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第二章 錬金術師と赤い竜 ~秘密遺言~
偽造のあらまし
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レッジョの街並みも
すっかり夕暮れ時を通り越し、
空が深い群青色に染まりつつあった。
黄昏時の赤と夜の帳の青。
もうすぐ夜になる。
対極的な色彩の美しさに彩られる
レッジョの街並みと、
ダンジョン群の幻想的な美しさ。
長い冒険の果てレッジョに
住むことを決意した、
人間の降り積もった想いを浄化するのに、
これ以上ないほどに強く働くらしい。
刻一刻と闇が濃くなるごとに、
レッジョの各所で魔法陣が
怪しく鈍く輝いてゆく。
そんな中ルロイはモリー、ディエゴ
と共に街中を駆けずり回っていた。
ルロイは市参事会と冒険者ギルドの
本部に駆けずり回って、
召喚術士を何人か動員してもらえないか
頼みこんだのだった。
ルロイ達の出した推論
としてはこうである。
ワイバーンのような小柄の飛竜を、
レッジョ各所に設置した
魔法陣から大量に召喚する。
小型の飛竜のブレスによる
放火であっても、
何十匹と集まれば、
街を焼き払うこともできなくはない。
根拠らしいものはない。
魔法陣が何か所どこに
設置されているのかも分からない。
それでも、夜になるまで時間がない。
最悪の事態を防ぐため、
召喚術に秀でた召喚術士を
レッジョ各所に配備し、
召喚を未然に阻止してもらおうとした。
冒険者ギルドの詰め所にいた
召喚術士たちは、
召喚術を施した本人でなければ
魔法陣の解除まではできない。
初めはそう難色を示した。
それでも召喚獣を召喚元へ戻すか、
弱体化させることはできると答えた。
それで構わないから急いでくれ
とルロイは頼み込んだ。
なんと言っても緊急事態なのである。
ディエゴ、モリーも街中の
魔法陣を探し当てるため、
レッジョ中を駆けずり終わり、
ようやく三人はマイラーノ大橋で
合流したのだった。
「ぜぇぜぇ、どうですかそちらは――――」
「はーはー……
どうにか探せるだけ探したでヤァ」
「おかげで、残ってた魔法感知薬
全部使い切っちゃいましたよぉ」
三人ともすっかり息を上げ限界である。
「さて、後は――――」
リーゼの件ですっかり失念しかけていた
がルロイには、
もう一つ確認しておけねばならない
ことがあったのだ。
そのために、改めてパウルとモニカを
捕まえなくてはならなかった。
遺言状に隠されていた
ある文言についてである。
ちょうど大橋の南側から
パウルとモニカがやってくる。
周りには護衛と思しき武装した
冒険者たちが恐縮しきって数人
あとから続いている。
何やら歩きながら話し込んでいる様子で、
ルロイ達に近づくにつれパウルが
一方的に喚き散らしているのだった。
「もう、言い訳はたくさんだ!
貴様ら、何度あの売女を
逃がしたと思ってる!」
パウルとモニカ達の顔つきを見るに、
自分たち達以上に疲労が濃いと
ルロイには思えた。
大方リーゼを雇った冒険者たちの
度重なる失態に、
業を煮やし自らリーゼを
捕らえようとするも更に失敗し、
遂に癇癪を爆発させている
最中らしかった。
それにも疲れ初めたのか、
パウルはようやくルロイ達が、
自分の目の前にいることを察知するや、
自身の醜態を見られたことに
多少の羞恥心を感じたのか、
顔を赤くしていた。
「あ、あんたは!ゆ……遺言状の、
偽造は証明できたんでしょうね?」
バツの悪さからか、
半ば八つ当たり気味に、
パウルはルロイを詰問する。
ルロイは満足げに微笑んで見せた。
「ええ、ご心配なく。
ばっちり遺言偽造の痕跡が
見て取れましたよ」
「ほ……本当ですか!
