33 / 37
Chapter4
第32話 見張り塔に隠された秘密の部屋
しおりを挟む
王城まで続く坂道で、ベルティーナは城の甚大な損傷を理解した。
白昼の陽光の下では焦点も合わず、遠目ではまず分かりもしなかったが、自分に与えられた部屋が剥き出しになっていることから、その鮮烈な壊れ方がよく分かった。
帰路の最中、ミランから城の損傷のことは聞いていたものだが……まさか、ここまでとは誰が思うものか。
ベルティーナは目を細めてため息をついた。
「まず……ヴァネッサ女王に詫びなくちゃとは思うけれど……」
──果たして、この惨状をどう謝ったらいいのかも分からない。
困窮して、ベルティーナがため息をつくと、ミランはやれやれと首を振った。
「……まあ、俺がどうにかする。そもそも魔に墜ちることに関しては、完全に予測不能だしな」
「確かにそうだけど……私がしたことで……」
当然のように責任は感じてしまうものだった。きっと修復にも莫大な資金が必要になるに違いない。ベルティーナが眉を寄せて言うと、彼は「くく」と喉を鳴らし、笑みをこぼした。
「確かに、この有様だ。すげえ怒られやするだろうが……」
笑いながら城を見上げてミランは口走った。しかし、彼は唐突に何かを思い立ったようで、すぐにベルティーナに視線をやった。
「そういえば、ベル。どんな罰でも受けるとか言ったよな……?」
「ええ、その言葉に二言はないけれど」
ベルティーナが毅然として返すと、彼は何か思い立ったようで、ニヤリとどこか狡猾に笑む。
その態度だけで何かを企んでいることは容易に理解できた。しかし、いったい何を企んでいるのか……。
ベルティーナは怪訝に眉を寄せるが、彼は「おいで」と言うなり、ベルティーナの腕を掴んで足早に歩み始めた。
そうして連れて行かれた先は城ではなく、自分が管理する庭園だった。
緩い階段を上って東屋を横切り、やがてその奥に佇む見張り塔へと辿り着く。
確かここは物置だと聞いている。中なんて見たこともないが、確か……現在城の中で使われてもいない調度品がいくらかあるとだけ、ハンナから聞いただろう。
「ここに何の用が……」
ベルティーナは顔をしかめてミランに言うと、彼は上衣の胸ポケットから鍵を取り出し、開錠した。
まさか、この塔の鍵をミランが保有していたことにも驚いてしまうものだが、いったいどうして……。
しかし、彼が薄く笑んでいることから、何だか嫌な予感しかしなかった。きっと自分に罪人気分でも味わわせるために、しばらくこの塔の中に閉じ込めるのだろうと……。
とはいえ、元々が塔暮らしだ。薄暗い場所には慣れているし、狭い場所だって苦手ではない。別にこれで恐怖なんて感じることもなく、まったく罰にならないだろう。
そう思ったものだが……塔の中に入って、ベルティーナは呆気に取られてしまった。
その中は、聞いていた倉庫とはかけ離れていたのだ。
──塔の奥には簡素なベッド。そこには清潔なシーツが敷かれており、部屋の片隅には浴槽と思しき大きな桶が設置されている。
それに、中央にはテーブルがあり、それを挟んで二人分の椅子が置かれていた。それに、燭台や棚などの調度品もあるもので……。
果たしていったいこれはどういうことなのだろうか……。
ベルティーナは眉をひそめて空間を一望した。しかし、どこか既視感がある景色のようにベルティーナは思う。
ふと連想するのは、ヴェルメブルグ城にある自分が十七年間住んでいた塔の中で……。
「どういうことなの……これは」
ベルティーナはミランを一瞥して訊くと、「気に入った?」なんて、彼はベルティーナに穏やかに尋ねる。
「そうじゃなくて。この部屋はどういうこと……この見張り塔は物置だと聞いていたわ」
「ああ、これな。ベルが元々が塔暮らしって知ってたから……気晴らしにもなるだろうし、あくまで最低限の生活ができるように用意しておいたんだよ。しっかりと明かりもつくし、本を持ち込めば読書もできるだろうし。庭園いじりの休憩に使ってもらいたいって、森林火災のとき負傷者の治療をああまでして頑張ってくれたからお礼にな」
