刻の番人 ~あなたはもうすぐ死にます、準備はよろしいですか?~

みつばちブン太

文字の大きさ
7 / 16

6

しおりを挟む
「は、はい!!」
イチカは上司から書類を受け取るとコピー機へ向かった
コピー機を操作しながらイチカは考えた

夢じゃない

夢じゃないんだ

だとしたら……、私は…

2日後に死ぬ………!!

こんな事をしてる場合じゃない!!

イチカはコピーした書類の束を上司に渡すと
体調がすぐれないので本日は早退させてほしい、との旨を伝え会社を後にした
「遠野くん!!なんだねこの資料は!!」
遠くから聞こえる上司の声、勿論無視した。


イチカは取り敢えずマンションに帰ってじっくり考える事にした
「私のやり残したことって何? トキノさんにいきなり"準備はよろしいですか?"なんて聞かれたから 咄嗟に"まだです"とは言ったけど
いったい何をやり残してるんだろう?」

イチカはコーヒーを淹れることにした、ドリッパーに豆を入れ、お湯を落としながら「これが最後のコーヒーになるのかしら」と呟いた

コーヒーを飲みながらイチカは考えた
「そうだわ!!大事な人達にお別れしないで死んでしまうのは心残りだわ!!
だからと言って今会いに行って"私明後日に死んじゃうのよ、今までありがとうね"なんて言ったら 間違いなく自殺だと思われちゃうわ!! だからと言ってトキノさんの事を説明したらきっと大きな病院を紹介されちゃう………、手紙を書こう」

「先ずはヒロヤね、でもなんて書こうかしら?
取り敢えずは、"結婚出来なくてごめんなさい"ね、後はありったけの感謝の気持ちを書こう!! 
次はお母さんね、"ドレス姿を見せられなくてごめんなさい"かな、
次は妹のユウカだな?"今までケンカばかりしてたけど、可愛い妹だったよ"あと"私の買ったアクセサリー全部あげるから気に入ったのがあったら使ってね、もう何勝手に使ってるんだよ!!なんて怒らないから、てか怒れないしね( T_T)\(^-^ )"こんなとこかな?
あ、後ヒロヤにはトキノさんとの出会いの一部始終を書いとこう!!書いちゃダメって言われてないもんね」

実際書き始めて見ると2時間もあれば全部終わってしまった、
あ!!!そうだ、ここに置いてると事故で燃えちゃう!!
イチカは郵便局へ行くと全部投函した
そしてまたマンションへ戻って来た

あれ? 終わっちゃった……?

やり残した事、終わっちゃった?

本当はヒロヤの所へ行って最後に抱きしめられたいけど、話し始めたらきっとワケのわからない事になっちゃうしなぁ……、


イチカは夕食の準備をした
「最後の晩餐は何がいいか、なんて話をよくしてたけど実際に迫ると特に食べたいものもないなぁ」

時間は過ぎていく

1日余っちゃった

明日は何しようかなぁ、明後日死んじゃうのに明日やりたい事なんてないよなぁ



でも待てよ、トキノさんが2日巻き戻してくれたってことは過去の清算をするのに2日必要だと思ったからよね
まさか2日間手紙を書き続けろって事じゃないわよね

なら何かある!!

その時、アルバムがイチカの目に止まった

「幼稚園の頃の私いつも長靴はいてたんだよなぁ、あ!!これ小学校の修学旅行のだ」
「あ、これは中学校の………!!!」
その時、イチカの背中に電気が走った感じがした

「ある、私にはやらなきゃいけない事がある!!」

「結城ユキエ」


イチカは母親へ電話をした
「もしもし、お母さん?」
「イチカ?荷物送ったからそろそ」
「あ、アルバムありがとう」
「けっこう早く着いたのね」
「お母さん、中学の頃の同級生だった結城ユキエの事覚えてる?」
「………、あ!!ユキユキちゃん?」
「そう、ユキユキ!! で、連絡先とか分かる?」
「ユキユキちゃんは高校の頃引っ越ししちゃったからねぇ」
そうだった、ユキエと私は別の高校へ進学した後、引っ越したって噂を聞いて以来何の連絡も取っていなかった

