緒じゃ無いんですね」
「え、ええ、わたし達も行きましょうか」
わたしはなんとか声を絞り出して答えると二人について歩き出した。あぁ、まーくんに断られる事がこんなにもショックだなんて。テンションが一気に落ちてしまった。
「ちょっと、アーリャさん、なんで私達の後ろの席に座るんですか?」
「何か問題でも? 空いていれば何処の席に座ろうとキャレルさんに言われる筋合いはないのでは?」
こうなるとわたしにやれる事はただひとつ……邪魔してやる~。
「それじゃあ私達は向こうの席に行きましょうかマクシス様」
「キャレルが望むなら構わない」
キャレルさんが立ち上がるとまーくんもそれに着いていく。
「あ、わたしも急にあっちの席に行きたくなってきました」
すぐにわたしも後をついて行く。ベスさんにヘレナさんも困惑しながらも一緒に付いてくる。
「ちょっと、ついてこないでもらえる?」
「ついて行っていません。同じ方向へ歩いているだけです」
「じゃあやっぱりこっちにしようかしら」
「気が変わりました」
キャレルさんが向きを変えるとわたしもクルッとターンする。
「やっぱりこっちにい行こうかしら」
「あっちの方が風水的にいいかも?」
キャレルさんが反転してダッシュするとわたしも負けずについて行く。
「やっぱりこっち……と見せかけてそっちよ!!」
「あ、忘れ物したかも……あ、気のせいだった!!」
一瞬ダッシュすると見せかけて反転して更に元の方向へ走り出すキャレルさん。わたしは彼女の一挙一動を見逃さないよう真剣に見つめると、その動きに何とか食らいついていった。
「こっち!!」「あっち!!」
「あっち、やっぱりこっち!!」「気が変わった、というのは嘘!!」
「あ、アーリャさん?」「キャレル?」
……わたし達の反復横跳びな戦いは授業が始まるまで続いたのでした。
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