──こっそり用意してた秘密の部屋、なんて照れくさそうに言うものだから、ベルティーナは思わず笑ってしまった。
「で、それで……私がここでしばらく一人で暮らすことが罰ってことかしら?」
──そんなのまったく罰にもならない、ときっぱりと言うと、彼はすぐに首を振った。
「いいや、一人じゃない。カラスじゃない俺と二人きりでな」
──それが罰、と彼が毅然として言うものだから、ベルティーナは目を瞠った。
「嫌か?」
「嫌かどうかじゃなくて……ミラン。貴方、番人の仕事は?」
「する。今まで通り、夜だけ出て行く。夜明けには帰るからいつもと同じ」
「貴方、これをヴァネッサ女王や近侍のリーヌに何て言うつもりよ……」
ベルティーナが呆れて訊くと、ミランは顎に手を当てて目を細めた。
「城ぶち壊したベルのお仕置きは俺が下すから、閉じ込めておいたって言う。ついでに蜜月予行演習とでも?」
その言葉で確信に変わった。
この罰の意図を読み解き、ベルティーナは顔を真っ赤に染めて口をぱくぱくと動かした。
「……ちょっと待って。貴方、即位はまだよね? 私たちは婚前よ? そんなの不潔だわ」
慌ててベルティーナが言葉を挟むと、彼は眉を寄せた。
「それは、前にも言ったけど〝人間特有のしきたり〟だろ。魔性の者にはそれは……ない。それに、ベルはもう人間じゃないだろ?」
きっぱりと言われてしまい、ベルティーナは言葉を失い、頬を真っ赤に染めた。
確かにそうだろう。魔に墜ちたのだ。その証拠に自分の腰から突き出た茨の蔦が動揺に比例してうようよと蠢いているのだから……。
「さ、さすがにそれは……」
──不健全だと思う、と、言いたいが唇は空回りするばかりで言葉なんて出てこない。しかし、ミランが追い打ちをかけるのはすぐだった。
「なぁ、言ったよな? 二言はないって。ベルは自分の発言に責任は持てるよな?」
ぞっとする程、甘い声。
外耳を舐めるように甘やかに囁かれ、ベルティーナは震えながら、きつく瞼を閉ざした。
白昼の陽光の下では焦点も合わず、遠目ではまず分かりもしなかったが、自分に与えられた部屋が剥き出しになっていることから、その鮮烈な壊れ方がよく分かった。
帰路の最中、ミランから城の損傷のことは聞いていたものだが……まさか、ここまでとは誰が思うものか。
ベルティーナは目を細めてため息をついた。
「まず……ヴァネッサ女王に詫びなくちゃとは思うけれど……」
──果たして、この惨状をどう謝ったらいいのかも分からない。
困窮して、ベルティーナがため息をつくと、ミランはやれやれと首を振った。
「……まあ、俺がどうにかする。そもそも魔に墜ちることに関しては、完全に予測不能だしな」
「確かにそうだけど……私がしたことで……」
当然のように責任は感じてしまうものだった。きっと修復にも莫大な資金が必要になるに違いない。ベルティーナが眉を寄せて言うと、彼は「くく」と喉を鳴らし、笑みをこぼした。
「確かに、この有様だ。すげえ怒られやするだろうが……」
笑いながら城を見上げてミランは口走った。しかし、彼は唐突に何かを思い立ったようで、すぐにベルティーナに視線をやった。
「そういえば、ベル。どんな罰でも受けるとか言ったよな……?」
「ええ、その言葉に二言はないけれど」
ベルティーナが毅然として返すと、彼は何か思い立ったようで、ニヤリとどこか狡猾に笑む。
その態度だけで何かを企んでいることは容易に理解できた。しかし、いったい何を企んでいるのか……。
ベルティーナは怪訝に眉を寄せるが、彼は「おいで」と言うなり、ベルティーナの腕を掴んで足早に歩み始めた。
そうして連れて行かれた先は城ではなく、自分が管理する庭園だった。
緩い階段を上って東屋を横切り、やがてその奥に佇む見張り塔へと辿り着く。
確かここは物置だと聞いている。中なんて見たこともないが、確か……現在城の中で使われてもいない調度品がいくらかあるとだけ、ハンナから聞いただろう。