これでようやく……」
パウルがようやく希望を見出して、
背筋をピンと伸ばし飛び上がる。
が、ルロイが遺言書を丁寧に広げ
自身の眼前に突き付けると、
天国から一気に地獄へと
突き落とされたのだった。
「なっ―――――何故ぇ!」
パウルは目を見開き
掠れた絶叫を上げると、
そのまま根を生やしたように
動かなくなってしまった。
「モニカさんも、
見覚えがあるはずですよね」
ルロイはすでに燃え尽きて
口をあんぐり開けているパウルから、
モニカに目を移す。
仮面のような笑みを浮かべていた、
モニカの笑みが初めて
ひび割れたように崩れた。
「なっ、何が言いたいのかしら!」
「この文言ですよ」
赤い竜の象形の上に青白く魔法で書かれた
文字が浮かんでいた。
そこにはしっかり遺産をパウルとモニカに
譲ることが書かれた文言があった。
当然子ヘルマン氏の筆跡を
巧妙に真似てある。
それと同じくして竜の象形が
赤く光っている。
「魔法薬を使いこんな偽装が行えるのは、
リーゼさんを除けば魔法薬で
事業を立ち上げた、
あなたくらいのものですよ。
遺言偽造もあなたのアイデア
ではないんですか?」
「ぬぐ……」
「レッジョの法に詳しいお二人ですから、
分かっていると思いますけど、
『相続に関する被相続人の遺言書を
偽造し、変造し、破棄し、又は
隠匿した者』は相続の欠格事由
となります。つまり、あなた方は
ヘルマンさんの、相続人としての
資格を失います」
「ぬぐぐ……」
「真実を司りし神ウェルスの
御名において問う。
汝、ヘルマンの子らパウル、モニカは、
故ヘルマン・ツヴァイクの遺言書を、
偽造したことを認めるか?」
「………………」
モニカも今や完全に沈黙している。
策士策に溺れるという格言があるが、
ここまでこれたのはディエゴの嗅覚と
モリーの証言のおかげであった。
「あなた方の沈黙はこの文言を、
事実として認めたものとみなしますよ」
最後の一押しとしてルロイが
語気を強めて見せる。
「封が切られたと同時に、
その文言が現れるはずだったのに。
どうして……」
ついに観念し、モニカはうなだれる。
同時にウェルス証書が白く光る。
「父であるヘルマンさんがあなた方よりも、
上手であったということですよ。
この竜の図表が光っていますよね。
魔法感知薬で反応した
もう一つの箇所です。
これがあなた方の仕組んだものでない
とするならば、
ヘルマン氏本人の細工でしょう。
こうなることを見越してあらかじめ、
遺言書が変造されるのを防ごうと、
手を講じていたのではないでしょうか?
原理はさっぱりですがね……」
「そんな……」
遺言書偽造の件はこれで
どうにか片が付いた。
後は、さらに厄介なリーゼという
問題が横たわっている。
「さて、後はリーゼさんの
謎ときの件ですが」
ルロイが大きくため息を吐き出すと同時、
ちょうど夕刻を告げる晩課の鐘の音が、
レッジョの空へ響いたのであった。
「やぁ、ルロイ・フェヘール。
皆の衆もこんばんは」
聞き覚えのある高飛車な声が響き渡る。
リーゼは昼間の時と同じ格好だったが、
少しばかりコートとブーツが汚れていた。
傍らには例のゴーレムも居た。
すっかり夕暮れ時を通り越し、
空が深い群青色に染まりつつあった。
黄昏時の赤と夜の帳の青。
もうすぐ夜になる。
対極的な色彩の美しさに彩られる
レッジョの街並みと、
ダンジョン群の幻想的な美しさ。
長い冒険の果てレッジョに
住むことを決意した、
人間の降り積もった想いを浄化するのに、
これ以上ないほどに強く働くらしい。
刻一刻と闇が濃くなるごとに、
レッジョの各所で魔法陣が
怪しく鈍く輝いてゆく。
そんな中ルロイはモリー、ディエゴ
と共に街中を駆けずり回っていた。
ルロイは市参事会と冒険者ギルドの
本部に駆けずり回って、
召喚術士を何人か動員してもらえないか
頼みこんだのだった。
ルロイ達の出した推論
としてはこうである。
ワイバーンのような小柄の飛竜を、
レッジョ各所に設置した
魔法陣から大量に召喚する。
小型の飛竜のブレスによる
放火であっても、
何十匹と集まれば、
街を焼き払うこともできなくはない。
根拠らしいものはない。
魔法陣が何か所どこに
設置されているのかも分からない。
それでも、夜になるまで時間がない。
最悪の事態を防ぐため、
召喚術に秀でた召喚術士を
レッジョ各所に配備し、
召喚を未然に阻止してもらおうとした。
冒険者ギルドの詰め所にいた
召喚術士たちは、
召喚術を施した本人でなければ
魔法陣の解除まではできない。
初めはそう難色を示した。
それでも召喚獣を召喚元へ戻すか、
弱体化させることはできると答えた。
それで構わないから急いでくれ
とルロイは頼み込んだ。
なんと言っても緊急事態なのである。
ディエゴ、モリーも街中の
魔法陣を探し当てるため、
レッジョ中を駆けずり終わり、
ようやく三人はマイラーノ大橋で
合流したのだった。
「ぜぇぜぇ、どうですかそちらは――――」
「はーはー……
どうにか探せるだけ探したでヤァ」
「おかげで、残ってた魔法感知薬
全部使い切っちゃいましたよぉ」
三人ともすっかり息を上げ限界である。
「さて、後は――――」
リーゼの件ですっかり失念しかけていた
がルロイには、
もう一つ確認しておけねばならない
ことがあったのだ。
そのために、改めてパウルとモニカを
捕まえなくてはならなかった。
遺言状に隠されていた
ある文言についてである。
ちょうど大橋の南側から
パウルとモニカがやってくる。
周りには護衛と思しき武装した
冒険者たちが恐縮しきって数人
あとから続いている。
何やら歩きながら話し込んでいる様子で、
ルロイ達に近づくにつれパウルが
一方的に喚き散らしているのだった。
「もう、言い訳はたくさんだ!