「分かった、お母さん今まで色々ありがとうね」
「何よいきなり、今生の別れでもあるまいし」
「じゃね、バイバイ、ユウカにもよろしく」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

結婚初夜、「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と夫に言われました

ましゅぺちーの
恋愛
侯爵令嬢のアリサは婚約者だった王太子テオドールと結婚した。 ちょうどその半年前、アリサの腹違いの妹のシアは不慮の事故で帰らぬ人となっていた。 王太子が婚約者の妹のシアを愛していたのは周知の事実だった。 そんな彼は、結婚初夜、アリサに冷たく言い放った。 「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と。

 【最新版】  日月神示

蔵屋
歴史・時代
 最近日月神示の予言本に不安を抱いている方もあると思うがまったく心配いらない。  何故なら日月神示では「取り越し苦労や過ぎ越し苦労はするな!」 「今に生きよ!」  「善一筋で生きよ!」  「身魂磨きをせよ!」  「人間の正しい生き方」  「人間の正しい食生活」  「人間の正しい夫婦のあり方」  「身も心も神さまからお借りしているのじゃから夜になって寝る前に神さまに一旦お返しするのじゃ。そうしたら身と心をどのようにしたらよいか、分かるじゃろ!」  たったのこれだけを守れば良いということだ。  根拠のない書籍や情報源等に惑わされてはダメだ。  日月神示も出口王仁三郎もそのようなことは一切言っていない。  これらの書籍や情報源は「日月神示」が警告する「臣民を惑わすものが出てくるから気をつけよ!」 という言葉に注目して欲しい。  今回、私は読者の皆さんに間違った解釈をされている日月神示を分かりやすく解説していくことにしました。  どうか、最後までお読み下さい。  日月神示の予言については、私が執筆中の「神典日月神示の真実」をお読み下さい。    

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

偽夫婦お家騒動始末記

紫紺
歴史・時代
【第10回歴史時代大賞、奨励賞受賞しました!】 故郷を捨て、江戸で寺子屋の先生を生業として暮らす篠宮隼(しのみやはやて)は、ある夜、茶屋から足抜けしてきた陰間と出会う。 紫音(しおん)という若い男との奇妙な共同生活が始まるのだが。 隼には胸に秘めた決意があり、紫音との生活はそれを遂げるための策の一つだ。だが、紫音の方にも実は裏があって……。 江戸を舞台に様々な陰謀が駆け巡る。敢えて裏街道を走る隼に、念願を叶える日はくるのだろうか。 そして、拾った陰間、紫音の正体は。 活劇と謎解き、そして恋心の長編エンタメ時代小説です。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました

由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。 尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。 けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。 そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。 再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。 一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。 “尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。 静かに離婚しただけなのに、 なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。

別れし夫婦の御定書(おさだめがき)

佐倉 蘭
歴史・時代
★第11回歴史・時代小説大賞 奨励賞受賞★ 嫡男を産めぬがゆえに、姑の策略で南町奉行所の例繰方与力・進藤 又十蔵と離縁させられた与岐(よき)。 離縁後、生家の父の猛反対を押し切って生まれ育った八丁堀の組屋敷を出ると、小伝馬町の仕舞屋に居を定めて一人暮らしを始めた。 月日は流れ、姑の思惑どおり後妻が嫡男を産み、婚家に置いてきた娘は二人とも無事与力の御家に嫁いだ。 おのれに起こったことは綺麗さっぱり水に流した与岐は、今では女だてらに離縁を望む町家の女房たちの代わりに亭主どもから去り状(三行半)をもぎ取るなどをする「公事師(くじし)」の生業(なりわい)をして生計を立てていた。 されどもある日突然、与岐の仕舞屋にとっくの昔に離縁したはずの元夫・又十蔵が転がり込んできて—— ※「今宵は遣らずの雨」「大江戸ロミオ&ジュリエット」「大江戸シンデレラ」「大江戸の番人 〜吉原髪切り捕物帖〜」にうっすらと関連したお話ですが単独でお読みいただけます。

処理中です...