「ここに何の用が……」
ベルティーナは顔をしかめてミランに言うと、彼は上衣の胸ポケットから鍵を取り出し、開錠した。
まさか、この塔の鍵をミランが保有していたことにも驚いてしまうものだが、いったいどうして……。
しかし、彼が薄く笑んでいることから、何だか嫌な予感しかしなかった。きっと自分に罪人気分でも味わわせるために、しばらくこの塔の中に閉じ込めるのだろうと……。
とはいえ、元々が塔暮らしだ。薄暗い場所には慣れているし、狭い場所だって苦手ではない。別にこれで恐怖なんて感じることもなく、まったく罰にならないだろう。
そう思ったものだが……塔の中に入って、ベルティーナは呆気に取られてしまった。
その中は、聞いていた倉庫とはかけ離れていたのだ。
──塔の奥には簡素なベッド。そこには清潔なシーツが敷かれており、部屋の片隅には浴槽と思しき大きな桶が設置されている。
それに、中央にはテーブルがあり、それを挟んで二人分の椅子が置かれていた。それに、燭台や棚などの調度品もあるもので……。
果たしていったいこれはどういうことなのだろうか……。
ベルティーナは眉をひそめて空間を一望した。しかし、どこか既視感がある景色のようにベルティーナは思う。
ふと連想するのは、ヴェルメブルグ城にある自分が十七年間住んでいた塔の中で……。
「どういうことなの……これは」
ベルティーナはミランを一瞥して訊くと、「気に入った?」なんて、彼はベルティーナに穏やかに尋ねる。
「そうじゃなくて。この部屋はどういうこと……この見張り塔は物置だと聞いていたわ」
「ああ、これな。ベルが元々が塔暮らしって知ってたから……気晴らしにもなるだろうし、あくまで最低限の生活ができるように用意しておいたんだよ。しっかりと明かりもつくし、本を持ち込めば読書もできるだろうし。庭園いじりの休憩に使ってもらいたいって、森林火災のとき負傷者の治療をああまでして頑張ってくれたからお礼にな」
──こっそり用意してた秘密の部屋、なんて照れくさそうに言うものだから、ベルティーナは思わず笑ってしまった。
「で、それで……私がここでしばらく一人で暮らすことが罰ってことかしら?」
──そんなのまったく罰にもならない、ときっぱりと言うと、彼はすぐに首を振った。
「いいや、一人じゃない。カラスじゃない俺と二人きりでな」
──それが罰、と彼が毅然として言うものだから、ベルティーナは目を瞠った。
「嫌か?」
「嫌かどうかじゃなくて……ミラン。貴方、番人の仕事は?」
「する。今まで通り、夜だけ出て行く。夜明けには帰るからいつもと同じ」
「貴方、これをヴァネッサ女王や近侍のリーヌに何て言うつもりよ……」
ベルティーナが呆れて訊くと、ミランは顎に手を当てて目を細めた。
「城ぶち壊したベルのお仕置きは俺が下すから、閉じ込めておいたって言う。ついでに蜜月予行演習とでも?」
その言葉で確信に変わった。
この罰の意図を読み解き、ベルティーナは顔を真っ赤に染めて口をぱくぱくと動かした。
「……ちょっと待って。貴方、即位はまだよね? 私たちは婚前よ? そんなの不潔だわ」
慌ててベルティーナが言葉を挟むと、彼は眉を寄せた。
「それは、前にも言ったけど〝人間特有のしきたり〟だろ。魔性の者にはそれは……ない。それに、ベルはもう人間じゃないだろ?」
きっぱりと言われてしまい、ベルティーナは言葉を失い、頬を真っ赤に染めた。
確かにそうだろう。魔に墜ちたのだ。その証拠に自分の腰から突き出た茨の蔦が動揺に比例してうようよと蠢いているのだから……。
「さ、さすがにそれは……」
──不健全だと思う、と、言いたいが唇は空回りするばかりで言葉なんて出てこない。しかし、ミランが追い打ちをかけるのはすぐだった。
「なぁ、言ったよな? 二言はないって。ベルは自分の発言に責任は持てるよな?」
ぞっとする程、甘い声。
外耳を舐めるように甘やかに囁かれ、ベルティーナは震えながら、きつく瞼を閉ざした。
0
あなたにおすすめの小説