貴様ら、何度あの売女を
逃がしたと思ってる!」
パウルとモニカ達の顔つきを見るに、
自分たち達以上に疲労が濃いと
ルロイには思えた。
大方リーゼを雇った冒険者たちの
度重なる失態に、
業を煮やし自らリーゼを
捕らえようとするも更に失敗し、
遂に癇癪を爆発させている
最中らしかった。
それにも疲れ初めたのか、
パウルはようやくルロイ達が、
自分の目の前にいることを察知するや、
自身の醜態を見られたことに
多少の羞恥心を感じたのか、
顔を赤くしていた。
「あ、あんたは!ゆ……遺言状の、
偽造は証明できたんでしょうね?」
バツの悪さからか、
半ば八つ当たり気味に、
パウルはルロイを詰問する。
ルロイは満足げに微笑んで見せた。
「ええ、ご心配なく。
ばっちり遺言偽造の痕跡が
見て取れましたよ」
「ほ……本当ですか!
これでようやく……」
パウルがようやく希望を見出して、
背筋をピンと伸ばし飛び上がる。
が、ルロイが遺言書を丁寧に広げ
自身の眼前に突き付けると、
天国から一気に地獄へと
突き落とされたのだった。
「なっ―――――何故ぇ!」
パウルは目を見開き
掠れた絶叫を上げると、
そのまま根を生やしたように
動かなくなってしまった。
「モニカさんも、
見覚えがあるはずですよね」
ルロイはすでに燃え尽きて
口をあんぐり開けているパウルから、
モニカに目を移す。
仮面のような笑みを浮かべていた、
モニカの笑みが初めて
ひび割れたように崩れた。
「なっ、何が言いたいのかしら!」
「この文言ですよ」
赤い竜の象形の上に青白く魔法で書かれた
文字が浮かんでいた。
そこにはしっかり遺産をパウルとモニカに
譲ることが書かれた文言があった。
当然子ヘルマン氏の筆跡を
巧妙に真似てある。
それと同じくして竜の象形が
赤く光っている。
「魔法薬を使いこんな偽装が行えるのは、
リーゼさんを除けば魔法薬で
事業を立ち上げた、
あなたくらいのものですよ。
遺言偽造もあなたのアイデア
ではないんですか?」
「ぬぐ……」
「レッジョの法に詳しいお二人ですから、
分かっていると思いますけど、
『相続に関する被相続人の遺言書を
偽造し、変造し、破棄し、又は
隠匿した者』は相続の欠格事由
となります。つまり、あなた方は
ヘルマンさんの、相続人としての
資格を失います」
「ぬぐぐ……」
「真実を司りし神ウェルスの
御名において問う。
汝、ヘルマンの子らパウル、モニカは、
故ヘルマン・ツヴァイクの遺言書を、
偽造したことを認めるか?」
「………………」
モニカも今や完全に沈黙している。
策士策に溺れるという格言があるが、
ここまでこれたのはディエゴの嗅覚と
モリーの証言のおかげであった。
「あなた方の沈黙はこの文言を、
事実として認めたものとみなしますよ」
最後の一押しとしてルロイが
語気を強めて見せる。
「封が切られたと同時に、
その文言が現れるはずだったのに。
どうして……」
ついに観念し、モニカはうなだれる。
同時にウェルス証書が白く光る。
「父であるヘルマンさんがあなた方よりも、
上手であったということですよ。
この竜の図表が光っていますよね。
魔法感知薬で反応した
もう一つの箇所です。
これがあなた方の仕組んだものでない
とするならば、
ヘルマン氏本人の細工でしょう。
こうなることを見越してあらかじめ、
遺言書が変造されるのを防ごうと、
手を講じていたのではないでしょうか?
原理はさっぱりですがね……」
「そんな……」
遺言書偽造の件はこれで
どうにか片が付いた。
後は、さらに厄介なリーゼという
問題が横たわっている。
「さて、後はリーゼさんの
謎ときの件ですが」
ルロイが大きくため息を吐き出すと同時、
ちょうど夕刻を告げる晩課の鐘の音が、
レッジョの空へ響いたのであった。
「やぁ、ルロイ・フェヘール。
皆の衆もこんばんは」
聞き覚えのある高飛車な声が響き渡る。
リーゼは昼間の時と同じ格好だったが、
少しばかりコートとブーツが汚れていた。
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