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第七章 竜使いの問題 ~停止条件~
朽木の園
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翌日、ルロイ、アシュリー、
ギャリック、アナの四人はレッジョ郊外の
とあるダンジョンを尋ねる。
まるで塔かと見まがうほどの、
枯れた巨木が天へと勢いよく伸びている。
「で、ここまできたは良いけど
一体何を考えてんのさ、
ロイのあんちゃん」
「それはですね……
ここをまるまる頂いちゃおう
って話ですよ」
ルロイがダンジョンの中央にそびえ立つ、
巨木を見上げて見せる。
ダンジョン「朽木の園」
以前アナやルロイが赴いた冥府の泉
程ではないにせよ最近は閑古鳥が鳴く
過疎化ダンジョンの一つである。
遂に先日、冥府の泉は冒険者ギルドと
市参事会の決定により
廃ダンジョンが決定された。
洞窟型のダンジョンらしくその跡地は、
元冒険者の地主に捨て値同然で
買い叩かれたそうである。
ここ朽木の園も遠からず同じ運命を
辿るのではないかと
そんな噂が昨日の酒場の席から、
ルロイは何度か耳にした。
「そうか、ダンジョン主になれば、
そこのダンジョン内の敷地は
アタシの権限で自由につかえる」
アシュリーがルロイの提案を察し、
ようやく希望を見出す。
加えて朽木の園は
飛龍が枝に止まれるほどの、
天に向かってそびえ立つ巨大な、
樹木型のダンジョンである。
飛竜であるフレッチたちを
外敵から守られるだけでなく、
中に残ったモンスターを餌として
活用することもできるかもしれない。
「でもダンジョンまるまるなんて、
すごくお金が掛かるんじゃ?」
アナがまっとうな疑問を口にする。
「そうですね。
でも既に攻略に来る冒険者の数が
著しく減少したダンジョンと言うのは、
維持するのもかなりの大赤字です。
捨て値覚悟で早く手放したいという
ダンジョン主もかなりいまして、
基本買い手市場です。
それでも、金銭面で難しいなら
一区画を買うか一定期間だけを
賃貸契約する手もあります」
「ケヒャヒャ、ものは考えようだぜぇ」
ギャリックが愉快そうに笑う。
後はダンジョン主が交渉に応じてくれるか
だがルロイには少しばかり懸念があった。
「そこのダンジョン主のグラモフさんと
言う方がおりましてね……」
「へぇ、なんだロイの知り合いなのかよ」
アシュリーが声を弾ませ、
交渉も脈在りかと喜ぶ。
「まぁ、少し曲者なんですが、
話してみればわかるかと」
ルロイがほろ苦く笑うと、
ダンジョンの入り口の小屋まで歩き、
おもむろに扉を開ける。
「何の用じゃあ?」
いかにも頑固一徹という、
老年のドワーフが椅子に座りながら、
拒絶のオーラをにじませ、
ルロイ一行を睨む。
このダンジョンの所有者グラモフは、
確かに曲者には違いなかった。
「じ、実はさぁ。お願いがあって」
アシュリーがグラモフに
たどたどしくも、
自らの言葉で説明をする。
「ダンジョン主になりたいじゃとう?」
グラモフが癇に障ったように、
椅子から立ち上がる。
いきなり大きく出過ぎたか、
とルロイは冷や汗をかいたが、
グラモフは冷静に何を思案したように、
再びゆっくりと椅子に腰を落ち着ける。
「ならば、条件がある。
この朽木の園の最上部の林冠にある、
天泣を持ってくるがいい」
「天泣?」
「大木の一番高いてっぺんに実る
縁起物の果実ってところかのう。
これっくらいの林檎のような形をしとる」
グラモフが節くれだった手で、
果実の形を示して見せる。
「それを儂の前に持って参れ。
それができればここの所有権を
お前さんに譲ってやろうじゃねぇかい。
ま、嬢ちゃん達にゃ無理だろうがな」
グラモフが底意地悪く笑って見せる。
「わーったよ、上等じゃないか。
その条件でやってやるさ!」
売り言葉に買い言葉で、
グラモフの条件に威勢よく
アシュリーが応じる。
「当然、私も協力するよ」
「ヒャッシャアァ!俺も乗るぜ」
「では僕も便乗しましょう」
アナとギャリックが気勢を上げる中、
続いてルロイが名乗りを上げた事に、
アシュリーは意外そうであった。
「えっ、いいのかよ。公証人の仕事は?」
「もともと今日は
休みにする予定でしたし、
久しぶりに魔法公証人ではなく、
一介の冒険者に戻ってみるのも、
たまにはいいかなと」
「へぇ、ロイって元冒険者
だったんですか?」
アナが意外そうに目を丸くする。
植物ゾンビを相手に、
実際にルロイの剣術とケープ術を見た、
ギャリックとアシュリーは何を今更と、
にやついている。
「まぁ、遠い昔の事ですが……」
余計なことを口にしてしまったと、
ルロイはそらぞらしく呟く。
ギャリック、アナの四人はレッジョ郊外の
とあるダンジョンを尋ねる。
まるで塔かと見まがうほどの、
枯れた巨木が天へと勢いよく伸びている。
「で、ここまできたは良いけど
一体何を考えてんのさ、
ロイのあんちゃん」
「それはですね……
ここをまるまる頂いちゃおう
って話ですよ」
ルロイがダンジョンの中央にそびえ立つ、
巨木を見上げて見せる。
ダンジョン「朽木の園」
以前アナやルロイが赴いた冥府の泉
程ではないにせよ最近は閑古鳥が鳴く
過疎化ダンジョンの一つである。
遂に先日、冥府の泉は冒険者ギルドと
市参事会の決定により
廃ダンジョンが決定された。
洞窟型のダンジョンらしくその跡地は、
元冒険者の地主に捨て値同然で
買い叩かれたそうである。
ここ朽木の園も遠からず同じ運命を
辿るのではないかと
そんな噂が昨日の酒場の席から、
ルロイは何度か耳にした。
「そうか、ダンジョン主になれば、
そこのダンジョン内の敷地は
アタシの権限で自由につかえる」
アシュリーがルロイの提案を察し、
ようやく希望を見出す。
加えて朽木の園は
飛龍が枝に止まれるほどの、
天に向かってそびえ立つ巨大な、
樹木型のダンジョンである。
飛竜であるフレッチたちを
外敵から守られるだけでなく、
中に残ったモンスターを餌として
活用することもできるかもしれない。
「でもダンジョンまるまるなんて、
すごくお金が掛かるんじゃ?」
アナがまっとうな疑問を口にする。
「そうですね。
でも既に攻略に来る冒険者の数が
著しく減少したダンジョンと言うのは、
維持するのもかなりの大赤字です。
捨て値覚悟で早く手放したいという
ダンジョン主もかなりいまして、
基本買い手市場です。
それでも、金銭面で難しいなら
一区画を買うか一定期間だけを
賃貸契約する手もあります」
「ケヒャヒャ、ものは考えようだぜぇ」
ギャリックが愉快そうに笑う。
後はダンジョン主が交渉に応じてくれるか
だがルロイには少しばかり懸念があった。
「そこのダンジョン主のグラモフさんと
言う方がおりましてね……」
「へぇ、なんだロイの知り合いなのかよ」
アシュリーが声を弾ませ、
交渉も脈在りかと喜ぶ。
「まぁ、少し曲者なんですが、
話してみればわかるかと」
ルロイがほろ苦く笑うと、
ダンジョンの入り口の小屋まで歩き、
おもむろに扉を開ける。
「何の用じゃあ?」
いかにも頑固一徹という、
老年のドワーフが椅子に座りながら、
拒絶のオーラをにじませ、
ルロイ一行を睨む。
このダンジョンの所有者グラモフは、
確かに曲者には違いなかった。
「じ、実はさぁ。お願いがあって」
アシュリーがグラモフに
たどたどしくも、
自らの言葉で説明をする。
「ダンジョン主になりたいじゃとう?」
グラモフが癇に障ったように、
椅子から立ち上がる。
いきなり大きく出過ぎたか、
とルロイは冷や汗をかいたが、
グラモフは冷静に何を思案したように、
再びゆっくりと椅子に腰を落ち着ける。
「ならば、条件がある。
この朽木の園の最上部の林冠にある、
天泣を持ってくるがいい」
「天泣?」
「大木の一番高いてっぺんに実る
縁起物の果実ってところかのう。
これっくらいの林檎のような形をしとる」
グラモフが節くれだった手で、
果実の形を示して見せる。
「それを儂の前に持って参れ。
それができればここの所有権を
お前さんに譲ってやろうじゃねぇかい。
ま、嬢ちゃん達にゃ無理だろうがな」
グラモフが底意地悪く笑って見せる。
「わーったよ、上等じゃないか。
その条件でやってやるさ!」
売り言葉に買い言葉で、
グラモフの条件に威勢よく
アシュリーが応じる。
「当然、私も協力するよ」
「ヒャッシャアァ!俺も乗るぜ」
「では僕も便乗しましょう」
アナとギャリックが気勢を上げる中、
続いてルロイが名乗りを上げた事に、
アシュリーは意外そうであった。
「えっ、いいのかよ。公証人の仕事は?」
「もともと今日は
休みにする予定でしたし、
久しぶりに魔法公証人ではなく、
一介の冒険者に戻ってみるのも、
たまにはいいかなと」
「へぇ、ロイって元冒険者
だったんですか?」
アナが意外そうに目を丸くする。
植物ゾンビを相手に、
実際にルロイの剣術とケープ術を見た、
ギャリックとアシュリーは何を今更と、
にやついている。
「まぁ、遠い昔の事ですが……」
余計なことを口にしてしまったと、
ルロイはそらぞらしく呟く。
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