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
地味な私では退屈だったのでしょう? 最強聖騎士団長の溺愛妃になったので、元婚約者はどうぞお好きに
reva
恋愛
「君と一緒にいると退屈だ」――そう言って、婚約者の伯爵令息カイル様は、私を捨てた。
選んだのは、華やかで社交的な公爵令嬢。
地味で無口な私には、誰も見向きもしない……そう思っていたのに。
失意のまま辺境へ向かった私が出会ったのは、偶然にも国中の騎士の頂点に立つ、最強の聖騎士団長でした。
「君は、僕にとってかけがえのない存在だ」
彼の優しさに触れ、私の世界は色づき始める。
そして、私は彼の正妃として王都へ……
悪役令嬢、記憶をなくして辺境でカフェを開きます〜お忍びで通ってくる元婚約者の王子様、私はあなたのことなど知りません〜
咲月ねむと
恋愛
王子の婚約者だった公爵令嬢セレスティーナは、断罪イベントの最中、興奮のあまり階段から転げ落ち、頭を打ってしまう。目覚めた彼女は、なんと「悪役令嬢として生きてきた数年間」の記憶をすっぽりと失い、動物を愛する心優しくおっとりした本来の性格に戻っていた。
もはや王宮に居場所はないと、自ら婚約破棄を申し出て辺境の領地へ。そこで動物たちに異常に好かれる体質を活かし、もふもふの聖獣たちが集まるカフェを開店し、穏やかな日々を送り始める。
一方、セレスティーナの豹変ぶりが気になって仕方ない元婚約者の王子・アルフレッドは、身分を隠してお忍びでカフェを訪れる。別人になったかのような彼女に戸惑いながらも、次第に本当の彼女に惹かれていくが、セレスティーナは彼のことを全く覚えておらず…?
※これはかなり人を選ぶ作品です。
感想欄にもある通り、私自身も再度読み返してみて、皆様のおっしゃる通りもう少しプロットをしっかりしてればと。
それでも大丈夫って方は、ぜひ。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
夫に顧みられない王妃は、人間をやめることにしました~もふもふ自由なセカンドライフを謳歌するつもりだったのに、何故かペットにされています!~
狭山ひびき
恋愛
もう耐えられない!
隣国から嫁いで五年。一度も国王である夫から関心を示されず白い結婚を続けていた王妃フィリエルはついに決断した。
わたし、もう王妃やめる!
政略結婚だから、ある程度の覚悟はしていた。けれども幼い日に淡い恋心を抱いて以来、ずっと片思いをしていた相手から冷たくされる日々に、フィリエルの心はもう限界に達していた。政略結婚である以上、王妃の意思で離婚はできない。しかしもうこれ以上、好きな人に無視される日々は送りたくないのだ。
離婚できないなら人間をやめるわ!
王妃で、そして隣国の王女であるフィリエルは、この先生きていてもきっと幸せにはなれないだろう。生まれた時から政治の駒。それがフィリエルの人生だ。ならばそんな「人生」を捨てて、人間以外として生きたほうがましだと、フィリエルは思った。
これからは自由気ままな「猫生」を送るのよ!
フィリエルは少し前に知り合いになった、「廃墟の塔の魔女」に頼み込み、猫の姿に変えてもらう。
よし!楽しいセカンドラウフのはじまりよ!――のはずが、何故か夫(国王)に拾われ、ペットにされてしまって……。
「ふふ、君はふわふわで可愛いなぁ」
やめてえ!そんなところ撫でないで~!
夫(人間)妻(猫)の奇妙な共同生活がはじまる――
旦那様、離婚しましょう ~私は冒険者になるのでご心配なくっ~
榎夜
恋愛
私と旦那様は白い結婚だ。体の関係どころか手を繋ぐ事もしたことがない。
ある日突然、旦那の子供を身籠ったという女性に離婚を要求された。
別に構いませんが......じゃあ、冒険者にでもなろうかしら?
ー全50話ー
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる